京王杯2歳ステークス2025の追切と全頭診断&SS~Cで調教評価

どうも。競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。
この記事では2025年京王杯2歳ステークスの出走馬全頭を徹底診断。
レース概要や過去傾向から各馬の評価、血統解説、最終追い切りの内容まで網羅し、レース展望と攻略ポイントを紹介していく。
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京王杯2歳ステークスとは?レース概要と傾向
京王杯2歳ステークス(GII)は、毎年11月に東京競馬場芝1400mで行われる2歳馬限定の重賞競走だ。
暮れの阪神ジュベナイルフィリーズ(牝GI)や朝日杯フューチュリティステークス(GI)へと繋がる登竜門的レースであり、将来のスター候補が顔を揃える。
1965年創設の伝統ある一戦で、馬齢重量戦(牡56kg・牝55kg)として実施されている。
東京芝1400mはワンターンのスプリント色が強いコースと思われがちだが、526mもの長い直線とゴール前の急坂を備えた奥深い舞台だ。
「スピード+スタミナ+瞬発力」が求められ、ただ先行して平均ペースで飛ばすだけでは最後の坂で失速しかねない。
実際、レースはスロー~ミドルペースになりやすく、直線勝負で鋭い上がりを繰り出せるかが鍵となる。
もっとも、差し有利と決めつけるのは早計で、ペース次第では逃げ・先行馬が粘り込むケースもあり得る。
過去の結果からも先行力と切れ味のバランスが重要なのが分かる。
例えば2019年以降の勝ち馬は全て、いずれかのレースで4コーナー3番手以内から押し切った経験を持っていた。
一方、そのような経験がない馬は連対すら一度(2着1回)のみと大苦戦。
すなわち「前で勝ち切れるスピード」を証明している馬が強い傾向だ。
勝負どころで置かれない先行力と、直線で他馬を突き放す切れ味を兼ね備えた馬が、このコースでは勝ち負けに絡んでくるだろう。
過去データから見る勝ち馬の特徴
過去10年の京王杯2歳S優勝馬にはいくつか共通点がある。
まず実績面では、「既に芝重賞で好走歴がある」か、もしくは「新馬戦を0.2秒以上の大差で圧勝していた」ケースがほとんどだ。
すでに一定の実力を証明済みの馬か、未知の大器と思わせる素質馬が勝ち馬になりやすい。
2歳戦らしくキャリアの浅い馬でも一気に台頭するため、前走までの着順だけでは測れない伸びしろにも注意が必要だ。
また、東西陣営の勢力差も見逃せない。
過去10年で関西(栗東)所属馬が8勝と、関東(美浦)の2勝を大きくリードしている。
関西馬は仕上がりや素質の高い馬が多く出走する傾向があり、遠征でも結果を残している。
反対に美浦所属馬は少数ながら勝ち切るケースがあるものの、全体的には分が悪い。
関西馬優位の傾向は頭に入れておきたい。
枠順に関しては、コース形態上内枠が有利とも言われてきた。
しかしデータ上は1枠・3枠から勝ち馬が出る一方で、8枠の大外からも優勝が出ており、極端な不利はない。
器用さよりも能力が物を言う舞台といえるだろう。
むしろ注意すべきは波乱の頻度だ。
人気サイドが順当に決まった年もあるが、2017年キングエルメス(8番人気)、2022年オオバンブルマイ(10番人気)のように二桁人気が勝つ年も珍しくない。
実際、2022年には3連単222万円超の超高配当が飛び出すなど、一筋縄ではいかない歴史を持つ。
2歳馬は一戦ごとの成長度合いが大きく、当日の状態や展開ひとつで人気馬が崩れることも十分あり得る。
以上を踏まえると、このレースで重要なのは「今現在の充実度」だ。特にレース直前の最終追い切りの動きは、各馬のコンディションを見極めるうえで大きなヒントになる。
調教で高評価を得た馬は、その勢いをレースでも発揮しやすい。過去の実績と合わせ、直前情報にも注視して総合的に判断することが重要だ。
血統から読む有利な系統・配合
血統面では、短距離適性の高いスピード血統がこのレースで強さを発揮している。
具体的には、サクラバクシンオーやダイワメジャー、ロードカナロアといったスプリント~マイルGIを制した種牡馬の産駒が好相性だ。
