エリザベス女王杯2025の追切評価と全頭診断&SS~Cで調教判定

どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。

2025年11月16日日曜はG1・エリザベス女王杯。

牝馬の頂点を争うG1、エリザベス女王杯は京都・芝2200m。

下りからのロングスパートが勝敗を分け、平均〜スローからの持続戦になりやすい。

前走G2組が強く、4歳の差しや好位の持続脚が軸。追い込み一気は届きにくい。

レガレイラ、ステレンボッシュ、ヴェルミセル、エリカエクスプレス、ラヴァンダ…勢力図は拮抗だろう。

馬場と枠、隊列の読みが差になる。

そこで今回は出走馬の追切をまとめ、全頭診断を敢行。

さらに別の記事でまとめている過去10年の傾向も踏まえ、今の「注目馬」「危険な人気馬」「穴馬」までまとめたのでぜひ最後までお付き合いいただきたい。

過去10年の傾向まとめはこちら

エリザベス女王杯2025のAI予想はこちら

この記事でわかること
  • 出走馬と騎手の
    総合評価&ランク評価
  • 追切情報と
    ランク評価
  • 過去傾向を踏まえた
    「注目馬」「危険な人気馬」
    「穴馬一覧」
  • ペース予測
    展開予想

馬アイコンこの記事を書いたのは

執筆者画像

木口 順一

競馬歴18年の42歳。

何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。

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エリザベス女王杯の全頭診断

エリザベス女王杯の枠順が確定。

そこで過去の傾向や、現在の馬のポテンシャル・調子に枠順の有利不利を踏まえて全頭診断を敢行。

10項目で診断し、それぞれ100点満点の合計1000点で一覧にしていく。

その項目がこちら。

診断項目
  • 基本情報
    (実績・枠順)
  • コース・距離適性
  • 馬場適性
  • 脚質
  • 近走の状態
  • 騎手・調教師
  • 血統
  • 馬体診断
  • 調教内容
  • 想定人気オッズ

1度点数ランキングを公開したあと、その点数の内訳・詳細に関しても記していく。

気になる馬がいればそれも確認してみてくれ。

全頭診断一覧はこちらだ。

※右にスクロール可能

馬名 合計点
(1000)
一言

基礎

情報

(100)

コース

適性

(100)

馬場

適性

(100)

脚質

(100)

近走
状態

(100)

騎手
調教師

(100)

血統

(100)

馬体

(100)

調教

(100)

オッズ

(100)

レガレイラ 910 総合力
断トツ
95 90 90 90 90 85 85 90 95 100
エリカエクス
プレス
857 切れ味
抜群
78 80 88 88 88 90 90 85 80 90
ココナッツ
ブラウン
820 堅実
安定
75 80 80 85 85 75 85 80 80 95
ライラック 805 京都得意
侮れず
70 90 85 75 80 75 85 95 95 55
パラディ
レーヌ
800 世代上位の
実力
75 85 85 70 85 70 80 85 80 85
リンク
スティップ
798 条件好転
要注意
68 90 90 75 65 82 88 85 85 70
カナテープ 797 充実期 70 75 85 75 80 92 85 80 80 75
ステレン
ボッシュ
790 巻き返し
なるか
80 85 80 80 60 95 90 75 65 80
フェア
エールング
764 渋太さ
要警戒
65 88 75 75 88 65 88 80 80 60
オーロラ
エックス
759 未知の
魅力
58 88 80 65 85 85 88 80 80 50
セキトバ
イースト
746 一発の
魅力
68 75 85 85 78 78 80 72 80 45
ヴェル
ミセル
741 スタミナ
武器
70 90 70 68 80 68 85 90 95 25
シン
リョクカ
716 善戦
止まりか
60 80 80 78 78 60 82 78 80 40
ボンド
ガール
673

