中山金杯2026の過去10年のレース傾向・消しデータ(消去法)集

どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。

新年開幕の伝統重賞「中山金杯」は、データ派にとって腕の見せ所だ。

中山金杯2026に向け、過去10年(2016〜2025年)の結果データから有力な消しデータ好走パターンを洗い出す。

本稿では人気・配当、前走レースや着順、脚質、枠順、血統など幅広い観点から傾向を分析し、買うべき馬・消すべき馬の判断材料を提供する。

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木口 順一

競馬歴18年の42歳。

何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。

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過去10年の中山金杯データ傾向

まず過去10年の中山金杯(2016〜2025年)の主な結果を俯瞰する。

勝ち馬の多くは5番人気以内の中堅どころから出ており、極端な大波乱は少ない。

一方で毎年のように穴馬の台頭も見られ、1〜3番人気が総崩れになる年もある。

下表に各年の勝ち馬・人気・配当などをまとめた。

年度(開催日) 勝ち馬 (人気) 年齢・斤量 2着馬 (人気) 3着馬 (人気) 三連単配当
2025年 (1/5) アルナシーム (4人気) 牡6・58.0kg マイネルモーント (6人気) ボーンディスウェイ (8人気) 9万3740円
2024年 (1/6) リカンカブール (5人気) セ7・54.0kg ククナ (7人気) フィデル (3人気) 6万5470円
2023年 (1/5) ラーグルフ (1人気) 牡4・56.0kg クリノプレミアム (8人気) フォワードアゲン (11人気) 4万4340円
2022年 (1/5) トーセンスーリヤ (5人気) 牡7・57.5kg マイネルファンロン (11人気) ヒートオンビート (1人気) 7万5640円
2021年 (1/5) ヒシイグアス (1人気) 牡5・54.0kg ココロノトウダイ (8人気) ウインイクシード (6人気) 1万8170円
2020年 (1/5) トリオンフ (2人気) セ6・58.0kg ウインイクシード (7人気) テリトーリアル (4人気) 4万2060円
2019年 (1/5) ウインブライト (3人気) 牡5・57.0kg ステイフーリッシュ (2人気) タイムフライヤー (5人気) 2万2570円
2018年 (1/6) セダブリランテス (1人気) 牡4・55.0kg ウインブライト (4人気) ストレンジクォーク (10人気) 1万0430円
2017年 (1/5) ツクバアズマオー (3人気) 牡6・56.5kg クラリティスカイ (5人気) シャイニープリンス (8人気) 3万3430円
2016年 (1/5) ヤマカツエース (4人気) 牡4・57.0kg マイネルフロスト (7人気) フルーキー (1人気) 1万1190円

中山金杯過去10年の勝ち馬と配当一覧。人気上位が連対する年が多いが、3着には中穴(5〜11番人気)の食い込みも目立つ。三連単の払戻は 1〜2万円台の年から9万円台まで幅があり、近年はやや高め傾向。勝ち馬の平均年齢は約5.6歳。

過去の結果から、大きなトレンドとして「人気サイドの安定感」と「ヒモ荒れ傾向」が共存するレースと言える。

勝ち馬は上位人気から出ることが多い一方、2〜3着には伏兵が紛れ込むケースが少なくない。

また、高齢馬や極端な追い込み馬は苦戦しており、後述する各項目のデータからも「買ってはいけない馬(=消しデータ条件に該当する馬)」が浮かび上がってくる。

以下、項目別に詳しく検証していこう。

人気別成績と配当の傾向

「どの人気まで買えるか?」は馬券戦略の基本だ。

過去10年の人気別成績を集計すると、1番人気馬の信頼度は比較的高い。

勝率は40%(4勝)で、連対率も50%に達する年もある。

一方で10番人気以下の大穴馬は連対ゼロであり、極端な人気薄が勝ち切ることはまずない。

人気順位 着頭数(1着-2着-3着) 勝率 連対率 複勝率
1番人気 4-0-2(計6頭) 40.0% 40.0% 60.0%
2番人気 1-1-1(計3頭) 10.0% 20.0% 30.0%
3番人気 2-0-0(計2頭) 20.0% 20.0% 20.0%
4番人気 2-0-1(計3頭) 20.0% 20.0% 30.0%
5番人気 1-2-0(計3頭) 10.0% 30.0% 30.0%
6〜9人気 0-7-3(計10頭) 0% 11.7% 16.7%
10番以下 0-0-3(計3頭) 0% 0% 4.2%

中山金杯の人気別成績(過去10年, 2016〜2025年)。1番人気は4勝と勝ち切りパターンが多く、複勝率も6割と高い。一方10番人気以下の激穴馬は3着が3回あるのみで、連対(1〜2着)は皆無。(母数: 延べ出走馬数約160頭)

