マイルチャンピオンシップ2025の追切・全頭診断・調教評価

どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。

2025年11月23日日曜はG1・マイルチャンピオンシップ。

秋のマイル王を決める一戦、京都芝1600m外回りは、なんとなく速い馬を買うだけだと痛い目を見るコースだ。

前が飛ばして、中団〜差しがロングスパートで押し寄せるのがこの舞台の“お約束”。

今年は富士S組のガイアフォース、連覇を狙うソウルラッシュ、マイルG1を総なめしてきたジャンタルマンタル、海外帰りのアスコリピチェーノ、京都巧者オフトレイルあたりが視線を集めるだろう。

ただ、人気馬をそのまま並べれば当たるほど甘くないのもこのレース。

そこで今回は出走馬の追切をまとめ、全頭診断を敢行。

さらに別の記事でまとめている過去10年の傾向も踏まえ、今の「注目馬」「危険な人気馬」「穴馬」までまとめたのでぜひ最後までお付き合いいただきたい。

過去10年の傾向まとめはこちら

マイルチャンピオンシップ2025のAI予想はこちら

この記事でわかること
  • 出走馬と騎手の
    総合評価&ランク評価
  • 追切情報と
    ランク評価
  • 過去傾向を踏まえた
    「注目馬」「危険な人気馬」
    「穴馬一覧」
  • ペース予測
    展開予想

馬アイコンこの記事を書いたのは

執筆者画像

木口 順一

競馬歴18年の42歳。

何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。

安定して稼げる競馬予想サイトを探すために、ユーザーからの口コミを基に検証を続けている。

今まで検証してきた予想サイトの数は1,000サイト以上。
その結果が実を結び、検証したサイトの的中率ランキングページをグーグル検索で「競馬予想サイト 的中率」の検索結果1位に表示させることに成功した。

現在は競馬予想家・競馬ジャーナリストとしても活躍中。
好きなレースはやっぱり日本ダービー。

...続きを読む

【2025年最新】競馬予想ランキング

競馬口コミダービーでは継続的に無料で見れる競馬予想の成績を集計している。

今回紹介しているマイルチャンピオンシップの出走データまとめとは別にぜひ一度目を通してみてくれ。

集計している競馬予想提供者のジャンルは以下の3ジャンル。

無料競馬予想の
集計対象
  • 競馬予想YouTuber
  • 競馬予想サイト
  • 競馬予想AI

無料予想の成績をもとにランキング化したトップ3はこちら。

※右にスクロール可能

順位
名前 
概要 成績
的中率
利益
平均利益
回収率
投資金額
平均投資

1位

キリフダ

AI予想で
一撃40万円も!

7戦5勝2敗

的中率71.4%

+616,800円
平均+88,114円

981.1%

70,000円
平均10,000円

2位

競馬
タイム

中央・地方
関係なく稼ぐ!

8戦8勝0敗
的中率100%

+530,600円
平均+66,325円
652.7%

96,000円
平均12,000円

3位

リスタート

AIによる

低コスト3連複

予想が爆発!

3戦3勝0敗

的中率100%

+127,500円
平均+42,500円

1162.5%

12,000円
平均4,000円

トップ3を飾ったのは企業が人員とコネクションをフル活用して予想を提供する競馬予想サイト!

どれも登録も予想も無料のサイトで集計を取ったので、今回紹介する情報や予想とは別に手軽な感じで参考にできる。

参考にする予想は多い方が勝率は間違いなく上がる、ぜひ利用してみてくれ!

マイルチャンピオンシップの全頭診断

マイルチャンピオンシップの枠順が確定。

そこで過去の傾向や、現在の馬のポテンシャル・調子に枠順の有利不利を踏まえて全頭診断を敢行。

10項目で診断し、それぞれ100点満点の合計1000点で一覧にしていく。

その項目がこちら。

診断項目
  • 基本情報
    (実績・枠順)
  • コース・距離適性
  • 馬場適性
  • 脚質
  • 近走の状態
  • 騎手・調教師
  • 血統
  • 馬体診断
  • 調教内容
  • 想定人気オッズ

1度点数ランキングを公開したあと、その点数の内訳・詳細に関しても記していく。

気になる馬がいればそれも確認してみてくれ。

全頭診断一覧はこちらだ。

※右にスクロール可能
※「★」印は想定オッズ50倍以上と予想される伏兵陣。

馬名

合計点

(1000点

満点)

一言評価

基礎情報

(能力

枠順等)

