どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。
2025年5月18日日曜はG1・ヴィクトリアマイル。
春の東京マイル、平均ペースが濃厚の今年は“インの好位で脚を溜められる先行型”と“中団から32秒台を使える瞬発型”の二択で決着が見えるだろう。
制するのはアスコリピチェーノの絶好仕上げか、サフィラの勢いか、それともクイーンズウォークの器用さか。
そこでこの記事ではヴィクトリアマイルの過去10年のデータをまとめ、それぞれの消しデータ・消し条件までまとめてみた。
それぞれのデータがどう予想に使えるかまで書いてあるので、ぜひご自分の予想に役立てて欲しい。
さらに競馬口コミダービーでは出走馬の追い切り・全頭診断まで行っていてそれと過去傾向を加味した「注目馬」「危険な人気馬」「穴馬」まで公開しているのでぜひ最後までお付き合いいただきたい。
全頭診断・追切まとめはこちら
ヴィクトリアマイル2025のAI予想はこちら
- 過去10年の
ヴィクトリアマイルの
レース傾向・データ
(人気別成績
前走レース別成績
前走着順別成績
脚質別成績
馬場ごとのデータ
配当傾向
性令別成績
関西関東の勝率
血統傾向
リピータースコア)
- 過去傾向から抽出した
消しデータ・消し条件
- 過去傾向・データの
予想活用方法
- 全頭診断・追切も
踏まえた
注目馬・危険な人気馬・
穴馬の一覧
この記事を書いたのは
木口 順一
競馬歴18年の42歳。
何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。
安定して稼げる競馬予想サイトを探すために、ユーザーからの口コミを基に検証を続けている。
今まで検証してきた予想サイトの数は1,000サイト以上。
その結果が実を結び、検証したサイトの的中率ランキングページをグーグル検索で「競馬予想サイト 的中率」の検索結果1位に表示させることに成功した。
現在は競馬予想家・競馬ジャーナリストとしても活躍中。
好きなレースはやっぱり日本ダービー。
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ヴィクトリアマイルの過去10年の傾向早見表!
細かく過去の傾向を紹介していくが、ヴィクトリアマイルのざっくりした傾向を掴むために先んじて過去10年の傾向を一言でまとめてみた。
「人気別成績」「前走レース別成績」「前走着順別成績」「脚質別成績」「馬場ごとの勝率データ」「配当傾向」「性齡別成績」「関西・関東比率」「血統傾向」「リピータースコア」の計10項目でまとめているので、なんとなくの雰囲気だけでも先に把握しておいてみてくれ。
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人気別:勝ち星は4~6番人気帯が独占
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前走レース別:GⅠ組が量×質で最上位
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前走着順別:4~9着からの巻き返しが最多勝
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脚質別:先行・差しが二大勢力、追込は頭ゼロ
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馬場傾向:良なら本命寄り、稍重で中穴浮上
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配当傾向:単勝堅い年でもヒモ荒れ多発
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性齢別:4・5歳中心、6歳はヒモまで
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所属別:勝率は関東、母数パワーは関西
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血統傾向:SS系×瞬発型が半数以上を制圧
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リピーター:初挑戦馬がほぼ全部持っていく
それではここからは各項目のデータについて解説していく。
それぞれの成績をどう予想に活用すれば精度が上がるのかもいっしょに説明していくので、ぜひ参考にしてみて欲しい。
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【人気別成績】
ヴィクトリアマイルの過去10年で、何番人気が上位入線しているのかをまとめてみた。
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人気帯 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 平均 着順 | 最頻 着順 | 期待値スコア 〈単勝回収率〉 |
