有馬記念2025の過去10年のレース傾向・消しデータ(消去法)集

どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。

2025年12月28日日曜はG1・有馬記念。

有馬は強い馬が勝つだけでは終わりにくい。

中山2500メートルはコーナーが多く、位置取りひとつで結果が変わるからだ。

さらに年末の大一番だけに、状態や気持ちの乗り方まで噛み合うかが問われる。

今回は⑤レガレイラ、⑨ダノンデサイル、④ミュージアムマイルといった主役級に、武豊の⑥メイショウタバル、外枠から巻き返す⑯タスティエーラもいて見どころが多い。

そこでこの記事では有馬記念の過去10年のデータをまとめ、それぞれの消しデータ・消し条件までまとめてみた。

それぞれのデータがどう予想に使えるかまで書いてあるので、ぜひご自分の予想に役立てて欲しい。

さらに競馬口コミダービーでは過去傾向だけでなく、「追い切り評価/全頭診断」「AI予想」の記事も公開しているので合わせてご覧いただきたい。

全頭診断・追切まとめはこちら

有馬記念2025のAI予想はこちら

この記事でわかること
  • 過去10年の
    有馬記念の
    レース傾向・データ
    (人気別成績
    前走レース別成績
    前走着順別成績
    脚質別成績
    馬場ごとのデータ
    配当傾向
    性令別成績
    関西関東の勝率
    血統傾向
    リピータースコア)
  • 過去傾向から抽出した
    消しデータ・消し条件
  • 過去傾向・データの
    予想活用方法

馬アイコンこの記事を書いたのは

執筆者画像

木口 順一

競馬歴18年の42歳。

何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。

安定して稼げる競馬予想サイトを探すために、ユーザーからの口コミを基に検証を続けている。

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現在は競馬予想家・競馬ジャーナリストとしても活躍中。
好きなレースはやっぱり日本ダービー。

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有馬記念の過去10年の傾向早見表!

それでは改めて有馬記念の過去傾向について分析データを紹介していく。

細かく過去の傾向を紹介していくが、まずは有馬記念のざっくりした傾向を掴むために先んじて過去10年の傾向を一言でまとめてみた。

「人気別成績」「前走レース別成績」「前走着順別成績」「脚質別成績」「枠順別成績」「馬場ごとの勝率データ」「配当傾向」「性別別成績」「関西・関東比率」「血統傾向」の計11項目でまとめているので、なんとなくの雰囲気だけでも先に把握しておいてみてくれ。

※右にスクロール可能

  人気別成績 前走レース別成績 前走着順別成績 脚質別成績 馬場ごとのデータ 枠順別成績 配当傾向 性齢別データ 関西関東の勝率成績 血統傾向 リピータースコア
データ概要