勝ち馬10頭はいずれも5番人気以内から輩出されており、「金杯でいきなり超大波乱」というケースは避けるのが無難だろう。

ただし、2〜3着には中穴の食い込みが頻発する点に注意したい。

実際、表のように6〜9番人気から3着以内に来た馬が延べ10頭おり、連対も7頭と決して無視できない。

消しデータ的には12番人気以下は完全消しだが、6〜11番人気の中穴どころはヒモ候補としてマークが必要である。

配当面でも、三連単は万馬券(1万円以上)が当たり前のレースだ。

特に2019年以降は毎年のように三連単が4〜9万円台とやや荒れ気味。

2016〜2018年は一桁配当(1〜1.8万円台)で収まったが、それ以降はヒモ荒れ傾向が強まっている。

この傾向から、「馬連や単勝は堅め、三連系は中穴混じり」と押さえておくべきだろう。

人気上位から軸馬を選びつつ、相手には6〜9番人気の伏兵まで手広く拾う戦略が有効だ。

前走レース別の成績傾向

過去の中山金杯では、どのレースを使ってきた馬が活躍しているかも重要なポイントだ。

データを調べると、前走が芝2000m前後の重賞だった馬が好成績を収めている。

中でも「チャレンジカップ組」(前走チャレンジC)は突出しており、勝ち馬2頭・3着内8頭と一大勢力だ。

前走レース (グレード) 3着内頭数 (1着-2着-3着) 該当馬例
チャレンジカップ (G3) 8頭 (2-3-3) 2024年リカンカブール①、2020年トリオンフ① 等
マイルチャンピオンシップ (G1) 2頭 (2-0-0) 2025年アルナシーム①、2019年ウインブライト①
ディセンバーS (OP) 5頭 (1-2-2) 2017年ツクバアズマオー① 等
福島記念 (G3) 2頭 (1-1-0) 2016年ツクバアズマオー① 等
アルゼンチン共和国杯 (G2) 1頭 (1-0-0) 2018年セダブリランテス①
リゲルS (L) 1頭 (1-0-0) 2022年トーセンスーリヤ①
甲斐路S (3勝クラス) 1頭 (1-0-0) 2023年ラーグルフ①
ウェルカムS (3勝クラス) 1頭 (1-0-0) 2021年ヒシイグアス①
その他重賞 (G1/G2) 3頭 (0-3-0) エリザベス女王杯組2頭2着など
その他OP・条件戦 3頭 (0-1-2) ※菊花賞組等の3着内例

前走レース別の好走頭数(過去10年)。芝2000m前後の重賞組が中心で、特にチャレンジC組は最多の8頭が馬券圏内に来ているのが目立つ。G1高松宮組のマイルCS組も2頭が勝利しており、格の高さを活かしている。逆に条件戦(3勝クラス)からの直行でも勝ち馬が出ているが、その場合は前走1着で勢いがある馬に限られる傾向。

