小倉記念2025の追切評価と全頭診断!SS~Cで調教判定!

どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。

2025年7月20日日曜はG3・小倉記念。

真夏のハンデ重賞が火ぶたを切る、斤量差が生むちょっとしたズレが、そのままゴールの明暗を分ける舞台となるだろう。

実力馬と勢い馬が入り交じり、一発を狙える伏兵も潜んでいるので、ここは見て楽しむだけではもったいない。

そこでこの記事では出走馬の追切をまとめ、全頭診断を敢行。

さらに別の記事でまとめている過去10年の傾向も踏まえ、今の「注目馬」「危険な人気馬」「穴馬」までまとめたのでぜひ最後までお付き合いいただきたい。

過去10年の傾向まとめはこちら

小倉記念2025のAI予想はこちら

この記事でわかること
  • 出走馬と騎手の
    総合評価&ランク評価
  • 追切情報と
    ランク評価
  • 過去傾向を踏まえた
    「注目馬」「危険な人気馬」
    「穴馬一覧」
  • ペース予測
    展開予想

馬アイコンこの記事を書いたのは

執筆者画像

木口 順一

競馬歴18年の42歳。

何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。

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現在は競馬予想家・競馬ジャーナリストとしても活躍中。
好きなレースはやっぱり日本ダービー。

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順位
名前 
概要 成績
的中率
利益
平均利益
回収率
投資金額
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1位

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小倉記念の全頭診断

小倉記念の枠順が確定。

そこで過去の傾向や、現在の馬のポテンシャル・調子に枠順の有利不利を踏まえて全頭診断を敢行。

10項目で診断し、それぞれ100点満点の合計1000点で一覧にしていく。

その項目がこちら。

診断項目
  • 基本情報
    (実績・枠順)
  • コース・距離適性
  • 馬場適性
  • 脚質
  • 近走の状態
  • 騎手・調教師
  • 血統
  • 馬体診断
  • 調教内容
  • 想定人気オッズ

1度点数ランキングを公開したあと、その点数の内訳・詳細に関しても記していく。

気になる馬がいればそれも確認してみてくれ。

全頭診断一覧はこちらだ。

※右にスクロール可能

馬名        合計点 一言コメント    

基礎情報

(能力・

枠・

総合)

コース

適性

馬場

適性

脚質

評価

近走の

状態

騎手・

調教師

血統

評価

馬体

診断

調教

内容

想定

人気

オッズ

メリ

オーレム

830 上昇一途の新星     85  90  85  80  80  90  80  85  85  90 
ハピ 790 “二刀流”で新境地へ    80  80  80  75  75  85  75  80  85  75 

ディープ

モンスター

780 悲願のタイトル狙う     85  75  80  70  75  80  70  75  80  70 

シェイク

ユアハート

765 夏の充実ぶりが光る     75  80  80  75  80  75  70  75  80  75 

ナムラ

エイハブ

750 良血4歳機は熟した     75  80  75  70  75  70  75  80  75  75 

マイネル

メモリー

745 夏男の勢い侮れず      70  75  80  70  85  70  70  75  75  75 

ニホン

ピロキーフ

730 粘り強さ秘める黒馬    75  75  70  80  60  65  70  70  70  70 

ラスカン

ブレス

720 伸び盛りの東上馬      70  80  75  75  70  65  65  70  70  80 

ショウナン

アデイブ

700 一発狙う老練先行馬    65  70  70  75  60  65  60  65  70  70 

オール

セインツ

690 血統◎まだ底見えず    65  80  75  70  65  60  80  80  60  55 

イングランド

アイズ 

680 軽量生かし波乱演出?  60  65  70  65  60  60  65  70  65  100

リカンカ

ブール 

670 実力馬も斤量課題      70  75  70  70  50  60  65  65  65  80 

スズカ

ダブル

660 ハナ主張の逃げ馬      60  70  65  80  55  55  60  60  65  70 

カネ

フラ

650 潜在能力は高い        65  70  70  70  50  55  60  65  60  85 

グラ

ティアス

640 復活なるか一発秘め   60  65  60  70  50  50  60  60  65  60 

ダンディ

ズム

630 古豪の意地見せ場は?  55  60  60  65  50  55  55  55  60  75 

メリオーレムは4歳馬で勢いがある新星だ。前走のむらさき賞を完勝し、重賞初挑戦ながら一躍今回の1番人気候補に推された。父シュヴァルグラン譲りのスタミナと瞬発力を兼ね備え、総合力は高い。ハンデ56kgは同世代のオープン初挑戦馬としては見込まれたが、それでも能力上位は明らかだろう。