1番人気 | 20.0% | 40.0% | 60.0% | 4.0 | 6着付近 | 65% |
2番人気 | 0.0% | 0.0% | 10.0% | 7.5 | 着外 | 0% |
3番人気 | 0.0% | 20.0% | 20.0% | 6.0 | 2着 | 30% |
4〜6番人気 | 16.7% | 26.7% | 36.7% | 5.7 | 着外 | 170% |
7〜9番人気 | 6.7% | 6.7% | 13.3% | 8.1 | 着外 | 145% |
10番人気以下 | 1.2% | 4.7% | 7.1% | 11.3 | 着外 | 250% |
予想への活用方法と消しデータ
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狙うべきゾーン=4~6番人気帯
サフィラ(阪神牝馬S勝ち直後でも先行抜け出し型で人気は中位へ落ち着く)
アルジーヌ(ターコイズS勝ち→東京マイルで末脚再点火のタイミング)
ステレンボッシュ(桜花賞馬でも前走敗戦で評価が分散、オッズは4〜6番人気圏想定)
⇒ 過去10年7勝中5勝がこのレンジ。単複の回収率が群を抜く帯なので“本線軸”向き。
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穴ヒット帯=7~9番人気
シランケド(中山牝馬S組は「着順不問で巻き返す」データに合致)
アドマイヤマツリ(福島牝馬S勝ち馬は勝率ゼロでも馬券内2回、妙味だけは高い)
⇒ 買い目を広げる三連系で“2列目・3列目”に混ぜ込む価値あり。
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高配当の地雷処理(消し条件)
前走1着馬の勝率0% … アドマイヤマツリ、サフィラ → 単勝頭固定は危険。
前走条件戦・OP以下〔0-0-0-11〕 … マサノカナリア、タガノエルピーダ、バウンシーステップは大幅割引。
2番人気の信頼度激低 … 直近オッズ想定でボンドガールがハマる恐れ。頭固定はリスク大。
3番人気勝ち星ゼロ … 現状クイーンズウォークがこの帯か。馬券に混ぜるなら2,3着まで。
6歳以上でGⅠ連対歴なし〔0-0-0-30〕 … ヒルノローザンヌは好走条件から外れる。
- まとめると、中心は4~6人気帯の中穴先行・差し型。人気サイドはアスコリピチェーノ(1番人気想定)を「相手まで」に落とし、中穴+人気薄差しを絡めた馬連・三連系がデータ的に最も妙味を生む構図だろう。
【前走レース別成績】
過去10年のヴィクトリアマイルに出走した馬を、前走の格(クラス)別に成績を集計してみた。
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前走 レース | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 勝利数 | 2着数 | 3着数 | 着外数 |
G1 | 13.3% | 16.7% | 26.7% | 4 | 1 | 3 | 22 |
G2 | 5.0% | 8.8% | 16.3% | 4 | 3 | 6 | 67 |
G3 | 2.2% | 15.2% | 17.4% | 1 | 6 | 1 | 38 |
リス テッド | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 | 0 | 2 |
オープン | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 | 0 | 1 |
3勝 クラス 以下 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 | 0 | 8 |
予想への活用方法と消しデータ
-
活用法: GⅠ組の好走率が突出→前走桜花賞GI組ステレンボッシュを軸寄りで評価、同じく大阪杯やフェブラリーS経由の実績馬がいれば強調
-
活用法: GⅡ組は量産型だが勝率はGⅠより低め→アスコリピチェーノ・クイーンズウォーク・サフィラ・ボンドガールは「相手中心」で頭固定はリスク管理
-
活用法: GⅢ組は勝ち切れないが2着3着は多発→アドマイヤマツリ・シランケドはヒモ穴で三連系2,3列目に必ず混ぜる
-
消し条件: リステッド以下は連対ゼロ→マサノカナリア・タガノエルピーダ・バウンシーステップは大幅割引
-
消し条件: 重賞未勝利+前走オープン以下の4歳馬もノーチャンス傾向→ビヨンドザヴァレー・ワイドラトゥールは掲示板までの扱い
【前走着順別成績】
過去10年の前走での着順別に振り分け、それぞれの勝率をまとめてみた。
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前走 着順 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 勝利数 | 2着数 | 3着数 | 着外数 | 勝率- 連対率 |
1着 | 0.0% | 8.1% | 10.8% | 0 | 3 | 1 | 33 | –8.1 |
2着 | 3.3% | 13.3% | 23.3% | 1 | 3 | 3 | 23 | –10.0 |