実際、過去の勝ち馬にはダイワメジャー産駒(2017年・2018年など)やロードカナロア産駒(2021年キングエルメス等)が複数含まれ、勝率・連対率ともに優秀な数字を残している。
2歳秋の1400m戦では、持って生まれたスピードがまず必要条件ということだろう。
一方で近年注目なのが、ある名牝系の血だ。カナダ生まれの名繁殖牝馬「Glorious Song(グロリアスソング)」の一族が、本レースを含む芝1400m重賞で大活躍している点に注目したい。
Glorious Songの血を引く馬(曾祖母や高祖母に同馬の名前が見られる血統)が2歳~3歳春の短距離重賞で抜群の成績を残しており、今年の出走馬にもこの系譜に連なる馬がいる。
後述するダイヤモンドノットは、父ブリックスアンドモルタル→Giant’s Causeway→Storm Catという父系を通じてGlorious Songの血脈につながる良血だ。
この「Storm Cat系×Glorious Song系×ディープインパクト」という配合は近年トレンドとなっており、東京芝コースでもキレを発揮する下地と言える。
さらに、母の父ディープインパクト×父系Storm Catという配合も見逃せない。
ディープインパクトのスピードと瞬発力に、Storm Cat系由来のパワーを組み合わせたこの血統構成は、近年の2歳戦で人気薄の激走を生むことがある。
ダイヤモンドノットはまさに母父ディープ×父系Storm Cat系(ブリックスアンドモルタルの父系)であり、血統面からも注目度が高い一頭だ。
ほかにも今年は、父が米国3冠馬(American Pharoah)のユウファラオ、欧州マイルG1馬の父を持つフェーダーローター、新種牡馬インディチャンプ産駒のホットゥトロットなど、多彩な血統背景が揃った。
各馬の持ち味が異なるだけに、血統と適性のマッチングも予想のポイントになるだろう。
出走馬全頭診断(追い切り評価付き)
※各馬の戦績や特徴、直前気配を評価し、レースでの期待度を分析する。
馬名横の印は調教評価(特A=仕上がり抜群、A=好調、B=平行線、C=不安)。
ダイヤモンドノット (特A評価)
牡2〔栗東・福永厩舎〕騎手:C.ルメール。
前走は京都のリステッド競走・もみじSで2着と好走。新馬戦を快勝して臨んだ一戦でも鋭い末脚を発揮し、素質の高さを示した。福永調教師も「前走もいい内容で走れた。ある程度完成度が高い馬」と評価しており、2戦目にして重賞で勝ち負けできる仕上がりだった。父は米芝王者ブリックスアンドモルタル、母父ディープインパクトという良血で、長い直線の東京コースへの適性も高そうだ。【最終追い切り】は坂路で軽めながら軽快な動きを披露し、関係者の間で「文句なしの特A評価」が与えられたほど状態はピークにある。前走敗れたとはいえ、その後の調整過程でさらなる上積みが感じられ、優勝候補の筆頭と見るのが妥当だろう。
レッドスティンガー (A評価)
牡2〔美浦・矢嶋厩舎〕騎手:横山和生
デビューから【1-1-0-1】の戦績で、前走は東京芝1400mの1勝クラス(500万条件)で2着に入った。逃げて良し、差して良しの自在型で、これまで先行策と差し策の両方で結果を出している。父レッドファルクス譲りの非凡なスピードが武器で、直線の長い府中コースはむしろ歓迎材料。「直近2戦はいずれも上がり3F最速」で駆け上がっており、瞬発力勝負でも見劣らない。【最終追い切り】では美浦ウッドコースで3頭併せの内から馬なりのままスッと抜け出し、併走馬に楽々先着する好内容。騎乗した横山和騎手も「不安なくレースを迎えられそう」と感触の良さを語っており、仕上がりは上々だ。8枠16番と大外枠に入ったが、馬群を捌くセンスがあるタイプだけに致命的な不利ではない。展開ひとつで粘り込みも十分狙える有力馬だ。
シュペルリング (A評価)
牡2〔美浦・嘉藤厩舎〕騎手:津村明秀
東京芝マイル(1600m)の新馬戦を勝利し、無傷の1戦1勝でここに臨む。デビュー戦は中団から直線鋭く伸びて1分34秒台の好時計をマークし、ゴール前では余力すら感じさせる走りで潜在能力の高さを印象付けた。Irish 2000ギニー馬の父シスキン譲りの決め手に、母父ディープブリランテの素軽さが上手くかみ合っている印象だ。【最終追い切り】は美浦坂路で行われ、4ハロン52秒9-12秒7の好タイムを計測。単走ながら前方の馬を目標にリズム良く駆け上がり、騎乗した津村騎手も「時計的にもしっかり動けていた。1400メートルもいいと思う。チャンスはありそう」と手応え十分のコメントを残した。初の1400mとなるが、前走マイル戦を勝った実績から距離短縮は問題なく、むしろ折り合い面で楽になる可能性もある。直線の長い東京なら末脚勝負に持ち込みやすく、連勝のチャンスも十分だ。