コース

距離

適性

馬場

適性

脚質

近走の

状態

騎手

調教師

血統

馬体

診断

調教

内容

想定

人気

オッズ

ジャンタル

マンタル

859

3度のマイルG1制覇で

秋の絶対王者

95 90 90 90 85 95 85 85 80 100

アスコ

リピチェーノ

873

マイル女王が海外遠征の

鬱憤晴らしへ

92 95 88 85 75 90 95 80 78 95

ソウル

ラッシュ

864

昨年覇者の実力健在、

切れ味は衰えず

90 95 85 92 80 90 80 82 80 90

ガイア

フォース

862

前哨戦勝利で波に乗る

実力馬、雪辱期す

88 90 85 80 95 85 78 88 85 85

オフ

トレイル

859

平坦京都で末脚炸裂、

波乱演出の伏兵

82 88 88 88 95 75 85 90 90 78

レーベン

スティール

815

重賞4勝の実力も

マイル適性に課題

83 80 82 75 90 85 80 80 80 80
ラヴァンダ 813

秋に本格化、

前走重賞初Vで勢い十分

80 85 85 80 95 78 75 85 80 75

マジック

サンズ

805

春のNHKマイル2着、

世代代表の意地

76 88 80 85 70 90 88 78 78 72

エルトン

バローズ

759

昨年4着の実力健在、

展開次第で圏内

76 90 83 75 65 78 72 80 78 70

ウイン

マーベル

751

短距離王者級の脚力、

マイルでも侮れぬ

77 82 82 72 75 70 70 75 80 68

チェル

ヴィニア

708

昨年オークス含む

G1二冠も近走不振

75 65 80 60 50 80 75 72 75 76

トウシン

マカオ

706

3年半ぶりマイル挑戦、

右回りで一発狙う

75 75 78 68 55 65 65 75 85 65

ワイド

ラトゥール

697

4歳牝馬で上昇余地あり、

波乱の穴候補

70 67 75 65 50 75 75 78 80 57

ロング

ラン

694

春に重賞2勝も

衰え隠せず苦戦必至

60 60 80 60 60 65 80 80 64 55

ドック

ランズ

693

英G1馬が遠征参戦も

未知数、警戒まで

70 60 75 60 85 80 80 70 50 50

ウォーター

リヒト

630

格下だが伸びしろ秘める

4歳馬、相手強い

60 70 70 65 60 50 60 70 70 55

カンチェン

ジュンガ

626

スプリント重賞連勝も

距離延長で苦戦濃厚

65 55 85 55 70 60 61 70 50 50

シャンパン

カラー

625

’23NHKマイル覇者も

精彩欠き大敗続き

65 80 75 55 40 75 80 55 50 50

昨年春のNHKマイルC、そして今春の安田記念とマイルG1を2勝している現役最強マイラーだ。4歳秋のここが年間マイル王決定戦となり、悲願のマイルCS初制覇を狙う。絶対的な能力はメンバー中トップで、7枠15番の外寄り枠でも力で死角を補えるだろう。道中は折り合いに不安がなく自在に立ち回れるため、スローペースでもハイペースでも対応可能な強みがある。富士Sでは休み明けで半馬身差の2着と叩かれ、ここに向けて仕上がりは上々。実績十分の川田騎手が手綱を取れば取りこぼしは考えにくい。父は米国産のパレスマリスで内国産主流血統ではないが、それを感じさせない完成度の高さだ。馬体も無駄肉なく仕上がり、張りのある好状態。ここを目標に調整も順調で、最終追い切りも上々の動きを見せた。総合力で他馬を圧倒しており、人気も断然の1番人気が示すように負けられない立場だ。

春のヴィクトリアマイルを1番人気で制した現役の“マイル女王”。2歳時には阪神JFを制し、3歳春は桜花賞2着・NHKマイルC2着と世代トップ級の実績を積んできた。前走8月の仏ジャックルマロワ賞(1600m)では6着と敗れたが、「進路取りがうまくいかなかっただけで力負けではない」と関係者は振り返っており、悲観する内容ではなかった。今回は帰国初戦だが、仕上がりは良好で枠順も3枠5番と理想的だ。京都外回り1600mは初めてでも、阪神マイルや東京マイルで結果を残してきた適性の高さから問題ないだろう。軽快な先行力と瞬発力を兼ね備え、平均以上のペースでも自分の競馬ができる。近走の海外遠征帰りという点を除けば不安材料は少ない。名手ルメール騎手も「力負けではない」と手応えを掴んでおり、ここで巻き返しを図るはずだ。父ダイワメジャー譲りのスピードと勝負根性は健在で、馬体も輸送減りなく張りがある。調教ではやや抑え気味にまとめたが動き自体は軽快だった。2番人気が示す通り、本番でも上位争い必至の一頭だ。

昨年のマイルCSを制したディフェンディングチャンピオン。7歳秋を迎えたが衰えは感じられず、今年も安田記念で2着に好走するなど一線級で戦っている(昨年の安田記念もクビ差2着)。京都外回りマイルは昨年このレースで勝利しており適性は証明済み。8枠17番から終いに賭ける形になるだろうが、直線の長い京都で末脚の爆発力を発揮できる。もともと折り合いに不安がなく、展開に左右されにくい点も強み。富士Sでは斤量差があったとはいえ勝ち馬ガイアフォースに先着を許したものの、叩き台としては及第点と言える内容だった。今回、状態面の上積みが見込め、調教でも軽快な伸びを見せている。鞍上のC.デムーロ騎手とのコンビも去年から継続し、手の内に入れている強みがある。父ルーラーシップ譲りの持続力とマンハッタンカフェ譲りの切れ味で、直線では前年同様の豪脚が期待できる。スタミナを要求される展開になればなるほど浮上する馬で、想定3番人気の支持にも応える走りで連覇を狙う。

春の安田記念では勝ち馬ジャンタルマンタルに次ぐ2着と好走し雪辱を期す一頭。続く前哨戦の富士ステークスでは斤量面の有利もあったが、そのジャンタルマンタルやソウルラッシュといったG1馬たちを退けて約3年ぶりの勝利を挙げた。長らく勝ち星から遠ざかっていたが、マイル路線で蘇った印象だ。父キタサンブラック譲りのパワーに、母父クロフネから受け継いだ切れ味が加わり、東京マイルを1分31秒7の好時計で押し切った能力は本物。京都マイルは初でも、平坦に近いコースで持ち味の持続力を活かせるはずだ。3枠6番から好位追走の競馬が予想され、スムーズに立ち回れれば粘り強さは随一。追い切りでは坂路で力強い走りを見せており、コンディションも絶好だ。横山武史騎手とのコンビでは折り合いもスムーズで、前走同様に早め先頭から押し切る競馬に持ち込むだろう。絶対王者相手にどこまで迫れるかだが、想定4番人気の支持に違わぬ実力を存分に発揮しても不思議はない。

一発の魅力を秘めた上がり馬だ。前走スワンSを直線一気の末脚で差し切り勝ち、1分18秒9のレコードタイムで重賞2勝目を飾った。近走は1400m戦線で鋭い決め手を発揮し、毎日王冠では不発だったものの夏の関屋記念で2着同着、そして秋のスワンS優勝と完全に本格化ムード。もともと3歳時にラジオNIKKEI賞を勝つなど素質は示していた馬が、体の成長とともに充実してきた。実際、デビュー時430kg台だった馬体重は徐々に増え、直近は約460kgで好走しており充実ぶりが窺える。京都外回りのマイル戦は初めてだが、直線が平坦なコースでは【4-4-1-0】と一度も馬券圏外を外していない巧者で、距離延長の1Fも問題なさそうだ。6枠11番から中団後方で末脚温存の競馬になりそうで、ハイペースの消耗戦になれば展開はハマるだろう。菅原明良騎手とのコンビは手が合っており、調教でも坂路で軽快に駆け上がった。人気以上に侮れない存在で、想定6番人気とはいえG1馬たちに一泡吹かせる可能性は十分だ。

