チャンピオンズカップ2025の過去のレース傾向・消しデータ集

どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。

2025年12月7日日曜はG1・チャンピオンズカップ。

ダート中距離の頂上決戦、舞台はアップダウンがきつく直線も長い中京ダート1800mで、前に行く馬が有利と言われつつも、ペースひとつで差しも突っ込んでくるクセのあるコースだ。

前走JpnⅠ組と、このレースを走り慣れた“リピーター”が強いのも特徴で、今年は3歳王者候補ナルカミ、悲願のタイトルを狙うウィルソンテソーロ、芝GⅡ馬からダート転戦中のシックスペンス、勢い十分のダブルハートボンドやルクソールカフェなど、顔ぶれもかなり濃い。

この一戦をどう読み解くかで、当日の馬券の攻め方も大きく変わってくるはずだ。

そこでこの記事ではチャンピオンズカップの過去10年のデータをまとめ、それぞれの消しデータ・消し条件までまとめてみた。

それぞれのデータがどう予想に使えるかまで書いてあるので、ぜひご自分の予想に役立てて欲しい。

さらに競馬口コミダービーでは過去傾向だけでなく、「追い切り評価/全頭診断」「AI予想」の記事も公開しているので合わせてご覧いただきたい。

全頭診断・追切まとめはこちら

チャンピオンズカップ2025のAI予想はこちら

この記事でわかること
  • 過去10年の
    チャンピオンズカップの
    レース傾向・データ
    (人気別成績
    前走レース別成績
    前走着順別成績
    脚質別成績
    馬場ごとのデータ
    配当傾向
    性令別成績
    関西関東の勝率
    血統傾向
    リピータースコア)
  • 過去傾向から抽出した
    消しデータ・消し条件
  • 過去傾向・データの
    予想活用方法

馬アイコンこの記事を書いたのは

執筆者画像

木口 順一

競馬歴18年の42歳。

何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。

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好きなレースはやっぱり日本ダービー。

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チャンピオンズカップの過去10年の傾向早見表!

それでは改めてチャンピオンズカップの過去傾向について分析データを紹介していく。

細かく過去の傾向を紹介していくが、まずはチャンピオンズカップのざっくりした傾向を掴むために先んじて過去10年の傾向を一言でまとめてみた。

「人気別成績」「前走レース別成績」「前走着順別成績」「脚質別成績」「枠順別成績」「馬場ごとの勝率データ」「配当傾向」「性齡別成績」「関西・関東比率」「血統傾向」「リピータースコア」の計11項目でまとめているので、なんとなくの雰囲気だけでも先に把握しておいてみてくれ。

チャンピオンズカップの
傾向まとめ
  • 人気別成績:
    1番人気と3番人気を基本軸にしつつ、4〜6番人気と10番人気以下で妙味を足し、2番人気は過信しないレースだ。

  • 前走レース別成績:
    前走が地方交流JpnI〜III組がほぼ本線で、中央G3組は相手まで、前走オープンやリステッド直行はかなり割引きが必要だ。

  • 前走着順別成績:
    前走3着が一番おいしいゾーンで、1着組は信頼しつつも勝ち切り過信は禁物、10着以下から巻き返せるのはごく一部の超一流だけだ。

  • 脚質別成績:
    逃げと先行が明確に有利で、差しと追い込みは展開がハマったときにだけスパイスとして狙うイメージだ。

  • 馬場ごとのデータ:
    基本は良馬場の前有利&上位人気素直、渋れば渋るほどさらに前残り傾向が強まると考えておけばいい。

  • 枠順別成績:
    内〜中枠が総じて有利で、7枠は頭で買いづらく、8枠はよほどの力差がない限り大きく割り引くべき枠だ。

  • 配当傾向:
    本命級+中穴1頭くらいの組み合わせで3連単5〜20万ゾーンを狙うのが現実的で、人気総消しの超大波乱は滅多に起きない。

  • 性齡別データ:
    3〜6歳の牡馬が中心で、7歳以上は勝ち切りがほぼ無く、牝馬はサンビスタ級の例外が出ない限り頭では買いにくい。

  • 関西関東の勝率成績:
    関東馬は人気サイドなら信頼度が高いが人気薄はほぼ来ず、関西馬は数が多いぶん実績馬だけをきっちり選んで買う必要がある。

  • 血統傾向:
    父ミスプロ系(キングマンボ系など)×母父サンデーや米国型ノーザンダンサーの配合が王道で、欧州芝寄りや母父ロベルト系は減点材料になりやすい。

  • リピータースコア:
    一度このレースで好走した馬が何度も馬券になる傾向が強く、ウィルソンテソーロやハピのような経験組はその分だけ素直に評価を上げていい。

それではここからは各項目のデータについて解説していく。

それぞれの成績をどう予想に活用すれば精度が上がるのかもいっしょに説明していくので、ぜひ参考にしてみて欲しい。

もし細かいデータまで見る必要がない、もはや予想買い目を手軽に見たいだけという方にはAI予想買い目も公開中。

そちらの記事もぜひ確認してみてほしい。

チャンピオンズカップの
AI予想まとめ

過去傾向・消しデータが影響しそうな馬ランキング

それぞれのデータについて細かく紹介していくその前に。

まずはチャンピオンズカップに出走する馬がデータで見て、それぞれどれくらい有利か不利かを先んじて見える化してみよう。

11項目ある傾向データを点数にして、出走予定の馬をランキング順に並び替え。

さらにチャンピオンズカップならではのデータの優先順位で点数を調整してみた。

その点数順がこちらだ。

※右にスクロール可能

馬名 合計点数 人気別成績 前走レース別成績 前走着順別成績 脚質別成績 枠順別成績 馬場ごとのデータ 配当傾向 性齡別データ 関西関東の勝率成績 血統傾向 リピータースコア
ウィルソンテソーロ 27
ナルカミ 27
ラムジェット 21
シックスペンス 18
ダブルハートボンド 17
ルクソールカフェ 15
サンライズジパング 14
アウトレンジ 13
セラフィックコール 10
テンカジョウ 10
ペプチドナイル 10
ペリエール 8
メイショウハリオ 3
ウィリアムバローズ -1
ハギノアレグリアス -5
ヘリオス -19

ざっくり見解:このレースで「過去傾向的に得している馬」と「割引きたい馬」

ウィルソンテソーロとナルカミは、どの切り口で見てもほぼマイナス材料がなくて、過去データとの相性だけで言えば完全にトップタイだ。

ウィルソンテソーロは前走JpnI、チャンピオンズカップ2年連続2着というリピーター実績、先行脚質、4枠8番という好枠、6歳牡馬という年齢バランス、血統もミスプロ系×米国ノーザンで鉄板寄りと、ほぼ全部の項目でプラスが並ぶ。

唯一のマイナスは「人気別成績」で、2番人気帯は過去の回収率が低めという点だけど、それでもデータ的には「切る理由より買う理由が圧倒的に多い」馬だ。

ナルカミも同じくらい数字が揃っていて、3歳で前走JpnI勝ち、先行脚質、中外の6枠12番で被されすぎない枠、年齢・関東所属・血統の全部がこのレースのセオリーにかなり合っている。

リピーターではないぶんだけその項目だけ△になっているが、“そこだけ”で点数が落ちているだけなので、過去10年の傾向に照らすと「まだ未知だがロジック上はズレていない新星」という扱いになる。

次の層として、ラムジェット・シックスペンス・ダブルハートボンド・ルクソールカフェあたりは、どこかに1〜2個マイナスを抱えつつもトータルで見ると明確にプラス側に寄っている。

ラムジェットは4枠7番の好枠、先行脚質、4歳牡馬、血統面も中京ダ1800m向きで、前走レースレベルも高い。

シックスペンスは南部杯からのローテと血統・年齢・所属のバランスが良く、枠も極端に悪くはない。

ダブルハートボンドは人気・前走着順・脚質で大きくプラスを稼ぐ一方で、1枠と牝馬・前走G3というところで少し削られている。

ルクソールカフェは血統・年齢・関東人気馬という点では強く推せるのに、8枠16番という大きな逆風と、前走レースが中央G3という点がマイナスに出ている形だ。

逆に、データの塊として見るとメイショウハリオ、ウィリアムバローズ、ハギノアレグリアス、ヘリオスはかなり厳しい側に寄る。

ハリオは実績だけなら最上位クラスだけど、「8歳」「前走着順そこまで良くない」「差し脚質」「内で詰まりやすい可能性」など、性齢と脚質でかなり点数を削られている。

データを無視して名前だけで本命にするタイプではないということは頭に置いておきたい。

ウィリアムバローズとハギノアレグリアスも、7〜8歳という年齢ゾーンと前走の内容で大きくマイナスを取られていて、「内枠だし実績もあるから」とだけで上げてしまうと過去傾向とは正反対になる。

ヘリオスに至っては、年齢・距離適性・前走レースレベル・人気帯のどこから見ても重いマイナスになっていて、よほどの超ハイペース大波乱でもない限り、過去データだけで拾うのはかなり無理筋だ。

じゃあ過去データはどこまで信用して、どこから他の要素を見るか

このレースに限ると、優先度はざっくりこんな順番で考えている。

前走レースの格と路線(地方交流JpnI〜IIIかどうか)

ここ10年の勝ち馬のほとんどが前走地方のダートグレード組なので、「どの路線から来たか」を一番重く見ていい。

ナルカミ、ウィルソンテソーロ、メイショウハリオ、ペプチドナイル、サンライズジパング、ラムジェットあたりがここで強い。

脚質と枠のセット

逃げ・先行が有利で、内〜中枠が有利というのはデータでも中京ダ1800のコース形状的にも筋が通っている。

ウィルソンテソーロ(先行×4枠)、ナルカミ(先行×6枠)、ラムジェット(先行×4枠)、アウトレンジ(先行×5枠)あたりは「枠と脚質の組み合わせで一気に押し上がる組」だ。

逆にルクソールカフェやペリエールは、8枠からどこまでリカバリーできるかが相当シビアになる。

性齢とリピーター性

3〜6歳牡馬が中心で、7歳以上は勝ち馬ゼロ、リピーターがやたらと強いレースでもある。

ウィルソンテソーロは2年連続2着というチート級のリピータースコアに加えて、6歳牡馬という“黄金ゾーン”にいるから、年齢・経験面でも非の打ちどころが少ない。

ナルカミとルクソールカフェは3歳の成長力という別の武器を持っている。

対して、ウィリアムバローズ、ペプチドナイル、メイショウハリオ、ハギノアレグリアス、ヘリオスあたりの高齢勢は、このレースの性齢データを真正面から食らう立場になる。

血統と人気帯のバランス

ミスプロ系(キングマンボ系など)×サンデー or 米国ノーザン系の配合はやはり強く、ラムジェット、アウトレンジ、サンライズジパング、ルクソールカフェあたりは血統面で後押しされている側だ。

一方で、人気データでは1番人気と3番人気が強く、2番人気は回収率が低いので、ウィルソンテソーロが思った以上に売れ過ぎるようなら、「勝ち負けは認めつつ単勝の妙味は薄い」という見方もできる。

馬場・配当・東西などの細かい話

チャンピオンズCはほぼ毎回良馬場で、馬場傾向は「前有利」に集約される。配当も“1〜3番人気+中穴1頭”くらいの組み合わせが中心で、人気総崩れの超大波乱はレモンポップの年くらい。

東西では「関東の人気馬は強いが関東の人気薄はほぼ来ない」という特徴があるので、シックスペンス・ナルカミ・ウィルソンテソーロ・ルクソールカフェ・ペリエールは“関東の買える側”、関東で人気薄になるタイプがいれば“消し寄り”と見やすい。

過去傾向だけに寄り過ぎないために、ここから何を見るか

ここまでの表はあくまで「過去10年のパターンにどれだけハマっているか」というチェックリストに過ぎない。

実際の予想では、この上にさらに

・1週前・最終追い切りの中身と上昇度

・今年のメンバー構成(ハイペースになりやすいか、スローからのロングスパートか)

・各馬の近走ローテの疲労度と臨戦の濃さ

・当日の馬場の速さ(時計が速いか重いか)

・騎手のこのコース・このレースでの乗り方の癖

こういう要素を重ねていったほうがいい。

たとえば、過去傾向だけ見ればメイショウハリオはかなり割り引きになるが、当日の気配や隊列次第では「年齢をねじ伏せてもう一発」というシナリオもゼロではないし、ルクソールカフェも大外発走でもスタート決めて外から被せていければ、8枠マイナスを消してしまう可能性もある。

逆に言うと、この表で点数が高いウィルソンテソーロやナルカミ、ラムジェットあたりは、「過去データ的には買っておかないといけない側」で、そこからどこまで印を落とすかは、調教や展開など“今この瞬間の情報”次第になる。