距離延長が

課題

60 60 88 80 60 68 70 60 62 65
ケリフレッド
アスク
664

古馬相手は

厳しい

55 78 80 60 65 88 88 60 60 30
サフィラ 655 調子疑問 65 80 78 70 60 62 90 55 60 35

今年の秋初戦・オールカマーを快勝し、堂々の総合評価トップとなった4歳女王候補だ。昨年のエリザベス女王杯では5着に敗れ雪辱戦となるが、実績はメンバー随一。昨年暮れの有馬記念を制し、今年は休み明けの宝塚記念こそ道悪で凡走したものの(11着)、前走できっちり巻き返してGⅡを勝利。能力の高さと安定感は疑いようがない。今回は関西圏でのタイトル奪取がテーマだが、調教後の馬体重が前走比+10kgと成長を感じさせ、最終追い切りでも抜群の動きを披露している(3頭併せの真ん中から力強い伸びで好反応を示し、仕上げは万全)。連覇中の外国人騎手勢に対し、戸崎騎手と木村調教師のコンビで挑む一戦だが、この馬自身の総合力は頭ひとつ抜けている。不安材料として指摘される関西遠征の実績不足(関東馬&戸崎騎手の当地GI成績)も、昨年の不利や馬場を考慮すれば度外視可能だろう。今年の京都外回りコースは良好な馬場状態が見込まれ、瞬発力勝負にも対応できる。全項目で高水準の評価となり、“秋の女王決定戦”に最も近い存在だ。

秋華賞では勝ち馬にクビ差まで迫る鋭い末脚での2着。3歳世代の中でもトップクラスの瞬発力を持つ快速馬だ。桜花賞5着、優駿牝馬10着から秋華賞で一躍巻き返したように、秋になって本調子。以降も調子落ちは見られず、最終追い切りも坂路でキビキビした動きを披露している。距離2200mへの対応も血統的に問題なく(父エピファネイア×母父Galileo)、折り合い面も成長している。むしろ切れ味勝負になれば世代でも屈指の存在だけに、瞬発力比べになりやすい京都外回りは願ってもない舞台だろう。今回は古馬と初対戦となるが、前走で同世代の上位馬たちを負かした実績と上昇度を評価したい。GIでの勝負強さは健在な武豊騎手が鞍上を務める点も心強い。課題を挙げるとすれば当日のテンション管理。気性面の難しさがある馬だけに、パドックやゲートでイレ込まず平常心で臨めるかが鍵となる。状態面・適性面は文句なしで、上位争いに顔を出す有力候補だ。

札幌記念・クイーンステークスと古馬混合の重賞で2戦連続2着と健闘し、安定感では随一の5歳馬。昨年秋以降、大敗がなく崩れ知らずの堅実派だ。勝ち味に遅いきらいはあるものの、夏からの充実ぶりは目を見張るものがあり、前走札幌記念でも稍重馬場で牡馬相手に差のない2着と地力強化を示した。京都芝2200mは初距離だが、父キタサンブラック譲りのスタミナと持久力で対応可能だろう。課題は展開面。この馬自身に決め手の爆発力はないだけに、自ら動いて勝ちにいく競馬が求められる。枠順は7枠13番と外めだが、先行力があり道中の立ち回りは上手なタイプ。思い切ってハナに立つ選択肢もありそうだ。北村友一騎手は積極策で結果を残してきた経緯もあり、今回も自分の形(先行策)で粘り込む競馬に持ち込みたい。長くいい脚を使えるので、早めスパートで後続をどこまで封じ込められるか。決め手勝負になると分が悪いだけに、平均ペース以上で進めて持ち味を最大限に活かしたいところだ。勝ち切るまでにはもう一押し必要な印象だが、大崩れしない信頼性は高く、今回も上位争いに加わる可能性は十分だ。

「秋の女王決定戦」はこの馬にとって得意な条件だ。6歳にしてなお衰えを感じさせず、むしろ充実ぶりが光る。今年でエリザベス女王杯は4度目の参戦。3年前(2022年)の本レースでは12番人気ながら豪快な追い込みで優勝馬ジェラルディーナに0.3秒差の2着(ウインマリリンと同着)と激走。一昨年4着、昨年6着と勝ち切れないものの、大きく負けてもいない。常に上がり最速の脚で突っ込んでくる末脚は侮れない存在だ。今年は夏に北海道遠征しクイーンSでも0.3秒差④着、前走アイルランドT(東京2000m)でも不向きな超スローペースを上がり32秒3の豪脚で0.1秒差④着と、内容のある競馬を続けている。馬体も年齢とともに充実し、「意識的に増やした」馬体重をさらに増やしており、調教でも自己ベスト級の動きを連発して状態は絶好だ。唯一の懸念は展開面。この馬の末脚を活かすには差しが利く流れになってほしいところだが、例年波乱含みのこのレース、展開ひとつで一発があってもおかしくない。長年コンビを組む藤岡佑介騎手も「具合は前走よりいい」と手応えを掴んでおり、大駆けの警戒が必要な伏兵と見る。