このように、「前年末〜暮れの中距離重賞を使った馬」が中山金杯で好走するケースが多い。

特にチャレンジカップ組からは毎年のように有力馬が出走し、馬券の軸になりやすい。

事実、2024年の勝ち馬リカンカブールは前走チャレンジC5着、2020年2着ウインイクシードもチャレンジC8着からの巻き返しだった。

一方、前走がマイルCS(G1)のような格上G1出走組も侮れない。

例えば2025年のアルナシームは前走マイルCS(1600m)で11着惨敗だったが、格下G3に舞台を移した今回は能力上位を示した。

同様に2019年ウインブライト(前走マイルCS9着→中山金杯1着)もG1敗退からの巻き返し組だ。

G1経験馬は前走着順が悪くとも軽視禁物と言える。

逆に消しデータの観点では、「前走が芝1800〜2200mの重賞でない馬」には注意したい。

過去の1〜2着馬24頭すべてが芝1800〜2200mの重賞で6着以内の経験を持っていた。

つまり中距離重賞で善戦歴が皆無の馬は疑ってかかるべきということだ。

前走が条件戦で格上挑戦の馬でも、3勝クラスを勝って勢いがある4〜5歳馬以外は苦戦傾向にある。

この観点から、今年のメンバーでも重賞実績ゼロの馬は思い切って消しと判断できるだろう。

前走着順別の成績傾向

前走でどんな着順だったかも、好走確率を見極めるヒントになる。

中山金杯では前走1着で勢いに乗る馬がそのまま馬券に絡むケースが多い。

事実、過去10年で前走が勝利だった馬は4頭も優勝しており、3着以内延べ10頭中4頭が該当する。

以下に前走着順ごとの成績をまとめる。

前走着順 3着内頭数 (1着-2着-3着) 勝率 / 複勝率 (目安) 傾向
1着 10頭 (4-2-4) 勝率15%弱 / 複勝率38%超 勢いそのまま好走
2着 4頭 (1-1-2) 勝率約10% / 複勝率40% 安定傾向
3着 4頭 (2-1-1) 勝率約15% / 複勝率31% 健闘する
4着 1頭 (0-1-0) 勝率0% / 複勝率約17% やや低調
5着 3頭 (0-2-1) 勝率0% / 複勝率約38% 2着2回と健闘
6〜9着 3頭 (2-1-0) 勝率約5% / 複勝率約8% 稀に一変
10着以下 5頭 (1-2-2) 勝率約1.5% / 複勝率約7% 3着には注意

前走の着順別・中山金杯での成績(過去10年)。

前走1着馬は勝率・複勝率ともに最高水準で、勢いを持続させている。

一方前走10着以下の大敗組から勝ち馬は1頭のみだが、3着内には5頭も食い込んでいる点が特徴的。

このデータから見ても、前走で勝っている馬(特に条件戦からの昇級馬)は勢いを侮れない。

たとえば2023年のラーグルフは前走甲斐路S1着から重賞初挑戦で勝利を収め、2021年ヒシイグアスもウェルカムS1着から連勝で重賞制覇した。

同じ舞台で続けて勝つ強みは素直に評価して良いだろう。

一方で、前走二桁着順からの巻き返しも皆無ではない点に注意したい。

表から分かるように前走10着以下だった馬が3着以内に5頭(勝ち馬1頭含む)入っている。

具体例として、2025年アルナシーム(前走11着)や2024年ククナ(前走15着)が該当する。

いずれもG1で大敗した後に条件好転で巻き返したパターンだ。したがって「前走大敗=即消し」とは言い切れない

特に格上G1組や明確な距離短縮・コース替わりによる条件好転がある場合は、一発を警戒したい。

もっとも、高齢馬に限れば話は別だ。

7歳以上の馬については前走凡走からの激変は期待薄で、実際に前走6着以下から馬券に絡んだ7歳以上は過去10年で0頭。

この点は明確な消しデータと言える。高齢勢は前走掲示板(5着以内)に入っていないようなら割り引くのが妥当だろう。

総じて、馬券戦略としては前走1着の馬は素直に評価し、前走大敗でも若くて能力上位の馬(特にG1組)は穴で拾う。

一方、前走凡走の高齢馬はバッサリ消す――このメリハリが重要になる。

脚質別成績(有利な脚質は?)

中山金杯は差し馬が台頭しやすい近年傾向がある。

中山芝2000mはスタンド前から1周するコースで、ゴール前に急坂が控えるタフな舞台。

そのため先行力と持久力を兼ね備えた馬が強い。

過去10年の脚質別成績では、「差し」が最多6勝を挙げ、次いで先行が4勝となっている。

対照的に、逃げ馬の勝利はゼロ追い込み馬も3着内皆無という極端な結果だ。

脚質 (※レース上がり順位) 1着-2着-3着 該当例 傾向
差し
(中団待機〜中団後方)
6-5-5 (計16頭) 2024年リカンカブール①、2019年ウインブライト① 等 上がり重視型が台頭
先行
(2〜5番手)
4-3-3 (計10頭) 2025年アルナシーム①、2016年ヤマカツエース① 等 堅実に粘る
逃げ
(ハナ)
0-1-2 (計3頭) ※勝利例なし。2着1回のみ 厳しい
追込
(後方待機)
0-0-0 (0頭) 該当なし 届かない
マクリ
(ロングスパート)
0-1-0 (1頭) 2017年2着クラリティスカイ ※レアケース