勝ち馬は

上位人気が中心で、

1番人気が特に強い

上位(1〜3着)は

前走G1組が大半

前走10着以下は好走が少なく、

前走4〜9着は

2〜3着に来る余地がある

先行が勝ち切りで強く、

追込は勝ち切りが

少ない

過去10年は良が大半で、

良は先行と

上位人気が強い

4〜5枠が安定しやすく、

7〜8枠は

勝ち切りが少ない

年によって三連系が

大きく跳ねる年がある

4歳が安定して強く、

7歳以上は3着内が少ない

勝率は関東が

やや高いが、

複勝率はほぼ同じ

勝ち馬が複数出る枝と、

相手向きの枝がある

初出走が多数で、

3回目が良い数字だが

母数が少ない

予想活用方法

軸は当日1〜3番

人気から作り、

相手に4〜6番人気を混ぜる

軸候補は前走G1組から選び、

G2以下は根拠が

ある時だけ拾う

軸は前走1〜5着を重視し、

4〜9着は相手で拾う

先行できる馬を

高く評価し、

差しは相手で厚くする

良馬場想定で

先行有利を基本に組み立て、

雨なら差しも残す

4〜5枠の有力馬を

中心に置き、

外枠の実力馬は相手で拾う

軸は人気側に置き、

ヒモで中穴を混ぜて

配当の跳ねを狙う

4歳を中心に据え、

5歳は相手、

6歳以上は連下寄りに置く

迷った時の後押しとして

関東馬を少し優先する

勝ち切りが出る枝を

軸候補にし、

相手向きの枝は連系で拾う

初出走だから不利と決めず、

有馬好走歴が

ある馬は上げ材料にする

消しデータ

当日10番人気以下は

基本は評価を下げる

前走G3以下でいきなり

相手が強くなる馬は

評価を下げる

前走10着以下は

大幅に割り引き、

勝ち馬候補から外す

追込一辺倒は

評価を下げ、

届く条件がないなら消す

良で差し寄りの人気薄は

勝ち切りを期待しにくい

7〜8枠で

勝ち切り狙いは避け、

頭固定は慎重にする

単勝が安いと読むのに

三連単を広げすぎる

買い方は避ける

7歳以上と

騙馬は大幅割り引き、

年齢だけで底上げしない

所属だけで

評価を上げない、

実績と状態が弱い馬は消す

勝ち切りが薄い枝を

単勝や三連単の頭で

厚く買わない

4回目以上や過去に

大敗続きは

経験だけで上げない

それではここからは各項目のデータについて解説していく。

それぞれの成績をどう予想に活用すれば精度が上がるのかもいっしょに説明していくので、ぜひ参考にしてみて欲しい。

もし細かいデータまで見る必要がない、もはや予想買い目を手軽に見たいだけという方にはAI予想買い目も公開中。

そちらの記事もぜひ確認してみてほしい。

有馬記念の
AI予想まとめ

有馬記念の消しデータ(消去法)・割引馬まとめ

続いて、ひとつ前で軽く触れた消しデータについて深堀りしていく。

まずは紹介した11項目の消しデータを、有馬記念の予想で優先すべき順に並び替えてまずまとめる。

その早見表がこちら。

有馬記念の消しデータ
優先順位
  1. 前走着順別成績:前走10着以下は勝ち切りがほぼなく、馬券圏内もかなり少ない

  2. 人気別成績:当日10番人気以下は勝ち切りがなく、馬券圏内も薄い

  3. 性齢別データ:7歳以上は3着内が少なく、勝ち切りはかなり難しい

  4. 枠順別成績:7〜8枠は勝ち切りが少なく、頭固定は危険になりやすい

  5. 脚質別成績:追込一辺倒は勝ち切りが少なく、展開の助けが必要になる

  6. 前走レース別成績:前走がG3以下でいきなり相手が強くなる形は苦しくなりやすい

  7. 馬場ごとのデータ:良馬場で差し寄りの人気薄は勝ち切りが難しくなりやすい

  8. リピータースコア:4回目以上は好走が少なく、経験だけでは押せない

  9. 血統傾向:勝ち切りが薄い枝を頭で買うのは効率が下がりやすい

  10. 関西関東の勝率成績:所属だけで消すのは危険で、決め手にはなりにくい

  11. 配当傾向:配当の荒れを前提にしすぎる消しは外しやすく、最後の調整材料に留める

この並びは「過去10年の数字で、勝ち切りの壁になっている条件から順に強く見る」という考え方だ。

特に有馬記念は年末の中山2500メートルで、位置取りのロスや折り合いが結果に直結しやすい。

だからまず前走で大きく負けている馬や、当日かなり人気がない馬を無理に拾うより、土台として消し条件に寄せた方が無駄打ちが減る。

ただし、消し条件を機械的に当てるだけだと取りこぼしも起きる。

有馬記念は展開がはっきり動くレースで、逃げ馬が楽に行ける年と、先行争いが激しくなって差しが届く年がある。

だから「追込は消し」と決めるのではなく、逃げ先行が多いか少ないか、当日の馬場が軽いか重いか、当日の気配が良いかを合わせて上書きする必要がある。

最後の結論は、過去傾向の消し条件で候補を絞り、残った馬の中で追い切り・枠の利点・脚質の噛み合わせを見て印を打つのが一番読みやすい流れだろう。

さらにここから上記の消しデータの優先順位で考えて、割引・消し対象になるであろう馬をまとめてみた。

理由や根拠、予想にどう活かすかも馬ごとにまとめているので確認してみて欲しい。

消し・割引
対象馬
  • アラタ:8歳+7枠で勝ち切り条件が重なりやすい

  • ミステリーウェイ:7歳+騙馬で過去傾向の不利条件が重なる

  • アドマイヤテラ:7枠で頭固定をしにくく、外枠リスクが強め

  • ジャスティンパレス:内枠で後ろに置かれる形だと詰まりやすく、勝ち切り条件が厳しくなる

  • エルトンバローズ:8枠で距離ロスが大きく、距離面の不安も出やすい

  • サンライズジパング:距離と適性の不透明さが残りやすく、強気にしにくい

  • ミュージアムマイル:内枠で折り合いが崩れると距離で苦しくなりやすい

  • エキサイトバイオ:最内枠でロスは減るが、格上相手で窮屈になると苦しい