シャオママル (B評価)
牡2〔美浦・加藤士厩舎〕騎手:C.プーシャン
ここまで3戦【1-1-0-1】。8月の新潟新馬戦(芝1400m)では9着に敗れたものの、続く9月中山未勝利(芝1600m)で2着と巻き返し、前走10月東京未勝利(芝1400m)で初勝利を挙げた。前走はC.ルメール騎手とのコンビで道中じっくり脚を溜め、直線で馬群を割って0秒2差完勝(タイム1分22秒0、上がり33.6)の内容。冷静なレース運びから繰り出した瞬発力はなかなかのもので、一躍素質馬として注目された。父アルアインは皐月賞馬(芝2000m)で産駒も中距離に勝ち鞍が多いが、本馬は母系(米国産)のスピードも受け継ぎ、マイル以下の距離で切れ味を発揮している印象だ。【最終追い切り】では新たに手綱を取るプーシャン騎手(来日初勝利を狙うフランス人)が感触を確かめ、加藤士調教師は「仕上がりはいい」と状態面の良さをアピールしている。未知の外国人ジョッキー起用でレース勘に不安は残るものの、一瞬の爆発力はメンバー随一の可能性もあり、展開がハマれば一発を秘めるダークホースと言える。
ネネキリマル (B評価)
牡2〔栗東・河嶋厩舎〕騎手:佐々木大輔
戦績は【1-0-1-1】。9月の阪神未勝利戦(芝1400m)で初勝利を挙げたが、その際の勝ちタイム1分20秒7は翌日の2勝クラス(1400m)勝ちタイムに匹敵する優秀なものだった。素質の片鱗を示した後、昇級戦となった前走の1勝クラスでは3着に善戦。いずれも先行策から粘り込む競馬で、レース序盤の行きっぷりが良いスピードタイプだ。ただ若さもあり、道中で力んだり幼い面をのぞかせる場面もある。河嶋調教師も「子供っぽいところがあるので、初めての長距離輸送がどうか。相手というより自分の力を出し切れれば」と慎重な姿勢を見せている。今回は初の左回り・東京コースとなるが、持ち前の先行力を活かして自分の形に持ち込めれば簡単には止まらないだろう。実力さえ発揮できれば上位進出のチャンスは十分だ。
ミルトベスト (B評価)
牡2〔栗東・中村厩舎〕騎手:横山武史
ファインニードル産駒らしいスピード能力を秘め、10月京都の新馬戦(芝1400m)を2馬身差で快勝した素質馬だ。スタート良くハナを切る勢いを見せたが、道中は2番手に控えて折り合い専念。直線で抜け出すと後続を突き放す内容で、岩田望騎手からは「ベストは1200mかも」と距離適性についての言及があった。実際、新馬戦では3コーナーまで行きたがる面を見せており、現状では1400mでもやや行きたがる気性が課題だ。中村調教師も「テンションが高いので、初の長距離輸送がどうか。1400メートルはギリギリ」と話しており、今回は折り合いと距離克服がテーマとなる。それでも勝ち切った新馬戦の内容自体は優秀で、算出された独自指数(Ω指数)は出走メンバー中最高タイの「96」をマークしている。長い直線の東京コースで末脚を温存できれば、最後にもうひと伸びするシーンも期待できる。
シーミハットク (B評価)
牡2〔栗東・寺島厩舎〕騎手:三浦皇成
ここまで3戦【1-0-0-2】。6月東京の新馬戦(芝1400m)で4着→9月阪神の未勝利戦(芝1200m)で1着という経歴だ。未勝利勝ちの阪神戦ではスタートから飛び出してハナを奪い、そのまま危なげなく逃げ切り勝ちを収めた。寺島調教師も「前走は行きっぷりが良かったので、適性をはかる意味でもここへ」と語り、スピードの絶対値を買って今回の重賞挑戦に踏み切った形だ。父オルフェーヴル×母ブルーミンバーという血統からは芝1400~1600mが適鞍と見られ、本馬も短い距離で持ち前の脚力を発揮している。広い東京コースへの遠征になるが、ゆったりしたコース形態がプラスに出る可能性もあるだろう。まずは自分のスピードを活かした先行策でどこまでやれるかが試金石となる。序盤でうまく折り合いがつけば、粘り込みで掲示板以上に食い込むシーンも考えられる。