重賞4勝の実績馬。前走の毎日王冠を制し、通算6勝目にして4つ目の重賞タイトルを手にした。その実力は明らかだが、気になるのはすべて勝ち鞍が1800mや2000mなど非根幹距離という点。1600mの距離では勝利がなく、今回は初のマイルG1挑戦で距離適性が鍵となる。直線の長いコースを得意としており、京都外回りそのものは合いそうだが、ワンターンの忙しい流れに戸惑う可能性もある。末脚の破壊力はメンバー上位で、上がりのかかる展開なら出番があるが、速い上がりの瞬発力勝負になると切れ負けする懸念がある。調教では引き続き良い動きを見せており、状態は維持されている。D.レーン騎手への乗り替わりは大きなプラス材料で、豪州屈指の名手がこの馬の能力を引き出す可能性は高い。父リアルスティール譲りの決め脚と、母父トウカイテイオーから受け継ぐしぶとさで、マイルの壁を破る走りを見せたいところ。総合的な地力は高いだけに軽視は禁物だが、想定5番人気ほど盤石とは言えず、距離克服が上位進出の条件となる。

夏を越して大きく成長した4歳牝馬だ。前走の東京・アイルランドT(府中牝馬S)では4番人気ながら見事に優勝し、重賞初制覇を果たした。もともと素質は評価されていた馬で、3歳時からオープンで善戦していたが、この秋にようやく才能が開花した印象だ。京都マイルは初めてだが、東京1800mの勝ち時計1分45秒7(良)を見る限りスピード対応は可能だろう。5枠10番から中団あたりにつけて、しまい勝負に賭ける形が理想。決め手勝負になればディープインパクト系シルバーステート産駒らしい切れ味が活きる。前走後も順調で、調教では引き続き軽快なフットワークを披露している。馬体面でもこの秋でグンと良化し、筋肉の張り艶は抜群だ。岩田望来騎手とのコンビも板についており、前走のようにスムーズなエスコートができればG1でも通用する下地はある。格上相手にどこまで迫れるかだが、勢いという点ではメンバー随一。想定8番人気と評価は中穴程度だが、一気のG1制覇があってもおかしくない充実ぶりだ。

唯一の3歳牡馬で未知の魅力がある。春のNHKマイルカップでは9番人気ながら内から強襲してアタマ差の2着と健闘し、一躍クラシック世代のマイル代表格となった。その後、富士Sでは古馬の壁に跳ね返され10着と大敗したが、休養明け初戦で度外視していいだろう。父キズナ×母父キングカメハメハという血統はマイルへの適性も高く、実際に東京マイルで結果を残した。今回、当時と同じ武豊騎手が手綱を取るのも心強い。伝説的名手が大舞台で若馬の力を引き出す可能性は高く、鞍上強化と言える。2枠4番と内めの枠を引いたことで、ロスなく立ち回ればチャンスは巡ってくる。決め手は世代トップクラスで、速い流れを追走できれば直線で馬群を捌いて伸びてくるシーンも十分。近走は大敗明けだが、中間の追い切りでは動きが良化し立て直されている。馬体も成長途上ながらしっかりしてきた印象だ。想定9番人気と評価は低めだが、3歳馬の斤量利(57kg)が活きる展開になれば上位進出の可能性も秘めている。

昨年のマイルCSでは勝ち馬から0.6秒差の4着と善戦しており、舞台適性と実力は証明済みの古豪だ。5歳秋となるが衰えは見られず、今年も東京新聞杯3着など堅実に走っている。父ディープブリランテ譲りのしなやかな走りで、瞬発力よりも長くいい脚を使うタイプ。展開が厳しくなった昨年のような消耗戦になれば浮上してくる。京都マイルは昨年に続き2度目だが、コース適性は問題ないだろう。むしろ直線平坦で坂がない分だけ粘りが増す可能性もある。5枠9番から好位のポジションを取れれば理想的で、スムーズに運べれば上位争いに加われる実力は十分だ。近走は掲示板止まりの競馬が続いているものの、大きく崩れることなく安定している点は魅力。調教ではしまい重点に反応を確かめる程度だったが、馬体の張りは良く状態面も問題ない。西村淳也騎手とのコンビで流れに乗れれば、昨年同様に馬券圏内を伺えるはずだ。派手さはないが渋太さが持ち味で、想定10番人気なら配当妙味もある存在と言える。

スプリント路線で活躍してきた実力馬が満を持してマイルG1に挑む。3歳時にはスプリンターズSで首差の2着に迫り、G1タイトルまであと一歩と迫ったスピード自慢だ。今年は距離を伸ばしてマイル路線に参戦し、春の安田記念では5着に健闘して適性を示した。父アイルハヴアナザー譲りのパワーに母父フジキセキのスピードが加わった配合で、マイルでも先行力と粘り腰は通用する。6枠12番から好スタートを決めればハナも狙えるが、無理せず好位差しの形でも競馬ができる馬だ。前走はスプリンターズSを見送り、このレースに照準を合わせて調整されてきた。追い切りでは前肢の筋肉が春よりも力強く張り、よりスプリンター体型に仕上がっている。マイルでは最後に甘くなる危険もあるが、淀みない流れになればスピードの持続力で粘り込みも可能だ。松山弘平騎手とのコンビも手が合っており、展開ひとつで上位を脅かすシーンもあり得る。想定11番人気だが軽視は禁物、波乱を起こす下地は十分だ。

昨年の春クラシックでオークスと秋華賞の牝馬二冠に輝いた実力馬。当時は鋭い決め手でG1を連勝し一躍スターホースとなったが、古馬との混合戦に加わったここ5戦は勝利から遠ざかり、昨年の輝きが見られない。4歳秋の今回は思い切って得意距離ではないマイルに照準を定め、新コンビに英国の若き名手T.マーカンド騎手を迎えて巻き返しを図る構えだ。とはいえ2400mのオークス馬が1600mに対応できるかは未知数で、スピード勝負になると分が悪いかもしれない。反面、展開が崩れ差し比べの消耗戦になれば持ち前のスタミナと底力が活きて浮上する可能性は残す。調教では気配自体悪くなく、状態面は決して悲観するものではない。父ハービンジャー譲りのパワフルな馬体は健在で、調整自体は順調に進められている。今回想定7番人気と評価は割れているが、近走成績からは過剰人気にも映る。まずは本来の走りを取り戻すことができるか注目したい。