現3歳世代の中でも上位の実力を持つ一頭。秋華賞では勝ち馬から0.2秒差の3着と好走し(優駿牝馬でも④着)、春から着実に力をつけてきた。父キズナ譲りの切れと、母系(米国産)のパワーを併せ持つタイプで、京都外回り2200mの舞台も問題ないだろう。今回の枠順は1枠1番。関西圏で実績豊富な岩田望来騎手とのコンビで、内めの枠を活かした経済コースを立ち回ればチャンスは十分だ。半面、折り合いを欠く面があるだけに前半はリズム重視で運びたい。春のクラシックでは善戦どまりだったが、直近の秋華賞では勝ち馬(ペリファーニア)にも食い下がっており、ここでも通用するだけの下地はできている。調教では坂路で力強く加速する動きで仕上がりは良好。古馬との初対決となるが、52kgで出走した春のローズS(8着)時より馬体も増え(現在508kg、+6kg)、体力面の成長が見込める点も心強い。人気的にも妙味があり、3歳勢から台頭してくる可能性は十分にある。上位評価組に割って入る場面を警戒したい。

春には牡馬相手の重賞(きさらぎ賞)で互角の競馬を演じ、桜花賞では致命的な出遅れからロングスパートで3着まで追い込んだ。潜在能力の高さでは現メンバーでも屈指の3歳馬だ。その後はオークス8着、紫苑S8着と崩れたが、これらは不向きな条件が重なったためと考えられる。実質重馬場の東京2400m(オークス)や、小回り中山の最内枠(紫苑S)では持ち味の大きなフットワークを活かし切れなかったという分析だ。広いコース・長めの距離で良さが出るタイプであり、京都外回り2200mはこの馬にとってほぼベストの舞台と言える。今回は8枠16番と大外枠になったが、末脚勝負ではなく早めに動いていく競馬で巻き返しを図りたい。デムーロ騎手も「攻めた調教でスイッチが入った」彼女の気合いをなだめつつ登坂した最終追い切りで手応えを掴んでおり、「気合乗りは前走以上」と評価は上々だ。近走着順から人気は落としているが、条件好転で一変を狙える存在。兄デュアリストも距離延長で開花した血統背景からも一発の資格は十分で、警戒を怠れない穴馬だ。

6歳秋にして初めて重賞タイトル(関屋記念)を掴んだ遅咲きの実力馬。夏の上がり馬として挑んだ前走の府中牝馬S(東京1800m)でも牡馬混合GI馬相手に僅差②着と健闘し、近走は充実一途だ。鋭い決め手はないものの、しまいバテない粘り強さが持ち味で、京都外回り2200mもこなせる下地はある。父ロードカナロア×母ティッカーテープ(米GⅠ馬)という血統で、本質的にはマイル~中距離向きのスピードタイプだが、レーン騎手が手綱を取ることで新たな一面を引き出す可能性も十分だ。枠順は2枠4番と絶好。道中は中団あたりで折り合いに専念し、直線勝負に懸けるスタイルが板についている。今回も瞬発力勝負に紛れ込む形で末脚を活かしたい。調教では美浦ウッドで3頭併せの真ん中から軽快な動きを見せ、「この馬なりに順調」と陣営は好感触。課題はやはりGI初挑戦の壁と距離経験の無さ。近走内容から大崩れは考えにくいが、勝ち負けに持ち込むにはワンパンチ足りない印象も否めない。とはいえ、乗り慣れた名手レーン騎手のエスコートで更なる前進があれば、上位進出も夢ではない。