過去傾向は「レースの骨格」を作る材料として使って、最終的な本命〜対抗は、直近の状態と今年のメンバーのバランスを見て決める、という使い方が一番しっくりくると思う。

それではここから11項目の各データと、予想にどう使うか、その活用方法と消しデータを紹介していく。

上記の早見表だけでさっくり使うのではなく、自分でもデータを吟味したい人は活用してみてくれ。

チャンピオンズカップ
全頭診断追い切りまとめ

【人気別成績】

チャンピオンズカップの過去10年で、何番人気が上位入線しているのかをまとめてみた。

※右にスクロール可能

人気帯 勝率 連対率 複勝率 平均
着順
最頻
着順
期待値スコア
〈単勝回収率〉
1番人気 40.0% 70.0% 70.0% 約3.7着 1着 約112%
2番人気 10.0% 20.0% 20.0% 約7.5着 4着以下 約44%
3番人気 10.0% 40.0% 60.0% 約4.9着 4着以下 約79%
4〜6番人気 6.7% 10.0% 16.7% 約7.8着 4着以下 約97%
7〜9番人気 3.3% 6.7% 16.7% 約7.9着 4着以下 約43%
10番人気以下 1.5% 3.0% 7.6% 約8.5着 4着以下 約101%

ざっくり言うと、

1番人気は“当たるし儲かる”ゾーン(勝率40%・回収率112%)

3番人気は“的中と妙味のバランスが良い”ゾーン(複勝60%・回収率79%)

4〜6番人気は“勝ちは少ないが期待値はほぼトントン”の中穴ゾーン(回収率97%)

10番人気以下は“滅多に来ないが来たときの破壊力でトントン以上”の大穴ゾーン(回収率101%)

予想への活用方法と消しデータ

ざっくりまとめると

馬券の軸はナルカミ(1番人気想定)+ダブルハートボンド(3番人気想定)のどちらか、もしくは両方。

ルクソールカフェは“2番人気の罠”になりやすいので少しだけ目を細めて見る。

一撃の妙味は4〜6番人気ゾーン(シックスペンス・ウィルソンテソーロ・ラムジェット)にある。ここから勝ち馬が出るケースも普通にある。

7〜9番人気ゾーン(テンカジョウ・メイショウハリオ・アウトレンジ)は3連系でのヒモ候補。

10番人気以下の大穴(サントノーレ・ヘリオス・メルトなど)は、「今年のサンビスタ候補」を1〜2頭に絞って3着付けで遊ぶくらいがちょうどいい。

詳細はこちら。

活用方法と
消しデータ
  • 1番人気(ナルカミ想定)は基本的に軸候補に据える
    過去10年の1番人気は【4-3-0-3】で、単勝・複勝ともに“買い続けてプラス”というレベルの成績だ。3回飛んだ年も、必ず他の上位人気(特に3番人気)が拾っているので、「1番人気を完全に切る」という戦略はこのレースに限ってはかなり分が悪い。ナルカミは想定1番人気+ジャパンダートクラシック勝ちという“地力証明済みタイプ”なので、このデータのど真ん中にいる馬として本線の軸に置きやすい。

  • 2番人気(ルクソールカフェ想定)は“人気の割に沈みやすいゾーン”として条件付き評価
    2番人気は【1-1-0-8】で勝率10%・回収率44%とかなり物足りない。数字だけ見れば「2番人気というだけで過信は禁物」の帯だ。ルクソールカフェは3歳でダート重賞を連勝してきた勢いはあるが、ここでは

    初のGⅠ・初のフルゲート想定

    3歳で古馬一線級と激突
    というハードルもある。人気とデータだけで見ると“ナルカミほどは信用せず、相手本線〜2番手”くらいに落としておくほうがバランスがいい。

  • 3番人気(ダブルハートボンド想定)は“もう一つの軸候補”としてかなり頼りになる
    3番人気は【1-3-2-4】で複勝60%、期待値スコア79%。1番人気に次ぐ安定ゾーンだ。1番人気が飛んだ年の連対を3番人気が拾っているケースも多く、「本命が飛んだときに裏の軸になる」立ち位置。みやこSを強い内容で勝ってきたダブルハートボンドは、

    想定3番人気

    先行して長く脚を使えるタイプ
    という意味で、この“3番人気ゾーンの理想形”に近い。馬券ではナルカミと並ぶもう一つの軸・本線相手として扱う価値が高い。

  • 4〜6番人気(シックスペンス・ウィルソンテソーロ・ラムジェット想定)は“妙味付きの勝ちゾーン”
    4〜6番人気は【2-1-2-25】で勝率6.7%だが、期待値スコアは約97%とほぼトントン。人気の割にきちんと勝ち馬も出ていて、2016年サウンドトゥルー(6番人気15.9倍)、2020年チュウワウィザード(4番人気13.3倍)がここから勝っている。
    今年の登録で言うと、

    シックスペンス(南部杯2着、初の中京ダ1800m)

    ウィルソンテソーロ(昨年・一昨年とも2着の“コース巧者”)

    ラムジェット(東京ダービー馬+遠征経験豊富)
    あたりがこのゾーンに入りそうだ。「1〜3番人気のどれか+4〜6番人気からの一発」を組み合わせるのが、このレースの本筋の買い方になりやすい。

  • 7〜9番人気(テンカジョウ・メイショウハリオ・アウトレンジ想定)は“3連系で拾う穴ゾーン”
    7〜9番人気は【1-1-3-25】で勝率3.3%・期待値スコア43%と、単勝で攻めるにはやや分が悪い。ただし複勝率16.7%と、3連複や3連単のヒモとしては十分に仕事をする帯だ。過去10年の1勝は2017年ゴールドドリーム(8番人気13.0倍)で、2・3着にもそこそこ顔を出している。
    今年のこの帯に入りそうなのは、

    テンカジョウ(牝馬交流戦の実績馬だが、牡馬一線級相手で人気は落ちそう)

    メイショウハリオ(年齢で評価を落とすファンが多そうな実績馬)

    アウトレンジ(重賞勝ちがあるが、相手強化で人気は中穴〜穴)
    など。単勝をガンガン買うゾーンではなく、1〜3着のどこかにちょっと忍ばせておく“波乱要員”として扱うのが現実的だ。

  • 10番人気以下(サントノーレ・ヘリオス・メルト・その他伏兵)は“来ればデカいが、基本は3連系の3着候補”
    10番人気以下は【1-1-3-61】で勝率1.5%・複勝率7.6%。数字だけ見ると相当厳しいが、期待値スコアは約101%と“トントンより少し上”まで跳ねている。これは2015年サンビスタ(12番人気・単勝66.4倍)が一発を決めた影響が大きい。
    今年で言えば、

    サントノーレ(地方SPクラスの実力馬だが、中央GⅠでは大穴想定)

    ヘリオス(9歳の元マイラーで距離・年齢ともに厳しい条件)

    メルト(東海地区の重賞勝ち馬だが、相手関係は一気に強化)
    あたりがこの帯に入ってくるだろう。単勝一点で狙い撃つゾーンではなく、3連単・3連複の“3着の押さえ”として、ごく少数に絞って拾うのが現実的な活用法だ。

  • “人気だから買う/人気薄だから消す”という単純な発想は危険、特に2番人気と“ノーチャンスの大穴”に注意
    人気データだけで見ると、

    2番人気は回収率44%の“割高人気”

    7〜9番人気は“3連系ならあり/単勝は期待値薄”

    10番人気以下は“回収率だけ見れば悪くないが、的中率が極端に低い”
    という特徴がある。
    今年の登録で「2番人気の罠」ポジションに入りそうなのはルクソールカフェ、「ノーチャンス寄りの超人気薄」に入りそうなのはヘリオスやメルト、状態次第ではサントノーレあたりだ。このあたりは人気だけで惰性で買うと、データ的にはかなりマイナス側に振れやすいので、コース適性や前走内容まで見たうえで“本当にここで買う価値があるか”をチェックしたいところだ。

  • 消しデータ寄りの条件(人気面)をまとめるとこうなる

    「何の裏付けもない2番人気」 … ルクソールカフェがこのパターンになりやすいので、ローテ・時計・枠まで重ねてチェックしてから評価を決めたい

    「7〜9番人気かつ高齢+近走大敗続き」 … メイショウハリオやハギノアレグリアスのような実績馬でも、近走大敗が続いている場合は“勝ち切り候補”からは外して、3着押さえ程度に抑えるほうが数字に合う

    「10番人気以下で、前走も大敗+適性の裏付けが薄い馬」 … ヘリオスやメルトのように、距離不安×年齢×相手強化が重なるタイプは、“サンビスタ級のインパクト”がない限り積極的には買わないというスタンスで問題ない

【前走レース別成績】

過去10年のチャンピオンズカップに出走した馬を、前走の格(クラス)別に成績を集計してみた。

※右にスクロール可能

前走レース 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
G1 0.0% 0.0% 8.3% 0 0 1 11
G2 0.0% 0.0% 100.0% 0 0 1 0
G3 1.4% 5.7% 12.9% 1 3 5 61
OP・L 0.0% 0.0% 0.0% 0 0 0 6

3勝クラス

以下

0 0 0 0

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消去法まとめ
  • まず大前提:勝ち馬の“本線”は前走地方交流(JpnI〜III)
    過去10年の勝ち馬10頭中9頭が前走地方のダートグレード競走(南部杯・JBCクラシック・帝王賞・ジャパンダートクラシックなど)組というのがチャンピオンズC最大の特徴だ。中央G1〜G3の数字だけ眺めると「全部弱い」ように見えるが、それは地方交流組が強すぎるから押し出されているだけとも言える。
    今年で言えば、

    ナルカミ(前走ジャパンダートクラシック JpnI)

    ウィルソンテソーロ(前走JBCクラシック JpnI)

    ラムジェット(サウジC→帝王賞→東京大賞典路線のJpnI級ローテ想定)

    メイショウハリオ、ペプチドナイル、サンライズジパング、テンカジョウ、サントノーレ、ヘリオス、メルトのような交流路線主体の組

    ここらは「前走クラス表の外側にいる“本命ゾーン”」という扱いにして、G1〜G3の数字と混同しないほうがいい。

  • 中央G1組の数字は“相手まで”レベル → シックスペンスや芝G1経由組は“ヒモ扱い”が基本線
    中央G1前走組は【0-0-1-11】で、10年間で勝ち馬ゼロ・3着が1回だけ。ほとんどが芝G1からの転戦で、
    「芝G1でそこそこやれていた馬がダートG1に来る」
    というパターンの多くが、勝ち切るまでは届いていないという数字になっている。今年の登録だと、

    シックスペンス(芝G2・G3を勝ちつつ、前走は南部杯JpnI)

    オメガギネス(フェブラリーSなどマイルG1実績からのマイル〜中距離路線)

    あたりは「素質は一級品だが、データ上は“3着以内候補寄り”」という扱いで、本命よりは2〜3列目の軸に置く感覚で使うと数字と噛み合う。

  • G2組はサンプル1頭だけ → 今年も“来たら仕方ない”枠
    G2前走組は【0-0-1-0/1頭】で、唯一の例は芝中距離G2からの転戦で3着に突っ込んだパターン。サンプルとしてはあまりにも少ないので、“強い馬ならクラスはあまり関係なく来る”とも読めるし、“たまたま一頭だけハマった”とも読める。
    今年の登録では、直前を純粋な中央G2から来る馬は少なく、芝G2→ダートG1のワンクッションが入ったタイプ(シックスペンスのようなタイプ)は、前走クラスよりも“ダート実績と南部杯の内容”を優先して評価したほうがいい。

  • 中央G3組は「出走数は多いが、勝ち切りは1頭だけ」 → ダブルハートボンド・ルクソールカフェは“相手本線〜2列目”がベター
    G3前走組は【1-3-5-61/70頭】で、勝ち馬は10年で1頭だけ。一方で2〜3着にはそこそこ顔を出していて、複勝率12.9%。
    今年この帯に入ってくるのは、

    ダブルハートボンド(前走みやこS G3 1着)

    アウトレンジ(前走みやこS G3 7着)

    ルクソールカフェ(前走武蔵野S G3 1着)

    オメガギネス(前走武蔵野S G3 7着)

    ブライアンセンス(マーチS G3勝ち→みやこS G3 6着)

    ペリエール(エルムS G3勝ち→みやこS G3 11着)

    みたいなメンバーたち。
    「前走G3勝ちで人気を集める馬(ダブルハートボンド・ルクソールカフェ)」は、能力的には当然上位だけど、“頭固定で買い倒す”より“本命サイドの相手・2列目軸”くらいに抑えたほうがデータにはハマる。逆に、同じG3組でもアウトレンジ・ブライアンセンス・ペリエール・オメガギネスみたいに「前走で負けている組」は、3列目や相手穴に回すほうが現実的だろう。

  • オープン・リステッド組は【0-0-0-6】 → テーオーパスワード・ポッドロゴ・ハピは“基本は3着専用か思い切って消し側”
    中央OP・L前走組は10年で6頭走って馬券圏内ゼロ。条件戦→OP→いきなりG1というパターンは、このレースに限るとかなり苦しい。
    今年でここに当てはまるのは、

    テーオーパスワード(前走名古屋城S[中京ダ1800m・OP]1着)

    ポッドロゴ(前走福島民友C[L]1着)

    ハピ(前走太秦S[L]1着組の想定)