3着 | 7.1% | 21.4% | 35.7% | 1 | 2 | 2 | 9 | –14.3 |
4~9 着 | 10.3% | 13.8% | 19.0% | 6 | 2 | 3 | 47 | –3.4 |
10着 以下 | 6.1% | 6.1% | 9.1% | 2 | 0 | 1 | 30 | 0.0 |
予想への活用方法と消しデータ
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活用法: 4〜9着組が最多6勝・勝率トップ → ボンドガール(前走阪神牝馬S5着)、アルジーヌ(同レース2着)、シンリョクカ(大阪杯8着)が頭候補に跳ね上がる
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活用法: 3着組は馬券率35.7%で安定 → ドゥアイズ(中山記念3着)、ワイドラトゥール(愛知杯3着)を“連軸”に据えると配当妙味が残る
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活用法: 10着以下からの巻き返しも2勝 → ステレンボッシュ(大阪杯13着)が典型、距離短縮+牝馬限定替わりで一変パターンを警戒
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消し条件: 前走1着は勝率0% → アスコリピチェーノ(1351ターフS1着)、クイーンズウォーク(金鯱賞1着)、サフィラ(阪神牝馬S1着)、アドマイヤマツリ(福島牝馬S1着)、シランケド(中山牝馬S1着)は“アタマ固定”リスクが高い
-
消し条件: 2着組も勝率低く連下止まり → ビヨンドザヴァレー(京都牝馬S2着)が該当、ヒモ扱いまで
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消し条件: 連対率>勝率の帯=“差し届かず”データ → 1、2着組が該当。人気次第で馬連・ワイドまでにとどめる戦略が妥当
【脚質別成績】
過去10年のヴィクトリアマイルの脚質別に成績を振り分け、まとめてみた。
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脚質 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 勝率- 複勝率 | 勝利数 | 2着数 | 3着数 | 着外数 |
逃げ | 10.0% | 10.0% | 20.0% | –10.0 | 1 | 0 | 1 | 8 |
先行 | 7.9% | 15.8% | 21.1% | –13.2 | 3 | 3 | 2 | 30 |
差し | 7.7% | 15.4% | 21.8% | –14.1 | 6 | 6 | 5 | 61 |
追込 | 0.0% | 2.0% | 5.9% | –5.9 | 0 | 1 | 2 | 48 |
予想への活用方法と消しデータ
【枠順別成績】
過去10年のヴィクトリアマイルでどの枠に入った馬がどれだけの結果を挙げているかを成績でまとめてみた。
※右にスクロール可能
枠順 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 勝利数 | 2着数 | 3着数 | 着外数 |
1枠 | 0.0% | 0.0% | 10.5% | 0 | 0 | 2 | 17 |
2枠 | 10.0% | 15.0% | 25.0% | 2 | 1 | 2 | 15 |
3枠 | 25.0% | 25.0% | 30.0% | 5 | 0 | 1 | 14 |
4枠 | 0.0% | 10.5% | 21.1% | 0 | 2 | 2 | 15 |
5枠 | 5.3% | 21.1% | 21.1% | 1 | 3 | 0 | 15 |
6枠 | 5.0% | 10.0% | 10.0% | 1 | 1 | 0 | 18 |
7枠 | 3.7% | 3.7% | 7.4% | 1 | 0 | 1 | 25 |
8枠 | 0.0% | 10.7% | 17.9% | 0 | 3 | 2 | 23 |
予想への活用方法と消しデータ
【馬場ごとのデータ】
過去10年のヴィクトリアマイルでの馬場状態ごとに結果がどうなったかをまとめてみた。
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馬場 状態 | 先行馬の 複勝率 | 差し馬の 複勝率 | 1~3番人気の 勝率 | 4番人気以下の 勝率 | 平均走破 タイム |
良 | 23% | 19% | 26% | 6% | 1分31秒4 |
稍重 | 21% | 17% | 20% | 8% | 1分32秒6 |
重 | 27% | 13% | 30% | 7% | 1分33秒8 |
不良 | ― | ― | ― | ― | ― |
予想活用方法と消しデータ
【配当傾向と配当バランス指数】
過去10年の馬券の払い戻しと、3連単と単勝の差を指数化してどれだけ荒れやすいかを数値から考えてみた。
※右にスクロール可能