6歳にして初のマイルCS参戦だが、一発の魅力を秘める伏兵だ。3歳春にはNHKマイルCに挑戦するも15着と敗れ、その後は1200m~1400m戦線で活路を見出してきた。重賞タイトルこそないがオープンクラスで堅実に走り、3走前にはスプリント戦で勝利も挙げている。今回は実に3年半ぶりのマイル戦となるが、陣営は「右回りなら1600mでも力を出せる」と手応えを感じている。実際、右回りコースでは安定感があり、中山マイルで2歳時に好走歴もある。1枠2番と絶好の最内枠を引き当てた今回は、スムーズに先行できれば展開を握る可能性もある。スプリンターらしい俊敏な先行力が武器で、楽にハナを奪えれば粘り込みが怖い存在だ。ただし近走の成績を見るとG1の壁は厚く、秋のスプリンターズSでも10着と力負けだった。反発に向け追い切りでは丹野騎手が初コンタクトを取り感触を確かめたように、仕上がり自体は悪くない。馬体はコンパクトでスプリント向きだが、今回は折り合い重視の調整でスタミナ温存を図っている。想定12番人気と評価は低いが、展開に恵まれるようなら面白い存在ではある。

4歳秋の上がり馬で、大駆けの可能性を秘めた一頭だ。今年の愛知杯(G3・2000m)で重賞初制覇を飾ったように、展開がハマれば一発があるタイプ。その後はヴィクトリアマイル11着、CBC賞(芝1200m)10着と精彩を欠いたが、距離や展開が合わなかった印象だ。父カリフォルニアクローム譲りのパワーと母父アグネスタキオン譲りのキレを併せ持ち、本来は1600~2000mあたりでしぶとさを発揮するタイプ。実際、昨年桜花賞でも直線で見せ場十分の5着に突っ込んでおり、大舞台の厳しい流れにも対応できる下地はある。8枠18番から末脚勝負に徹すれば、展開次第では馬群を割って突っ込んでくるシーンも。追い込み一手ゆえ展開に左右される脆さはあるが、ハイペースの消耗戦になれば浮上の余地がある。前走後はしばらく休養し、目標をこの一戦に定めて丹念に調整されてきた。直前の追い切りでは古馬オープン相手に併せ馬で互角の動きを見せ、仕上がりは上々だ。想定13番人気と伏兵扱いだが、他の人気薄とは一味違う魅力を持つ存在で、大波乱の主役になる可能性もゼロではない。

今年の春にマイラーズカップ(G2)と小倉大賞典(G3)を制し、一躍脚光を浴びた7歳せん馬。充実してきたかに見えたが、その後は安田記念14着、大阪杯16着と大敗が続き勢いを失っている。春に挙げた重賞2勝も、メンバーに恵まれた感が否めずG1の壁は厚い印象だ。父ヴィクトワールピサ譲りの持久力と、母父Kendargent(ケンダージェント)の欧州的な粘り強さが特徴で、時計のかかる展開になれば浮上する余地はある。しかし、近走の内容からは全盛時の輝きが感じられず、今回も苦戦は免れないだろう。7枠13番から中団につけてどこまで粘れるかという競馬になりそうだが、瞬発力勝負では荷が重く、かと言って早めに動けば切れ負けする難しい立場にある。追い切りでも目立った動きはなく、前走から劇的な上積みも感じられない。久々に手綱を取る岩田康誠騎手のベテランの巧腕で流れに乗りたいところだが、掲示板に載れば御の字か。想定14番人気の評価も妥当で、今回は厳しい戦いが予想される。

今年の英G1・クイーンアンS(英ロイヤルアスコット開催)を制した英国調教馬。その後も10月の英QEII世紀Sで4着に入るなど国際舞台で健闘しており、実績だけ見ればここでも引けを取らない存在だ。ただし今回は初の海外遠征で、日本の高速馬場や気候への適応が課題となる。父マサートは英2000ギニー2着のマイラー、母父マークオブエスティームも英2000ギニー馬という血統で、1600m戦への適性は高いが、日本の淀の舞台が合うかどうかはやってみないと分からない。8枠16番からの競馬となり、おそらく後方に下げて末脚に懸ける形になりそうだ。末脚の破壊力は本物で、直線の長いコースで末脚勝負になれば一気に台頭するシーンも考えられる。だが今回は慣れない右回り、さらに馬場も超高速になる可能性があり、不確定要素が多い。調整も現地到着後は軽めの内容にとどめているとのことで、長距離輸送の影響も気になるところだ。鞍上M.ザーラ騎手は先日のメルボルンCを制した豪州トップ騎手で腕は確かだが、日本の競馬には不慣れ。実績から想定15番人気でも侮れないが、今回は様子見が妥当かもしれない。

キャリア浅い4歳牡馬で、ここまで重賞実績は皆無だが素質は感じさせる一頭。父ドレフォン譲りのスピードを武器に、条件戦を勝ち上がって今回が重賞初挑戦となる。さすがにG1の強豪相手にどこまで通用するか未知数だが、前走のポートアイランドS(L)では古馬オープン相手に勝利しており勢いはある。2枠3番と内枠を得た今回は、思い切ってハナを奪うくらいの競馬で自分のリズムを作りたいところ。軽量の高杉騎手が続投し、逃げの手に出る可能性もある。未知の魅力という点では他の伏兵陣に引けを取らないが、さすがにここでは力量差があるのも否めない。調教ではまずまずの動きを見せているものの、目立つほどではなく状態面の強調材料も少ない。血統的には母父ヴィクトワールピサでスタミナ色も感じさせるだけに、将来的にはもう少し長い距離が向く可能性もある。今回想定16番人気と最低人気クラスの評価で、掲示板圏内に入れば上出来だろう。持ち味のスピードを活かしてどこまで粘れるか、自分との戦いになる。