川田騎手との新コンビも魅力だ。川田騎手は昨年の小倉記念を制しており(今年も連覇中)、小倉芝2000mとの相性も抜群。枠順は2枠4番と絶好で、展開面でも好位からスムーズに立ち回れそうだ。中団で脚を溜めて直線抜け出す器用さがあり、小回りコースへの対応力も問題ない。調教でも状態は良好で、関係者は「ここでも重賞制覇を狙えるデキ」と自信を見せている。

総合すると、上昇一途の勢いと安定感で最有力。本賞金4300万円のタイトル獲得へ向け、重賞初制覇のチャンスは十分だろう。

ハピは芝とダートの“二刀流”という異色の存在だ。ダートで3勝を挙げつつ芝でも前走の新潟大賞典で3着に健闘しており、芝4戦目となる今回は更なる飛躍が期待される。父キズナ譲りのしぶとい末脚が武器で、小回りの芝2000mでも後方一気の脚が使える。6枠12番からのレースだが、先行勢を見ながら中団~後方で折り合えば展開次第で差し切りも可能だろう。

懸念は斤量57kgと酷量な点だ。これはダート実績も評価されて課されたもので、芝では初めて背負う重さとなる。それでも近走の充実ぶりは本物。前走で芝適性を示したうえ、中間の追い切りでも動きは軽快だった。坂井瑠星騎手とのコンビも2度目で慣れが見込める。陣営も「芝でも走れる下地はある。ここで結果を出したい」と意気込んでおり、未知の魅力を秘めた“二刀流”が重賞初Vの新境地を開拓しても不思議ではない。

ディープモンスターは昨年の小倉記念で3着に健闘した実績馬だ。ディープインパクト産駒らしいキレと持久力を併せ持ち、7歳にしていまだ悲願の重賞タイトルを狙う。今回は8枠16番と大外枠になったが、小倉芝2000mは直線が短くコーナー4つの小回りコースだけに、道中で動けるこの馬にはむしろ捌きやすい可能性もある。極端なスローペースにならなければ、昨年同様に勝ち負けへ浮上してきそうだ。

課題はトップハンデ58kg。昨年も58.5kgで僅差3着と健闘したが、今年も楽ではない。それでも前走の目黒記念で4着と依然重賞で通用する力を見せており、能力の衰えは感じられない。北村友一騎手との初コンビで新たな刺激もあり、陣営からは「状態は上々。是非タイトルを取らせてあげたい」という声も出ている。道中は中団のやや後ろあたりにつけてロングスパートに持ち込みたいところ。小倉競馬場は今年時計が掛かっており、持久力勝負になればこの馬の出番だ。悲願のタイトル奪取へ向け、上位争いに加わる可能性は十分だ。

シェイクユアハートは前走の垂水Sを勝利してオープン入りを果たした5歳馬だ。長らく善戦止まりだったが、ついに白星を掴んで勢いに乗っている。「夏は勢いのある馬が強い傾向があるから、そうなってほしい」と陣営も期待を込める。父ハーツクライ譲りの持続力ある末脚が持ち味で、小倉の消耗戦になりやすい芝2000mも合っている。3枠6番から先行勢を見る形で運べれば、直線で馬群を割って伸びてくるシーンが十分考えられる。

懸念は今回が重賞初挑戦になる点だ。オープン昇級後すぐの重賞でメンバーも手強いが、前走内容から通用の下地はある。調教では引き続き良い動きを見せており、「使って状態はさらに上向き」という声も聞かれる。展開面では早め先頭に立つスズカダブルなどが引っ張る流れになれば、この馬の差し脚が活きるはずだ。初コンビの古川吉洋騎手は小回りで果敢な騎乗が持ち味で、重賞のここでも思い切った競馬でチャンスを掴みに行くだろう。夏場の充実ぶりをそのままに、強豪相手に一泡吹かせても不思議ではない。