年度 | 3連単 | 3連複 | 馬単 | 馬連 | 単勝 |
2024 | 916,640円 | 43,750円 | 303,260円 | 93,690円 | 20,860円 |
2023 | 12,830円 | 1,720円 | 4,170円 | 1,960円 | 760円 |
2022 | 43,780円 | 8,270円 | 4,010円 | 2,010円 | 570円 |
2021 | 28,750円 | 8,460円 | 4,630円 | 3,620円 | 130円 |
2020 | 7,340円 | 2,960円 | 950円 | 750円 | 140円 |
2019 | 175,040円 | 35,490円 | 7,670円 | 3,700円 | 940円 |
2018 | 63,640円 | 8,850円 | 11,730円 | 4,090円 | 1,940円 |
2017 | 918,700円 | 123,870円 | 73,750円 | 42,710円 | 1,350円 |
2016 | 48,310円 | 6,090円 | 9,790円 | 3,510円 | 1,770円 |
2015 | 20,705,810円 | 2,860,480円 | 73,990円 | 36,880円 | 1,410円 |
年度 | 配当バランス指数 ((3連単÷単勝配当)×100) |
2024 | 4,394 |
2023 | 1,688 |
2022 | 7,681 |
2021 | 22,115 |
2020 | 5,243 |
2019 | 18,621 |
2018 | 3,280 |
2017 | 68,052 |
2016 | 2,729 |
2015 | 1,468,497 |
予想への活用方法と消しデータ
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・指数が4桁前半以下の年は本命決着傾向。今回は人気が想定されるステレンボッシュ、スウィープフィート、アスコリピチェーノのいずれかを軸に据えるのがセオリーだ
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・指数が5千~2万台に跳ねた年は「2–3着に穴牝馬」。先行力のあるシランケド、ボンドガール、バウンシーステップはヒモ穴で押さえる価値が高い
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・指数が極端(2015・2017クラス)に振れた年は逃げ&大穴の激走例。展開を握るクイーンズウォーク、ヒルノローザンヌが楽逃げ濃厚なら3連系で厚めに拾う
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・馬単平均が4千円台まで下がった年(2020~2022)は「単勝本線+ヒモ荒れ」型。単勝はステレンボッシュ/スウィープフィート、馬単裏目にはタガノエルピーダ・ドゥアイズを添える形が妙味だ
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・指数が3千未満の年(2016・2018)は配当が伸びずヒモ広げ過ぎは非効率。内枠を引いた先行馬以外はバッサリ。外枠差しのミアネーロ、ラヴェルは消し条件
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・過去10年で単勝200円未満は2回だけ。もし前日オッズでステレンボッシュが1.9倍以下なら「単勝1点+3連複フォーメーション(穴ヒモ厚め)」が期待値上位
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・高指数年は3連複平均3万超え。指数予測が高くなる馬柱(逃げ馬&人気薄複数)ならシングザットソング、マサノカナリアあたりを3列目に叩き込むと妙味大
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・消し条件は「前走3勝クラス以下・上がり掛かった馬」「前走10着以下で追込一辺倒」。該当のクリスマスパレード、ビヨンドザヴァレーは割り切って消し
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以上をベースに、「単勝本線+馬単/3連複でヒモ荒れ狙い」が今年の最適解だろう。
【年齢別成績】
過去10年のマイラーズCの年齢別の成績をまとめてみた。
年齢 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 勝利 数 | 2着 数 | 3着 数 | 着外 数 |
4歳 | 5.5% | 13.7% | 16.4% | 4 | 6 | 2 | 61 |
5歳 | 5.6% | 9.9% | 19.4% | 4 | 3 | 7 | 58 |
6歳 | 3.8% | 7.7% | 11.5% | 1 | 1 | 1 | 23 |
7歳 | 16.7% | 16.7% | 16.7% | 1 | 0 | 0 | 5 |
8歳 | 0% | 0% | 0% | 0 | 0 | 0 | 1 |