ユウファラオ (C評価)
牡2〔栗東・森厩舎〕騎手:北村宏司
父は米国三冠馬アメリカンファラオ、母は米GI馬Limariという良血の外国産馬(母が海外で産んだ馬)だ。ダート向きと思われた血統ながら、来日後は芝でデビューし【1-0-0-2】の成績。8月新潟の未勝利戦(芝1800m)で勝ち上がった後、芝マイルの500万条件では掲示板を外した。控えて良さが出るタイプではないとの陣営コメント通り、自分のペースで先行したときに粘りを見せるタイプだ。今回距離短縮の1400mは「ちょうどいい距離」と評価されており、行き切ってしまえばしぶとさを発揮する可能性がある。ただし芝の瞬発力勝負になると切れ負けする懸念があり、スローペースで淡々と運んでしまうと苦しいかもしれない。現状では展開の助けが必要で、持ち味のスピードを活かしてどこまで粘れるかという立場だ。
ホットゥトロット (B評価)
牡2〔美浦・堀内厩舎〕騎手:石橋脩
3戦目の8月新潟未勝利戦(芝1400m)で初勝利を挙げ、通算成績【1-0-0-2】。インディチャンプ産駒の牡馬として初勝利を挙げた一頭で、新馬→未勝利と連続4着から、3戦目にしてようやく勝ち切ることを覚えた。折り合いに不安がない馬で、2戦目以降は後方から末脚を伸ばす競馬に転じて良さが出た。直線で外に持ち出されたときの反応が良く、未勝利戦では上がり3F35.0秒で差し切り勝ち(タイム1分22秒5)を決めている。堀内調教師は「成長をうながしながらレースを使っている段階。折り合いは心配なく、現時点でどこまでやれるか」と語り、まだ途上にある素材と見ている。それでも使うごとにレースぶりが良化しており、今回も末脚比べの形になれば出番が巡ってくる可能性は十分。相手強化で人気は落としそうだが、急成長中の今なら上位進出を狙える。
コックオーヴァン (B評価)
牝2〔美浦・伊藤伸厩舎〕騎手:松岡正海
ウインブライト産駒で馬格は大きくないが芯の強さがある牝馬。5戦目の東京未勝利戦(芝1600m)で初勝利を挙げ、戦績は【1-0-2-2】。勝ち上がりまで時間を要したものの、前走は好位抜け出しの安定した競馬で2着馬に3/4馬身差をつけた。中距離型の父の影響か、道中は決め手勝負で見劣る場面もあったが、直線平坦の新潟で掲示板、起伏のある中山で3着と、着実に力を付けてきた印象だ。【最終追い切り】では引き続きコンビを組む松岡騎手が騎乗し、「上積みはあるし、内々でタメを利かせる競馬で」と更なる前進を示唆している。牝馬ながら馬体回りに余裕があり、牡馬相手でも見劣りしない。距離短縮となる東京1400mは初めてだが、スピード問われる流れで脚を溜めれば末脚で浮上する余地はある。
トワニ (特A評価)
牝2〔美浦・蛯名厩舎〕騎手:菅原明良
3戦目の9月中山未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がり、通算【1-0-0-2】。デビュー当初は非力さが目立ち東京新馬戦で5着→夏の福島未勝利で9着に敗れたが、中山でしっかりと折り合って直線抜け出し、ようやく素質が開花した。全兄に葵S勝ち馬アネゴハダがいる血統で、使いつつ急激に良くなるタイプだ。蛯名調教師も「変わらず順調だし、舞台は合うと思う。ポジションを取るより自分のリズムでいければ」と長所を活かす競馬を示唆している。【最終追い切り】では南Wコースで抜群の伸び脚を見せ、関係者からは「脚捌きが素晴らしく特A評価」と最高級の評価を得た。前走後に豊富な乗り込みを消化して体つきも一回りしっかりしてきており、調教過程からも飛躍的な成長が感じられる。父リオンディーズ譲りの持続力ある末脚が武器で、直線坂のある東京コースも合うはず。キャリアは浅いが一気に重賞制覇まで駆け上がるシナリオも十分に描ける。
フェーダーローター (B評価)
牝2〔美浦・天間厩舎〕騎手:原優介