今年2月の阪急杯(芝1400m)と9月のセントウルS(芝1200m)を豪脚で制し重賞2勝目を挙げた快速馬だ。スプリント適性が高く、夏のスプリント王決定戦スプリンターズSでも優先出走権を獲得し臨んだが12着と精彩を欠いた。しかしその後も果敢にマイル路線に参戦してきた挑戦心は買いたい。とはいえ父ビッグアーサー譲りのスプリント志向が強く、1600mへの距離延長で持ち味の切れが削がれる懸念が大きい。実際、過去にマイル戦の経験はなく距離克服が最大のテーマだろう。8枠16番からスピードを活かして先手を取る可能性はあるが、マイルの流れでは序盤から息が入らずスタミナ切れの危険も高い。調教では引き続き軽快な動きを見せているものの、追い切りのラストはさすがにバテ気味に見えた。馬体はスプリンターらしく前駆の筋肉が発達し、短い直線勝負向きの体型。今回は長所を活かせる展開になるとは考えにくく、苦戦は免れないか。鞍上の藤岡佑介騎手も「まずはどこまで通用するか」と慎重な姿勢だ。想定17番人気と評価も低く、掲示板確保でも難しいだろう。

昨年のNHKマイルカップを9番人気の伏兵ながら制した一発屋。だが、その後はマイルG1馬として期待されつつ結果が伴わず、3歳秋の毎日王冠4着以降は凡走続きで1年以上勝ち星がない。今回は回避馬が出たため滑り込みで出走が叶った状況で、勢いという点では最も苦しい立場だ。それでも父ドゥラメンテ譲りの鋭い決め手と、当時稍重馬場を克服した勝負根性は侮れないものがある。1枠1番と最内枠を得た今回は、腹を括って後方に下げロスなくインで脚を溜める競馬に徹するだろう。展開が極端に乱れれば、思い出したように突っ込んでくる可能性もゼロではない。追い切りでは久々に動きに活気が戻りつつあり、状態自体は決して悪くない。名手・坂井瑠星騎手が手綱を取るのも心強く、前年このレースを勝っている鞍上の手腕に賭けるところだ。しかし近走を見る限り、自慢の末脚に往年の冴えは感じられず、G1のメンバーに入ると見劣りは否めない。今回は自分の競馬に徹してどこまでやれるか試金石となる一戦で、想定18番人気の低評価も致し方ないだろう。

マイルチャンピオンシップの
AI予想記事はこちら

最終追い切りと1週間前追い切りからの比較・評価コメント

登録馬の最終追い切り情報が出揃ったのでまとめていく。

まとめる最終追い切り情報でわかる情報は次の10項目。

最終追い切り情報
詳細まとめ
  • 追い切り評価ランク
    (SS・S・A・B・C)
  • 馬名
  • 追い切り日
  • コース
  • タイム
  • 馬場状態
  • 併せ馬
  • 脚色
  • 評価コメント
    (データから見た見解)
  • 1週間前追い切り
    との比較
    (状態の上がり下がり)

ランク順に一覧でまとめていく。

その詳細がこちら。

※右にスクロール可能

追い切り

評価

馬名

追い

切り日

コース タイム(◯Fごと) 馬場 併せ馬 脚色 評価コメント(1週前との比較も含む)
SS

ソウル

ラッシュ

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F53.7-3F39.3-2F25.0-1F12.1 単走 強め

1週前はCWで6F80.1-49.9-10.9とエグいラップを踏んでいて、

そこでキッチリ心肺に負荷を掛けて、

最終は坂路でフォームと反応のチェックという

「昨年とほぼ同じパターン」。

今年は馬場が重めで見た目のキレは去年ほどではないが、

時計と内容を合わせて見ると、

コンディション自体は変わらないレベルにある。

7歳という年齢だけがマイナス材料で、

仕上がりだけなら文句なく最上位クラスだ。

SS ラヴァンダ

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F50.5-3F36.0-2F23.5-1F11.8 単走 馬なり

1週前はCWで6F85.0-37.7-11.0と終い重点、

最終は坂路で当日の一番時計クラスの50秒5を楽に出してきた。

1週前にやや重めの内容で心肺を作っておいて、

最終で「どこまで出るか」を確認した形で、

ラストまで脚の回転が落ちない。

前走から続けて好内容の追い切りができていて、

牝馬としてはかなり強気に買える仕上がりだと思う。

S

アスコ

リピチェーノ

11/

19

(水)

栗東

CW

7F96.1-6F80.4-5F65.7-4F50.9-3F36.3-1F11.2

併せ

内先着

(ブルーマエストロ)

強め

1週前は同じCWで7F94.4-65.3-51.5-37.0-11.3と、

全体も終いもより攻めた内容。

最終は1週前ほど時計は出していないが、

道中のリズムとラストの11.2秒がとにかくスムーズで、

負荷を落としながら気配はキープか微増という感じ。

栗東滞在で輸送リスクもないし、

「海外帰り+牝馬」という怖さを調教の質でかなり消してきた印象だ。

S

レーベン

スティール

11/

19

(水)

美浦

W

6F82.5-66.1-51.2-37.1-11.6 単走 馬なり

1週前は6F78.6-49.9-11.7とかなり速い内容で、

最終は明らかに「整える」メニュー。

とはいえ終いは11秒台半ばで、余裕残しでもラップの落ち方が軽い。

中距離G2を連勝してきた時の雰囲気にかなり近く、

マイル対応が課題なだけで状態面の不安はほぼ無い。

1週前でほぼ完成、最終で微調整という理想的なパターンだろう。

S

ガイア

フォース

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F55.0-3F40.0-2F25.4-1F12.4 単走 馬なり

1週前に坂路で51.6-37.5-24.1-11.7と目一杯の一本を入れていて、

最終は一転して軽め。

数字だけ見ると地味だが、「先週仕上げて今週は維持」という

コメントと噛み合っているし、手応えには余裕がある。

富士Sの時と同じ調整イメージを再現しているので、

状態面は前走以上という評価で良さそうだ。

S

ウイン

マーベル

11/

19

(水)

美浦

W

6F85.1-68.4-53.6-38.7-11.6

併せ

内先着

(ゴールドブリーズ)

馬なり

1週前に松山騎手騎乗で6F84.0-11.4を強めに出しており、

最終は助手騎乗で馬なり調整。

それでも追えば出るという感触が伝わる内容で、

昨年好走時とほぼ同じパターン。

1週前でしっかり負荷→最終でリズム確認という

オーソドックスな作りで、

昨年と同程度の出来にあると見ていいだろう。

S

ジャンタル

マンタル

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F54.1-3F38.8-2F24.8-1F11.8 単走 末強め