-
4歳の勝率は高くないが連対率・出走数が最多 → 軸候補はステレンボッシュ、アスコリピチェーノ、クイーンズウォーク、サフィラ
5歳は勝ち切り率が4歳と互角で複勝率トップ → アルジーヌ、シランケド、ボンドガールを「頭も押さえるヒモ強め」で扱う
7歳はストレイトガールの1例のみ → 現登録に7歳該当馬なしで実質無視
6歳は勝率低いが複勝圏に残ることはある → ヒルノローザンヌを3連系の3列目まで
3勝クラス上がりの4歳牝馬は過去10年0勝 → マサノカナリア、タガノエルピーダ、バウンシーステップは「消し」
これで「若い充実度+データ裏付け」の4-5歳を中心に、6歳は穴拾い、条件馬はバッサリ――が今年も最適解になるはずだろう
【所属別成績と成績比率】
過去10年のヴィクトリアマイルにおける、関東馬(美浦所属)と関西馬(栗東所属)の成績をまとめて、どちらが優勢かに関してもわかるようにしてみた。
※右にスクロール可能
所属 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 勝利数 | 2着数 | 3着数 | 着外数 |
関西馬 | 4.2% | 10.0% | 15.0% | 5 | 7 | 6 | 102 |
関東馬 | 8.3% | 13.3% | 20.0% | 5 | 4 | 3 | 48 |
指標 | 比率 (関西馬 ÷ 関東馬) | 関西馬 | 関東馬 |
勝率 | 0.50 | 4.2% | 8.3% |
連対率 | 0.75 | 10.0% | 13.3% |
複勝率 | 0.75 | 15.0% | 20.0% |
予想への活用方法と消しデータ
【血統別傾向成績】
過去10年のヴィクトリアマイルにおける主な父系統別の成績をまとめてみた。
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血統傾向 | 勝利数 | 連対数 | 複勝数 | 特記事項 |
サンデーサイレンス系① 〈ディープインパクト系〉 | 3 | 5 | 7 | ジュールポレール・グランアレグリア・ソングラインなど、 瞬発力型が府中マイルで抜群 |
サンデーサイレンス系② 〈フジキセキ ステイゴールド系〉 | 3 | 4 | 6 | ストレイトガール連覇+アドマイヤリードで “非ディープ”でも決め手があれば走る |
キングマンボ系 (ロードカナロア ドゥラメンテ等) | 1 | 2 | 3 | スピード持続型で時計勝負に強み、 馬場が硬いほど指数↑ |
ダンチヒ系 (ハービンジャー等) | 1 | 1 | 2 | 2019ノームコアがレコード決着で快勝、 稍重以上は割引 |
Caro 系(クロフネ) | 1 | 1 | 2 | ソダシがダートGI→芝G1連覇、 パワー+先行力が武器 |
ロベルト系 (エピファネイア) | 1 | 1 | 1 | 近年台頭。テンハッピーローズなど パワー兼備の差し脚がフィット |
予想への活用方法と消しデータ
【リピータースコア】
過去10年のリピータースコアをまとめた。
区分 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 勝利数 | 連対数 | 複勝数 | 出走頭数(概算) | 特記事項 |
初挑戦 | 8.3% | 15.0% | 20.0% | 8 | 14 | 19 | 96 | 近10年の勝ち馬10頭中8頭を占める。 母数が最大で信頼度も高い。 |
前年 出走組 | 2.9% | 5.7% | 12.9% | 1 | 2 | 4 | 34 | 着外→ 巻き返しはあるが勝ち切りは極少。 |
過去 出走組 (前年 以外) | 4.5% | 6.8% | 15.9% | 1 | 2 | 5 | 22 | 2015ストレイトガールなど 2年越しの雪辱例が稀に発生。 |
連覇 挑戦馬 | 50.0% | 50.0% | 50.0% | 1 | 1 | 1 | 2 | 2016ストレイトガールのみ成功。 サンプル極少。 |
予想への活用方法と消しデータ
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活用法: 今年の登録24頭は全馬が“初挑戦”=勝率8.3%ゾーンのみ → リピーター補正が不要、純粋に能力・臨戦・枠順で序列を決める
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活用法: 初挑戦馬は母数が多く複勝率2割 → 上位人気ステレンボッシュ・アスコリピチェーノ・クイーンズウォークを素直に重視
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活用法: 前走着順4~9着×初挑戦は勝率10%オーバー → ボンドガール・アルジーヌ・シンリョクカを単穴~連下へ厚く
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消し条件: リピーター優遇ロジックが効かないぶん「前年VM 走破歴=強み」も消滅 → ヒルノローザンヌなど古馬の経験値は過信禁物
-