    みたいな“OP・L経由で今回が今年初のG1本番”タイプ。
    能力やコース適性を否定するわけではないが、ローテーションだけで言えば「3連系の3列目候補」か、思い切って“消しデータ寄り”に振るゾーン。本命・対抗の扱いにすると、過去10年の数字とは大きく逆行する形になる。

  • 3勝クラス以下直行はそもそも前例ゼロ → もし当日そんな馬が紛れ込んだら「よほどの怪物でない限り大幅割引」
    過去10年で前走3勝クラス以下からの出走自体が0頭という時点で、「チャンピオンズCに来る馬は、最低でもOPか地方交流重賞を経験している」のが標準ルートだと分かる。

    今年の登録馬も、すでに全馬がOP以上・地方重賞の経験持ちなので“3勝クラス直行”というパターンは発生していない。今後別の年で、前走3勝クラスから突っ込んでくる馬がいたら、それだけで「歴史に逆らうローテ」だと覚えておけばいい。

    「中央G3組の本命級」と「地方JpnI組」の扱いに差を付けるのがポイント → ナルカミ・ウィルソンテソーロvsダブルハートボンド・ルクソールカフェ
    今年の人気上位候補をざっくり並べると、

    ナルカミ(前走JpnI勝ち)

    ウィルソンテソーロ(交流JpnI実績+チャンピオンズC2年連続2着)

    ダブルハートボンド(前走みやこS G3勝ち)

    ルクソールカフェ(前走武蔵野S G3勝ち)
    という構図になる。
    前走クラス別の数字だけで見ると、「地方JpnI組>>中央G3組」なので、

    本命・軸:ナルカミ、ウィルソンテソーロ、メイショウハリオ、ラムジェット、ペプチドナイルあたりの“前走(or主戦場)地方交流組”

    対抗・2列目:前走G3勝ちのダブルハートボンド、ルクソールカフェ
    という線引きをしておくと、ローテーション面でのバランスは取りやすい。G3組を“能力だけ見て本命”にし過ぎると、過去10年の傾向からは外れやすい。

  • 前走レベルを“消し条件”として使うときのまとめ

    「前走が中央OP・Lで、重賞実績が乏しい馬」は、テーオーパスワード・ポッドロゴ・(今年のハピがこの形ならハピ)みたいに、基本は3列目か思い切って評価大幅ダウン

    「前走が中央G3で、今回も人気しそうだが、地方交流での裏付けが薄い馬」(ルクソールカフェ・オメガギネス・ブライアンセンス・ペリエールなど)は、“頭固定は危険”という意味での消し条件候補

    「前走中央G1・G2で芝中心ローテの馬」(シックスペンス系)は、複勝圏狙いの相手まで

    「前走地方交流JpnI〜IIIの実績馬」(ナルカミ・ウィルソンテソーロ・メイショウハリオ・ラムジェット・ペプチドナイル・サンライズジパング・テンカジョウ・サントノーレ・ヘリオス・メルト)は、クラス面ではむしろ買い材料なので、ここを“前走クラス消し”の対象にしないこと

【前走着順別成績】

過去10年の前走での着順別に振り分け、それぞれの勝率をまとめてみた。

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前走

着順

勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数

勝率-

連対率

1着 7.1% 16.7% 19.0% 3 4 1 34 -9.5pt
2着 6.2% 12.5% 25.0% 1 1 2 12 -6.2pt
3着 9.5% 23.8% 33.3% 2 3 2 14 -14.3pt

4~9

5.3% 8.8% 14.0% 3 2 3 49 -3.5pt

10着

以下

5.0% 5.0% 15.0% 1 0 2 17 0.0pt

基本線は「前走5着以内」

勝ち馬10頭中の大半は前走5着以内。特に前走3着と4着のゾーンは勝率・連対率・複勝率が高く、「一度負けているけど内容は悪くない馬」が巻き返しやすいレースになっている。

前走1着は“順当に走るが、勝ち切り過信はやや危険”くらいの立ち位置

勝率7.1%・連対率16.7%・複勝率19.0%。数字だけ見ると「前走1着だから鉄板」というほどではなく、ちゃんと飛んでいる年も多い。

前走3着は“総合的に一番おいしいゾーン”

勝率9.5%・連対率23.8%・複勝率33.3%で全部トップ。勝率-連対率が-14.3ptとかなりマイナスなので、**勝ち切りよりも2着決着が多い「善戦マンゾーン」**というイメージ。

4〜9着は“巻き返しもあるが、全体としては一段落ちる”

勝率5.3%・複勝率14.0%で、掲示板内組よりは明らかに数字が落ちる。ただし4〜5着からの勝ち馬も出ていて、「相手なりに走る実績馬の取りこぼし→本番巻き返し」というパターンはちゃんと存在する。

10着以下は“ほぼノーチャンスだが、ごく稀にレモンポップ級の一撃がある”

勝率5.0%・複勝率15.0%で、1勝はレモンポップ(前走ドバイG1で10着→本番V)のような例。凡馬の大敗明けはほぼ用無しで、「海外G1や大舞台で度外視できる負け方をしたトップホース」だけがここから巻き返すイメージでいい。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータまとめ
  • 前走1着でここに来る馬(ダブルハートボンド、ルクソールカフェ、テーオーパスワード、ポッドロゴ、ハピあたりになりやすい)が本命候補になるのは当然だが、データ的には「勝率7.1%・複勝率19.0%」なので、頭固定で一点突破というより本線の軸〜2列目で使うイメージにしておくと過信しすぎずに済む。
  • 前走1着組の中でも、前走がJpnIやみやこS・武蔵野Sクラスの高レベル戦だったダブルハートボンド・ルクソールカフェ・ナルカミあたりは、単純な「前走1着だから買う」ではなくレースレベルの裏付け込みで“買い”に寄せるべきタイプ。
  • 逆に、前走がオープン特別やリステッドでの1着(テーオーパスワード・ポッドロゴ・ハピの太秦S勝ちなど)だけを頼りに人気を集めている場合は、前走クラスの弱さ+「前走1着の勝率7.1%」という数字を合わせて、頭固定ではなく3連系の2〜3列目に抑える程度にとどめたい
  • 前走2着組は勝率6.2%・複勝率25.0%と、数字的には「勝ち切りよりも馬券圏キープ寄り」。今年でここに入りやすいのは、JBCクラシックや南部杯あたりで惜敗するウィルソンテソーロ、サンライズジパング、ペプチドナイルあたりのパターンで、本命にするより“連系の軸・2,3着固定”がハマりやすいゾーンだと思っておいたほうがいい。
  • 前走3着組はデータ的に最も狙い目で、勝率9.5%・連対率23.8%・複勝率33.3%とすべて最高値。「強い相手に当たって3着まで来た馬」が、このレースでは一番信用できる。例えば、ナルカミやラムジェット、メイショウハリオ、ペリエール、アウトレンジあたりがJpnIやG3で3着に善戦してここに来る形なら、人気の有無に関係なく本命候補としてかなり重く扱っていい。
  • 前走3着の勝率-連対率が-14.3ptと大きくマイナスなのは「勝ち切りより2着が多い」証拠なので、3連単なら「前走3着組の2着固定」パターンを用意しておく価値が高い。ウィルソンテソーロやメイショウハリオのような“善戦型の実績馬”がこのゾーンに入ってきたら、まさにこのデータ通りのイメージになる。
  • 4〜9着組はまとめると勝率5.3%・複勝率14.0%で、一段数字が落ちる。ただし4着・5着単体で見ると勝ち馬も出ているので、「前走JpnI・G1で内容は悪くない4〜5着」みたいな馬は、人気が落ちるならむしろオイシイ。例えば、ウィリアムバローズやオメガギネス、ブライアンセンス、セラフィックコール、ハギノアレグリアスあたりが強いレースで4〜5着に負けてここに来るなら、「消す」よりは妙味狙いの中穴候補として拾っておきたい。
  • 前走6〜9着は【0-2-2-24】で勝ち馬ゼロ。ここに該当する馬は基本的に「優先度をかなり下げるゾーン」で、よほどの不利や極端な展開不向きがあったケース以外は本命・対抗の対象から外していい。例えば、G1やJpnIで6〜9着に負けてきたアウトレンジ・ペプチドナイル・ペリエール・ラムジェットあたりは、内容次第でヒモまで落とす判断もしやすい。
  • 前走10着以下は【1-0-2-17】でレモンポップ級の一撃が1回あるだけ。ここから勝ったのは海外G1(ドバイ・ゴールデンシャヒーン)で10着に大敗してきたレモンポップで、「格が違う馬が、大舞台で度外視できる負け方をして戻ってきた」という特殊パターンだった。
  • 今年の登録馬で前走10着以下から巻き返しパターンに乗れそうなのは、海外遠征や芝G1・南部杯で攻めた結果大敗して戻ってくるシックスペンスやオメガギネス、セラフィックコールのようなタイプで、“レモンポップ級の裏付け”があるなら例外的に本線評価、そうでない馬(メルトやヘリオスなど)は3連系の3着押さえか思い切って完全スルーくらいの割り切り方でいい。
  • 「前走掲示板外(6着以下)かつ、地方・中央問わずここ1年ずっと大敗続き」のタイプは、サントノーレ、ヘリオス、メルト、一部の高齢馬(ハギノアレグリアス、メイショウハリオがそのゾーンまで落ちてきた場合など)を含めて、人気薄だからといって機械的に拾うと前走着順データと真っ向から逆行するので、買うなら“明確な敗因+実績+コース適性”まで揃っているかどうかを条件にしたほうがいい。
  • 逆に「前走3〜4着で、しかもJpnIかハイレベルG3だった馬」は、このレースの前走着順データ的に“今年の本命候補ゾーン”。ナルカミ、ウィルソンテソーロ、ダブルハートボンド、メイショウハリオ、ラムジェット、ペリエールあたりがこの形で入ってきたら、人気の大小に関係なくまずここから軸候補を探すのがロジックとしてスッキリする。

【脚質別成績】

過去10年のチャンピオンズカップの脚質別に成績を振り分け、まとめてみた。

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脚質 勝率 連対率 複勝率 勝率-
複勝率
勝利数 2着数 3着数 着外数
逃げ 18.2% 18.2% 45.5% -27.3pt 2 0 3 6
先行 8.3% 16.7% 27.8% -19.5pt 3 3 4 26
差し 5.2% 10.3% 13.8% -8.6pt 3 3 2 50
追込 4.0% 12.0% 14.0% -10.0pt 2 4 1 43

予想への活用方法と消しデータ

予想活用方法と
消しデータ
  • まず大枠として、前には行ける馬が有利というのがこの表の一番わかりやすい結論だ。逃げは複勝率45.5%、先行も27.8%で、馬券になった30頭中18頭が「逃げ+先行」という前寄りの脚質になっている。

    ・逃げは勝率18.2%・複勝率45.5%で、少数精鋭の高性能タイプ。馬券に絡む時は「そのまま押し切るか、粘って3着」のどちらかになりやすい。ウィリアムバローズ、ペプチドナイル、場合によってはアウトレンジあたりが楽に単騎で行けそうな編成なら、展開ひとつで過去データ通りの押し切りパターンを狙える。
  • 先行は勝率8.3%・複勝率27.8%で、勝ち数・連対数ともに逃げより多い“本命の中心ゾーン”。今年の登録で典型的な先行〜好位組は、

    ナルカミ/ウィルソンテソーロ/ダブルハートボンド/ラムジェット/ペリエール/ペプチドナイル/サンライズジパング/サントノーレ など。

    ここから本命・対抗を選ぶのが、脚質データだけを見るなら一番筋が通る。
  • 差しは勝率5.2%・複勝率13.8%と、数字だけ見ると一段落ちるが、そのぶん人気をかぶりにくく、配当面での妙味は大きいゾーンでもある。アウトレンジ、オメガギネス、ブライアンセンス、セラフィックコール、テンカジョウあたりは「中団差しから長く脚を使う」タイプで、ペースが流れて前が総崩れになればこのゾーンから一発が出る。
  • 追込は勝率4.0%・複勝率14.0%で、「数字だけ見るとかなり厳しいが、来る時はまとめて差してくる」脚質ゾーン。メイショウハリオ、ハピ、ヘリオス、メルト、ルクソールカフェ(位置取り次第で差し〜追込)がここに近い。軸にするより、3連系で波乱要員として少しだけ拾う立ち位置が現実的だ。
  • 「勝率−複勝率」が大きくマイナスな逃げと先行は、「勝つより2,3着に流れやすい」のではなく、馬券圏に入った時の絶対数が最も多いせいで差が大きくなっていると解釈した方がいい。特に先行は勝利数3・2着3・3着4でバランスよく分布しているので、「単勝・馬連・3連系で芯に置きやすい」のが強みだ。
  • 一方、差しと追込は「複勝率が低い割に勝率との差がそこまで開いていない」。これは馬券になる回数自体は少ないが、来る時は勝ち切ることもあるという意味でもある。メイショウハリオやレモンポップ(昨年の勝ち馬)は、まさに「一度エンジンがかかるとまとめて差し切る」タイプで、このデータのイメージに近い。
  • 消しデータ寄りの脚質条件としては、