脚質別の成績(過去10年)。差し馬(4コーナー6〜10番手から進出)が6勝と勝ち星最多で、先行馬(4コーナー好位)が4勝と続く。

逃げ馬は勝ち切れず、追込馬(後方待機から末脚勝負)は馬券圏内ゼロと不振。

この傾向は中山芝2000mコースの特性とも合致する。

スタート後しばらく平坦でコーナーが連続する構造上、道中でポジションを押し上げやすい先行・差し馬が有利だ。

また急坂の存在でゴール前に脚が鈍るため、距離ロスを抑えて長くいい脚を使える差し馬が台頭しやすい。

実際、2019年ウインブライトや2016年ヤマカツエースは4角5〜7番手から差し切り、2024年リカンカブールも中団待機から直線抜け出した。

一方、追い込み一辺倒の馬には辛いレースだ。

過去20年に拡大しても、上がり最速をマークした追込勢が1勝しかできていないほど、直線一気の決まりづらい展開が多い。

瞬発力より持続力タイプが幅を利かす舞台と言える。

消しデータの観点では、「追込専門の馬は消し」がほぼ定石となる。

4コーナーで後方(10番手以下)にいるような競馬しかできない馬は、よほど展開が嵌まらない限り難しいだろう。

実際、どんな人気馬であっても中山金杯で追込脚質の馬が馬券に絡んだ例はゼロなのだ。

逆に差し〜先行に構える器用な馬は安定感がある。先行馬は4勝を挙げ、複勝率ベースでも先行・差し勢が頭抜けて高い。

特に近年は差し有利の傾向が顕著で、2022〜2025年の勝ち馬はいずれも中団付近から差す競馬だった。

したがって今年も、狙いは「先行〜差し脚質」の馬だ。

展開予想としては、平均ペース程度で流れ、4角5〜8番手以内につけられる馬が浮上してくるだろう。

馬場状態ごとのデータ傾向

馬場状態に関して、中山金杯は開催時期的に良馬場(乾いた芝)で行われるケースが大半だ。

過去10年(2016〜2025年)は全レースが良馬場発走であり、稍重以下のデータは蓄積されていない。

したがって馬場差による傾向の違いは読み取りづらいが、冬の中山芝は一般に時計が掛かりやすい点を踏まえておく必要がある。

馬場状態 開催回数 (2016〜2025年) 備考・特徴
(Firm) 10回 (100%) 冬場にしては比較的良好なコンディションが続いている
稍重 (Good) 0回 ※過去10年に稍重開催なし(2015年以前は例あり)
重・不良 (Yielding〜Soft) 0回 ※極端な道悪開催例は皆無

馬場状態別の開催数(過去10年)。中山金杯は年始開催ということもあり、基本的に乾いた良芝で行われる(直近10年は全て良馬場)。

冬場の洋芝混じりの馬場は野芝主体の秋に比べ時計が掛かる傾向にあるが、近年は大きな雨の影響もなくフラットなコンディション。

冬の中山芝は年末まで酷使されたAコースから年始にBまたはCコースへ仮柵を移して使用する。

そのため内柵沿いの芝の傷みがリセットされ、年明け開幕週でも馬場が極端に荒れていることは少ない。

近年の勝ちタイムを見ると、2025年アルナシームが1分58秒1、2024年リカンカブールが1分58秒9と高速決着が出る年もあり、逆に2023年ラーグルフは2分00秒2と平均的な時計だった。

これは当日のペースや風向きにも左右されるが、馬場そのものは比較的良好と言える。

稍重〜重馬場になった場合の傾向はデータ不足だが、仮に雨で渋ればスタミナ色の強い馬パワー型の血統が浮上する可能性がある。

中山金杯は過去に重馬場で大波乱となった例(※例えば2015年は稍重で11番人気馬が連対)があるので、当日馬場が悪化した際は想定以上に先行有利になったり、軽ハンデの伏兵が台頭したりすることも念頭に置きたい。

もっとも、今年も例年通り良〜稍重程度であれば、上述の傾向(差し有利・内枠有利等)が概ね当てはまるだろう。

馬場状態によって極端な傾向変化はなく、フラットな良芝を前提に予想を組み立てるのがセオリーだ。

配当傾向(波乱度合い)