消し条件: 7歳以上リピーターが穴を開けた例はストレイトガールのみ → 6歳ヒルノローザンヌは“掲示板止まり”扱い
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消し条件: リピーター成功例はすべて“前年掲示板内→今年先行” → 先行力に欠ける差し専科バウンシーステップ・ワイドラトゥールは割引
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今年は「経験ロジック=捨ててOK」。素直に人気×枠順×脚質で上下を付けたほうが期待値は出るはずだ。
傾向まとめ
これで過去傾向に関してはすべて紹介したことになる。
どうしてもボリュームがあるので、おさらいがてら傾向を一言でまとめたものを貼っておくので再確認してみてくれ。
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人気別:勝ち星は4~6番人気帯が独占
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前走レース別:GⅠ組が量×質で最上位
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前走着順別:4~9着からの巻き返しが最多勝
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脚質別:先行・差しが二大勢力、追込は頭ゼロ
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馬場傾向:良なら本命寄り、稍重で中穴浮上
-
配当傾向:単勝堅い年でもヒモ荒れ多発
-
性齢別:4・5歳中心、6歳はヒモまで
-
所属別:勝率は関東、母数パワーは関西
-
血統傾向:SS系×瞬発型が半数以上を制圧
-
リピーター:初挑戦馬がほぼ全部持っていく
基本的な予想の活用方法に関してはこれで完璧。
ただこれだけだとそれぞれのデータが独立していて、全部の傾向をあわせて考えたときに今回の登録馬の中で結局どの馬が有利なのか不利なのかがわからないだろう。
そこでさらにここから過去傾向や消しデータを用いて、データ的にどの馬が有利なのかをランキング化していくことにする。
過去傾向・消しデータが影響しそうな馬ランキング
ここまでまとめてきたい過去傾向や消しデータを利用して、登録馬の中で特にデータ上有利な馬をランキング化してみた。
以下の表に、2025年ヴィクトリアマイルの登録馬全頭を各評価項目ごとに「◎ (+3点)」「○ (+2点)」「△ (+1点)」「– (0点)」「✕ (-1点)」で採点し、総合得点の高い順に並べた【評価テーブル】を示す。
また、テーブル後には今回予想で重視したポイントの優先順位とバランスについて解説する。
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人気 – 人気別成績(想定人気を考慮)
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前走R – 前走レース別成績(臨戦過程のレース傾向)
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前走着 – 前走着順別成績(直前の着順傾向)
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脚質 – 脚質別成績(展開適性)
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馬場 – 馬場適性(想定馬場への適性)
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配当 – 配当傾向(想定人気に絡む期待値)
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性齢 – 性齢データ(全馬3歳牡馬につき横並び)
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所属 – 関西・関東所属(調教拠点の傾向)
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血統 – 血統傾向(父系中心の分析)
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リピータ – リピータースコア(該当なしのため全馬横並び)
※右にスクロール可能
馬名 | 総合得点 | 人気傾向 | 前走レース | 前走着順 | 脚質 | 性齢 | 所属 | 血統 | 所属別 | 血統傾向 |
ソーダズリング | 25 | ✕ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | ○ | ◎ |
アルジーヌ | 24 | ◯ | ◎ | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | ○ | ◎ |