    「絶対に後ろからしか行けないタイプの追込一辺倒」

    「前走でもスタートで後手を踏んで、ずっと最後方から直線一気に賭けるだけの馬」

    がチャンピオンズカップではかなり分が悪い。ハピ、ヘリオス、メルト、状態次第ではメイショウハリオあたりは、展開がハマらなければ平気でぶっ飛ぶゾーンなので、軸に据えるのはかなりリスキーだ。
  • 逆に「前にもつけられるが、控えて差す競馬もできる“自在型”」は、このコースではかなり買いやすい。ナルカミ、ウィルソンテソーロ、ラムジェット、ダブルハートボンド、ペリエール、サンライズジパングあたりは、隊列や枠順を見ながらポジションを選べるタイプで、逃げ〜先行ゾーンの好成績と、差し側に振った時の一撃性の両方を拾える
  • 脚質を「消し条件」として強めに使うなら、

    「追込一辺倒で、コーナーで自分から動けないタイプ」は軸から外す

    「差し・追込で、なおかつ前走も中団より後ろでなにもできずに負けている馬」は基本3連系で3着押さえ程度

    「逃げ候補が3〜4頭いて、楽逃げできない逃げ馬」は、ウィリアムバローズやアウトレンジのようなタイプでも“逃げられなかった時は一気に評価を落とす”

    という整理でいい。
  • そのうえで、今年の登録馬に落とし込むなら、脚質ベースの優先順位はざっくりこうなるイメージだ。

    ナルカミ(先行自在)=ウィルソンテソーロ(先行)=ダブルハートボンド(先行)=ラムジェット(先行)

    > ペリエール(好位〜先行)/ペプチドナイル(逃げ〜先行)/サンライズジパング(先行)

    > アウトレンジ/オメガギネス/ブライアンセンス/テンカジョウ/シックスペンス(差し寄りの自在型)

    > メイショウハリオ/ハピ/ヘリオス/メルト(追込一辺倒寄り)
  • まとめると、「前に行ける実績馬を軸にして、差し・追込は“展開ドハマり用のスパイス”として扱う」のが、脚質データに素直な組み立て方だと思っておくと、人気や名前に引っぱられずに済むはずだ。

【枠順別成績】

過去10年のチャンピオンズカップでどの枠に入った馬がどれだけの結果を挙げているかを成績でまとめてみた。

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枠順 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
1枠 0.0% 11.8% 23.5% 0 2 2 13
2枠 10.0% 20.0% 30.0% 2 2 2 14
3枠 15.0% 15.0% 25.0% 3 0 2 15
4枠 5.0% 10.0% 10.0% 1 1 0 18
5枠 10.0% 15.0% 20.0% 2 1 1 16
6枠 5.0% 10.0% 20.0% 1 1 2 16
7枠 0.0% 15.0% 20.0% 0 3 1 16
8枠 5.3% 5.3% 5.3% 1 0 0 18

ざっくり整理すると、

勝ち馬は「2枠・3枠・5枠」で8頭(2+3+2)

複勝率だけ見ると「2枠・3枠・1枠」がトップ3

8枠は10年で【1-0-0-18】、しかもその1勝はレモンポップの一発だけで、総合的にはほぼ壊滅ゾーン

という形になっている。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • 中京ダ1800のチャンピオンズCは、過去10年の枠順成績を見るとだいたい「内〜中枠がやや有利」「7枠は勝ちゼロ」「8枠はかなり成績が悪い」という傾向がはっきり出ている。勝ち馬の多くは2枠・3枠・5枠から出ていて、複勝率だけ見れば2枠・3枠・1枠あたりが上位、8枠は複勝率もかなり低いゾーンだと押さえておきたい。

  • その前提で今回の並びを見ると、枠順的に一番得をしたのは4枠8番ウィルソンテソーロと6枠12番ナルカミだろう。どちらも「外すぎず内すぎず」で隊列を選びやすい位置で、好位〜中団のベストポジションを取りに行きやすい。過去データ的にも2〜6枠あたりは勝ち馬・連対馬が多く出ているゾーンなので、この2頭は元々の実力に枠の追い風も乗った形になる。

  • 1枠1番ウィリアムバローズと1枠2番ダブルハートボンドは、「勝ち馬が出ていない枠だけど複勝率はそこまで悪くない」という微妙なゾーン。内々でロスなく立ち回れるのはプラスだが、砂をかぶって進路が詰まるリスクも高い。先行して自分からポジションを取りに行けるウィリアムバローズはまだ枠を生かしやすいが、みやこSで前に行って結果を出したダブルハートボンドがスタートで後手を踏んで包まれるようなら、一気にパフォーマンスを落とす危険もある。1枠の2頭は「連軸候補には残すが、頭固定では重く買い過ぎない」くらいの扱いが枠傾向には合うと思う。

  • 2枠3番メイショウハリオと2枠4番セラフィックコールは、リピーター性と末脚を考えるとかなり面白い位置だ。2枠は勝率・複勝率ともに上位で、インの3〜4番手あたりで脚をためられれば直線で進路さえあれば突っ込んでこれる。問題はどちらも差し寄りで、ペース次第では馬群の中で動きづらくなる点。それでも8枠に入るよりははるかにマシで、「人気と相談しつつ2列目〜3列目に厚く置きたい内枠差し」というイメージになる。

  • 3枠5番ヘリオスと3枠6番ハギノアレグリアスは、枠だけ見れば悪くないが、馬の条件と噛み合わせると強く推しにくい。3枠自体は勝ち馬も出ている好ゾーンだが、ヘリオスは9歳かつ本来スプリント〜マイルの馬で、この枠を活かすには距離が長い。ハギノアレグリアスも8歳で上がりのキレが落ちており、「内でロスなく運んでどこまで粘れるか」という立場。枠の数字が良いからといって過剰には上げず、他の要素(年齢・近走)を優先して評価を抑えたほうがバランスが取れる。

  • 4枠7番ラムジェットと4枠8番ウィルソンテソーロは、今回の枠順の中でもっとも素直に買いやすいペアだ。4枠は勝率・複勝率ともに平均圏だが、真ん中の偶数枠8番に入ったウィルソンテソーロは好位の外目を取りやすく、これまで通りの競馬をするには理想に近い配置。7番ラムジェットも、スタートを決めて前目に付ける形なら、外を回りすぎずに長く脚を使える。この2頭は「枠の後押しで本命〜対抗に引き上げられた組」と見ていい。

  • 5枠9番アウトレンジと5枠10番テンカジョウは、勝ち馬も複数出ている中枠で、立ち回り型にとっては悪くない。アウトレンジは好位外のポケットに入りやすく、3〜4コーナーで外に出しやすい並びだし、テンカジョウも相手の出方を見ながら内外を選べる器用さがある。枠順に関してはプラスでもマイナスでもないが、「他の要素が良いなら素直に買い足せるゾーン」にいると思っていい。

  • 6枠11番シックスペンスと6枠12番ナルカミは、「もう少し内ならベストだが、全然許容範囲」の枠。6枠自体の成績は悪くなく、勝ち馬も出ている。シックスペンスは芝時代からスタートセンスが良く、ポジショニング能力が高いので、外目の中枠からでも前に出していく競馬ができる。ナルカミは一歩目が遅いタイプではないので、被されすぎずに先行ポジションを取りに行けるのが大きな利点だ。どちらも「枠を理由に評価を下げる必要はない側」で、むしろ隊列の自由度が上がったと見ていい。

  • 問題は7枠と8枠だ。7枠は過去10年で勝ち馬ゼロ、2着3回・3着1回というデータで、「頭では来づらいが相手にはちょくちょく絡む枠」という位置づけになる。7枠13番サンライズジパングと7枠14番ペプチドナイルは、どちらも前に行けるタイプなので、思い切って出していければ外枠の不利を薄めることはできる。ただしどちらも外々を回されるリスクが高く、勝ち切りよりも2〜3着での波乱要員という扱いが現実的だろう。7枠の2頭は、「頭固定では買わず、3連系の2・3列目に置く」のが枠順データと噛み合う。

  • 8枠はさすがにきつい。過去10年で【1-0-0-18】、その1勝もレモンポップ級のチャンピオンが地力でねじ伏せたパターンで、普通の馬が跳ね返してきた例ではない。8枠15番ペリエールと16番ルクソールカフェは、どちらも本来は重賞級の力を持っているが、枠だけを見るなら明確な逆風を受けている側だ。ペリエールは先行力を活かして内に切れ込めればまだ戦えるが、一歩でも出負けすると外々を回す羽目になる。ルクソールカフェは3歳で勢いのあるマイル王候補だが、大外16番から砂をかぶらない位置まで押し上げるにはかなり脚を使う必要があり、終いの甘さに直結しかねない。

  • 枠順と過去傾向を総合しての「消し寄り条件」をまとめるなら、「8枠に入った人気馬の頭買い」「7枠に入った差し・追い込み馬の本命」「1枠から出遅れて包まれやすいタイプの過信」の3つは避けたいところだ。今回で言えば、ペリエールとルクソールカフェは能力を認めつつも“頭固定”では買いづらい枠で、サンライズジパングとペプチドナイルは勝ち切りよりも2・3着付けで狙うほうが現実的だと思う。逆に、ウィルソンテソーロ、ナルカミ、ラムジェットあたりは「枠でも得をした側」として素直に評価を上げておきたい。

【馬場ごとのデータ】

過去10年のチャンピオンズカップでの馬場状態ごとに結果がどうなったかをまとめてみた。

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馬場

状態

先行馬の
複勝率
差し馬の
複勝率
1~3番人気の
勝率

4番人気以下の
勝率

平均走破
タイム
約27.8% 約13.8% 約20.0% 約3.2% 約1分50秒1
稍重

データなし

(過去10年に

稍重開催がないため)

データ

なし

データ

なし

データ

なし

データ

なし

データなし

(過去10年に

重開催がないため)

データ

なし

データ

なし

データ

なし

データ

なし

不良

データなし

(過去10年に

不良開催がないため)

データ

なし

データ

なし

データ

なし

データ

なし

予想活用方法と消しデータ

活用方法と消しデータ
  • まず基本線として、このレースは良馬場前提で組むのがデフォルト。過去10年すべて良馬場で、平均勝ち時計は1分50秒1前後。時計水準も毎年ほぼ同じゾーンに収まっていて、「突然超ドスロー」「極端な消耗戦」というより、毎年似たようなイメージの馬場とラップになりやすい。

  • 良馬場の実データを見る限り、先行の複勝率27.8%>差し13.8%で、前に行ける馬のほうが圧倒的に信頼しやすい。
    今年の登録だと
    ナルカミ/ウィルソンテソーロ/ダブルハートボンド/ラムジェット/ペリエール/ペプチドナイル/サンライズジパング/サントノーレ
    みたいな「出して行ける先行〜好位勢」は、良馬場なら脚質面だけで明確にプラスだ。逆に、メイショウハリオ・ハピ・ヘリオス・メルトみたいな“完全な後ろ専用”は、よほどペースが崩れないと上位までは届きにくい。

  • 人気サイドの扱いも良馬場前提で考えるべきで、1〜3番人気の勝率20% vs 4番人気以下3.2%という差はかなり大きい。
    今年の想定で言うと、
    ナルカミ/ウィルソンテソーロ/ダブルハートボンド/ルクソールカフェ
    あたりが1〜3番人気ゾーンに入りそうで、「本命はこの中から選ぶのが合理的」「4番人気以下から本命を作るなら、それ相応の根拠が要る」という線引きになる。

  • 良馬場前提での“消し寄り”条件をざっくり固めると、
    「差し・追い込み一辺倒 + 人気薄 + 内外ともにロスの多そうな枠」
    という組み合わせはだいぶ厳しい。
    具体的には、
    メイショウハリオ/ハピ/ヘリオス/メルト
    あたりは、3連系の3列目でちょっと押さえる程度にして、軸に据えるのは避けたほうがデータとは噛み合う。

  • じゃあ雨が降って稍重〜不良になったらどう見るか、という話。
    チャンピオンズC自体にサンプルはないけど、中京ダ1800m全体のデータだと、
    馬場が渋るほど「逃げ・先行の複勝率がさらに上がる」傾向が出ている(良→稍重→重→不良の順で先行複勝率32.2%→33.6%→34.8%→35.6%くらいのイメージ)。
    つまり、雨が降っても基本は“前有利”の延長戦で、後ろから一気に差す組が急に有利になるわけではない。

  • 稍重〜不良になったときに“より買いやすくなる”のは、
    ペプチドナイル/ウィリアムバローズ/アウトレンジ/サンライズジパング/テーオードレフォン/テーオーパスワード/ポッドロゴ
    みたいな「テンが速くて前を取れるタイプ」。脚抜きの良い馬場で前が止まりにくくなるぶん、良馬場以上に“前残り”を狙いやすくなる。