戦績は【1-0-0-2】。前走の東京未勝利戦(芝1400m)で16番人気の低評価を覆し勝利を収めた急上昇馬だ。スタートで出遅れ最後方からの競馬になったが、直線大外から一気の末脚で差し切り勝ち。上がり3F33秒台半ばの決め手はメンバー中断トツで、まさに“底知れぬ末脚”を印象づけた。父ベンバトルはドバイターフを圧勝するなど世界で活躍したマイラーで、本馬も母父ステイゴールドの影響か小柄ながら心肺機能の高さを感じさせる走りをする。天間調教師は「前走は人気薄だったがいい勝ち方。同舞台で楽しみ」とコメントしており、一度勝った東京1400mでさらなる前進を期待している様子だ。重賞で相手は一気に強化されるが、ここ2戦は連続で上がり最速をマークするなど末脚の破壊力は随一。展開が向けば直線一気で突っ込んでくるシーンも十分考えられる。
フォトンゲイザー (C評価)
牡2〔美浦・牧厩舎〕騎手:木幡巧也
3戦目の中山未勝利戦(芝1600m)で初勝利を挙げ、戦績は【1-0-1-1】。デビューから常に上位人気に推され期待されてきた素質馬だが、気性面の幼さもあり初戦4着→2戦目3着と勝ち切れなかった。しかし前走は折り合いに専念して直線勝負に徹し、持ち前の瞬発力を発揮。エンジンがかかるとグングン伸びて差し切り勝ちを収めた。体重はデビュー時からほとんど増減なく、牧調教師も「体はまだそれほど変わっていない」と成長途上にあることを認めている。それでもこの中間はしっかりと乗り込み、レース間隔を詰めて挑むローテーションにもへこたれないだけの体力強化を図ってきた。父アドマイヤマーズ(2歳GI馬)のスピードと勝負根性を受け継ぐ馬だけに、一度軌道に乗れば一気に力をつける可能性もあるだろう。今回は一気の相手強化で試金石となるが、馬体の維持に成功している今の状態でどこまで通用するか注目したい。
フクチャンショウ (B評価)
牡2〔美浦・加藤征厩舎〕騎手:戸崎圭太
オーナー名にちなむ「福ちゃん賞」の名前を持つクラブ馬で、ここまで3戦【1-1-0-1】。6月東京の新馬戦(芝1400m)は5着に敗れたが、当時は馬体が小柄(420kg台)で、しかも開催後半で荒れた内ラチ沿いの馬場を通る不利もあった。その後短期放牧を挟んで体が一回り成長し、8月札幌の未勝利戦(芝1500m)で初勝利をマーク。続く10月東京の1勝クラス(芝1600m)では2着に健闘し、素質が本物であることを証明した。加藤征調教師は「少しずつ体が成長して、体力もついてきた今なら1400メートルも問題ない。スタートを決めれば重賞でもやれる」と期待を口にしており、久々の1400m戦にも不安はない様子だ。実際、新馬戦当時より胴伸びが良化し、飛びの大きなフォームに磨きがかかっている。名手・戸崎圭太騎手との新コンビで好位から流れに乗れれば、相手なりに渋太く粘り込む可能性は十分にある。
リネンタイリン (C評価)
牡2〔美浦・南田厩舎〕騎手:柴田大知
キズナ産駒で、本レース唯一のダート勝ち経験馬。デビューからダート戦を使われ、新馬戦(ダ1200m)を逃げ切り勝ちしている。その後ダートのOP特別では大敗し、巻き返しを期して今回芝に矛先を向けてきた経緯だ。スタートダッシュの良さと二の脚の速さは特筆もので、砂を被らなければ一気にハナを奪うスピードがある。問題は初芝で直線の末脚勝負に対応できるかだが、陣営は「動きから体調は良さそう。芝で脚をためてどこまで」と語り、ここは未知の芝適性を試す一戦となる。全姉リネンファッションはフェアリーSで3着に入った実績があり、この血統は芝マイル前後でもやれる下地がある。幸い馬体の張りは良く状態面の不安はないだけに、展開次第では見せ場を作る可能性も否定できない。さすがに強豪相手にどこまで戦えるか未知数だが、持ち前の先行力を活かして粘り込むシーンがあれば波乱の立役者となるだろう。
各馬の評価を総合すると、人気サイドではダイヤモンドノットとレッドスティンガーが安定感・完成度で一歩リード。
有力馬の一角シュペルリングやシャオママルも伸びしろ十分で、展開次第では頭まで狙える。
一方、伏兵勢からは特にトワニの急成長ぶりとフェーダーローターの強烈な末脚が魅力で、人気以上に要注意の存在だ。
ミルトベストやフクチャンショウも展開ひとつで馬券圏内に浮上できる力は備えており、上位と下位の実力差は紙一重といえる。
最後に当日の馬場状態やパドック気配をしっかり確認し、調子の良さそうな馬を重視するのが攻略のポイントとなるだろう。
FAQ(よくある質問と回答)
全頭診断と追切評価を参考にする上で出てくる今更聞けない質問についての回答集を用意してみた。
Q1. 京王杯2歳ステークスとはどんなレースですか?