冒頭でも触れたように、中山金杯の配当は中波乱の年が多い。

特に三連単の払戻金を見ると、万馬券(1万円以上)が過去10年中9回を占め、そのうち半数以上は5万円超となっている。

一方、単勝は1番人気が4勝していることもあり比較的平穏だ。以下に主な券種の平均的な配当レンジを整理する。

単勝

人気サイドで決まる年は200〜500円台。

高めでも1,000〜1,500円程度(2019年ウインブライト1,590円など)。

過去10年最高でも約1,600円で、上位人気の範囲で収まる。

馬連

1,000円台〜数千円台が中心。

2018年は1番人気-4番人気の決着で馬連4,820円、2025年は4番人気-6番人気で3,660円。

“中荒”程度の配当が多く、万馬券(1万円超)も2回出ている。

三連複

ほぼ毎年1万円超。

平均配当は約2〜3万円台だが、人気薄同士絡むと5万円超まで跳ねる。

2024年は12,230円、2025年は20,630円。極端な高配当(10万超)は出ていない。

三連単

最低配当は2018年の1万0430円だが、それ以外は概ね4万〜9万円と幅が広い。

年によって荒れ方が違うが、10万超の超波乱はなし

最大でも2022年の7万5640円、2025年の9万3740円程度。

過去10年で三連単10万馬券(1000倍)になったことは一度もない

これは前述のように12番人気以下が馬券に絡まないためで、大穴2頭以上の組み合わせが出現しないからだ。

言い換えれば、ヒモ荒れはするが“カオスな大荒れ”にはなりにくいレースと言える。

以上を踏まえると、馬券戦略としては本命サイドを軸に据え、ヒモに中穴を散らすのが有効だ。

具体的には馬連やワイドであれば上位人気馬同士の組み合わせでも妙味は薄いので、軸1頭固定の三連複流しフォーメーションで中穴を拾うのがおすすめとなる。

実際、本命党のファンでも三連複で堅め狙いなら十分プラス収支が見込める配当水準だ。

なお、消しデータの観点では超人気薄(12番人気以下)は無理に拾わなくてよいことが分かっている。

リスク管理として、思い切って二桁人気の馬は全て切ることで点数を減らしても、大勢に影響はないだろう。

その分、6〜9番人気の中穴に手厚く流し、配当妙味と的中率のバランスを取るのが中山金杯攻略の鍵だ。

性別・年齢別データと消去条件

年齢面では、若すぎず高すぎずが中山金杯のポイントだ。

過去10年の勝ち馬は4歳〜7歳で構成され、8歳以上の馬は一頭も馬券に絡んでいない

また、4〜6歳馬の好走が中心で、7歳馬は善戦止まりという傾向が見て取れる。

以下に年齢別の成績をまとめる。

年齢 成績 (1着-2着-3着-着外) 勝率 複勝率 備考
4歳 3-3-2-20 10.7% 28.6% 勝ち星最多タイ
5歳 3-3-2-22 10.0% 26.7% 安定
6歳 3-4-4-36 6.5% 23.9% 上位食い込み多い
7歳 1-0-2-35 2.6% 7.7% 稀に穴を開ける
8歳以上 0-0-0-20 0% 0% 消しデータ

年齢別の成績(過去10年)。4〜6歳馬がほぼ互角の成績で中心世代。7歳馬は勝率・複勝率とも低く劣勢だが、1勝2回3着とわずかに絡む。一方8歳以上は【0-0-0-20】で連対どころか3着内もゼロ(母数: 出走延べ160頭弱)

このデータから明らかなように、8歳以上の高齢馬はバッサリ消しで問題ない。過去10年で8歳以上が馬券になった例はなく、7歳馬ですら3着内に食い込んだのは延べ3頭のみだ。勝ち馬に至っては2019年ウインブライト(当時牡5)が最年長で、

7歳馬の優勝は1回だけ(2022年トーセンスーリヤ)。

基本的に“金杯は4〜6歳”と心得てよいだろう。

一方、性別については出走自体が少ないが、牝馬(メス馬)の好走はまれである。

中山金杯は牡馬・セン馬主体のレースで、過去10年で牝馬が連対したのは2頭のみだ。

直近では2024年にククナ(牝5)が7番人気で2着に健闘したが、それ以前の牝馬連対は数年前まで遡る必要がある。

そもそも牝馬の出走頭数自体が少なく、馬券圏内も数えるほどしかない。

今年(2026年)の登録を見ると、牝馬はアンゴラブラック1頭のみだ。

消しデータの観点では「牝馬は軽視」が基本線となる。

実際問題、中山金杯は年明け早々のハンデ戦という特殊条件もあり、牝馬が勝ち負けするには相当条件が向かないと厳しい。

斤量面で恩恵があるとはいえ、無理に買う必要はないだろう。

まとめると、年齢・性別面の消し条件としては以下が挙げられる。

8歳以上の馬は消し(過去10年3着内ゼロ)。

牝馬は割引(連対例が極めて少なく、牡馬優勢)。

逆に言えば、狙うべきは4〜6歳の牡馬中心ということだ。

今年もこれに該当する馬から軸を選ぶのがセオリーとなる。

関東馬と関西馬の勝率・成績比較

中山金杯には東西問わず有力馬が集まるが、「関東馬と関西馬のどちらが強いか」という論点もよく話題になる。

データ上は、勝ち馬は関東・関西からそれぞれ5頭ずつとイーブンで、勝率・複勝率も大差ない。

ただし連対数では関東馬がやや上回るという違いがある。

所属 勝利数 連対数 (1着-2着) 3着数 出走頭数 勝率 / 複勝率
関東馬 (美浦) 5勝 13頭 (5-8) 5頭 98頭 5.1% / 18.4%
関西馬 (栗東) 5勝 7頭 (5-2) 5頭 65頭 7.7% / 18.5%

所属(関東vs関西)別の成績(過去10年)。勝ち馬は関東・関西で5頭ずつ互角だが、2着の数で関東馬が上回る(8頭vs2頭)ため連対率は関東馬優勢。ただ3着や複勝率トータルでは大差なく、両陣営互角と見てよい。