  • タスティエーラ:8枠で勝ち切りより相手向きに寄せた方が安全になる

  • シュヴァリエローズ:7歳でデータ上の上限が強く、相手までに落としやすい

  • メイショウタバル:血統傾向だけで強く押すとズレやすい枠に入るので扱いを慎重にしたい

  • マイネルエンペラー:血統傾向だけで上げるとズレやすいので他の根拠が必要になる

8歳という年齢は、過去10年の年齢データで一番きつい条件だ。

さらに7枠は枠順データで勝ち切りが出にくい側に寄る。

だから「勝ち馬候補」として頭固定にするのは危険になりやすい。

買うなら、前が総崩れになるような消耗戦で3着に滑り込む形に寄せるのが現実的だろう。

7歳以上が厳しいデータに加えて、騙馬は過去傾向で馬券圏内がほぼ出ていない扱いにしてきた。

つまり「データの不利条件が重なる側」だ。

ここをひっくり返すには、当日の気配がはっきり良いこと、展開が向くこと、そして人気が必要以上に落ちすぎないことが欲しい。

買うとしても頭ではなく相手、しかも点数を増やしすぎない使い方が合う。

7枠は勝ち切りが出にくい傾向の側で、外枠の距離ロスも乗りやすい。

だから軸や頭固定は慎重にしたい。

買うなら「好位で脚をためてロスを増やさない」形が前提で、少しでも外を回す形になるとリスクが上がるだろう。

枠を理由に評価を落とし、押さえに回すのが筋になる。

2枠は内でロスを抑えられる反面、後ろからの競馬になった時に進路が詰まりやすい。

ここまでの消し条件では「追い込み寄りで勝ち切りが薄い」扱いを強めにしてきたので、勝ち切り候補にするには仕掛けを早めて位置を取りにいく形が必要だろう。

買い方としては、単勝より連系の相手、あるいは2〜3着の軸に寄せた方がデータと噛み合いやすい。

8枠は枠順データで勝ち切りが出ていない側で、外を回す距離ロスが積み重なる。

さらに距離が延びる条件で折り合いが難しくなりやすい、という注意もこれまで出してきた。

だから「頭固定」は避けたい。

買うなら、前が落ち着いて内へ入れられる形が必要で、序盤から外を回す形なら評価を下げるのが自然だろう。

ここまでのやり取りの中では「距離と適性が合うかが最大の焦点」という置き方をしてきた。

つまり、過去傾向のど真ん中で押せる材料が少なく、リスクが読みにくいタイプだ。

だから買うなら、他の馬を軸にして3着押さえに置くのが無難になる。頭で狙うには追加の強い根拠が必要だろう。

2枠4番は立ち回りとしては良いが、距離が延びた時に折り合いが崩れると一気に苦しくなる、という注意をこれまでの流れで強めに置いてきた。

つまり「能力は認めるが、消し条件に触れる形が起きやすい」というタイプだ。

買うなら、道中で落ち着いて走れるかを重視して、頭固定より連系の軸寄りが安全になるだろう。

1枠1番は距離ロスを減らせるが、周りの馬に囲まれて動けない形になると弱点が出やすい。

相手が強い舞台なので、少しでも窮屈になると挽回が難しい。

買うなら「内で脚をためて、直線で前が開く」条件が要るので、点数を増やしすぎず、押さえの位置が現実的だろう。

8枠16番はシンプルに距離ロスの不利を背負う。

能力が高い馬でも、外を回して動くと最後が甘くなるリスクが上がる。

だから勝ち切りの頭固定は避けて、相手の中心として2〜3着を厚くする発想が噛み合いやすい。

7歳という時点で年齢データの壁が強い。

枠は4枠で悪くないが、年齢の条件はそれ以上に重い消し条件として扱ってきた。

買うなら、展開がハマって粘り込む形の3着まで、という線引きが現実的だろう。

血統傾向のまとめでは「血統だけで強く押すとズレやすい枠」に入る側として扱ってきた。

つまり、血統面だけで買い目の中心に置くと危険だという意味だ。

買うなら、逃げ先行の形を作れるか、当日の隊列がどうなるかを主役にして判断し、血統は補助に留めるのが筋になる。

こちらも血統傾向のまとめでは「血統だけで上げるとズレやすい」側に置いてきた。

だから他の根拠、たとえば先行で立ち回れるか、当日の馬場が重くならないか、枠の中でロスなく運べるか、そういう要素が揃わない限りは強くは押しにくい。

買うなら相手、特に3連系の押さえが現実的だろう。

有馬記念の
AI予想まとめ

過去傾向・消しデータが影響しそうな馬ランキング

消しデータに触れつつ、それぞれのデータについて細かく紹介していくその前に。

次に有馬記念に出走する馬がデータで見て、それぞれどれくらい有利か不利かを先んじて見える化してみよう。

11項目ある傾向データを点数にして、出走予定の馬をランキング順に並び替え。

さらに有馬記念ならではのデータの優先順位で点数を調整してみた。

その点数順がこちらだ。

※右にスクロール可能

馬名 合計点数 人気別成績 前走レース別成績 前走着順別成績 脚質別成績 枠順別成績 馬場ごとのデータ 配当傾向 性齡別データ 関西関東の勝率成績 血統傾向 リピータースコア
ダノンデサイル 104
レガレイラ 94
シンエンペラー 82
コスモキュランダ 82
ミュージアムマイル 80
タスティエーラ 76
ジャスティンパレス 72
エキサイトバイオ 72
メイショウタバル 71
マイネルエンペラー 70
エルトンバローズ 70
サンライズジパング 68
ミステリーウェイ 58
アドマイヤテラ 48
シュヴァリエローズ 40
アラタ 35

※各項目を「◎○△−✕」で点に置き換えて合計点にした(◎が一番プラス、✕が一番マイナス)。有馬記念は「上位人気が強い」「前走10着以下は弱い」「先行有利」「4~5枠が安定」という傾向が目立つので、人気・前走着順・脚質・枠・年齢を重めにした。
※人気別成績と配当傾向は、当日の最終オッズがまだ固定しきらない前提なので、「この馬は上位人気になりそうか、人気薄になりそうか」という見立ても混ぜている。