ナムラエイハブは良血の4歳馬で、ここに来て本格化ムードが漂う。前走の弥彦ステークス(新潟・芝2000mのリステッド)を快勝し、晴れてオープン入り。父リアルスティールはエピファネイアの半弟で、本馬自身もパワー型の走りが特徴だ。小倉コースへの適性も高そうで、2回小倉開催の最終週という傷んだ馬場も苦にしないはず。松山弘平騎手とのコンビも心強い。松山騎手は一昨年の小倉記念を制するなど当地で実績があり、「勝負の最終週」に向けてリーディングを狙うと意気込んでいる。

課されたハンデは55kg。オープン初戦としては標準的だろう。3枠5番と内目の枠を引いたのも好材料で、レースでは道中じっくり脚を溜めつつ直線勝負に賭ける公算が大きい。折り合い面に不安がないのも強みで、スムーズならば末脚は確実だ。問題は初の重賞で相手強化にどこまで対応できるかだが、前走内容や成長力から上位進出の下地はある。関係者も「ここを勝って一気にタイトルへ手を届かせたい」と期待を寄せる。良血馬らしく総合力の高さは屈指で、機は熟した印象。大舞台でも軽視禁物の一頭だ。

マイネルメモリー(写真)は“夏男”の異名がふさわしい。前走の函館記念で最低人気を覆す3着に健闘しており、中2週ながら驚異的な回復力で状態は良い。担当助手も「2週間前にレースを使ったと思えないほど体が柔らかい」と舌を巻くほどで、疲労感なく小倉に乗り込んできた。夏場は体が絞りやすく走りが軽くなる体質で、昨年・一昨年と夏の小倉開催で勝利経験もある。酷暑の小倉を味方に、再度の長距離輸送でも問題なく力を発揮できそうだ。

今回は3枠5番、斤量56kgで新鋭の田口貫太騎手と挑む。キャリア浅い騎手だが、函館記念でも巧みにエスコートしておりコンビの手は合っている。レースでは中団から馬群を割る形が板についてきた。父ゴールドシップ譲りのスタミナと勝負根性はメンバー随一で、時計の掛かる馬場も望むところだろう。人気は予想段階で中位評価に留まるが、データ上も「好材料が多い」と専門筋から高く評価されている。夏場に強い血統背景と近走の充実ぶりを考えれば、上位進出の可能性は十分にある。波乱を演出する伏兵として要注意だ。

ニホンピロキーフは粘り強さが光る5歳の牡馬だ。父キタサンブラック譲りの先行力と渋太い粘りが持ち味で、展開によってはしぶとく粘り込む可能性がある。今回も先行策が予想され、枠順は7枠15番とやや外だが二の脚が速くスッと先行できれば問題はないだろう。実際、過去のレースでも淡々と自分のペースで逃げ・先行してしぶとく残る競馬を見せてきた。

直近は条件戦で伸びあぐねており、前走しらさぎSでは11着と振るわなかった。ここに来てやや頭打ち感は否めないが、それでも展開がハマれば侮れない存在だ。幸英明騎手は小倉での騎乗経験が豊富で、この馬の特性も把握しているはず。斤量56kgは妥当な線で、極端な不利はない。馬場が渋ればなおスタミナが活きる可能性もある。総合的には上位争いにはもう一押し足りない印象だが、自分の形に持ち込めれば一発の魅力は残る。前残りの展開になった際のダークホースとして一考の余地があるだろう。

ラスカンブレスは関東馬ながら注目の伸び盛り4歳馬だ。前走の六社ステークスを勝利し、勢いに乗って小倉に遠征してきた。父ブリックスアンドモルタルは米国芝王者で、本馬もパワフルな走りを見せる。2000mという距離は問題なく、むしろ東京の長い直線より小回りで先行力を活かす競馬が向きそうだ。4枠8番からスムーズに先行集団に取り付ければ、そのまま粘り込みを図れるだろう。

気になる点は、これが重賞初挑戦で相手関係が一気に強化されることだ。加えて、美浦からの長距離輸送や初の小倉コースと課題もある。しかし、荻野極騎手は遠征にも慣れており「状態は良く、自分の競馬に徹するだけ」と前向きだ。ハンデは54kgと軽く、恵まれた斤量を活かせるチャンスでもある。展開面ではスズカダブルやニホンピロキーフなどが飛ばしていけば、先行勢の一角として直線入り口で抜け出す可能性もある。未知の魅力と勢いに賭けてみる妙味がある存在で、上位に食い込めば一気にブレイクの可能性も秘めている。