A. 毎年11月に東京競馬場芝1400mで行われる2歳限定の重賞(GII)です。将来のGIホース候補が集う登竜門的レースで、暮れの朝日杯FSや阪神JFなど大舞台への前哨戦に位置付けられています。1965年創設の伝統ある競走で、過去にはグラスワンダーやタイセイビジョンなど後にGI戦線で活躍する馬も勝ち馬に名を連ねています。
Q2. 京王杯2歳Sの過去の傾向は?
A. 東京芝1400mというコース特性上、先行力と瞬発力を兼ね備えた馬が好成績を収めています。人気馬の信頼度は比較的高いですが、一方で近年は8番人気以下の伏兵が勝つ年もあり波乱含みです。また関西馬(栗東所属)が優勢で、過去10年で8勝と西高東低の傾向が見られます。枠順の有利不利は小さく、馬の実力と当日の調子が結果に直結するレースと言えるでしょう。
Q3. 2025年の有力馬・注目馬はどの馬ですか?
A. 最有力候補はダイヤモンドノットです。新馬戦快勝後にもみじSで2着と好走し完成度が高く、追い切りの動きも抜群でした。対抗格はレッドスティンガーで、自在な脚質と非凡なスピードを武器に安定感があります。この2頭が中心ですが、無傷の素質馬シュペルリングや前走完勝のシャオママルも侮れません。また牝馬のトワニは調教特A評価で急成長中、フェーダーローターは前走圧巻の末脚を見せており一発の魅力があります。
Q4. 最終追い切りの評価が高い馬はいましたか?
A. 特に評価が高かったのはダイヤモンドノットとトワニです。ダイヤモンドノットは坂路で軽快そのものの動きを見せ仕上がり万全。トワニも南Wで抜群の伸びを示し、この2頭は「特A評価」が与えられました。次いでレッドスティンガーとシュペルリングも好調教で、レース直前の状態は良好と見られます。調教内容の良かった馬はレースでも力を発揮しやすいので注目です。
Q5. 波乱を起こしそうな伏兵馬はいますか?
A. 注目したい伏兵はトワニとフェーダーローターです。トワニはキャリアこそ浅いものの前走後に急激に成長しており、牝馬ながら互角以上に戦える可能性があります。フェーダーローターは前走16番人気で勝利したように爆発的な末脚を秘めており、展開がハマれば重賞でも一気に飛び込むシーンも。その他ではフクチャンショウも体が成長してきた今なら上位争い可能ですし、ミルトベストも気性面の課題をクリアできれば巻き返す余地があります。
まとめ~次の行動提案
第61回京王杯2歳ステークスは、将来のスター候補が鎬を削る楽しみな一戦だ。
人気上位馬の実力は拮抗しており、ダイヤモンドノットの完成度と状態の良さが一歩リードしているものの、レッドスティンガーやシュペルリングにも逆転のチャンスは十分にある。
さらに伏兵陣からトワニやフェーダーローターの台頭も十分考えられ、最後まで目が離せないレースとなりそうだ。
読者の皆さんには、本記事のデータ分析や全頭診断をぜひ馬券検討の参考にしていただきたい。
最終的な予想を組み立てる際は、当日の馬場状態やパドックでの気配も確認し、総合的に判断すると的中率アップにつながるだろう。
レース当日はテレビやネット中継で熱戦を見届けつつ、次週以降の2歳GI(阪神JF・朝日杯FS)に向けた勢力図の行方にも注目してほしい。
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