一昨年の桜花賞馬という実績は最上位だが、近走3連敗と評価が難しい存在だ。今年は大阪杯13着→ヴィクトリアマイル8着→札幌記念15着と二桁着順が続いている。しかし陣営は「3戦とも極端な条件が影響しただけで早熟とは思わない」と巻き返しに色気を見せる。確かに、大阪杯は超高速決着の小回り阪神内回り稍重馬場と不向き、ヴィクトリアMは忙しいマイル戦で荒れ馬場の内枠、札幌記念は時計のかかる特殊な洋芝馬場と、いずれもこの馬にとって逆風だった。今回は条件がガラリと好転する。父エピファネイア×母父ルーラーシップ×母母父ダンスインザダークという血統構成で、距離延長は歓迎。京都芝2200mというゆったりした舞台は、ギアチェンジに時間がかかるこの馬に合っている可能性が高い。1枠2番からルメール騎手がどのような競馬を組み立てるか注目だが、道中は先団で脚を溜めてロスなく立ち回るはずだ。調教ではCW併せ馬で反応ひと息と平凡だったものの、ひと叩きされた効果で本番までにどこまで調子を上向かせられるかがカギ。かつてGIを制した舞台(京都)で復活を期す一戦、地力は本来断然だけに軽視は禁物である。

地方・美浦のビッグレッドファーム系クラブ馬らしく、渋太い粘りで重賞戦線を駆けてきた5歳馬。春には小倉大賞典(芝1800m)を制し、続く福島牝馬S2着、クイーンS3着、前走オールカマー4着と崩れ知らずの安定株だ。父ゴールドシップ譲りの豊富なスタミナが持ち味で、タフな展開になれば台頭してくる怖さがある。京都芝2200mは初めてだが、今年の阪神大賞典で父産駒が1~3着を独占したように、本質的には距離延長はプラス材料だろう。反面、瞬発力勝負になるとキレ負けする懸念があり、展開の助けが欲しい。理想は道中淀みない流れからの持久力勝負。持ち前のしぶとさを活かすには他馬にとって厳しい消耗戦が望ましいだろう。追い切りは軽めの内容だったがフォームは安定しており順調そのもの。状態面の不安はない。格上挑戦の立場で人気も手頃だが、これまでGⅠでも0.5秒差以内と大崩れはなく、侮れない存在だ。丹内騎手とのコンビで一発を狙ってくる可能性も十分あり、展開次第では馬券圏内に突っ込むシーンまで考えておきたい。

条件戦から勢いに乗ってきた上がり馬だ。今年3月に3勝クラスを勝ち、前走のリステッド競走・カシオペアSも逃げ切り勝ちでオープンに駒を進めてきた。4歳秋にして本格化ムードが漂い、未知の魅力が光る存在である。父サトノダイヤモンド×母父Galileoという良血で、もともと素質は秘めていたはず。ここにきて馬体もグッと成長し、調教後の馬体重は492kg(前走比+4kg)とパワーアップしている。最終追い切りでも坂路で力強い脚取りを見せており、状態面も申し分ない。初距離の京都2200mも、血統背景から十分こなせるだろう。問題は一気の相手強化。重賞初挑戦がGIという舞台でどこまで通用するかだ。今回は8枠15番と外枠を引いたこともあり、思い切ってハナを奪う手も考えられる。少頭数の前走ではスロー逃げで楽をしたが、今回は他にも先行馬がいるため展開は楽ではない。それでも鞍上の松山騎手は2017年の当レースを勝っている実力者で、腹を括った騎乗で見せ場を作る可能性はある。一気の相手強化でも勢いと潜在能力に期待したい一頭だ。

前走は人気を裏切りアイルランドT10着と凡走したが、その前には東京牝馬GⅡ(府中牝馬S)を勝利するなど急成長を遂げた4歳馬だ。父デクラレーションオブウォー譲りのスピードと、母系由来の切れを併せ持つ。春から夏にかけてオープン2連勝で勢いに乗り、一気に重賞ウイナーへと駆け上がった実力は本物と言える。距離はベストの1800mから伸びるが、初の2200mも決して向かないわけではない。むしろ、好位から長くいい脚を使えるレースセンスは京都外回りでも活きる可能性がある。今回は5枠10番。行き脚もあり、スムーズなら先行集団の一角を取れそうだ。折り合いもつくタイプで、浜中俊騎手との相性も抜群。調教では半マイル重点だったが、ゴール前でバランスの良いフォームと弾力あるフットワークを披露し、状態は良い意味で平行線。前走敗因はスローペースでの切れ負けと分析されており、同じ轍は踏みたくないところ。早め先頭から押し切るくらいの強気の競馬で持ち味を引き出せれば、再度の大駆けがあっても不思議ではない。一度叩いた上積みも見込め、要注意の存在だ。