1週前は53.2-38.4-24.6-12.0を強め、

今週はラストだけ11.8まで軽く伸ばす内容。

トータルの時計は控えめだが、

前走富士S時よりも余裕を残しつつ、

最後のひと伸びの鋭さが増している印象で、

陣営も「整った」とコメント。

使い詰めになっていない分、疲れはなく、

G1仕様としては十分な仕上がりだと言っていい。

S

チェル

ヴィニア

11/

19

(水)

美浦

W

6F85.7-68.8-53.9-38.9-11.8

併せ

内で同入

馬なり

1週前は7F96.5からしっかり負荷を掛けて、

最終は6Fの馬なりで折り合いとフォーム重視。

前走時よりも体の使い方に軽さが出ていて、

2本の追い切りで“太め残り解消+気配アップ”を

きっちりやってきたイメージだ。

マイルへの対応は未知な部分もあるが、

調教からは「叩き二走目で確実に良くなった」ことがはっきり見える。

S

ドック

ランズ

11/

20

(木)

京都

6F78.2-61.9-47.8-35.6-11.6 単走 馬なり

1週前は日本到着直後で厩舎周りの運動のみ、

最終で初めて京都芝で6F78秒台の実戦に近い。

輸送明けであまり攻め過ぎていないが、

ラスト11秒台後半をきちんとまとめてきた点は好感。

日本流の“坂路+CW”とは違う作りなので比較が難しいが、

「時計も動きも水準以上で、状態としては普通に走れるレベル」と

見ていいと思う。

A

オフ

トレイル

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F53.4-3F37.7-2F24.2-1F12.2 単走 馬なり

1週前はCWで6F82.4-37.2-11.5の一杯、

今回は坂路で終いだけサッとという形。

前走や前々走の最終追い切りでは坂路で加速ラップを踏んでいたが、

今回はやや失速気味というのは気になるポイント。

ただ、CWで負荷を掛けてからの坂路馬なりなので、

数字ほどマイナスではなく、

「近走と同等〜微妙に上」というくらいの評価にとどめたい。

A

エルトン

バローズ

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F54.4-3F38.7-2F24.4-1F11.8 単走 馬なり

1週前にCWで6F82.1-37.6-11.3を一杯に追っていて、

坂路54.4-11.8は「余裕を残しながらもラストだけきっちり」の内容。

ここ2走は結果が伴っていないが、

調教の感触自体は今回が一番良さそうというのが陣営のトーンで、

数字とコメントが素直にリンクしている。

去年のマイルCS2着時と同じくらいの

“仕上がりレベル”には来ていると見ていい。

A

マジック

サンズ

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F56.2-3F40.3-2F25.6-1F12.5 単走 馬なり

1週前のCWで6F79.3-35.5-11.4とかなり攻めており、

最終は「速くしすぎないこと」がテーマの落とし気味メニュー。

時計だけ見ると平凡だが、3歳馬で前走から大きなダメージもなく、

武豊が感触を確かめながら落ち着かせることに

集中しているように見える。

上積みは感じるが、“今回でピーク”というよりは

「ここを叩いてさらに良くなる余地」もまだ残しているタイプだ。

A

ワイド

ラトゥール

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F56.1-3F40.8-2F26.3-1F12.8

併せ

僅かに遅れ

馬なり

1週前は54.1-38.3-24.6-12.5で持ったまま併せ遅れ、

最終も時計は控えめで併せ馬にわずかに遅れる内容。

調教だけを見ると「前走以上を期待する根拠」はやや薄いが、

それでもテンションが高すぎず、

落ち着いている点はこの馬にとってはむしろプラス。

仕上がりは七〜八分だが、

展開と外枠がハマれば脚だけで

3着に滑り込むパターンはまだ残している。

B

ウォーター

リヒト

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F56.5-3F41.3-2F25.7-1F12.0 単走 強め

1週前のCW6F82.1-37.0-11.3でしっかりやった反動か、

最終の坂路は全体・終いともにもう一段欲しい内容。

強めに追って56.5-12.0という時計は、

東京新聞杯を勝った時の“最終11秒台連発”と比べると見劣る。

動き自体は悪くないが、

「絶好調」というよりは“普通に走れる程度”という印象で、

データ上の評価C寄りをBまで上げたくらいのイメージだ。

B

ロング

ラン

11/

19

(水)

美浦

W

6F83.4-67.6-52.9-38.4-11.9 単走 馬なり

1週前の6F81.8-36.3-11.3からすると、

最終は明らかに軽め調整。

7歳セン馬という年齢を考えれば、

先週時点でほぼ仕上がっていて今週はガス抜きだけ、

という見方もできるが、

ラスト11.9秒も“キレキレ”というほどではない。

状態は悪くないが、

G1で上位と渡り合うほどの迫力までは感じにくい内容だ。

B

シャンパン

カラー

11/

19

(水)

美浦

坂路

4F52.8-3F38.6-2F24.9-1F12.1 単走 強め

1週前にウッドで6F78.8-35.4-11.6というハードな一本をやっていて、

最終は坂路でピリッとさせる程度。

時計と内容は水準以上だが、

ここ2走のレースぶりを考えると

「調教だけ抜群」というほどのパンチまでは感じず、

むしろゲートと展開次第という印象が強い。

仕上がり自体は前走以上だが、

追い切りだけで大きく評価を上げるタイプではない。

B

トウシン

マカオ

11/

19

(水)

美浦

W

5F65.5-50.4-36.6-1F11.7 単走 直線強め

1週前はウッド6F81.9-37.5-11.6で団野騎手騎乗の好内容。

最終は5F追いで距離を短くして、

折り合いと反応を確かめるメニューになっている。

数字だけ見ると悪くなく、

マイル挑戦としては“試すだけの仕上がり”はできているが、

短距離時の一番良かった頃と比べるとまだ一枚足りない印象。

調教だけで強気に買えるほどのインパクトはない。

B

カンチェン

ジュンガ

11/

19

(水)