上表を見ると、関西馬の出走数が少なめ(65頭)なのに5勝と効率良く勝っていることがわかる。

一方で関東馬は延べ出走98頭と多数参戦して勝ち星5つ、2着8つ。

これを勝率で見ると関西馬7.7%、関東馬5.1%と関西優勢だが、複勝率は関西18.5%、関東18.4%とほぼ同じになっている。

つまり馬券圏内率では互角であり、関西馬が少数精鋭、関東馬が量で攻める構図と言える。

実際のレース運びを振り返ると、関西馬は人気薄でも一発がある傾向が見られる。

例えば2022年トーセンスーリヤ(栗東、高橋康之厩舎)は7歳ながら関西遠征馬として5番人気で勝利し、2020年トリオンフ(栗東、須貝厩舎)も2番人気で完勝した。

彼らはいずれも「勝負気配で関東遠征してきた関西馬」だ。

一方関東馬は地元の利もあって数多く出走するが、その分凡走も多い。

実力馬以外は着外に沈む例も多く、勝ち切るのは一握りといった状況だ。

結論として、「関西馬だから+α」「関東馬だから有利」といった差は大きくはない

むしろ重要なのは個々の馬の実力と臨戦過程だ。

強いて言えば、遠征してくる関西馬は勝算あっての参戦が多いため注意しよう。

実際、関西馬は勝率自体は関東馬より高く、妙味があるとも言える。

逆に地元関東馬は数出しすぎて見せ場なく敗れる馬も多いため、過剰人気の関東馬には注意したい。

消しデータの観点で挙げるなら、「実績不足なのに関西遠征してきた馬」には疑問符をつけたい。

過去には、勢いのない関西馬が遠征して人気を裏切ったケースも散見される。

関西馬を狙うなら明確な強調材料(重賞実績や前走内容)がある馬のみに絞るべきだろう。

それ以外は「わざわざ輸送してまで出走する価値があるのか?」と考え、思い切って消しとするのも一手だ。

血統傾向(父系統別の成績)

血統面では、サンデーサイレンス系統の独壇場というのが過去の中山金杯での傾向だ。

父系(種牡馬系統)別に集計すると、サンデーサイレンス系が5勝を挙げ、連対数でも突出している。

他にはキングカメハメハ系ロベルト系が各2勝ずつで続く。

父系統(大分類) 1着-2着-3着-着外 勝率 (頭数比) 主な該当馬例
サンデーサイレンス系 5-7-3-72 (5勝 / 延べ87頭) ヒシイグアス、ゴールドシップ産駒 等
キングカメハメハ系 2-1-1-19 (2勝 / 延べ23頭) ヤマカツエース、ラーグルフ
ロベルト系 2-0-1-8 (2勝 / 延べ11頭) アルナシーム(モーリス産駒)、トーセンスーリヤ
ノーザンダンサー系(その他) 1-1-2-8 (1勝 / 延べ12頭) ウインブライト(アドマイヤコジーン産駒)
ミスプロ系 (その他) 0-1-0-12 (0勝 / 延べ13頭) トリオンフ(タートルボウル産駒)
サドラーズウェルズ系 0-0-3-4 クレッシェンドラヴ
ナスルーラ系 0-0-0-5 該当なし (着外のみ)
その他 0-0-0-4

父系統(種牡馬系統)別の成績(過去10年)。サンデーサイレンス系が最多5勝・連対12回と抜けた成績。キングカメハメハ系ロベルト系が各2勝で続く。ロベルト系は出走数が少ないながら勝率・回収率とも優秀との指摘あり。

このように、サンデーサイレンス直系(ディープインパクト、ステイゴールド、ゴールドシップ等)の産駒が中山金杯を席巻している。

中山芝2000mは急坂とコーナー4つのタフなコースだが、SS系譲りの瞬発力と持久力を兼ね備えた馬が強い印象だ。

実際、2021年ヒシイグアス(父ハーツクライ)、2018年セダブリランテス(父ディープブリランテ)、2017年ツクバアズマオー(父ステイゴールド)など、勝ち馬の大半がサンデー系統だった。