ショウナンアデイブはキャリア豊富な6歳馬で、渋い先行力が武器だ。前走の新潟大賞典こそ13着と崩れたが、その前には中日新聞杯などでも上位争いを演じており一定の能力は示してきた。今回8枠15番と外枠になったが、持ち前のダッシュ力でハナを主張する可能性もある。実際、陣営は「行ければ行く」という構えで、ハナか番手で運んで粘り込みを図りたい腹づもりだ。

展開面では単騎逃げが叶えば面白い存在だ。スズカダブルとの先行争いになる可能性はあるが、岩田康誠騎手はベテランらしいペース配分で粘らせる術を持つ。馬場が渋って前有利になれば逃げ残りのシーンもあり得るだろう。ただ総合的な決め手では見劣りするのも事実で、近走も大敗が続いている。斤量は56kgと恵まれた印象はなく、他馬との力関係からも楽な戦いではない。展開利とベテラン騎手の手腕でどこまで粘れるかが鍵となる。人気的には伏兵扱いだが、展開次第で掲示板確保程度なら可能性は残している。

オールセインツはキャリア7戦3勝と、まだ底を見せていない4歳馬だ。父キズナ×母エアシンフォニー(祖母エアデジャブー)という良血で、血統面の魅力が大きい。実はノーザンテーストの血を内包しており、小倉記念の近5回中4勝がNorthern Taste持ちの馬だったデータもある。適性は高く、「血統コンサルタントによる推奨馬第1位」にも挙げられている。初の重賞挑戦だが、潜在能力では上位陣にも引けを取らないだろう。

課題は実績と経験の不足だ。前走ストークステークス(3勝クラス)では5着に敗れ、オープンクラスで勝ち負けしたことはない。格上挑戦の形でどこまで通用するか未知数な部分が大きい。それでも馬体は雄大で520kgを超すパワフルさがあり、荒れ馬場も苦にしないはずだ。今回は7枠14番から中団~後方で末脚勝負に賭けるだろう。酒井学騎手は当レース2勝の実績があり(2009年ダンスアジョイ、2018年トリオンフ)、穴を出す巧腕だ。展開が向けば一発の可能性も潜んでいる。実績以上に警戒すべき存在で、ここで台頭すれば今後の中距離戦線の勢力図を塗り替える可能性もある。

イングランドアイズは唯一の牝馬で、軽量51kgという恩恵を最大限に活かしたいところだ。父キングマン×母ヌーヴォレコルトという良血で、本来の素質は高いものがある。5歳を迎えそろそろ本格化してもおかしくないが、オープンや重賞での実績は乏しく、今回は格上挑戦の立場だ。予想オッズでも単勝50倍以上の低評価だが、だからこそ51kgの斤量は魅力と言える。過去には夏の小倉記念で軽ハンデ牝馬が穴を開けた例もあり、侮れない存在だ。

レースでは後方待機から末脚勝負になる可能性が高い。差し脚自体は切れるものを持っており、展開がハマれば直線で鋭く伸びてくるシーンも描ける。枠順は1枠1番と最内を引いたため、道中はロスなく立ち回りやすいだろう。あとは馬場状態との戦いだが、速い上がりを要求されない今の小倉なら出番があるかもしれない。松若風馬騎手も思い切った騎乗で見せ場を作りたいところだ。総合的には分が悪い評価だが、軽量を活かして展開の助けがあれば一発を狙って差し込んでくる可能性もゼロではない。

リカンカブールは昨年の中山金杯を勝利している実力馬だ。6歳セン馬となった今も重賞タイトルホルダーの底力は侮れない。大型馬らしくパワータイプで、小倉の急坂こそないもののタフな消耗戦になれば浮上の余地はある。父シルバーステート譲りの瞬発力も持っており、一時は重賞戦線で脚光を浴びた存在だ。今回も展開ひとつで台頭してきても不思議ではない。