ここにきて本格化の兆しを見せるステイヤーだ。長距離戦で揉まれてきた5歳秋、前走の京都大賞典では牡馬相手に3着と健闘した。ゴールドシップ産駒らしくスタミナ豊富で、持久力勝負になれば浮上してくる。これまで芝2400m以上のレースで結果を出してきただけに、2200mへの距離短縮がどう出るかだが、京都外回りコースは直線が長くタフな流れになりやすいため心配無用だろう。むしろ瞬発力勝負になったときにキレ負けする懸念はある。展開面ではある程度流れてほしいクチだ。4枠8番から道中は中団あたりにつけ、3~4コーナーで早めに動いていく形が理想となる。直線勝負では分が悪いだけに、ロングスパート戦に持ち込みたい。追い切りでは坂路で余裕の登坂、素軽い身のこなしで好仕上がりだ。調教評価はAがつくほどで、状態面の良さは際立っている。重賞実績こそ少ないが、GⅠのここでも力差はそれほどないはず。鮫島克駿騎手とのコンビで渋太く粘り込めれば、上位進出のチャンスも巡ってくるだろう。あとは展開の後押し次第だ。

善戦マンの5歳馬。重賞ではもう一息足りない競馬が続いているが、今年も新潟記念4着、ヴィクトリアマイル6着と掲示板には載っている。決め手に欠ける反面、大崩れしない堅実さが持ち味だ。父サトノダイヤモンド譲りのしなやかな走法で、京都芝2200mの適性も悪くない。スタミナ豊富な血統背景(母父キングカメハメハ)からも距離延長は歓迎だろう。課題は勝負どころでのズブさ。自分からグイッと動けない面があり、ワンテンポ仕掛けが遅れる傾向がある。直線平坦の京都コースに替わるのはプラス材料だが、枠順2枠3番を活かしてインで脚を溜め、いかにロスなく抜け出せるかが鍵だ。追い切りは美浦ウッド併せ馬で地味ながらもまずまずの伸び。前走以上に前向きさが出ており、調子は維持できている。木幡初也騎手にとっても初の大舞台で緊張感があるだろうが、思い切った騎乗で見せ場を作りたいところ。総合的には他の上位陣に一歩譲る評価となったが、展開がハマれば末脚を伸ばして掲示板確保程度には食い込む可能性もある。

名前のとおりスピードが武器の4歳馬。ただし課題は距離。これまでベストはマイル前後で、芝2200mへの延長が大きなカベとなりそうだ。実際、重賞でも東京新聞杯(芝1600m)2着など実績はマイル戦に集中しており、前走のアイランドT(芝2000m)ではスローペースにもかかわらず失速し9着と明らかに脚が上がった。スタミナ面で不安は否めず、今回の京都2200mも克服は容易でない。好材料を挙げるなら5枠9番の枠順と先行力。折り合いに難はないタイプだけに、思い切ってハナを奪う可能性もある。距離を考えればいかに楽に逃げられるかがポイントだ。単騎でマイペースの逃げに持ち込めれば粘り込みの目もあるが、他にも先行勢は多く、そう上手くはいかないだろう。調教でも控えめな内容で終始物見をするような幼さが出ており、ゴール前の反応も今ひとつ。津村騎手が跨がっての追い切りだっただけに、もう少しシャープさが欲しかった印象だ。初のGI挑戦で相手も揃い、総合的には苦戦は否めない。それでも自慢のスピードを活かしてどこまで粘れるか。距離克服が最大のテーマとなる一戦だ。