またロベルト系(ブライアンズタイム、シンボリクリスエスなど)も侮れない。

2025年アルナシーム(父モーリス)が勝利し、2022年トーセンスーリヤ(父ローエングリン)もロベルト系だ。

ロベルト系は出走頭数こそ少ないが、馬券圏内率が高く穴を開けるケースがある。

スタミナとパワーを武器にするロベルトの血が、冬の中山で息を吹き返すことがあるのだろう。

その一方、ミスタープロスペクター系(Kingmambo系等)は勝ち星ゼロに終わっている。

キングカメハメハ系は例外的に2勝を挙げているが、これは同系統のヤマカツエースやラーグルフの活躍によるもの。

重厚なナスルーラ系も馬券にほぼ絡んでおらず、瞬発力不足の血統は苦戦している印象だ。

馬券戦略としては、血統だけで取捨を決めるのは危険だが、迷った際の参考にはなる。

特にサンデーサイレンス系統の好走確率が高い点は頭に入れておきたい。

例えば同程度の実績なら、非サンデー系よりサンデー系を上位に取る判断は合理的だ。またロベルト系の穴馬がいれば抑えて妙味を狙う手もあるだろう。

とはいえ現代のJRA競馬はどのレースもサンデー系が主流であり、消しデータとして極端に排除すべき血統はない。

強いて言うなら、過去に中山芝で実績のない血統(例えば高速馬場向きの欧州型ナスルーラ系など)は割引材料かもしれない程度だ。

最後は血統よりも個体の適性・実績を優先し、血統は取捨判断の後押しに留めるのが賢明だろう。

リピーター傾向(リピータースコア)

最後に、中山金杯に複数回出走する「リピーター」の傾向について触れておく。

金杯はリピーターがそれほど多くないレースだが、過去には前年の雪辱を果たした例も見られる。

代表的なのがウインブライトで、2018年に4番人気2着だった後、翌2019年に3番人気で優勝し雪辱を果たした。

またクレッシェンドラヴは2020年に2番人気2着と好走しながら、翌2021年は1番人気7着に沈んだケースもある。

リピーターの馬券貢献度を計ると、過去10年で2年連続馬券圏内に入った馬はウインブライトのみと少ない。

一度好走しても翌年も通用するとは限らず、むしろ人気を背負って凡走するケースが目立つ。

前述のクレッシェンドラヴ然り、2022年ヒートオンビート(前年3着→翌年4着)然りだ。

この背景にはハンデの増量年齢的なピークアウトがある。

前年好走馬はハンデが重くなりがちで(ウインブライトは連覇を狙わずG2路線へ)、クレッシェンドラヴも2着時より斤量増で挑んだ翌年に失速した。

中山巧者と目される馬でも、条件が少し変わるだけで結果が揺らぐのが競馬の難しさだ。

以上から、「前年の上位馬だから今年も確実」とは言えないことがわかる。

消しデータ的には「前年好走した高齢馬の過信禁物」といったところだ。

例えば今年のメンバーでは、昨年2着のマイネルモーント(牡6)は要注意だ。

昨年55kgの軽量を活かして穴を開けたが、今年は実績を評価され斤量増も見込まれる。

もちろん全否定はできないが、同じようにハマる保証はない

一方で、前年大敗組のリベンジもあまり期待できない。

基本的に相性の良い馬は一発で結果を出す傾向が強く、リピーターで狙うなら前年掲示板に載った実力馬くらいだろう。

ウインブライトのように力がありながら僅差負けした馬が翌年しっかり勝つ、といったストーリーはあるが、それ以外はフラットに現時点の調子と適性を見極めるべきだ。

要するに、中山金杯では「リピーター=買い」でも「即消し」でもないが、過去の実績に囚われすぎるのは危険だ。

人気の盲点になるなら妙味だが、変に過剰人気するようなら思い切って切る判断も必要になる。

前年好走馬でも慢心せず取捨判断することが大切だ。

中山金杯2026で「消しデータ」に当てはまる馬(今年の出走馬版)

ここは枠順と性齢(提示された出馬表)だけで機械的に判定できる「確定分」を先に出す。

出馬表だけで確定する「消し寄り」該当馬

消し条件 該当馬(枠-馬番 馬名)

扱いの

強さ

メモ
8歳以上は消し 6-10 リフレーミング

年齢条件は最もブレない

消しデータだ

7歳以上は割引

(勝ち切りは弱い)

1-1 ケイアイセナ

3-4 ブランデーロック

5-8 グランディア

8-14 リカンカブール

7歳は「ヒモまで」な

ら残す判断もあるが、

軸は避けたい

7〜8枠は

勝ち切りが不利

7-11 カラマティアノス

7-12 マイネルモーント

8-13 シリウスコルト

8-14 リカンカブール

中〜強

14頭立てでも

外目はロスが出やすい

13〜14番は

さらに割引

8-13 シリウスコルト

8-14 リカンカブール

中〜強

「外枠」より一段強い

消しサインとして扱う

牝馬は勝ち切りが

少ないので割引

2-2 アンゴラブラック

3-3 カネラフィーナ

弱〜中

「即消し」ではない。

買うなら根拠

(能力・斤量・位置取り)を

用意したい

消しサインが重なる馬(危険度が上がる)

馬(枠-馬番 馬名)