この表は「過去10年の傾向に、今回の枠順と現状の脚質配置を当てはめた時に、どの馬が得をしているか」を見るものだ。

結論としては、ダノンデサイルが一番バランス良く条件が揃っている。

先行想定で5枠9番は枠の後押しが強く、前走もG1で大きく崩れていない。軸にしやすいのはこういうタイプだろう。

次点はレガレイラだ。

枠は3枠5番で動きやすく、有馬の舞台経験もプラスに働く。

脚質が中団想定なので「先行有利」のデータだけで押し切るのは危険だが、能力で帳尻を合わせられる可能性は十分ある。

中穴で面白いのは、点が高めに出ているシンエンペラーコスモキュランダだ。

どちらも先行想定で枠も悪くない。

ただ、前走着順が「4~9着ゾーン」に入っていて、勝ち切りよりは相手向きになりやすい。

ここは買い方で差が出るところだ。

一方で、点が伸びない馬にも理由がある。

7~8枠に入った差し寄り、あるいは高齢馬は、過去傾向上「勝ち切り」の壁が高い。

さらに前走大敗や競走中止(止)は、過去データ上の消し条件に触れやすい。

こういう馬を買うなら、過去傾向よりも「今回の状態」「当日の馬場」「展開が極端に振れるか」を優先して上書きする必要があるだろう。

最後に大事なのは、過去傾向は“土台”であって、予想の結論はここだけで決めない方がいいという点だ。

有馬記念は特に、当週の追い切り・当日馬体重・当日の馬場と風・最初の隊列(逃げが単騎かどうか)が着順を動かしやすい。

だからこの表で「有利な形の馬」を絞り込みつつ、最後は当日の気配で微調整するのが一番ブレにくいはずだ。

それではここから11項目の各データと、予想にどう使うか、その活用方法と消しデータをさらに細かく紹介していく。

上記の早見表だけでさっくり使うのではなく、自分でもデータを吟味したい人は活用してみてくれ。

有馬記念
全頭診断追い切りまとめ

【人気別成績】

有馬記念の過去10年で、何番人気が上位入線しているのかをまとめてみた。

※右にスクロール可能

人気帯 勝率 連対率 複勝率 平均
着順
最頻
着順
期待値スコア
〈単勝回収率〉
1番人気 50.0% 60.0% 60.0% 3.4 1 114.0%
2番人気 20.0% 30.0% 60.0% 3.6 3 119.0%
3番人気 10.0% 20.0% 50.0% 4.9 3 89.0%
4〜6番人気 3.3% 13.3% 23.3% 6.8 10 36.3%
7〜9番人気 3.3% 10.0% 13.3% 8.4 8 56.7%
10番人気以下 0.0% 2.9% 2.9% 11.1 13 0.0%

有馬記念の過去10年は「勝ち馬は上位人気から」がかなり強い。

1番人気は勝率50%で、軸としても勝ち切りとしても最優先だろう。

2番人気は勝率こそ20%だが複勝率60%で、相手の中心に置きやすい。

3番人気も複勝率50%で、3連系の3列目を厚くする時に効く。

一方で、4〜6番人気は勝ち切りがかなり難しく、頭固定で狙うほどの根拠がないなら「ヒモ評価」が現実的だ。

7〜9番人気は勝ちもあるが、確率的には薄いので、広げるなら1頭までに理由を持って入れる方がバランスがいい。

10番人気以下は勝ち0で複勝率も2.9%しかないから、基本は消しの起点にして組み立てた方が回り道になりにくいだろう。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • 勝ち切りの軸は「当日1〜3番人気」から作るのが基本だろう。現時点の予想オッズだとレガレイラ、ミュージアムマイル、ダノンデサイルが上位人気になりやすく、まずはここを軸候補として扱う

  • 相手の中心は「2番人気帯」を重くするのが効きやすい。ジャスティンパレス、メイショウタバル、タスティエーラが2〜5番人気あたりなら、3連系の相手本線に置きやすい

  • 「4〜6番人気帯」は頭よりも2〜3着で拾う発想が合う。アドマイヤテラ、ヘデントール、シンエンペラー、サンライズアースがこの人気帯なら、相手評価で馬券の型を作る

  • 「7〜9番人気帯」は基本薄いが、入れるなら1頭だけ理由を持ってだろう。ビザンチンドリーム、エルトンバローズ、コスモキュランダがこの人気帯なら、最後の押さえ候補になる

  • 消し条件の核は「当日10番人気以下は基本消し」だ。アラタ、シュヴァリエローズ、サンライズジパング、ライラック、ミステリーウェイ、スティンガーグラス、ディマイザキッドが10番人気以下に入りそうなら、強い裏付けがない限り評価を下げる

  • 例外を作るなら「馬場や展開が極端に振れる時」だけに絞るのが現実的だろう。人気薄でも距離適性を説明しやすいマイネルエンペラー、シュヴァリエローズのようなタイプは、その例外枠に残しやすい

【前走レース別成績】

過去10年の有馬記念に出走した馬を、前走の格(クラス)別に成績を集計してみた。

※右にスクロール可能

前走レース 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
G1 31.0% 65.5% 100.0% 9 10 10 0
G2 100.0% 100.0% 100.0% 1 0 0 0
G3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0 0 0
OP・L 0.0% 0.0% 0.0% 0 0 0 0