課題は59kgを背負った中山金杯勝ちの反動か、その後は精彩を欠いている点だ。勝利以降の重賞では見せ場が少なく、近走も凡走が続いている。今回はハンデ58kgと最重量タイで背負わされ、状態面・勢い共に強調しづらいのも確かだ。9番枠からのスタートで、中団あたりにつけて末脚に懸ける競馬になりそうだが、斤量差を考えると切れ負けする懸念もある。それでも実績上位の底力と小倉2000m適性(右回り小回りは金杯で証明済み)は無視できない。団野大成騎手も昨年の当レース勝ち馬の再現を狙って手綱を取る。人気は大きく落ちるが、地力でどこまで迫れるか注目だ。

スズカダブルは他馬の目標となりそうな逃げ馬だ。近走は条件戦ながらも積極策で粘り強さを発揮しており、今回もおそらくハナを主張していくだろう。バゴ産駒らしい粘りが持ち味で、同型が少ない今回は展開次第で面白い存在だ。陣営も「行けるところまで行く覚悟」で挑むはずで、斤量54kgを活かしスローで逃げ込みを図りたい。

懸念はやはり格上挑戦である点と地力不足だ。今回はオープン初挑戦で重賞ともなれば、他馬からマークも厳しくなる。序盤で競られず楽に逃げられたとしても、さすがに相手は強い。小倉の開幕週ならともかく最終週の荒れた馬場では後続の仕掛けも早まり、プレッシャーがきつい展開が予想される。加えて鞍上の吉村誠騎手は地方競馬(兵庫)の名手で初騎乗となり、中央の重賞でリズム良く運べるか未知な部分もある。それでも「逃げ馬は何が起こるか分からない」のが競馬だ。展開に恵まれればそのまま大駆けの余地もゼロではない。古豪スズカ軍団の意地を見せ、粘り込みでどこまで通用するか注目したい。

カネフラは社台レースホースのクラブ馬で、素質は高いもののあと一歩ブレイクしきれていない現状だ。戦績4勝を挙げ、前走の新潟大賞典では7着と健闘。大崩れはしない安定感がある。父グランデッツァ譲りの切れ味とキングカメハメハ(母父)由来のパワーを併せ持ち、荒れ馬場の小倉も合う下地はあるだろう。2枠3番と内枠を引けたのは好材料で、道中はインで脚を溜めて直線勝負に懸ける形になりそうだ。

一方で、今回の鞍上は永島まなみ騎手。若手の女性ジョッキーで減量名人として台頭しているが、重賞の舞台は経験が少なくプレッシャーもかかる。ハンデ54kgは魅力だが、騎手減量がない重賞でどこまで持ち味を出せるか未知数だ。それでも本人は「思い切った競馬で見せ場を作りたい」と意気込み、陣営も新風に期待している。カネフラ自身、能力的にはまだ底を見せていない。人気薄の立場で気楽に運べれば、何かの拍子に上位へ突っ込んでくる可能性もある。展開がはまって末脚が炸裂すれば馬券圏内に飛び込むシーンまで考えられる一頭だ。

グラティアスは7歳馬ながら、かつてクラシック戦線でも期待された素質馬だ。3歳時には京成杯を制し、一躍将来を嘱望された。しかしその後は伸び悩み、近走も不振続き。前走の安田記念では16着と大敗を喫している。大舞台で揉まれ続けた経験は豊富だが、さすがにピークを過ぎた感は否めない。それでも今回はメンバーが手頃なGIII戦。久々に掲示板を狙える状況ではあり、陣営も「復活に向けて何とかきっかけを掴みたい」と巻き返しに意欲を見せる。

鍵を握るのは小沢大仁騎手との初コンビだ。減量卒業後の若手ながら思い切った騎乗で台頭してきた騎手で、今回も遠慮なく積極策を取るかもしれない。4枠7番からハナには行かずとも先行集団の一角を形成し、早め抜け出しを図る可能性もある。斤量56kgはこの馬の近走成績からすれば見込まれた印象だが、実績を考えれば仕方ないだろう。馬自身の調子がどこまで戻っているか未知だが、調教ではそこまで悪くない動きを見せている。全盛期の力は難しくとも、一発秘めた穴馬として警戒は必要だ。人気は最低クラスだが、展開に紛れ込めば久々の激走もゼロとは言い切れない。

ダンディズムは9歳のセンスあふれるステイヤーで、重賞常連の古豪だ。近年は勝ち星から遠ざかっているものの、持ち味の末脚でしぶとく追い上げてくる競馬を続けている。昨年の目黒記念でも差のない12着に踏ん張っており、大崩れしない安定感は評価できる。今回は格下相手も多いGIII戦だけに、地力だけなら見劣らない。追い込み一辺倒の脚質だが、小倉のタフな流れで追い込みがハマる展開になれば出番があるかもしれない。