夏の紫苑ステークスを勝利し3歳秋華賞戦線に名乗りを上げたが、秋華賞本番では11着と力負け。それ以来の実戦となる。クラシックでは一歩足りない競馬が続き、現状では古馬一線級との力差は否めない。とはいえ、休養を挟んで馬体は成長しており(前走比+8kgの466kgで調整)、久々でも仕上がりは悪くない。最終追い切りは坂路でやや集中力を欠く走りで評価を落としたが、稽古駆けしないタイプとも言えるだけに大きな不安材料でもないだろう。父ドゥラメンテ×母父ディープインパクトという良血で、距離2200m自体は合うはずだ。スタミナも豊富で持久戦になれば浮上の目もある。反面、切れ味勝負になると見劣る印象は拭えず、展開利が欲しいところ。枠順は7枠14番と外めで、序盤は後方からの競馬が予想される。岩田康誠騎手の手綱捌きで内に潜り込んで末脚温存を図り、直線でどこまで差を詰められるかだろう。総合的には強調材料に乏しく、今回は経験を積む一戦となりそうだ。持ち前の長くいい脚でどこまで食い下がれるか、今後に繋がる走りに期待したい。

春に阪神牝馬Sを制したものの、その後はヴィクトリアマイル13着、アイランドT12着と大敗続き。調教でも動きが重苦しく映り、体調面の不安が残る。祖母サロミナは独オークス馬で、父ハーツクライとあわせ血統は超一級だが、その良血開花は春の一瞬だけだったのか。馬体重は前走比+14kgの478kgと大幅増だが、これは成長分というより太め残りの印象が強い。実際、最終追い切りの坂路では序盤こそ元気だったものの、仕掛けられてからの反応は鈍く、ラストは脚色が鈍った。この内容では強くは推せない。京都2200m自体は血統背景からこなせるはずだが、距離どうこうよりも今の状態で力を出せるかが疑問符だ。枠は3枠5番と絶好で、道中は内目の好位につけられそうなのは好材料。ただ、本調子を欠く現状では、上位進出は容易ではないだろう。鞍上の西村淳也騎手は勢いのある若手でテン乗りでも思い切った騎乗が期待できるが、まずはこの馬本来の伸びを取り戻せるかどうか。春の輝きを再現するには相当の立て直しが必要で、総合評価も下位に沈んだ。今回は様子見かもしれない。

エリザベス女王杯の
AI予想記事はこちら

最終追い切りと1週間前追い切りからの比較・評価コメント

登録馬の最終追い切り情報が出揃ったのでまとめていく。

まとめる最終追い切り情報でわかる情報は次の10項目。

最終追い切り情報
詳細まとめ
  • 追い切り評価ランク
    (SS・S・A・B・C)
  • 馬名
  • 追い切り日
  • コース
  • タイム
  • 馬場状態
  • 併せ馬
  • 脚色
  • 評価コメント
    (データから見た見解)
  • 1週間前追い切り
    との比較
    (状態の上がり下がり)

ランク順に一覧でまとめていく。

その詳細がこちら。

※右にスクロール可能

追い

切り

評価

馬名

追い

切り

コース

タイム

(Fごと:6F-5F-4F-3F-1F

坂路は4F-3F-2F-1F)

馬場 併せ馬 脚色 評価コメント(1週前→最終の比較・独自見解)
SS

レガ

レイラ

11/

12

(水)

美浦

W

6F83.1-66.7-51.7-37.4-11.4

3頭併せ

最先着

なり

上昇。1週前は長め負荷(例:7F96.0〜/6F80.8)→

最終は馬なりで最先着&11.4

持続域での反応がさらに良化。

淀外2200の“溜め→下り加速→平坦持続”に合う仕上がりだ。

S

ヴェル

ミセル

11/

12

(水)

栗東

坂路

53.7-38.7-25.1-12.3 単走

なり

維持(良好)

1週前CWで7F97.4-…-11.7の自己ベスト→今週は坂路でサッと。

量と質の配分が理想的で、

ロングスパート耐性は高いままだ。

S

エリカ

エクス

プレス

11/

12

(水)

栗東

坂路

52.6-37.8-24.2-12.1 単走

なり

上昇。1週前53.9→最終52.6へ短縮、

フォームの収まりが良い。

先行想定×54kgで“下り再加速”に乗れる脚。

S

ライ

ラック

11/

12

(水)

美浦

W

6F84.8-—-—-11.6

併せ

先着

なり

上昇。1週前からの気配良化が明確。

終い11秒台を手応えで出せたのは好材料。

差し脚質でも“3〜4角で脚を使える”形なら届く。

A

パラディ

レーヌ

11/

12

(水)