3勝クラス

以下

0.0% 0.0% 0.0% 0 0 0 0

上位(1〜3着)に限って見ると、前走がG1の馬が圧倒的に多いという結果だ。

言い換えると、有馬記念は「G1で揉まれてきた実績馬が、そのまま力を出し切る」形になりやすいレースだろう。

例外はゼロではなく、G2からでも勝ち切った年はある。

ただし、それは少数派なので、予想の出発点は「前走G1の組を軸にする」が合理的になる。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消去法まとめ
  • 活用方法:前走がG1の馬を軸候補として最優先に置くと読みやすい(登録馬ではレガレイラ、ダノンデサイル、タスティエーラ、ジャスティンパレス、ミュージアムマイル、シンエンペラーがこの扱いの中心になりやすい)
  • 消しデータ・消し条件:前走がG3以下(オープン・リステッド含む)で、今回いきなり相手が強くなる形は評価を下げたい(登録馬ではディマイザキッド、スティンガーグラス、ミステリーウェイはこの方向の警戒が必要になりやすい)

【前走着順別成績】

過去10年の前走での着順別に振り分け、それぞれの勝率をまとめてみた。

※右にスクロール可能

前走

着順

勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数

勝率-

連対率

1着 12.8% 17.9% 28.2% 5 2 4 28 -5.1%
2着 0.0% 16.7% 25.0% 0 2 1 9 -16.7%
3着 9.1% 18.2% 18.2% 2 2 0 18 -9.1%

4~9

5.8% 11.5% 21.2% 3 3 5 41 -5.8%

10着

以下

0.0% 2.9% 2.9% 0 1 0 33 -2.9%

前走着順は、有馬記念の「勝ち切り」に直結しやすいデータだろう。

過去10年は、前走10着以下からの勝利がゼロで、前走6着以下(掲示板外が多いゾーン)からも勝ち馬が出ていない流れが強い。

だから本線の軸は、前走で最低でも5着以内にまとめている馬から組み立てるのが安全だ。

ただし「馬券圏内」まで広げると話が変わる。

前走4~9着の複勝率は21%ほどあり、勝ち切りは難しくても2~3着に滑り込む余地は残る。

人気どころが前走で勝ち切っていない年でも、有馬記念はコース形態と位置取りの要素で着順が入れ替わりやすい。

前走で負けた理由がはっきりしていて、巻き返せる根拠がある馬は、相手として拾う意味が出てくるだろう。 

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータまとめ
  • 活用方法:軸は「前走1~5着」を優先し、レガレイラ、ダノンデサイル、ミュージアムマイル、メイショウタバル、タスティエーラ、ジャスティンパレスは前走着順がこのゾーンに入っているかを最初に確認してから主軸候補に置く

  • 活用方法:相手は「前走4~9着」からも拾えるので、シンエンペラー、コスモキュランダ、サンライズアース、アドマイヤテラ、エルトンバローズは前走で負けた理由が説明できるならヒモで厚くする価値がある

  • 消しデータ・消し条件:前走10着以下は勝ち切りが極端に難しいので、アラタ、ディマイザキッド、スティンガーグラス、シュヴァリエローズ、ミステリーウェイ、サンライズジパング、ライラックが前走10着以下に該当するなら基本は大きく評価を下げたい

  • 消しデータ・消し条件:前走6着以下も勝ち切りが出ていない流れなので、上の馬たちが6着以下だった場合は「勝ち馬候補」からは外し、買うなら3列目までに落とす判断が現実的だろう

  • 例外の扱い:海外帰りや明確な不利で大敗したパターンだけは、着順そのものを鵜呑みにせず、ビザンチンドリームのようなタイプは「不利の中身」を確認して例外扱いする余地を残す

【脚質別成績】

過去10年の有馬記念の脚質別に成績を振り分け、まとめてみた。

※右にスクロール可能

脚質 勝率 連対率 複勝率 勝率-
複勝率
勝利数 2着数 3着数 着外数
逃げ 10.0% 10.0% 40.0% -30.0% 1 0 3 6
先行 15.2% 24.2% 30.3% -15.2% 5 3 2 23
差し 6.1% 15.2% 19.7% -13.6% 4 6 3 53
追込 0.0% 2.0% 6.0% -6.0% 0 1 2 47

有馬記念の過去10年は、先行が勝ち切りで一歩強い。

コーナーが多い中山の2500メートルは、最後の直線に入る前の位置取りで勝負が決まりやすく、先行はその形を作りやすいからだろう。

逃げは勝率自体は高くないが複勝率が40%もあるので、勝ち切りよりも「残って2〜3着」のイメージが近い。

差しは勝ち星こそ多くないが、2着が多くて連対率は追込より明確に高い。

つまり「後ろからでも届く形」はあるが、直線一気の追込まで下げると勝ち切りが遠くなる、という見方がしやすい。

前が緩めば先行有利がさらに強まり、逆に前が速くなって消耗戦になれば、差し(特に早めに動ける差し)が浮上しやすいだろう。

予想への活用方法と消しデータ

予想活用方法と
消しデータ
  • 活用方法:先行の勝ち切りが多いので、前に行ける形を持っている馬は評価を上げたい。登録馬ならメイショウタバル、サンライズアース、マイネルエンペラー、コスモキュランダは「先行して粘る形」が作れそうなら重宝しやすい

  • 活用方法:差しは2着が目立つので、相手本線で厚く使うのが合う。登録馬ならタスティエーラ、ダノンデサイル、シンエンペラー、レガレイラは「中団から早めに動ける」競馬ができるかを見て相手の中心に置きたい