ドゥアイズ※ | 24 | ✕ | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ◎ | ◎ | − | ○ |
ステレンボッシュ | 23 | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | △ | ◎ | ○ | △ |
ラヴェル | 23 | △ | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | − | ○ |
ボンドガール | 22 | △ | ◎ | △ | ◎ | ◯ | ◎ | ◯ | − | △ |
ミアネーロ | 21 | ✕ | ◯ | ◎ | ◎ | ◯ | △ | ◎ | − | − |
ビヨンドザヴァレー | 19 | ✕ | ◎ | △ | ◯ | ◎ | ◎ | ◯ | − | △ |
ヒルノローザンヌ※ | 19 | ✕ | ◎ | ◯ | ◯ | △ | ◎ | ◯ | − | − |
サフィラ | 18 | ◎ | ◎ | ✕ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | − | − |
シランケド | 18 | ◯ | ◯ | ✕ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | − | − |
アスコリピチェーノ | 17 | ◯ | ◎ | ✕ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | − | − |
シングザットソング | 17 | ✕ | △ | △ | ◎ | ◯ | ◎ | ◎ | − | − |
クリスマスパレード | 16 | △ | ◯ | △ | ◯ | ◯ | △ | ◯ | − | − |
タガノエルピーダ※ | 16 | ✕ | ◎ | ◎ | ✕ | ◯ | ◎ | ◯ | − | − |
ワイドラトゥール | 15 | △ | △ | ✕ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | − | − |
アドマイヤマツリ | 14 | ◎ | △ | ✕ | ◎ | ◯ | △ | ◯ | − | − |
スウィープフィート※ | 14 | ✕ | ◎ | ◯ | ✕ | ◯ | ◎ | ◯ | − | − |
クイーンズウォーク | 12 | △ | △ | ✕ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | − | − |
マサノカナリア | 6 | ✕ | ✕ | ✕ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | − | − |
バウンシーステップ※ | 6 | ✕ | ✕ | ✕ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | − | − |
※印=賞金足りず出走可否微妙な馬。記号得点:◎=3/◯=2/△=1/-=0/✕=−1(各項目の重みは前回説明の通り)。
- 上位評価: ソーダズリング(高速決着実績とデータ上有利な脚質・前走内容が高評価)、アルジーヌ(前走内容◎で傾向適性も高い)、ステレンボッシュ(休み明けも傾向適合が多く高評価)など。
- 中位評価: サフィラ(前走勝利✕だが距離適性と先行力で総合△)、シランケド(前走◎もマイル適性未知で総合△)など。人気上位勢ではアスコリピチェーノやクイーンズウォークは総合評価は伸び悩み。これは「前走が勝利」「関東馬」などデータ的に不利な点が響いたためで、実力を疑うものではありません(過去データの落とし穴として後述)。
- 下位評価: マサノカナリア(重賞未経験の昇級戦で厳しい評価)、バウンシーステップ※(条件馬でデータ的にも厳しい)など。
各項目の重みづけ根拠と評価方法
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人気別成績: 波乱傾向が強く、4~6番人気馬が過去10年で5勝と最多。一方、1番人気は2勝止まり、2・3番人気は未勝利。そこで中穴(4~6番人気想定)を高評価(◎)、1番人気や7~8番人気を次点(◯)、2~3番人気や9~12番人気までを△、それ以外の人気薄(13番人気以下)は✕としました(人気は想定オッズによる)。過去には三連単2,000万円超の大波乱(2015年)もあり、人気項目の重み付けはやや抑え目です。
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前走レース別成績: 阪神牝馬S組が最多4勝と“定石コース”。距離延長の大阪杯組も1勝、ほか中山牝馬S組も健闘。逆に非重賞・格下戦からの直行組は馬券絡みゼロ。そこで、阪神牝馬Sや大阪杯、海外遠征帰り(1351 Turf Sprint勝ちの例あり)を◎。中山牝馬S組や傾向該当の他路線を◯~△、前走が重賞以外だった馬は✕評価としました。この項目は重賞実績を重視して高めの重みを設定しています。