栗東

坂路

55.4-—-—-12.2 単走

なり

維持(軽め)。1週前54.9→今週はやや軽いが、体の締まりは良。

内枠×54kgで“立ち回り+終い”の像は崩れない。

A

ステレン

ボッシュ

11/

12

(水)

栗東

CW

6F79.0-—-—-12.1 併せ 強め

反発途上。1週前(7F98.1〜)より全体79.0で負荷は十分。

やや行きたがった分だけ実戦での落ち着きが鍵。

内枠の利で補える。

A

カナ

テープ

11/

12

(水)

美浦

W

6F83.7-66.8-51.7-37.0-11.8

併せ

併入

なり

維持。1週前(W66.0-50.8-36.2-11.7)で負荷→

今週は長めから平均ピッチでまとめた。

距離は課題でもロス少なければ粘る。

A

オーロラ

エックス

11/

12

(水)

栗東

CW

7F97.7-66.5-51.4-37.1-11.6 単走

なり

上昇。前走後でも7F長めで終い11.6

先行して下りで速い脚を出せる持続バランス。

外枠でも展開が向けば食い込む。

A

セキトバ

イースト

11/

12

(水)

栗東

CW

4F51.9-36.9-11.4 単走 強め

維持。1週前にしっかり→今週は終い11.4で締め。

好位で“長く脚”の型どおりの締め方だ。

A

ココナッツ

ブラウン

11/

12

(水)

栗東

坂路

54.3-39.4-25.5-12.7

併せ

0.1遅れ

なり

微減。1週前CWで高評価→最終は時計平凡&わずかに遅れ。

ただ“中身”は維持で、位置と進路さえ合えば巻き返せる。

A

アドマイヤ

マツリ

11/

12

(水)

栗東

CW

6F80.7-5F65.3-—-

3F36.6-1F11.5

単走

なり

上昇。1週前から素軽さアップ

先行でロスを作らず、直線の11.5を引き出せれば2・3着圏に入る。

A サフィラ

11/

12

(水)

栗東

坂路

53.2-38.5-25.1-12.4 単走

なり

維持(上向き)

1週前CWで終い11.4→今週は坂路でフォームの安定重視。

勝ち切り像は薄いが、相手圏のデキにはある。

A

シン

リョクカ

11/

12

(水)

美浦

W

5F67.7-4F51.9-3F37.3-1F12.0

併せ

併入

なり

小幅良化。1週前66.5-51.7-36.9-11.7→今週は終い鈍化も、

全体のリズムは良。内枠立ち回りで補える。

A

リンク

スティップ

11/

12

(水)

栗東

坂路

53.2-39.2-25.1-12.5 単走

なり

上昇。自己最速の4F53.2で“楽に”まとめた。

1週前CWで負荷→今週は反応維持

大外でも位置が取れれば怖い。

B

フェア

エールング

11/

12

(水)

美浦

坂路

53.3-39.2-26.1-13.0 単走

なり

維持(平均)。フォームは整うが、終いがやや甘い。

展開の後押しがないと頭までは描きづらい。

B

ボンド

ガール

11/

12

(水)

美浦

坂路

53.8-39.2-25.8-12.7 単走

なり

小幅良化。1週前よりテンションは落ち着いたが、

まだ実戦での折り合いが鍵。距離延長では“相手まで”。

B

ケリフレッド

アスク

11/

12

(水)

栗東

坂路

54.3-38.9-24.9-12.4 単走

なり

維持。軽めでまとめた仕上げ。

展開の恵みがないと上位までは難しい。

1週間前追い切り評価とコメント

エリザベス女王杯の2025年の出走馬について、最新の追い切り情報とその評価をランクごとにまとめた。

各ランク(SS、S、A、B、C)の馬について、追い切りのタイム、コースや馬場状況、並走状況、脚色の特徴、そしてそれぞれの評価コメントが閲覧可能。

※右にスクロール可能

追い

切り

評価

馬名

追い

切り日

コース

タイム

(Fごと:6F-5F-4F-3F-1F など)