  • 逆に渋った馬場で“割引きたい”のは、
    メイショウハリオ/ハピ/ヘリオス/メルト/一部の差し専念型(セラフィックコール・ハギノアレグリアス・ブライアンセンスなど)
    といった「エンジンのかかりが遅い差し・追い込み勢」。中京ダ1800mはただでさえ前が残りやすいコースで、そこに重〜不良が重なると“直線だけでどうにかする”タイプはさらに届きにくくなる。

  • 良馬場想定でのまとめ方としては、
    1〜3番人気の中で、
    ナルカミ/ウィルソンテソーロ/ダブルハートボンド/ルクソールカフェ
    のような先行〜自在型を本命ゾーンにして、
    ペリエール/ペプチドナイル/ラムジェット/サンライズジパング/アウトレンジ/オメガギネス/ブライアンセンス/テンカジョウ/シックスペンス/サントノーレ
    あたりを“良馬場でも前に行ける中穴〜相手”として拾い、
    メイショウハリオ/ハピ/ヘリオス/メルト/セラフィックコール/ハギノアレグリアス
    のような差し・追い込み頼みは「展開ドハマり用のスパイス」として3連系の3列目に薄く入れる、という組み方が、馬場データから見たバランス感としてはいちばん自然だと思う。

  • 雨予報で馬場悪化が見えたら、やることはシンプルで、
    1)ペプチドナイル/ウィリアムバローズ/サンライズジパング/アウトレンジ/ポッドロゴあたりの前向きタイプを一段プラス評価
    2)メイショウハリオ/ハピ/ヘリオス/メルトなど「後ろ一辺倒+人気薄」は思い切って評価を下げる
    3)ナルカミ/ウィルソンテソーロ/ダブルハートボンド/ラムジェット/ペリエールのような“前にも差しにも回れる自在型”は、良馬場でも渋馬場でも本命ゾーンに残す
    この3つだけ意識しておけば、馬場が変わっても予想の軸はブレずに済むはず。

【配当傾向と配当バランス指数】

過去10年の馬券の払い戻しと、3連単と単勝の差を指数化してどれだけ荒れやすいかを数値から考えてみた。

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年度 3連単 3連複 馬単 馬連 単勝
2024 18,050 7,410 1,190 840 220
2023 1,902,720 469,320 32,020 29,040 380
2022 81,360 14,020 10,130 4,850 790
2021 52,660 17,650 1,100 610 330
2020 206,940 35,310 11,170 4,010 1,330
2019 8,980 1,900 1,820 960 440
2018 27,310 6,090 3,890 3,000 190
2017 158,490 27,350 9,400 4,140 1,300
2016 85,980 11,180 4,800 1,390 1,590
2015 318,430 27,320 36,260 11,040 6,640
年度 配当バランス指数
((3連単÷単勝配当)×100)
2024 8,205
2023 500,716
2022 10,299
2021 15,958
2020 15,559
2019 2,041
2018 14,374
2017 12,192
2016 5,408
2015 4,796

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • まずこの10年の3連単をざっと眺めると、中央値付近は5〜10万くらいで、毎年190万クラスが出ているわけではない。2023年(レモンポップの年)の190万は完全に“別格”で、ここを基準に「毎年100万超を狙う」のはやりすぎだと分かる。

  • 配当バランス指数で見ると、2019年(2,041)と2024年(8,205)はかなり低いゾーンで、どちらも「人気サイド決着+相手もそこまで穴ではない」年だ。2019年は3歳クリソベリル+1〜3番人気が上位独占、2024年はレモンポップ1番人気+ウィルソンテソーロ2番人気+9番人気3着で、それでも3連単は1万台前半。つまり「1番人気の単勝だけが突出して売れている年」は、3連単も極端には跳ねにくい。

  • 今年の想定だと、1番人気はナルカミ、2〜3番人気にウィルソンテソーロ・ダブルハートボンド・ルクソールカフェあたりが入ってくる形になりそうで、この4頭の力関係が抜けていると見るなら「2019・2024型の比較的おとなしい配当」をまずメインシナリオに置くのが自然だ。

  • 逆に、配当バランス指数が1万〜1.6万前後の年(2017・2018・2020・2021・2022)は、1番人気が勝つ・連に絡むケースも多いのに、3着に中〜大穴が突っ込んでくることで3連単が10万前後まで跳ねている。

    2018年…1番人気ルヴァンスレーヴ勝ち+7番人気2着+3番人気3着で3連単2万7千。

    2020年…4番人気チュウワウィザード+2番人気2着+3番人気3着で20万超。

    2022年…3番人気ジュンライトボルト勝ち+4番人気2着+5番人気3着で8万強。
    こういう形を見ると、「1〜3番人気を全部嫌って穴馬だけで3連単を組む」のは期待値的にかなりズレていて、“人気どころ+中穴1頭”の組み合わせこそが現実路線だと分かる。

    配当バランス指数を“ざっくりゾーン”で分けるなら、こんなイメージで使える。

    〜3,000:超本命寄り決着ゾーン(2019年)

    3,000〜8,000:本命〜やや波乱ゾーン(2015・2016・2024)

    8,000〜20,000:中穴混ざりゾーン=一番現実的に狙うべき3連単ライン(2017・2018・2020・2021・2022)

    20,000以上:年に一度あるかないかの大波乱(2023がここ)

    今年のメンバー構成と力関係を考えると、まず狙うべきは真ん中2つのゾーン(〜2万〜10万くらいの3連単)で、それ以上の超大穴は追加オプションくらいの扱いにしておくほうが現実的だ。

  • 具体的な予想への落とし込みとしては、
    1)本命サイド(単勝3〜5倍クラス)の扱い方を決める

    ナルカミ(1番人気想定)、ウィルソンテソーロ、ダブルハートボンド、ルクソールカフェあたりがここ。

    配当バランス指数から見ると、「1番人気+2〜4番人気で決まる年」は3連単2万以下で終わることが多い(2019・2024パターン)。

    なので「単勝や馬連を厚めに」「3連単は点数を絞って片側は中穴を引っかける」という組み方が合いやすい。ナルカミ→ウィルソンテソーロ→中穴1頭(アウトレンジ・ペリエール・ラムジェットなど)みたいなイメージ。

  • 2)“中穴1頭”をどこから拾うかを決める(指数1万〜2万ゾーン狙い)

    過去の10万前後の年は、多くが「1〜3番人気+4〜9番人気のどれか」の組み合わせで決まっている。

    今年の登録でこの“中穴要員”に入りやすいのは、アウトレンジ/ペリエール/ラムジェット/サンライズジパング/ペプチドナイル/ポッドロゴ/テーオーパスワード/ブライアンセンスあたり。

    このあたりを3列目、あるいは人気薄なら2・3列目まで引き上げると、「指数8,000〜20,000ゾーン=3連単5〜20万くらい」の配当が現実的に見えてくる。

  • 3)“指数50万級”の超大波乱は、狙うならパターンをかなり絞る

    2023年は3連単190万、指数50万超という明らかに例外的な年で、1着レモンポップ(1番人気)+2着ウィルソンテソーロ(2番人気)+3着ドゥラエレーデ(9番人気)という形だった。

    ポイントは「人気の1〜2頭+片側に“二桁人気級の穴”」という構図で、人気馬を全部嫌ったわけではないこと。

    今年も同じような超波乱を薄く拾うなら、ナルカミやウィルソンテソーロを1〜2列目に置いたまま、3列目にヘリオス/メルト/サントノーレ/ルクソールカフェが大外枠を引いて評価を落とした場合などの“人気落ち要員”を少数入れる、くらいの狙い方になる。

  • 配当傾向×バランス指数から見た「消し寄り」の考え方はだいたいこうなる。

  • 3連単で“100万超だけ”を狙うような馬券構成(=人気馬全消し+穴3頭決着前提)は、この10年の分布と明らかに噛み合わない。今年の登録で言うと、「ナルカミ・ウィルソンテソーロ・ダブルハートボンド・ルクソールカフェを全部バッサリ切って、メイショウハリオ・ハピ・ヘリオス・メルトのような二桁人気級だけでBOXを組む」みたいな買い方は、データ的にはほぼ“捨て弾”に近い。

  • 同じ理由で、「1〜3番人気3頭だけの3連単BOXで夢を見る」というのも、期待値の面ではややズレている。2019・2024のような本命決着年ですら3連単が1万〜2万止まりなので、今年の本命候補(ナルカミ・ウィルソンテソーロ・ダブルハートボンド)がガチガチに決まると読んだとしても、人気3頭だけのBOXでは“当たっても配当がしょっぱい”パターンがかなり多い。

  • 「単勝だけで妙味を取りに行く」狙いも、バランス指数的にはそこまでおいしくない。過去10年の単勝配当を見ると、3〜5倍台が多く、荒れた年の単勝でも6,640円(2015サンビスタ)クラス。単勝穴一点での大勝ちは2015型のイレギュラーで、普通は3連系で人気馬+中穴を組み合わせていくほうが配当効率が良い。

  • 逆に、「配当の現実ライン」を踏まえたうえで、今年切るべき穴の層はだいたいここになる。
     - メイショウハリオ/ハピ/ヘリオス/メルトといった「追い込み頼み+人気薄+枠次第でさらに不利」な組は、3連単で“100万クラス”を夢見て買いすぎると配当分布からかなり外れる。買うなら3列目の数点に絞る。
     - テーオーパスワード/ポッドロゴのような「前走OP・L勝ちからのいきなりG1」で、かつ人気もそれなりに集めそうな馬は、“人気のわりに3連単を跳ねさせる要素が薄い”グループ。軸ではなく相手の少点数に抑えるか、思い切って等級下げしてもいい。
     - 単勝だけが妙に売れている中途半端な穴(例えば、ルクソールカフェが2番人気に過剰に支持されて、3列目の人気薄がまったく売れていない構図)は、指数的に「3連単が意外と付かない年」になりがちなので、「今年は2019型かも」と読んだら、あえて3連単の点数を絞って馬連・馬単側にウエイトを置く判断もあり。

  • まとめると、

    今年のメインシナリオは「ナルカミ+ウィルソンテソーロ+ダブルハートボンド+ルクソールカフェのどれかが勝つ」前提で、3連単は5〜20万ゾーン(配当バランス指数8,000〜20,000)を現実ラインに据える。

    そのうえで、中穴候補(アウトレンジ/ペリエール/ラムジェット/サンライズジパング/ペプチドナイル/ブライアンセンス/ポッドロゴあたり)を3列目に厚めに入れておく構成が、これまでの配当分布と一番噛み合う。

    ヘリオス/メルト/サントノーレのような“二桁人気×地方勢”は、3連単10万〜20万ゾーンを狙うだけなら無理に拾う必要はなく、「レモンポップ年の再現を薄く拾いたい時にだけ、ナルカミ絡みの3列目に1〜2点だけ混ぜる」くらいでちょうどいい。

【性齢別成績】

過去10年のチャンピオンズカップの性別・年齢別の成績をまとめてみた。

※右にスクロール可能

性別 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
牡馬 6.0% 12.8% 19.5% 9 10 10 120
牝馬 14.3% 14.3% 14.3% 1 0 0 6
騙馬
年齢 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
4歳 5.3% 7.9% 13.2% 2 1 2 33
5歳 8.1% 13.5% 21.6% 3 2 3 29
6歳 8.6% 20.0% 22.9% 3 4 1 27
7歳 0.0% 5.0% 15.0% 0 1 2 17
8歳 0.0% 0.0% 0.0% 0 0 0 7

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • まず年齢だけ見ると、軸にしやすい“黄金ゾーン”は5〜6歳だ。勝率・複勝率ともに4歳や7歳より明確に高い。

     → 今年このゾーンにいるのは

      5歳:アウトレンジ、オメガギネス、セラフィックコール、ブライアンセンス、ペリエール

      6歳:ウィルソンテソーロ、テーオードレフォン、ハピ、メルト

     ここから本命〜対抗を選ぶのは、数字的にかなり素直な組み方になる。特にウィルソンテソーロ(牡6)とペリエール(牡5)は、性別・年齢の両面でド真ん中にいる。

  • 4歳は【2-1-2-33/38】で、勝率・複勝率ともに5・6歳より一歩下。ただし数字自体が悪いわけではなく、「世代トップクラスなら普通に戦えるが、ちょっと足りない馬は弾かれやすい」くらいのイメージだろう。

     → 今年の4歳勢は層が厚くて、

      サンライズジパング、シックスペンス、サントノーレ、テーオーパスワード、ポッドロゴ、ラムジェット、ダブルハートボンド(牝4)、テンカジョウ(牝4)など。

     この中で「年齢データを押しの材料にしていい」のは、すでにJpnIや重賞で一線級と戦っている組(サンライズジパング、シックスペンス、ラムジェットあたり)。一方、まだOP・L中心のテーオーパスワードやポッドロゴは、年齢的なプラスがローテの弱さで相殺されているので、年齢だけで上に取るのは危ないゾーンだ。