  • 消しデータ・消し条件:追込は勝ち切りがゼロで複勝率も低いので、後ろから末脚に賭けるだけの馬は評価を下げたい。登録馬ならライラック、アラタ、シュヴァリエローズは展開が速くならない限り注意が必要だ

  • 消しデータ・消し条件:先行有利の年に差し追込を買うなら「自分から動けるか」が条件になる。登録馬ならジャスティンパレスは末脚頼みになりすぎる形だと取りこぼしが増えるので、位置取りの改善が見えないなら勝ち切り候補から外したい

  • 消しデータ・消し条件:逃げは複勝率は高いが勝率は高くないので、単勝軸より連系の軸向きだ。登録馬のメイショウタバルを買うなら、単勝一辺倒より「頭もあるが2〜3着も厚く」の配分にしたい

  • 活用方法:前が速くなって差しが台頭する読みなら、差しの中でも「早めに上がっていける」タイプを優先したい。登録馬ならタスティエーラ、シンエンペラー、ダノンデサイルはその条件で評価を上げやすい

【枠順別成績】

過去10年の有馬記念でどの枠に入った馬がどれだけの結果を挙げているかを成績でまとめてみた。

※右にスクロール可能

枠順 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
1枠 5.6% 11.1% 22.2% 1 1 2 14
2枠 0.0% 10.0% 15.0% 0 2 1 17
3枠 10.0% 15.0% 20.0% 2 1 1 16
4枠 15.0% 15.0% 25.0% 3 0 2 15
5枠 15.0% 25.0% 30.0% 3 2 1 14
6枠 5.0% 10.0% 15.0% 1 1 1 17
7枠 0.0% 5.0% 10.0% 0 1 1 18
8枠 0.0% 10.0% 15.0% 0 2 1 17

枠順だけで結論は出せないが、過去10年は「4〜5枠が一番安定して強い」という形だ。

中山2500メートルはコーナーが多くて、外を回す距離ロスが積み重なりやすい。

だから真ん中あたりの枠が、位置取りと進路取りの両方で無理をしにくいのだろう。

一方で7〜8枠は勝ち切りが出ていない。

ただし2着や3着は普通にあるので、外枠だから消し切るというより「勝ち切り評価を落として、相手・連下で残す」使い方が現実的だ。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • 活用方法:過去10年の枠傾向では4〜5枠が一番安定しやすいので、5枠のダノンデサイル、コスモキュランダは「枠の後押しがある有力どころ」として軸や相手の中心に置きやすい
  • 活用方法:3枠も数字は悪くないので、レガレイラ、メイショウタバルは「力を出しやすい並び」に入ったと見てよく、馬券の中心から外しにくい
  • 活用方法:6枠は可もなく不可もなくで、ミステリーウェイ、マイネルエンペラーは「展開と位置取りが噛めば2〜3着の押さえ」に向く枠だ
  • 消しデータ・消し条件:7枠は複勝率が低く勝ち切りも出ていない傾向なので、7枠のアドマイヤテラ、アラタは「勝ち切り評価」を下げ、買うなら相手寄りに落とすのが筋だ

    消しデータ・消し条件:8枠も勝ち切りが出ていない傾向なので、8枠のエルトンバローズ、タスティエーラは「頭固定」を避け、相手や3着付けで厚くする使い方が噛み合いやすい
  • 活用方法:内枠は距離ロスを抑えやすい反面で包まれやすいので、1枠のエキサイトバイオ、シンエンペラー、2枠のジャスティンパレス、ミュージアムマイルは「道中で動ける形か、進路が作れるか」を重視して評価を決めたい
  • 消しデータ・消し条件:内枠で後ろからの競馬になりやすいタイプは、詰まって不発になりやすいので注意が必要だ。ジャスティンパレス、ミュージアムマイルは位置取りが後ろに寄りすぎるなら評価を下げたい

【馬場ごとのデータ】

過去10年の有馬記念での馬場状態ごとに結果がどうなったかをまとめてみた。

※右にスクロール可能

馬場

状態

先行馬の
複勝率
差し馬の
複勝率
1~3番人気の
勝率

4番人気以下の
勝率

平均走破
タイム
35.1% 13.2% 77.8% 22.2% 2:32.4
稍重 16.7% 20.0% 100.0% 0.0% 2:32.2
データなし データなし データなし データなし データなし
不良 データなし データなし データなし データなし データなし

まず前提として、過去10年の大半は良馬場で、重や不良はサンプルがない。

だから予想の土台は「良馬場想定」で組み立てるのが筋だろう。

良馬場では先行の複勝率が35.1%で、差しの13.2%よりかなり高い。

中山2500はコーナーが多くて直線が短いぶん、4コーナーで前にいられる馬がそのまま押し切りやすい形になりやすい。

人気の面でも良馬場は上位寄りで、勝ち馬の77.8%が1〜3番人気だ。

ただし残り22.2%は4番人気以下が勝っているので、「上位人気だけで固定して終わり」にはならない。

相手や3列目は、先行できる中穴まで含めて組んだ方が破綻しにくいだろう。

稍重は2018年だけの1例で、数字が揺れやすい。

そこでは差しの複勝率が先行より高く、馬場が重くなるほど位置取りの固定よりも、スタミナと長く脚を使えるかが効きやすい可能性はある。

ただし平均タイムは良と大差がなく、馬場だけで決め打ちするより、当日のペースと隊列を合わせて考える方が現実的だ。

予想活用方法と消しデータ

活用方法と消しデータ
  • 良馬場前提なら「4コーナーで前にいられる馬」を軸の中心に置きやすい:メイショウタバル、サンライズアース、マイネルエンペラー、コスモキュランダ