栗東

坂路

4F54.1-3F38.9-2F24.8-1F12.0 単走 馬なり

1週前の51.7-37.5-24.4-12.4がかなり良い内容で、

最終は控えめな一本。

終いは12.0なら及第点だが、

スプリントでギンギンに仕上げてきた時の

“全体と終いのバランス”には及ばない。

状態は普通にいいが、

「マイルCS仕様としてさらに一段上げてきた」というほどではなく、

前走と同程度〜微増くらいの評価が妥当だろう。

本当に仕上がりが良いと感じるのは

ソウルラッシュ、ラヴァンダ、アスコリピチェーノ、レーベンスティール、ガイアフォースあたり。

1週前でしっかり負荷を掛けておいて、最終でフォームと反応を整える王道パターンで、ラップのまとまりや手応えにも余裕がある。

「良いけど、近走と同等〜微増」というゾーンは

ウインマーベル、ジャンタルマンタル、オフトレイル、エルトンバローズ、ドックランズ、マジックサンズあたり。

どれも勝ち負けできる水準ではあるが、「今回だけ特別に抜けた仕上がり」というほどではないので、人気やオッズとの兼ね合いで評価を微調整したい。

調教だけで強くマイナスを付けたくなるのは

ウォーターリヒト、ロングラン、ワイドラトゥール、シャンパンカラー、トウシンマカオ、カンチェンジュンガあたり。

もちろん“悪い”わけではなく、普通に走れる状態にはあるが、「前走からの明確な上積み」「好調時と比べた時の迫力」という意味では一段落ちる印象だ。

ここまでの1週前+最終の追い切りをざっくりまとめると、

追切まとめ
  • 仕上がりだけで一歩リード

    → ソウルラッシュ、ラヴァンダ、アスコリピチェーノ、レーベンスティール、ガイアフォース

  • ほぼ戦える状態だが、妙味はオッズ次第

    → ジャンタルマンタル、ウインマーベル、オフトレイル、エルトンバローズ、ドックランズ

  • 状態は維持〜微増レベルで、展開や枠の後押しが欲しい

    → マジックサンズ、ワイドラトゥール、ウォーターリヒト、ロングラン、シャンパンカラー、トウシンマカオ、カンチェンジュンガ

という感じになる。

あとはこの“調教の温度感”に、これまで見てきた過去傾向(前走クラス・着順・脚質・性齢・枠)、枠順と展開予想、オッズ(人気とのズレ)を足して、どこまで印を上げ下げするか、というフェーズだと思う。

調教だけで無理に序列を決めるより、「ここは上がり目大」「ここは普通」「ここは思ったより物足りない」という温度の差をはっきりさせておくと、最終の印や買い目を組むときにかなり楽になるはずだ。

1週間前追い切り評価とコメント

マイルチャンピオンシップの2025年の出走馬について、最新の追い切り情報とその評価をランクごとにまとめた。

各ランク(SS、S、A、B、C)の馬について、追い切りのタイム、コースや馬場状況、並走状況、脚色の特徴、そしてそれぞれの評価コメントが閲覧可能。

※右にスクロール可能

追い切り

評価

馬名

追い

切り日

コース タイム(◯Fごと) 馬場 併せ馬 脚色 評価コメント
SS

ソウル

ラッシュ

11/

13

(木)

栗東CW 6F 80.1-64.8-49.9-35.4-10.9 3頭併せ内先着 一杯

長めから速いラップを刻んで終い10秒9。

太め残り気味でもキレは抜群で、

叩き2戦目としては文句なしレベル。

SS

レーベン

スティール

11/

12

(水)

美浦W 6F 78.6-63.8-49.9-36.6-11.7 併せ同入 馬なり余力

馬なりで6F78秒台の猛時計を楽に出していて

負荷としてはトップクラス。

やや気負いはあるが状態だけ見ればほぼ最高潮。

SS

ガイア

フォース

11/

13

(木)

栗東坂路 4F 51.6-37.5-24.1-11.7 併せ先着 一杯

坂路で当日上位レベルの51秒6、

ラスト11秒7でグイッと差し切り。

推進力と反応の鋭さが目立っていて仕上がりはかなり上。

SS

アスコ

リピチェーノ

11/

13

(木)

栗東CW 7F 94.4-79.3-65.3-51.5-37.0-11.3 内併せ先着 強め

栗東滞在で7Fからしっかり攻めて終い11秒3、

内から追走してきっちり先着。

若干フォームのブレは残るが、

ヴィクトリア時と同等以上の負荷を掛けられていて

文句ない内容。

S

ウイン

マーベル

11/

12

(水)

美浦W 6F 84.0-68.8-53.9-38.8-11.4 内併せ先着 強め

松山騎手騎乗で内から追走先着。

ラスト11秒4まできちんと伸びていて

昨年の好走時と同じパターンの仕上げ。

S

オフ

トレイル

11/

12

(水)

栗東CW 6F 82.4-66.2-51.5-37.2-11.5 単走 一杯

単走でもラップがきれいで終い11秒5。

回転の速いフットワークで前走同様、

高いレベルを維持している印象。

頭の高さだけ最終追いでチェックしたい。

S ラヴァンダ

11/

13

(木)

栗東CW 6F 85.0-69.2-53.7-37.7-11.0 外併せ先着 末強め

長めから入ってラスト11秒0で一気に抜ける内容。

フォームに迫力があり、

牝馬でもパワー負けしなさそうな気配。

距離短縮でも状態面はかなり強く推せる。

S

エルトン

バローズ

11/

12

(水)

栗東CW 6F 82.1-66.9-52.4-37.6-11.3 外併せ先着 一杯

外からしっかり追われて終い11秒3で先着。

前走の1週前よりメリハリが出ていて、

叩き3戦目らしい上積みは感じる。

ただまだ若干重さも残る印象で、

最終追い切り次第でS〜Aの中間くらい。

S

ジャンタル

マンタル

11/

12

(水)

栗東坂路 4F 53.2-38.4-24.6-12.0 単走 強め

前走時より負荷を抑えた内容で、

終い12秒ちょうどと時計自体は十分。

気迫面はややセーブされていて

「本番向きの余裕残し」っぽい仕上げ。

状態は良好だがピーク一歩手前のイメージ。

S

チェル

ヴィニア

11/

12

(水)

美浦W 8F 113.2-96.5-81.2-66.5-52.0-37.8-11.5 内併せ先着 強め

長め8Fからピッチを上げて終い11秒5まで

きちんと伸ばし、内から2馬身先着。

気負いは見えるが、ガス抜きも兼ねた強い一本で

確実に上向き。

S

ウォーター

リヒト

11/

13

(木)