  • 3歳は数字だけ見ればかなり優秀(複勝率33.3%)だが、条件付きで、G1・JpnIでの好走実績がある馬だけが走っている

     → 今年の3歳はナルカミとルクソールカフェ。

      ナルカミはジャパンダートクラシックなどJpnI勝ちがあり、この条件を完全に満たす“正統派の3歳エリート”なので、年齢面は素直にプラス材料として扱える。

      ルクソールカフェは武蔵野S勝ちなど重賞実績は十分だが、古馬一線級とはまだ手合わせが少ない。3歳が走りやすいとはいえ、「3歳だから買う」ではなく“JpnI・G1級でどこまでやれているか”をセットで見る必要があるタイプだろう。

  • 7歳以上はかなりはっきりしたマイナスポイントになる。7歳は【0-1-2-17】、8歳は【0-0-0-7】で、勝ち馬ゼロ・連対は7歳が1回だけ。9歳も馬券圏ゼロ。

     → 今年このゾーンにいるのは

      7歳:ウィリアムバローズ、ペプチドナイル

      8歳:ハギノアレグリアス、メイショウハリオ

      9歳(セン):ヘリオス

     能力や実績を否定するわけではないが、「年齢データだけを見れば明確に消し寄り」。特にウィリアムバローズ・ペプチドナイル・ハギノアレグリアスは“人気がそこそこ付く高齢馬”になりそうなので、馬券的には割高ゾーンだ。買うなら3連系の3列目か、思い切ってバッサリまで視野に入る。

  • 性別に戻ると、牡・セン馬【9-10-10-120】に対して牝馬は【1-0-0-6】。

     牝馬の勝率14.3%という数字だけ見ると「むしろ高い」ように見えるが、実態はサンビスタ1頭のインパクトで全部持っていっているだけ。他の牝馬は馬券圏に入っていない。

     → 今年の牝馬は

      ダブルハートボンド(牝4)

      テンカジョウ(牝4)

     の2頭。

     どちらも地方交流や中央重賞で実績があり、能力だけを見れば十分通用するが、「牝馬だから買い」「牝馬だから妙味」みたいな発想はこのレースに限ればかなり危ない

     サンビスタは6歳までにダート重賞5勝&交流実績バキバキという“例外級”だったので、4歳牝馬二頭を同列に扱うのはさすがに無理がある。

     現実的には

      ・ダブルハートボンド=能力で牝馬データをどこまでねじ伏せるか、というチャレンジ枠(本線に入れるなら「頭固定」ではなく相手本線〜2列目まで)

    ・テンカジョウ=牝馬+4歳+地方牝馬交流中心という条件の重なりを考えると、3連系の2〜3列目に抑えるくらいが妥当

     くらいの温度感がデータには合う。

  • セン馬については、公式集計が「牡馬・セン馬まとめ」になっているし、そもそも出走頭数が少ないので、単独の成績指標はあまり意味を持たない。今回の登録でセン馬はヘリオス(セ9)のみ。

     → 9歳セン馬というだけで、年齢面ではかなり思い切りが必要な立場だし、

      ・距離延長気味

      ・中央G1のメンバー構成

     を考えると、「セン馬だから買い」「牡馬より有利」といった話にはならない。性別よりも年齢・距離・近走内容のマイナス要素のほうが圧倒的に大きいので、基本は消し寄りと見ていい。

  • 性別×年齢をまとめて「消し寄り条件」を整理すると、だいたいこんな感じになる。

     ・7歳以上で、ここ1年ほどG1・JpnIで明確な“好走”がない馬

      → ウィリアムバローズ、ペプチドナイル、ハギノアレグリアス、メイショウハリオ、ヘリオスは、この条件にかなり近いゾーンにいる。メイショウハリオは実績だけなら最上位だが、年齢と近走内容を合わせて見ると「頭固定で買う」というより、3連系のヒモに落とすほうが年齢データとは噛み合う。

     ・4歳牝馬で、対古馬G1・JpnIでの裏付けがまだ薄いタイプ

      → ダブルハートボンドとテンカジョウ。能力評価自体は高くていいが、“性齢データ的に大きな追い風はない”ので、人気次第では思い切って評価を1ランク下げる選択肢もあり。

     ・3歳でG1・JpnI級の実績が足りない馬

      → ナルカミは条件クリアなのでむしろ買い寄りだが、ルクソールカフェのような「古馬重賞は強いけど、まだ最上位クラスとはそこまでやり合っていない3歳」は、年齢データ的には“買い”と“消し”の境目にいる。人気とのバランスを見て、軸ではなく相手に落とす判断も全然アリだろう。

  • 逆に、性別×年齢で素直にプラスに取りたいのは

     ・3歳でJpnI・G1実績あり → ナルカミ

    ・5〜6歳牡馬で、すでにダートG1・JpnIの一線級常連 → ウィルソンテソーロ、ペリエール、アウトレンジ、セラフィックコール、ブライアンセンス、ハピあたり

     このへん。

     ここを「まず買う側」に置いて、7歳以上と4歳牝馬を“どこまで拾うか”ではなく“どこまで削るか”という視点で組み立てると、性別・年齢の数字とはかなり噛み合った予想になると思う。

【所属別成績と成績比率】

過去10年のチャンピオンズカップにおける、関東馬(美浦所属)と関西馬(栗東所属)の成績をまとめて、どちらが優勢かに関してもわかるようにしてみた。

※右にスクロール可能

所属 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
関西馬 12.9% 22.6% 29.0% 4 3 2 22
関東馬 5.0% 10.7% 17.4% 6 7 8 100
指標 比率
(関西馬 ÷
関東馬)
関西馬 関東馬
勝率 約0.39 5.0% 12.9%
連対率 約0.47 10.7% 22.6%
複勝率 約0.60 17.4% 29.0%

「全体の勝ち数」は関西馬6勝:関東馬4勝だが、率で見ると関東馬の方が明らかに効率良く走っている、という構図になっている。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法
消しデータまとめ
  • まず前提として、「勝ち数」ベースだと関西馬6勝で優勢に見えるが、頭数の差が大きいので、“率”を見ると関東馬のほうが上

     → 勝率 12.9% vs 5.0%、連対率 22.6% vs 10.7%、複勝率 29.0% vs 17.4%。

     → 「出てくる関東馬はそもそも厳選されていて、来るときはきっちり走る」というイメージで捉えるほうが実態に近い。

  • 今年の登録馬をざっくり東西で分けると

     
    関東(美浦):ナルカミ/ウィルソンテソーロ/ルクソールカフェ/シックスペンス/ブライアンセンス/ペリエール など


    関西(栗東):アウトレンジ/ウィリアムバローズ/サンライズジパング/オメガギネス/セラフィックコール/ダブルハートボンド/テンカジョウ/テーオードレフォン/テーオーパスワード/ハギノアレグリアス/ハピ/ペプチドナイル/ポッドロゴ/メイショウハリオ/ラムジェット など


    地方:サントノーレ/ヘリオス/メルト(大井・岩手・愛知)

     この構図に「東西成績の差」を重ねると、本命候補の関東馬はかなり強く買いやすいゾーンだと分かる。

  • もうひとつ重要なのが、「関東馬の人気別成績」。他のデータサイトでは

     “関東馬で当日7番人気以下は【0-0-0-15】”

     という消しデータが出ている。

     → 関東馬は「頭数少ないが、人気サイドは強い。人気薄の関東馬はほぼ来ていない」ということ。

     → これはそのまま今年の“関東の穴馬は基本消し寄り”という条件に使える。

  • この東西データを今年の顔ぶれに落とし込むと、ざっくりこういう整理になる。

    まず「東西+人気の組み合わせ」で本命ゾーンに置きたいのは

     ナルカミ(美浦)/ウィルソンテソーロ(美浦)/ルクソールカフェ(美浦)/ペリエール(美浦)

     + 関西のトップクラスとして

     ダブルハートボンド(栗東)/ラムジェット(栗東)/セラフィックコール(栗東)/メイショウハリオ(栗東)あたり。

     → データ的には「関東馬の1〜3番人気」が最も信頼できるゾーンなので、ナルカミ・ウィルソンテソーロ・ルクソールカフェ・ペリエールが当日も人気上位なら“まず切らない側”に置いていい。

     → 関西側は率では劣るけど、絶対数で見ると勝ち馬が多いので、ダブルハートボンド・ラムジェット・セラフィックコール・メイショウハリオなど“力のある関西馬”は普通に相手本線〜対抗
    に入れる。

  • 逆に「消し寄り」になるのは、“関東馬 × 人気薄”の組み合わせ。

     例えば

     ・ブライアンセンス(美浦)

     ・シックスペンス(美浦)

     あたりが当日7番人気以下まで落ちるようなら、「関東馬×7番人気以下=過去10年【0-0-0-15】」の消しデータにドンピシャで引っかかる。

     → 実力は認めつつも、データ目線だと3連系の3列目に1〜2点入れるか、思い切って切るか
    ぐらいの扱いがちょうどいい。

  • 関西馬側の消し寄りは、「頭数が多いぶんノイズも多い」ことを意識して、

     ・年齢が高い+近走いまひとつ(ウィリアムバローズ、ペプチドナイル、ハギノアレグリアス、メイショウハリオの一部)

     ・前走OP・L勝ちだけでG1初挑戦(テーオーパスワード、ポッドロゴ、ハピ)

     みたいなタイプを“関西だから買う”ではなく“関西だからこそ削って全体の質を上げる”方向で使うのがバランスが良い。

  • まとめると、東西データを今年の予想に素直に使うなら

     ・「関東×人気サイド×実績あり」(ナルカミ/ウィルソンテソーロ/ルクソールカフェ/ペリエール)は、本命・連軸の中核。

     ・「関東×人気薄」(シックスペンス/ブライアンセンスが7番人気以下なら)は、かなり強い消し寄り条件

    ・関西側は量が多いので、5〜6歳の一線級(セラフィックコール/オメガギネス/ダブルハートボンド/ラムジェットなど)を優先して拾い、高齢&ローテ弱めの関西馬は整理して削る

     ・地方所属(サントノーレ/ヘリオス/メルト)は、東西データ外の“別枠”で、穴としては面白いが、東西の数字を見ても分かる通り「中央勢の質が抜けているレース」なので、基本は3連系の3列目で遊ぶ程度に抑える。

  • こんな感じで、「関東は量より質」「関西は数が多いぶん“どの馬を切るか”が大事」という軸で見ていくと、東西の生データを無理なく予想に組み込みやすいと思う。

【血統別傾向成績】

過去10年のチャンピオンズカップにおける主な父系統別の成績をまとめてみた。

※右にスクロール可能

血統傾向 勝利数

連対数

(1〜2着)

複勝数

(1〜3着)

特記事項

父キングマンボ

キングカメハメハ系

(キングカメハメハ/

Lemon Drop Kidなど)

4 5 7

父系成績は【キングカメハメハ系2-1-2-12】

【キングマンボ系2-0-0-0】で、合わせて4勝・複勝7頭。

レモンポップ、チュウワウィザード、ジュンライトボルトなど、

近年の勝ち馬の多くがこの系統。

米国型ミスプロ×日本ダート配合の“王道”と言っていい。

父サンデーサイレンス系

(ゴールドアリュール/

キタサンブラックなど)

2 8 9

父サンデー系全体は【2-6-1-32】で勝ち数は2頭だが、

2着6回・複勝9頭と「相手として頻繁に顔を出す」ポジション。

勝ち馬はゴールドドリーム、クリソベリルなどで、

ウィルソンテソーロ(父キタサンブラック)のような

“相手筆頭”タイプがこのゾーン。

父ロベルト系

(シンボリクリスエスなど)

1 1 2

ロベルト系は【1-0-1-2】で、ルヴァンスレーヴの1勝+他に3着1回。

出走頭数は少ないが、来れば一撃があるタイプ。

芝ベースのスタミナ血統×ダート適性が噛み合うとハマる。

父ボールドルーラー系

(シニスターミニスターなど)

1 1 1

成績は【1-0-0-15】。テーオーケインズ1頭が勝っているだけで、

他はすべて着外。

勝てば大きいが、母系やローテの裏付けがない

ボールドルーラー系は「名前ほど走らない」データ。

父デピュティミニスター系

ミスプロ

(キングマンボ以外)

0 1 3

父デピュティミニスター系【0-1-0-2】+

父ミスプロ系(キングマンボ以外)【0-0-2-5】で、勝ち馬はゼロ。

2〜3着の配当要員にはなるが、「頭」というよりヒモ向き。

サウンドトゥルーはDeputy Minister系に入る。

母父サンデーサイレンス系 4 5 7

母父サンデー系は【4-1-2-24】で、勝ち馬4頭・複勝7頭。

父がミスプロ系や米国型ノーザンで、

母父サンデーという組み合わせが非常に多い。

サンビスタ、チュウワウィザード、

ジュンライトボルトなど典型。

母父ストームキャット系+

デピュティミニスター系

(米国型ノーザンダンサー中枢)

3 5 5

母父ストームキャット系【2-0-0-2】と

母父デピュティミニスター系【1-2-0-5】を合わせると3勝・連対5頭。

レモンポップの母父Giant’s Causeway(ストームキャット系)など、

“母父米国型ノーザンダンサー”はかなり強いプラス要素。

母父ミスプロ/キングマンボ系

(キングマンボ

キングカメハメハ含む)