  • 良馬場で上位人気になりそうな馬は、先行できるなら勝ち切りまで、差しでも連軸として扱いやすい:レガレイラ、ダノンデサイル、タスティエーラ、ミュージアムマイル

  • 良馬場で差し寄りの有力馬は、頭固定より2〜3着を厚くする方が噛み合いやすい:ジャスティンパレス、シンエンペラー

  • 雨で稍重に寄る読みなら「前だけで決め打ち」を弱めて、差し勢を相手本線に残す方が安全だ:ジャスティンパレス、ビザンチンドリーム、ライラック

  • 平均タイム差が小さいので、馬場状態そのものより「メイショウタバルが単騎で運べるか、他が競って速くなるか」で差し勢の評価を動かすのが合理的だ:メイショウタバル、レガレイラ、ダノンデサイル

  • 良馬場でスローペース寄りになりそうな時に、後ろからの一発に寄りすぎる馬は複勝率が落ちやすいので評価を下げたい:ライラック、アラタ、ミステリーウェイ

  • 良馬場で「4番人気以下」かつ「差し寄り」になりそうな馬は、勝ち切り期待を持ちにくいので買うなら3連系の3列目寄りに落としたい:シュヴァリエローズ、ディマイザキッド、スティンガーグラス

  • 良馬場で距離ロスが増えやすい形(外を回す・動くのが遅れる)になりそうなタイプは、差しでも届かない負け方になりやすいので注意したい:エルトンバローズ、サンライズジパング

  • 稍重は1例しかないので「稍重だから全消し/全買い」は危険だが、それでも当日10番人気以下まで広げる買い方は回収の軸が崩れやすい:アラタ、ディマイザキッド、ミステリーウェイ、スティンガーグラス

【配当傾向と配当バランス指数】

過去10年の馬券の払い戻しと、3連単と単勝の差を指数化してどれだけ荒れやすいかを数値から考えてみた。

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年度 3連単 3連複 馬単 馬連 単勝
2024 196,520円 20,850円 33,100円 20,470円 1,090円
2023 42,110円 8,050円 4,380円 2,730円 520円
2022 9,740円 2,520円 1,770円 1,320円 230円
2021 7,180円 1,440円 2,070円 1,740円 210円
2020 50,150円 7,370円 11,360円 10,330円 250円
2019 57,860円 10,750円 6,130円 2,990円 670円
2018 25,340円 4,910円 2,400円 940円 890円
2017 25,040円 5,420円 3,810円 3,170円 190円
2016 3,940円 1,050円 770円 440円 260円
2015 125,870円 20,360円 13,780円 6,840円 1,700円
年度 配当バランス指数
((3連単÷単勝配当)×100)
2024 18,029
2023 8,098
2022 4,235
2021 3,419
2020 20,060
2019 8,636
2018 2,847
2017 13,179
2016 1,515
2015 7,404

過去10年の有馬記念は「単勝は安めに寄りやすい年」と「三連系が一気に跳ねる年」の差が大きい。

分かりやすいのは2016・2021・2022で、三連単が1万円以下に収まっていて、上位が素直に来た年だ。

こういう年は、広げすぎる買い方が配当の割に合いにくい。

逆に2020・2024は配当バランス指数が突出して高く、単勝が極端に高いわけではないのに三連単が大きく跳ねている。

これは「勝ち馬は上位寄りでも、2〜3着に人気薄が混ざる」形が起きやすいことを示す。

年末の中山2500は展開と位置取りのズレが着順に直結しやすいから、2025も“頭は堅め、相手で荒れる”の想定は常に残して組み立てたい。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • 配当バランス指数が高い年の基本形は「軸は人気側、ヒモに人気薄を混ぜて跳ねる」だ。2025でこの買い方をやるなら、軸候補はレガレイラ、ダノンデサイル、タスティエーラ、ミュージアムマイルに寄せて、ヒモ側でアドマイヤテラ、サンライズアース、シンエンペラー、ヘデントールを厚めに残す
  • 指数が高い年は、2着か3着に「見落とされやすい実力馬」が入りやすい。ヒモ穴の置き場としては、マイネルエンペラー、シュヴァリエローズ、エルトンバローズ、ビザンチンドリームは三連複の相手で価値が出やすい
  • 三連単が低い年(2016型)を想定するなら、点数を絞って馬連・馬単寄りに寄せた方が噛み合う。人気の中心になりそうなレガレイラ、ダノンデサイル、ミュージアムマイル、タスティエーラを上位固定にして、相手はジャスティンパレス、シンエンペラー、メイショウタバルあたりまでで止める
  • 2020や2017みたいに「単勝は安いのに三連単が高い」年は、勝ち馬が強い年でも起きる。だから“強い本命がいるから三連系は安い”と決めつけない方がいい。強い本命を軸にするなら、2〜3着にエルトンバローズ、マイネルエンペラー、シュヴァリエローズみたいな別路線の馬を一頭だけ混ぜる発想が合う
  • 消し条件として一番分かりやすいのは「単勝が極端に安い年を想定しているのに、三連単を無理に広げる」だ。人気の中心が固いと読むなら、アラタ、ディマイザキッド、スティンガーグラス、ミステリーウェイ、サンライズジパング、ライラックまで手を広げる買い方は配当の割に合いにくい
  • 逆に“ヒモ荒れ”を狙う時の消し条件は「人気薄を頭に置く」だ。過去10年の配当の動きは、基本的に頭が全部大穴で爆発したというより、頭は人気〜中穴で、ヒモが荒れている。だからアラタ、ディマイザキッド、スティンガーグラス、ミステリーウェイ、サンライズジパング、ライラックは、買うとしても2〜3着の置き場に寄せる
  • メイショウタバルは展開で配当を動かす側の馬になりやすい。単勝を当てに行くより、メイショウタバルが作る流れを前提に、先行残りならサンライズアース、マイネルエンペラー、差し台頭ならジャスティンパレス、レガレイラを相手に寄せる、という使い分けが現実的だろう