馬場 併せ馬 脚色 評価コメント
SS レガレイラ 11/5(水) 美浦W 7F96.0-66.1-51.7-37.4-11.2 内から併入 直強め 長め負荷→ラスト11.2の加速が鮮明。先週からの上昇も読み取れ、本番想定の“持続押し”が効く仕上がりだ。
SS ライラック 11/5(水) 美浦W 6F81.4-65.1-50.4-36.4-11.3 先行して0.6先着 直強め 並び掛けてからの反応が鋭い。叩き2走目の上積みがはっきりで、終いの集中も高い。
SS

ココナッツ

ブラウン

11/5(水) 栗東CW 7F99.4-67.7-52.8-36.7-11.4 内で0.2先着

馬なり

余力

楽に11秒台を出して余力十分。長め×終い型で京都外2200の絵に合う。
S

アドマイヤ

マツリ

11/5(水) 栗東CW 6F79.9-63.8-49.6-35.4-11.6 単走

馬なり

余力

素軽さアップ。前進気勢を残したまま収まり、当日の折り合いが利けば粘りが増す
S

カナ

テープ

11/6(木) 美浦W 5F66.0-50.8-36.2-11.7

3頭併せ内—外に

半馬身先着/内併入

馬なり “無理せず速いラップ”を刻めたのが収穫。距離課題はあるが機動→持続の流れで良化。
S

ヴェル

ミセル

11/5(水) 栗東CW 7F97.4-65.9-51.8-37.3-11.7 0.3追走→1.0先着 一杯 追って瞬時に反応。前走からの変わり身が明確で、一変の気配
S

パラ

ディレーヌ

11/5(水) 栗東坂路 4F54.9-38.2-24.3-12.1 単走

馬なり

余力

フォームは素直で推進力十分。最終追いでの柔らかさ次第で頭まで届く絵
S

セキトバ

イースト

11/5(水) 栗東CW 6F84.5-68.5-53.1-37.6-11.1 単走 一杯 前半ゆったり→直線11.1で力強く伸びる。しぶとさを生かす仕上げだ。
A

エリカ

エクスプレス

11/5(水) 栗東坂路 4F53.9-38.5-24.9-12.4 単走

馬なり

余力

実戦型で目立たないがリズムは良好折り合い課題をクリアできれば足りる。
A

ステレン

ボッシュ

11/5(水) 栗東CW 7F98.1-66.6-52.0-37.4-12.0 0.3追走→0.2先着 稍一杯 迫力は復調途上も、実戦へ向けた負荷量は十分。最終追いでの上積み待ち。
A

フェア

エールング

11/5(水) 美浦W 6F82.4-66.2-51.8-37.6-11.8 単走

G前

仕掛

単走でこれだけ動けるのは好感。近走では一番の気配
A

シン

リョクカ

11/5(水) 栗東CW 6F84.8-68.0-52.2-36.9-11.4 単走

馬なり

余力

反応はまだ鈍いが直線の脚は維持。当週の微調整でさらに。
A サフィラ 11/5(水) 栗東CW 6F84.8-68.0-52.2-36.9-11.4 単走

馬なり

余力

一叩きで軽さが戻った。道中の我慢が利けば終いの質は通用。
A

リンク

スティップ

11/5(水) 栗東CW 6F80.5-65.4-50.9-36.0-11.2 併せ先着 強め 終い11.2で素直に加速。格上相手にどうかも、鞍上強化と内容で前進
B

ボンド

ガール

11/5(水) 美浦W 6F82.6-65.9-51.0-37.3-11.7 単走

G前

仕掛

頭高めで伸びは平均。本番は位置取りと折り合いが鍵。
B

ケリフレッド

アスク

11/5(水) 栗東CW 7F98.9-67.3-52.5-37.5-11.4 単走 強め 負荷は十分だが仕掛け直後の反応が鈍い。当週でどこまで。
B

ランス

オブクイーン

11/5(水) 栗東CW 6F81.9-65.5-50.8-36.3-11.5 3勝馬と併せ0.3遅れ 一杯 直線で苦しくなるフォーム。積極策で補えるか。
C

オーロラ

エックス

情報なし
(公開映像・区間ラップ未確認)
動画・区間タイムの一次確認が取れず。当週追いと枠で再判定だ。

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