1 3 7

母父ミスプロ系【0-1-3-21】+

母父キングマンボ系【1-0-0-4】+

母父キングカメハメハ系【0-1-1-5】で合算1勝・連対3頭・複勝7頭。

勝ち馬は少ないが、2〜3着にはよく顔を出す“相手向き血統”。

母父ロベルト系

欧州型ノーザンダンサー系

0 0 0

同じ重賞ナビの集計で、母父ロベルト系【0-0-0-15】

母父欧州型ノーザンダンサー系【0-0-0-11】と、

1〜3着に一度も来ていない完全な不振ゾーン。

血統だけで即切りは危険だが、

“減点材料”としてはかなり強い。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • 大きな柱として、「父キングマンボ/キングカメハメハ系」+「母父サンデー or 米国型ノーザン系(ストームキャットなど)」が、このレースのど真ん中だ。

     → レモンポップ(2023・2024)、チュウワウィザード、ジュンライトボルトなど、ここ10年の“絵に描いたような勝ちパターン”はほぼこのタイプ。

     → 今年の登録でこの「ミスプロ×サンデー or 米国型ノーザン」に近いのは、アウトレンジ(父レガーロ=エーピーインディ/シアトルスルー系×母父キングカメハメハ)、ラムジェット(父マジェスティックウォリアー=A.P. Indy系)、ペプチドナイル(父キングカメハメハ系ダート種牡馬・母父アグネスタキオン系)あたりで、父が米国型パワー血統+母方に日本型中距離血統やミスプロを持つ組は、血統だけ見れば“買いゾーン”に入る。

  • 父キングマンボ/キングカメハメハ系の本命候補は、ラムジェット・アウトレンジ寄りよりも「純粋ミスプロ+米国ダート色の濃いタイプ」を優先したい。

     → レモンポップ(Lemon Drop Kid)、チュウワウィザード(キングカメハメハ)、ジュンライトボルト(キングカメハメハ)と、勝ち馬はみな「父がミスプロ系+芝中距離〜ダート万能タイプ」。

     → 今年なら、ルクソールカフェ(父American Pharoah)、アウトレンジ(父レガーロ=A.P. Indy系)、ラムジェット(父マジェスティックウォリアー=A.P. Indy系)あたりがこのラインにかなり近い。このあたりは人気の有無にかかわらず、血統面ではプラス評価でいい。

  • 父サンデー系は「勝ち切りよりも“相手”として質が高い」というデータなので、サンデー直系は“頭固定”よりも“連軸〜2列目”がちょうどいい。

     → 今年の父サンデー系は、ウィルソンテソーロ(父キタサンブラック/サンデー直系)、オメガギネス(父ロゴタイプ=サンデー系)、ブライアンセンス(父モーリス=スクリーンヒーロー系だが、母系にサンデー)、ハピ(父キズナ)、シックスペンス(父キズナ)など。

     → なかでもウィルソンテソーロは、父サンデー系×母父Uncle Mo(米国ノーザンダンサー)という形で、「父サンデー系の中でも“3着以内率が高いパターン”」にハマっている。血統だけ見れば本命〜対抗クラス

  • ボールドルーラー系(テーオーケインズの系統)は「勝ち馬1頭・他は全滅」で、かなり極端なデータになっている。

     → 父ボールドルーラー系は【1-0-0-15】で、勝ったのはテーオーケインズ1頭だけ。あとは人気馬でも飛んでいる。

     → 今年ここに当てはまるのは、テーオードレフォン(父ドレフォン=ボールドルーラー系)、一部の“スピード寄り米国血統”くらいで、このタイプは母父・ローテ・脚質まで含めて複数の強い追い風がないと「頭固定」までは推しにくい。相手としてはもちろん買えるが、血統データだけで本命に格上げするタイプではない。

  • 母父サンデー系/母父ストームキャット系/母父デピュティミニスター系は、「母父が日本の芝中距離 or 米国型ノーザン/Deputy Minister」という“王道ダートG1仕様”の組み合わせで、ここに入っている馬は総じてプラス評価でいい。

     → ナルカミ(母父ディープインパクト)、サンライズジパング(母父キングカメハメハ+さらに母系にサンデー)、ペリエール(母父サクラバクシンオー)、シックスペンス(母父キングカメハメハ)、ラムジェット(母父クロフネ=ヴァイスリージェント系)、ルクソールカフェ(母父More Than Ready=米国型ノーザン)などがここに絡んでくる。

     → このあたりは、人気・脚質・枠順で迷ったときに「血統で最後の一押しをする候補」として見ておくと使いやすい。

  • 母父ミスプロ/キングマンボ系は「勝ち馬1頭・2〜3着多数」。

     → 連対3頭・複勝7頭という数字から、3連系の“2〜3列目の穴”として非常に機能している血統ゾーンだと分かる。

     → 今年だと、アウトレンジ(母父キングカメハメハ)、オメガギネス(母父キングカメハメハ)、サンライズジパング(母父キングカメハメハ)、ブライアンセンス(母父キングカメハメハ)など、“母父キングカメ”勢は「頭よりヒモで妙味」という扱いが一番ハマる。

  • はっきりした「消し寄り」の血統要素は、母父ロベルト系・母父欧州型ノーザンダンサー系

     → 過去10年で【0-0-0-15】・【0-0-0-11】と、1〜3着に一度も来ていない。

     → 今年の登録馬に、完全にこの“ど真ん中”に当てはまる馬は少ないが、「母父が欧州芝中距離寄りで、父も芝寄り・米国ダート成分が薄いタイプ」は、他要素(実績・脚質・枠)でかなり強い追い風がない限りプラス材料にはならない。もしそういう馬が当日人気していたら、血統だけで少し割り引く根拠になる。

  • もうひとつ、父ストームキャット系自体は(0-0-0-10)と相性が良くないというデータも出ている。セラフィックコール(父ヘニーヒューズ系ストームキャット)などがここに入る。

     → ただし、ルクソールカフェのように「父はストームキャット系American Pharoahだが、母方がミスプロ+ノーザンダンサー+米国ダート色強め」という“全体構成の良さ”がある馬は、単純に父系だけで切るのは危険。

     → セラフィックコールのように「父ストームキャット系+母系も芝寄り+中距離に実績が寄りすぎている」タイプは、人気次第では
    “過剰人気の候補”として血統面からも消し側に寄せやすい。

  • まとめると、血統面だけでの「買い寄り/消し寄り」はざっくりこう整理しておくと使いやすいと思う。

     ・買い寄りの軸候補:

      → 父キングマンボ/キングカメハメハ系+母父サンデー or 米国型ノーザンダンサー(ルクソールカフェ、アウトレンジ、ラムジェットあたり)

    → 父サンデー系でも、母系にミスプロや米国ノーザンを強く持つタイプ(ウィルソンテソーロ、シックスペンス、ハピ など)

    → 3歳でJpnI実績があり、父が米国型スピード寄りのナルカミ

     ・ヒモ寄り(2〜3列目)で妙味:

    → 母父ミスプロ/キングカメ系(アウトレンジ、オメガギネス、サンライズジパング、ブライアンセンス)

    → 父デピュティミニスター系・ミスプロ系(キングマンボを除く)で、前走内容が優秀な馬(サウンドトゥルー型のタイプがここ)

     ・消し寄り候補(他要素との組み合わせで大きく減点):

    → 父ストームキャット系単体で、母系も芝寄り・欧州寄りで、ダートG1での裏付けが薄いタイプ(セラフィックコールがこのパターンに近い)

    → 母父ロベルト/欧州型ノーザンダンサー系で、かつ前走成績や脚質もマイナス要素が重なっている馬

    → ボールドルーラー系(テーオードレフォンなど)で、母系・ローテ・脚質のどこにも強いプラス材料がない馬

【リピータースコア】

過去10年のリピータースコアをまとめた。

まず「この重賞に何回出て、どれくらい好走しているか」という意味でのリピーターを「チャンピオンズカップで3着以内に複数回入った馬」として整理する。

代表的なリピーターはこの7頭。

レモンポップ:2年連続1着(2023・2024)

ウィルソンテソーロ:2年連続2着(2023・2024)

ドゥラエレーデ:2年連続3着(2023・2024)

チュウワウィザード:1着+2着(2020・2021)

ゴールドドリーム:1着+2着+2着(2017・2019・2020)

インティ:連続3着(2019・2020)

サウンドトゥルー:3着+1着(2015・2016)

これを“リピーター度合い”でざっくりスコア化するとこうなる。

※右にスクロール可能

リピータータイプ 該当頭数

3着内

延べ回数

勝利

2着

3着

代表例 特記事項
単年好走のみ
(3着内は1回だけ)
15頭 15回 5 5 5

クリソベリル、ルヴァンスレーヴ、

ジュンライトボルトなど

「その年だけハマった」タイプ。

3着内30回のうち半分がこのグループ。

2回以上
3着内に来たリピーター
7頭 15回 5 5 5

レモンポップ、ウィルソンテソーロ、

ゴールドドリーム、チュウワウィザード、

インティ、サウンドトゥルー、

ドゥラエレーデ

3着内延べ30回のうちちょうど半分(15回)が“同じ馬”によるもの

一度好走した馬が翌年以降もかなりの確率で好走している。

3回3着内に来た
“超リピーター”
1頭 3回 1 2 0 ゴールドドリーム

2017年1着、2019・2020年2着。

3度とも馬券圏という異常な安定感。

要するに、

3着内に来た「馬の数」は22頭

そのうち7頭(約3割)がリピーター

ただし“3着内延べ回数”で見ると、30回中15回=ちょうど半分がリピーターによるもの

というかなり極端な「リピーターレース」になっている。

予想への活用方法と消しデータ

ここからは、

“このレースで複数回好走している馬”

“このレースに出走歴がある馬(経験だけある馬)”
を分けて考えたほうがいい。

1. 「本物のリピーター」枠にいる現役馬

ウィルソンテソーロ:2023年チャンピオンズC 2着、2024年チャンピオンズC 2着。

リピータースコア的には「2戦2連対」=過去のゴールドドリーム級に近い超優等生。

過去10年で、同レースで2回以上連対しているのはゴールドドリーム・チュウワウィザード・ウィルソンテソーロくらい。

ここまで来ると「コース適性で飯を食っているレベル」で、今年もデータ的には最優先の軸候補だと言っていい。

ハピ:2022年チャンピオンズC 3着。今回が2度目の出走になる。

まだ“複数回好走”までは行っていないが、すでに一度3着内に入っているという点では「リピータースコア予備軍」。

今年もう一度3着内に来れば、「2回好走リピーター」グループに入る。人気が落ちるようなら、3連系での穴軸〜ヒモとして非常に面白い存在だろう。

この2頭は「チャンピオンズCでの既存スコア」がはっきりしているので、他のファクター(人気・枠・脚質)でマイナスを抱えていたとしても、リピーターデータが明確な“買い材料”になる側にいる。

2. 「経験はあるが、まだ好走していない」組

メイショウハリオ:2021年チャンピオンズC 7着。

以降はJBCクラシックや帝王賞で実績を積んだが、このレース自体の3着内歴はまだない。

ハギノアレグリアス:2024年チャンピオンズCに出走(着順は掲示板外)という“経験だけある”タイプ。

このあたりは「コース経験がある=悪くない材料」ではあるけれど、リピータースコアの観点で言うと“一度はっきり好走した組(ウィルソンやハピ)とは明確に線を引いて考えたほうがいい”ゾーンだ。

メイショウハリオは、年齢・ローテ・脚質(差し寄り)も含めると「頭固定」にはかなり勇気がいる立場になっている。

ハギノアレグリアスも“コース慣れ”はあるが、同レースの3着内歴がない以上、リピーターの恩恵をそのまま当てはめるのは少し苦しい。

この組は基本的に“経験によるプラス”より“年齢・近走内容・脚質のマイナス”のほうが強く出やすい層だと割り切ったほうがいい。

3. リピータースコアから見える「買い/消し」のざっくりライン

まず押さえておきたいのは、「過去10年の3着内延べ30回のうち、15回=半分がリピーターによるもの」という事実。

これは、一度このレース(中京ダ1800のG1)で結果を出した馬は、その後もかなりの確率で再度馬券圏に来るという意味だ。

今年の登録でこの条件を素直に満たすのはウィルソンテソーロ(2年連続2着)とハピ(3着歴あり)だけ。

特にウィルソンテソーロは“2戦2連対”というチート級のリピータースコアなので、「人気だから買う」のではなく「リピーターデータ的に買わざるを得ない」側の馬だと考えておいたほうがいい。

逆に、「このレースの3着内歴が一度もないのに人気する馬」は、ナルカミ、ルクソールカフェ、ダブルハートボンド、ラムジェット、ペリエールあたりの“G1・Jpn1実績組+4歳勢”だろう。

これらはもちろん能力は高いが、リピータースコア的には“ゼロスタート組”