問題は加齢による瞬発力の衰えと、ハンデ56kgを背負うには勝ち味に遅い点だ。今年に入ってからも大きな見せ場は作れておらず、展開や他馬の自滅待ちといった印象は否めない。幸い8枠11番と外目の枠なので、スムーズに外に出して直線勝負に徹する競馬はしやすいだろう。鞍上の高杉吏麿騎手(※表記は「高杉吏麒」。新人)にとっても初めての重賞騎乗とみられるが、プレッシャーなく自分の競馬に専念できれば見せ場を作る可能性はある。さすがに上位争いまでは厳しいかもしれないが、展開が極端に向いた場合に差し込んでくるシーンも想定しておきたい。長年走り続けてきた古豪の意地に期待したいところだ。

小倉記念の
AI予想記事はこちら

最終追い切りと1週間前追い切りからの比較・評価コメント

登録馬の最終追い切り情報が出揃ったのでまとめていく。

まとめる最終追い切り情報でわかる情報は次の10項目。

最終追い切り情報
詳細まとめ
  • 追い切り評価ランク
    (SS・S・A・B・C)
  • 馬名
  • 追い切り日
  • コース
  • タイム
  • 馬場状態
  • 併せ馬
  • 脚色
  • 評価コメント
    (データから見た見解)
  • 1週間前追い切り
    との比較
    (状態の上がり下がり)