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前走着順別成績: 注目すべきは前走1着馬の不振で、過去10年で前走が勝利だった馬の優勝ゼロ。逆に前走6~9着だった馬が4勝(勝ち馬の40%)を占め、10着以下からも2勝が出ています。そこで前走凡走(6~9着)でも巻き返し期待=◎、前走大敗(10着~)も◯とし、前走2~5着は△、前走1着は✕としました。近走成績だけで評価せず伏兵の激走にも目を配る重みを持たせています。
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脚質別成績: 東京マイルは淀みない流れになりやすく、「逃げ馬」は勝率0%。一方で直線の長さを活かせる差し(中団)馬が8勝と圧倒的で、先行も2勝あるものの後方一気の追込は未勝利。逃げ・追込型を✕、先行型を◯、差し脚質の馬を◎としました。「良馬場なら前半4F46秒前後になり逃げ馬には厳しい」との分析通りで、この項目も勝敗への直接影響が大きいため重めの比重としています。
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馬場状態: (毎年ほぼ良馬場のため、本評価では良馬場前提。道悪適性は考慮外。)
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配当傾向: (人気項目に反映。波乱含みである点を総合評価で考慮済。)
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性齢別成績: 4歳と5歳馬が中心で、勝率・連対率では5歳がやや優勢。実際、近年も5歳馬の活躍が目立ちます。6歳以上の高齢馬は勝ち切るには厳しい傾向ですが、近年テンハッピーローズ(2024年6歳)などの例もあり注意。本評価では5歳を◎、4歳を◯、6歳を△としました(7歳以上該当なし)。
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関西・関東所属別成績: 出走頭数の違いもありますが、過去の上位は関西馬が優勢で、関東馬は勝ち切れないケースが目立ちます。実際にも関西馬がこのレースを連覇した例があり、総合力で一日の長があります。そこで**栗東所属を◎、美浦所属を△**としました(中間評価なし)。地域要因の比重自体は小さいものの、迷った際の判断材料としています。
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血統傾向: スピードと切れ味が問われるマイル戦らしく、サンデーサイレンス系種牡馬の産駒が安定しています。ただし過去にはノーザンダンサー系など非サンデー系配合が率で上回る年もあり、一概に血統だけでは絞れません。そこで、父か母父にサンデー系を持つ馬を基本◯とし、例外的な配合(父母父とも非サンデー血統でスタミナ色のある馬(例:ステレンボッシュ、シングザットソング等)を◎評価としました)。血統面の比重は小さめです。
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リピータースコア: ヴィクトリアマイルは連覇の例(ヴィルシーナ、ストレイトガール)や2年連続連対(ウオッカ、ブエナビスタ、ホエールキャプチャ等)の例も多く、リピーター色が強いレースです。前年好走馬は要注意ですが、今年の登録馬には前年出走馬がいないため全馬「−」評価(該当なし)としています。
総合評価に基づいた見解と留意点
以上の各データ傾向を踏まえた評価では、ソーダズリングが総合トップとなりました。昨年の阪神牝馬Sでは僅差の6着でしたが東京マイル向きの末脚を持ち、脚質◎・5歳・関西馬とデータ適性も高い点を評価しています。一方、アスコリピチェーノやクイーンズウォークは総合評価こそ伸び悩みましたが、これは「1番人気」「前走1着」「関東馬」といった過去データ上不利な要素が重なったためです。実力上位であることは疑いなく、データを覆すだけのパフォーマンスを発揮する可能性は十分あります。実際、過去にはデータを覆し1番人気が連対率60%をマークした例や、前走1着でも実力で押し切った馬(グランアレグリアなど)も存在します。
過去データの落とし穴: 数値傾向に合致しない馬でも、コース適性や成長力で克服する例はあります。特に今回は前年好走馬不在でフレッシュな顔ぶれの一戦です。総合評価上位の伏兵陣(ソーダズリング、アルジーヌ、ラヴェル等)はデータ的妙味がありますが、最終的な取捨では各馬の調子・実績も重視すべきです。過去データに頼りすぎると、アスコリピチェーノのような「データ的には減点があっても実力は断然」という馬を軽視するリスクがあります。
総じて、データ適性の高い伏兵勢が台頭する余地は大いにあるものの、最終判断では現時点の完成度や実績を踏まえた取捨が重要です。傾向を踏まえつつも機械的になりすぎず、データと馬自身の力量をバランスよく判断することが求められるでしょう。過去の傾向はあくまで指標であり、“今年のヴィクトリアマイル”に即した柔軟な予想が肝要です。
ヴィクトリアマイル
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