買う理由はコース適性やローテ・ラップで作るべきで、「このレースにも強いはず」という“願望ベース”で過大評価すると、リピーター重視のデータとはズレてくる

リピーター視点での“消し寄り”としては、こんな線引きがしやすい。

「このレースの実績ゼロ+年齢7歳以上+人気がそこそこありそう」な関西馬:ウィリアムバローズ、ペプチドナイル、ハギノアレグリアス、メイショウハリオあたりは、

年齢データ的にも勝ち馬ゼロゾーンに入ってくる。

チャンピオンズCの3着内歴もなく、「年齢+リピーターの両面からマイナス」が重なるので、軸どころか“勝ち切り候補”からは強めに外しやすい

「このレースで一度惨敗していて、今年も人気だけ高いタイプ」:例えば、ハギノアレグリアスが前年2桁着順から巻き返しを期待されて過剰人気になるようなケース。

リピーターデータは“好走経験がある馬”には強い追い風だが、“惨敗経験しかない馬”には特にプラスを与えないので、ここを混同しないほうがいい。

「リピーターではない関東の穴馬」:東西データでも出てきたように、関東馬は“人気サイドなら強い”が“人気薄はほぼ来ていない”。

しかもリピーターでもないとなると、関東×人気薄×初挑戦はさすがに条件が厳しい。

今年で言えば、シックスペンスやブライアンセンスが当日7〜9番人気あたりまで落ちてくるようなら、「初出走・非リピーター・関東・人気薄」の四重苦で、かなり消し寄りだと言える。

4. ざっくり結論(リピーター目線だけでまとめると)

注目馬
  • ウィルソンテソーロ

    → リピータースコア最上位。2年連続2着という実績だけ見れば、

      今年も“まず消さない馬”だと割り切っていい。枠や馬場が多少悪くても、

      「同舞台で2回連続で力を出している」という事実はそれ以上に重い。

  • ハピ

    → 2022年3着の実績持ちで、人気がそこまで上がらないなら“リピーター期待の妙味枠”。

      3連複・3連単の2〜3列目で厚めに拾っておく価値はある。

  • メイショウハリオ/ハギノアレグリアス

    → 「経験はあるが好走歴なし」のゾーン。

      リピーターデータはそこまでプラスに働かないので、年齢と近走内容を重ねて冷静に評価を落とすかどうか決めたい。

  • その他の初挑戦組(ナルカミ、ルクソールカフェ、ダブルハートボンド、ラムジェット、ペリエールなど)

    → リピータースコアはゼロだが、前走クラスや脚質・人気データではガッツリ買える馬が多い。

      「リピーターだから買う/初挑戦だから消す」ではなく、「リピーターはプラス加点」と割り切るのが、このレースではちょうどいいバランスだと思う。

傾向まとめ

これで過去傾向に関してはすべて紹介したことになる。

どうしてもボリュームがあるので、おさらいがてら傾向を一言でまとめたものを貼っておくので再確認してみてくれ。

チャンピオンズカップの
傾向まとめ
  • 人気別成績:
    1番人気と3番人気を基本軸にしつつ、4〜6番人気と10番人気以下で妙味を足し、2番人気は過信しないレースだ。

  • 前走レース別成績:
    前走が地方交流JpnI〜III組がほぼ本線で、中央G3組は相手まで、前走オープンやリステッド直行はかなり割引きが必要だ。

  • 前走着順別成績:
    前走3着が一番おいしいゾーンで、1着組は信頼しつつも勝ち切り過信は禁物、10着以下から巻き返せるのはごく一部の超一流だけだ。

  • 脚質別成績:
    逃げと先行が明確に有利で、差しと追い込みは展開がハマったときにだけスパイスとして狙うイメージだ。

  • 馬場ごとのデータ:
    基本は良馬場の前有利&上位人気素直、渋れば渋るほどさらに前残り傾向が強まると考えておけばいい。

  • 枠順別成績:
    内〜中枠が総じて有利で、7枠は頭で買いづらく、8枠はよほどの力差がない限り大きく割り引くべき枠だ。

  • 配当傾向:
    本命級+中穴1頭くらいの組み合わせで3連単5〜20万ゾーンを狙うのが現実的で、人気総消しの超大波乱は滅多に起きない。

  • 性齡別データ:
    3〜6歳の牡馬が中心で、7歳以上は勝ち切りがほぼ無く、牝馬はサンビスタ級の例外が出ない限り頭では買いにくい。

  • 関西関東の勝率成績:
    関東馬は人気サイドなら信頼度が高いが人気薄はほぼ来ず、関西馬は数が多いぶん実績馬だけをきっちり選んで買う必要がある。

  • 血統傾向:
    父ミスプロ系(キングマンボ系など)×母父サンデーや米国型ノーザンダンサーの配合が王道で、欧州芝寄りや母父ロベルト系は減点材料になりやすい。

  • リピータースコア:
    一度このレースで好走した馬が何度も馬券になる傾向が強く、ウィルソンテソーロやハピのような経験組はその分だけ素直に評価を上げていい。

基本的な予想の活用方法に関してはこれで完璧。

ただこれだけだとそれぞれのデータが独立していて、全部の傾向をあわせて考えたときに今回の登録馬の中で結局どの馬が有利なのか不利なのかがわからないだろう。

そこでさらにここから過去傾向や消しデータを用いて、データ的にどの馬が有利なのかをランキング化したものを再度確認しよう。

過去傾向・消しデータが影響しそうな馬ランキング

ここまでまとめてきたい過去傾向や消しデータを利用して、登録馬の中で特にデータ上有利な馬をランキング化してみた。

以下の表に、2025年チャンピオンズカップの登録馬全頭を各評価項目ごとに独自指標で採点し、総合得点の高い順に並べた評価テーブルを示す。

※右にスクロール可能

馬名 合計点数 人気別成績 前走レース別成績 前走着順別成績 脚質別成績 枠順別成績 馬場ごとのデータ 配当傾向 性齡別データ 関西関東の勝率成績 血統傾向 リピータースコア
ウィルソンテソーロ 27
ナルカミ 27
ラムジェット 21
シックスペンス 18
ダブルハートボンド 17
ルクソールカフェ 15
サンライズジパング 14
アウトレンジ 13
セラフィックコール 10
テンカジョウ 10
ペプチドナイル 10
ペリエール 8
メイショウハリオ 3
ウィリアムバローズ -1
ハギノアレグリアス -5
ヘリオス -19

ざっくり見解:このレースで「過去傾向的に得している馬」と「割引きたい馬」

ウィルソンテソーロとナルカミは、どの切り口で見てもほぼマイナス材料がなくて、過去データとの相性だけで言えば完全にトップタイだ。

ウィルソンテソーロは前走JpnI、チャンピオンズカップ2年連続2着というリピーター実績、先行脚質、4枠8番という好枠、6歳牡馬という年齢バランス、血統もミスプロ系×米国ノーザンで鉄板寄りと、ほぼ全部の項目でプラスが並ぶ。

唯一のマイナスは「人気別成績」で、2番人気帯は過去の回収率が低めという点だけど、それでもデータ的には「切る理由より買う理由が圧倒的に多い」馬だ。

ナルカミも同じくらい数字が揃っていて、3歳で前走JpnI勝ち、先行脚質、中外の6枠12番で被されすぎない枠、年齢・関東所属・血統の全部がこのレースのセオリーにかなり合っている。

リピーターではないぶんだけその項目だけ△になっているが、“そこだけ”で点数が落ちているだけなので、過去10年の傾向に照らすと「まだ未知だがロジック上はズレていない新星」という扱いになる。

次の層として、ラムジェット・シックスペンス・ダブルハートボンド・ルクソールカフェあたりは、どこかに1〜2個マイナスを抱えつつもトータルで見ると明確にプラス側に寄っている。

ラムジェットは4枠7番の好枠、先行脚質、4歳牡馬、血統面も中京ダ1800m向きで、前走レースレベルも高い。

シックスペンスは南部杯からのローテと血統・年齢・所属のバランスが良く、枠も極端に悪くはない。

ダブルハートボンドは人気・前走着順・脚質で大きくプラスを稼ぐ一方で、1枠と牝馬・前走G3というところで少し削られている。

ルクソールカフェは血統・年齢・関東人気馬という点では強く推せるのに、8枠16番という大きな逆風と、前走レースが中央G3という点がマイナスに出ている形だ。

逆に、データの塊として見るとメイショウハリオ、ウィリアムバローズ、ハギノアレグリアス、ヘリオスはかなり厳しい側に寄る。

ハリオは実績だけなら最上位クラスだけど、「8歳」「前走着順そこまで良くない」「差し脚質」「内で詰まりやすい可能性」など、性齢と脚質でかなり点数を削られている。

データを無視して名前だけで本命にするタイプではないということは頭に置いておきたい。

ウィリアムバローズとハギノアレグリアスも、7〜8歳という年齢ゾーンと前走の内容で大きくマイナスを取られていて、「内枠だし実績もあるから」とだけで上げてしまうと過去傾向とは正反対になる。

ヘリオスに至っては、年齢・距離適性・前走レースレベル・人気帯のどこから見ても重いマイナスになっていて、よほどの超ハイペース大波乱でもない限り、過去データだけで拾うのはかなり無理筋だ。

じゃあ過去データはどこまで信用して、どこから他の要素を見るか

このレースに限ると、優先度はざっくりこんな順番で考えている。

前走レースの格と路線(地方交流JpnI〜IIIかどうか)

ここ10年の勝ち馬のほとんどが前走地方のダートグレード組なので、「どの路線から来たか」を一番重く見ていい。

ナルカミ、ウィルソンテソーロ、メイショウハリオ、ペプチドナイル、サンライズジパング、ラムジェットあたりがここで強い。

脚質と枠のセット

逃げ・先行が有利で、内〜中枠が有利というのはデータでも中京ダ1800のコース形状的にも筋が通っている。

ウィルソンテソーロ(先行×4枠)、ナルカミ(先行×6枠)、ラムジェット(先行×4枠)、アウトレンジ(先行×5枠)あたりは「枠と脚質の組み合わせで一気に押し上がる組」だ。

逆にルクソールカフェやペリエールは、8枠からどこまでリカバリーできるかが相当シビアになる。

性齢とリピーター性

3〜6歳牡馬が中心で、7歳以上は勝ち馬ゼロ、リピーターがやたらと強いレースでもある。

ウィルソンテソーロは2年連続2着というチート級のリピータースコアに加えて、6歳牡馬という“黄金ゾーン”にいるから、年齢・経験面でも非の打ちどころが少ない。

ナルカミとルクソールカフェは3歳の成長力という別の武器を持っている。

対して、ウィリアムバローズ、ペプチドナイル、メイショウハリオ、ハギノアレグリアス、ヘリオスあたりの高齢勢は、このレースの性齢データを真正面から食らう立場になる。

血統と人気帯のバランス

ミスプロ系(キングマンボ系など)×サンデー or 米国ノーザン系の配合はやはり強く、ラムジェット、アウトレンジ、サンライズジパング、ルクソールカフェあたりは血統面で後押しされている側だ。

一方で、人気データでは1番人気と3番人気が強く、2番人気は回収率が低いので、ウィルソンテソーロが思った以上に売れ過ぎるようなら、「勝ち負けは認めつつ単勝の妙味は薄い」という見方もできる。

馬場・配当・東西などの細かい話

チャンピオンズCはほぼ毎回良馬場で、馬場傾向は「前有利」に集約される。配当も“1〜3番人気+中穴1頭”くらいの組み合わせが中心で、人気総崩れの超大波乱はレモンポップの年くらい。

東西では「関東の人気馬は強いが関東の人気薄はほぼ来ない」という特徴があるので、シックスペンス・ナルカミ・ウィルソンテソーロ・ルクソールカフェ・ペリエールは“関東の買える側”、関東で人気薄になるタイプがいれば“消し寄り”と見やすい。

過去傾向だけに寄り過ぎないために、ここから何を見るか

ここまでの表はあくまで「過去10年のパターンにどれだけハマっているか」というチェックリストに過ぎない。

実際の予想では、この上にさらに

・1週前・最終追い切りの中身と上昇度

・今年のメンバー構成(ハイペースになりやすいか、スローからのロングスパートか)

・各馬の近走ローテの疲労度と臨戦の濃さ

・当日の馬場の速さ(時計が速いか重いか)

・騎手のこのコース・このレースでの乗り方の癖

こういう要素を重ねていったほうがいい。

たとえば、過去傾向だけ見ればメイショウハリオはかなり割り引きになるが、当日の気配や隊列次第では「年齢をねじ伏せてもう一発」というシナリオもゼロではないし、ルクソールカフェも大外発走でもスタート決めて外から被せていければ、8枠マイナスを消してしまう可能性もある。

逆に言うと、この表で点数が高いウィルソンテソーロやナルカミ、ラムジェットあたりは、「過去データ的には買っておかないといけない側」で、そこからどこまで印を落とすかは、調教や展開など“今この瞬間の情報”次第になる。

過去傾向は「レースの骨格」を作る材料として使って、最終的な本命〜対抗は、直近の状態と今年のメンバーのバランスを見て決める、という使い方が一番しっくりくると思う。

チャンピオンズカップ
全頭診断追い切りまとめ

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