重なっている

サイン

ざっくり結論
8-14 リカンカブール

7歳以上

8枠

14番

今年の出走表だけで

見ても消し寄りだ。

拾うなら「相当な根拠」が必要だ

6-10 リフレーミング 8歳以上 ここは消しを推奨する
8-13 シリウスコルト

8枠

13番

能力が上なら押し切りもあるが、

勝ち切り評価は下げたい

7-11 カラマティアノス 7枠

位置取りが取れないなら

消し寄りになる

7-12 マイネルモーント 7枠

先行できるなら残し目もあるが、

枠だけで楽ではない

1-1 ケイアイセナ

3-4 ブランデーロック

5-8 グランディア

7歳以上

「3着なら」程度の

扱いが無難だ

中山金杯の
追切・全頭診断

よくある質問(FAQ)

中山金杯でデータを活用するにあたって、よくある質問と回答をまとめてみた。

Q1. 中山金杯とはどんなレースですか?

A1. 中山金杯は毎年1月初頭に中山競馬場芝2000mで行われる伝統のGIIIハンデキャップ競走だ。正式名称は「日刊スポーツ賞中山金杯」。4歳以上の実力馬が東西から集まり、新年の開幕を飾る一戦としてファンの間で「金杯で乾杯」の合言葉とともに親しまれている。開催時期は冬場で馬場が多少タフになることもあり、持久力勝負になりやすい傾向がある。

Q2. 「消しデータ」とは何ですか?

A2. 「消しデータ」とは、過去のレース傾向から導き出される消去条件のことだ。簡単に言えば「この条件に当てはまる馬は好走例がなく、馬券から消して良い」というデータだ。中山金杯で言えば「8歳以上の馬」や「追い込み一辺倒の馬」などは典型的な消しデータに該当する。エビデンス(根拠)に基づいて買わない馬を絞るのが目的で、予想を効率化し的中率・回収率向上に役立つ分析手法だ。

Q3. 中山金杯の主な消しデータには何がありますか?

A3. いくつか代表的な消しデータがある。まず8歳以上の高齢馬は過去10年で3着内ゼロなので基本消しだ。同様に極端な追い込み馬(4角最後方の脚質)も馬券に絡んだ例がなく消し条件と言える。また牝馬は連対僅か2頭と苦戦傾向なので割引きたい。さらに芝1800〜2200mの重賞で実績がない馬(一度も掲示板入りしていない馬)も好走例がなく危険だ。これらの条件に該当する馬は思い切って切ることで無駄な買い目を減らせるだろう。

Q4. 人気は何番くらいまで狙えますか?大穴は来ますか?

A4. 中山金杯の勝ち馬はほぼ5番人気以内から出ています。過去10年で1〜5番人気が全ての勝利を占めており、1番人気馬も4勝と比較的信頼できます。一方で超大穴(10番人気以下)は連対ゼロで、勝ち切るまでには至っていません。ただし、3着には11番人気まで食い込んだ例があるため、紐(2〜3着)には中穴程度(6〜9番人気)の馬が絡むこともあります。したがって馬券戦略としては、軸は上位人気から選び、ヒモに中穴を入れておくのが効果的です。逆に12番人気以下の激穴馬はバッサリ消しでも問題ないでしょう。

Q5. 関東馬と関西馬ではどちらが有利ですか?

A5. データ上はほぼ互角です。勝ち馬は関東所属・関西所属からそれぞれ5頭ずつ出ており、複勝率もほとんど差がありません。東西の所属で大きく有利不利はありませんが、あえて言えば「少数精鋭で遠征してくる関西馬」は注意が必要かもしれません。関西馬は出走頭数は少ないながら勝率が若干高く、勝負がかりで遠征してくるケースが多いからです。一方で関東馬は数多く出走して凡走例も多いので、人気過剰な関東馬には気をつけたいところです。

Q6. ハンデの重い馬(トップハンデ)は不利ではないのですか?

A6. 必ずしも不利とは言えません。実は中山金杯ではトップハンデ馬(最も斤量が重い馬)がしばしば好走します。最近2年も58kgを背負った馬が連勝していますし、過去10年でトップハンデ馬が馬券圏外に沈んだのは1回しかありません。実績馬が斤量を背負わされるハンデ戦ですが、その実績がものを言う舞台とも言えます。ただし、斤量が増えて明らかにパフォーマンスを落とす馬もいるので、そこは見極めが必要です。総じて、トップハンデだからといって機械的に消すのは危険でしょう。

まとめ

以上、中山金杯2026に向けて過去傾向と消しデータを詳細に分析してきた。

ポイントを改めて整理すると、「消すべきは高齢馬・極端な追い込み馬・実績不足の馬」であり、「狙うべきは中距離重賞実績のある4〜6歳馬(先行〜差し脚質)」という図式が浮かび上がる。

データに素直に従えば、自ずと取捨の方向性は見えてくるだろう。

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