ランク順に一覧でまとめていく。

その詳細がこちら。

※右にスクロール可能

評価 馬名

トレ

セン

追い

切り日

コース タイム(○F) 馬場 併せ 脚色 1週前→最終 比較コメント
SS ハピ 栗東 7 / 16 坂路 52.9-38.4-24.9-11.7 単走 馬なり

先週CW81.1→坂路でも11秒台。

背中のバネがさらに弾みピーク到達 

SS

ディープ

モンスター

栗東 7 / 16 CW 68.3-52.7-37.5-11.5 単走 馬なり

1週前7F96秒圧巻→最終も11.5で余力。

心肺・筋肉とも万全

S

メリ

オーレム

栗東 7 / 16 坂路 53.7-39.0-25.2-11.9 単走 馬なり

先週52秒台一杯→今回は整えるだけで11秒9。

気配維持で川田騎乗心強い

S

ラスカン

ブレス

美浦 7 / 16 南W 80.3-65.2-51.0-36.4-11.5 単走 強め

1週前併走遅れ→単走ベスト更新&11.5。

遠征前に大幅上昇

S

ショウナン

アデイブ

栗東 7 / 16 坂路 54.0-39.0-24.8-11.8 単走 馬なり

連続11秒台で鋭さ持続。

内枠で先行粘りイメージ鮮明

S カネフラ 栗東 7 / 16 坂路 55.2-39.1-26.0-11.8 単走 馬なり

1週前52.1一杯→最終軽めでも11秒台。

抜群の軽快さで穴臭漂う 

A

リカンカ

ブール

栗東 7 / 17 坂路 53.4-38.9-25.7-12.4 単走 末強め

時計据え置きだがフォーム安定、

去勢効果で前向きさ継続

A

シェイク

ユアハート

栗東 7 / 16 坂路 52.8-38.4-24.9-12.1 単走 馬なり

坂路で連続加速ラップ。

差し脚の鋭さは確実にキープ

A

ナムラ

エイハブ

栗東 7 / 16 坂路 53.4-38.2-24.9-12.3 単走 馬なり

先週52秒台負荷→最終微調整。

大型馬でもピッチ速く好調維持

A

マイネル

メモリー

栗東 7 / 16 坂路 51.9-37.6-24.6-12.4 単走 馬なり

中2週でも再び51秒台。

疲労感なくテンション安定

A

グラ

ティアス

栗東 7 / 16 坂路 52.2-38.0-25.6-12.4 単走 強め

先週と同時計も追われて反応地味。

集中力に課題残る

B

スズカ

ダブル

栗東 7 / 16 CW 94.6-67.4-54.1-39.4-12.9 単走 馬なり

1週前同様ラスト伸び欠く。

展開頼みで評価据え置き

B

イングランド

アイズ

栗東 7 / 16 坂路 53.9-39.3-25.2-12.4 単走 馬なり

軽め調整で維持狙い。

51kg利でも上積みは小さい

B ダンディズム 栗東 7 / 16 CW 81.3-66.2-51.4-36.7-11.3 併せ 馬なり

2週連続11秒3。

9歳でも活気維持、掲示板圏までは侮れず

C

ニホン

ピロキーフ

栗東 7 / 16 CW 79.7-64.5-50.9-37.0-11.4 単走 一杯

最終強めで79秒も首高く力み抜けず。

大外逃げで折合い課題 

C

オール

セインツ

栗東 7 / 17 CW 69.0-53.6-38.7-12.2 単走 強め

全体軽く終い甘め。

重賞初挑戦で大きな上積み見えず

1週間前追い切り評価とコメント

小倉記念の2025年の出走馬について、最新の追い切り情報とその評価をランクごとにまとめた。

各ランク(SS、S、A、B、C)の馬について、追い切りのタイム、コースや馬場状況、並走状況、脚色の特徴、そしてそれぞれの評価コメントが閲覧可能。

※右にスクロール可能

評価 馬名 追い切り日 コース タイム(○F) 馬場 併せ 脚色 評価コメント
SS ハピ 7 / 16 栗東CW 6F 81.1-66.2-51.4-36.7-11.3 単走 強め ロングスパートでも姿勢が崩れず終い11秒3。CW→坂路の二段階仕上げで気配最高潮
SS ディープモンスター 7 / 16 栗東CW 5F 68.3-52.7-37.5-11.5 単走 馬なり 5Fからラップを落とさずラスト11秒台、池江厩舎らしい攻め強化で張り艶抜群
S メリオーレム 7 / 16 栗東坂路 4F 53.7—-11.9 単走 馬なり しまいだけ軽く促して11秒9、反応鋭く本格化ムード
S マイネルメモリー 7 / 16 栗東坂路 4F 51.9—-12.4 単走 馬なり 51秒台自己ベスト圏を余力で計時、輸送前でも活気十分
S ショウナンアデイブ 7 / 16 栗東坂路 4F 54.0-39.0-24.8-11.8 単走 馬なり 岩田康騎手騎乗でリズム重視、CWでの本数豊富+坂路11秒8なら合格点
A リカンカブール 7 / 17 栗東坂路 4F 53.4—-12.4 単走 末強め 去勢後でも前向きさ維持、加速ラップで脚取り軽い
A シェイクユアハート 7 / 16 栗東坂路 4F 52.8—-12.1 単走 馬なり 3F目からギアが上がりラスト鋭伸、堅実さ健在
A グラティアス 7 / 16 栗東坂路 4F 52.2-38.0—12.4 単走 強め 52秒2と自己水準、強めに追われてもフォーム安定
A ナムラエイハブ 7 / 16 栗東坂路 4F 53.4-38.2—12.3 単走 馬なり 大型馬でも回転軽快、2か月ぶりでも息遣いスムーズ
B ラスカンブレス 7 / 16 栗東CW 7F 97.1-65.6-51.5-36.8-11.5 併走 直強め 長めでしっかり負荷、僚馬遅れが課題も活気はある
B スズカダブル 7 / 16 栗東CW 7F 94.6-67.4-54.1-39.4-12.9 単走 馬なり 長め時計出すも終い鈍い、実戦で前残り条件必要
B カネフラ 7 / 16 栗東坂路 4F 55.2-39.1—11.8 単走 馬なり ラスト11秒8は優秀も全体平凡、集中力カギ
B ダンディズム 7 / 16 栗東CW 6F 81.3-66.2-51.4-36.7-11.3 併走 馬なり 7歳でも脚勢滑らか、終い併せ先着で状態維持
B イングランドアイズ 7 / 16 栗東坂路 4F 53.9-39.3—12.4 単走 馬なり 夏に調子上げるタイプ、坂路ラストの伸びは及第点
C ニホンピロキーフ 7 / 16 栗東CW (タイム詳細なし) 単走 強め 首高く力み残り、終い失速で評価下がる
C エピファニー 情報なし 1週前の詳細時計不明、関東遠征のため現状評価困難
C オールセインツ 情報なし 坂路入り確認も公式時計未計測で材料不足

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