栗東CW 6F 82.1-65.9-51.7-37.0-11.3 内併せ同入 一杯

高杉騎手騎乗で古馬2勝クラスと併せ、

一杯で最後まで脚を使って11秒3。

道中はラップがややちぐはぐだが、

負荷はしっかり掛けられていて

中身はかなりできている。

S

シャンパン

カラー

11/

12

(水)

美浦W 5F換算 78.8-63.6-49.1-35.4-11.6 単走 一杯

ウッドで一杯に追われて5F換算78秒台、

終い11秒6。久々でもピリッとした動きで、

富士Sより状態は明らかに良い。

あとは本番前の最終追い切り次第。

S

トウシン

マカオ

11/

13

(木)

美浦W 6F 81.9-65.7-51.6-37.5-11.6 内併せ先着 馬なり余力

団野騎手騎乗で内から楽に先着。

馬なりで11秒6まで脚を使えていて、

距離延長が課題なだけで

調教の出来自体はかなり良い。

A

マジック

サンズ

11/

12

(水)

栗東CW 6F 79.3-64.3-50.1-35.5-11.4 外併せ先行先着 一杯

時計は十分だが、終いの持続という点では

僚馬に少し迫られる場面もあり、

キレよりパワー寄りの印象。

叩き2走目らしい上積みはありそうだが、

S評価までは届かない。

A

ロング

ラン

11/

12

(水)

美浦W 6F 81.8-66.3-50.7-36.3-11.3 外併せ先着 強め

外併走でしっかり追われ、

ラスト11秒3まで伸びるが全体としては

やや重めで切れ味はもう一段欲しい印象。

絶好調手前の段階。

A

ワイド

ラトゥール

11/

12

(水)

栗東坂路 4F 54.1-38.3-24.6-12.5 併せ遅れ 馬なり余力

時計自体は悪くないが、

併せ馬で遅れたうえに終いの迫力が物足りない。

使いつつ良くなるタイプで、

今回は「悪くはないが強くは推しにくい」内容。

A

カンチェン

ジュンガ

11/

12

(水)

栗東坂路 4F 51.7-37.5-24.4-12.4 単走 末強め

単走で51秒台、終い12秒4と数字だけ見れば

悪くないが、トモの開きと最後の伸びが

平均的で切れ味は一枚落ちる。

状態維持レベルのB〜Aの間くらい。

A

エコロ

ヴァルツ

11/

13

(木)

栗東坂路 4F 59.4-43.9-29.0-14.4 単走 馬なり余力

坂路でごく軽く流した程度で、

いわゆる「G1前の1週前追い切り」という

強さではない内容。

コンディション自体は悪くなさそうだが、

仕上がりは最終追い切り任せで評価は慎重に見たい。

C

タイム

トゥヘヴン

美浦W タイム詳細不明 情報不足 情報不足

今年のマイルCS向けの1週前追い切りは、

時計・ラップが公開されている映像付きソースを

確認できず、動きのニュアンスも掴みにくい。

福島記念向きの記事はあるが、

マイルCS用としては評価保留に近いC扱い。

C

ニホン

ピロキーフ

栗東坂路 タイム詳細不明 情報不足 情報不足

昨年のマイルCSや過去の坂路時計は拾えるが、

今年のマイルCSに向けた明確な1週前時計は

公表データからは追い切れず。

除外対象の可能性もあり、

調教面からは強く推せないのでC評価。

C

ランスオブ

カオス

プール中心 タイム詳細不明 情報不足 情報不足

今回はプール調整が中心とされていて、

コース追いの1週前強めは確認できない。

春のNHKマイル前はCWで強い動きがあっただけに、

今回は攻め不足ぎみで勝負気配は薄いと見ておく。

C

ドック

ランズ

(検疫施設
英国調教)
タイム詳細不明 情報不足 情報不足

日本入国前の海外での1週前追い切りは

具体的な時計がほとんど出ておらず、

JRAのトレセン時計も当然ない。

実績と血統で軽視はできないが、

調教内容だけでプラス評価は付けにくいのでC扱い。

ざっくり「調教だけ」で見るとどういう序列か

1週前追い切りだけを見ると、

調教まとめ
  • 明らかに抜けて良い … ソウルラッシュ、レーベンスティール、ガイアフォース(SS)

  • かなり高水準 … アスコリピチェーノ、ウインマーベル、オフトレイル、ラヴァンダ(S)

  • 水準以上で不安は小さい … ジャンタルマンタル、チェルヴィニア、エルトンバローズ、ウォーターリヒト、トウシンマカオ、シャンパンカラー(A)

  • 普通〜やや物足りない … マジックサンズ、ロングラン、カンチェンジュンガ、ワイドラトゥール、エコロヴァルツ(B寄り)

  • 情報不足+攻めも地味 … タイムトゥヘヴン、ニホンピロキーフ、ランスオブカオス、ドックランズ(C)

というイメージになる。

SS〜Sの連中は「G1の1週前として必要な負荷を掛けつつ、フォームのブレが少ない/終いのキレが抜けている」という共通点があるので、調教面だけで言えばこのへんから本命候補を選ぶのが素直だと思う。

逆にC評価の馬は、公開ソースで1週前の時計が拾えない、あるいは軽いメニューだけで、本番仕様の負荷が見えにくいというタイプが多いので、「調教だけで言えば買い材料は薄い」と割り切りやすいゾーンになる。

あとは、レース週に出てくる最終追い切りの内容と当日馬体重を足して、どこまで「SS〜S組」に寄せるかを一緒に詰めていけば、かなり芯のある予想に持っていけると思う。

 

マイルチャンピオンシップの
過去傾向まとめはこちら

AI予想記事も公開中!

競馬口コミダービーでは過去10年の傾向と、出走馬の追い切り情報や全頭診断をすべて投じたAIが考えた予想買い目を公開している。

その内容がこちら。

AI予想の
詳細
  • 予想印
  • 順当決着想定の
    予想買い目
  • 穴決着想定の
    予想買い目

印も買い目もすべて根拠付きで掲載。

ぜひ今回得た出走馬の情報とともに参考にしてみてくれ。

マイルチャンピオンシップの
AI予想記事はこちら

競馬口コミダービーのLINE公式アカウントが遂に始動!

LINE公式アカウントQR

優良カテゴリーから探す

悪徳カテゴリーから探す