【性齢別成績】

過去10年の有馬記念の性別・年齢別の成績をまとめてみた。

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性別 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
牡馬 6.0% 12.0% 18.8% 7 7 8 95
牝馬 7.7% 15.4% 20.5% 3 3 2 31
騙馬 0.0% 0.0% 0.0% 0 0 0 2
年齢 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
4歳 7.0% 18.6% 20.9% 3 5 1 34
5歳 3.8% 7.7% 17.3% 2 2 5 43
6歳 0.0% 4.5% 9.1% 0 1 1 20
7歳 0.0% 0.0% 0.0% 0 0 0 10
8歳 0.0% 0.0% 0.0% 0 0 0 4

性別は「牝馬が少し良い数字」だが、出走数が少ないぶんブレやすい。だから性別だけで結論を出すのは危ない。

ただ、牝馬は“牝馬だから軽視”をやると取りこぼしやすい、くらいの示唆にはなるだろう。

逆に騙馬は過去10年で馬券圏内がゼロで、そもそも出走がほとんどない。

買うなら、他の根拠(距離実績・中山適性・近走内容)が強くないと釣り合いにくい。

年齢は差がはっきり出ている。

4歳が勝率・連対率で一番安定していて、5歳は複勝率こそ悪くないが勝ち切りが落ちる。

6歳以上は「勝ち」がなく、7歳以上は3着内ゼロだ。

中山2500メートルは位置取りのロスとスタミナの配分が厳しく、ピークが過ぎた馬が巻き返すには条件が多く必要になる、という見方が自然だろう。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • 軸の中心は4歳に置きやすい。登録の4歳はアドマイヤテラ、コスモキュランダ、サンライズアース、サンライズジパング、シンエンペラー、スティンガーグラス、ダノンデサイル、ディマイザキッド、ビザンチンドリーム、ヘデントール、メイショウタバル、レガレイラだ
  • 5歳は相手の本線に回しやすい。登録の5歳はエルトンバローズ、タスティエーラ、マイネルエンペラーだ 
  • 6歳は「勝ち切り」を強くは取りにくいので、買うなら連下寄りに落とすのが筋だ。該当はジャスティンパレス、ライラックだ
  • 7歳以上は過去10年で3着内ゼロなので、基本は大幅割り引きにする。該当はシュヴァリエローズ、ミステリーウェイ、アラタだ
  • 牝馬は出走数の割に好走率が上なので、条件が合う牝馬を過小評価しない。登録の牝馬はレガレイラ、ライラックだ

    騙馬は過去10年で馬券圏内ゼロなので、買うなら「他の強い根拠」が必要になる。登録の騙馬はミステリーウェイだ

【所属別成績と成績比率】

過去10年の有馬記念における、関東馬(美浦所属)と関西馬(栗東所属)の成績をまとめて、どちらが優勢かに関してもわかるようにしてみた。

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所属 勝率 連対率 複勝率 勝利数 2着数 3着数 着外数
関西馬 4.7% 12.3% 18.9% 5 8 7 86
関東馬 9.6% 13.5% 19.2% 5 2 3 42
指標 比率
(関西馬 ÷
関東馬)
関西馬 関東馬
勝率 0.49 4.7% 9.6%
連対率 0.91 12.3% 13.5%
複勝率 0.98 18.9% 19.2%

勝利数は関西馬と関東馬で5勝ずつ同数だが、出走頭数が関西馬の方が多いぶん、勝率は関東馬が高く出ている。

とはいえ複勝率はほぼ同じで、比率でも0.98と差が小さい。

結論としては「勝ち切り(1着)だけは関東馬を少し上に置きやすいが、馬券圏内(3着内)では所属差は強い決め手になりにくい」という扱いが現実的だろう

予想への活用方法と消しデータ

活用方法
消しデータまとめ
  • 勝ち切り狙いの軸は、同じ能力評価なら関東馬を少し優先しやすい(レガレイラ、タスティエーラ、ヘデントールは「頭の候補」に置きやすい)
  • 複勝率はほぼ同じなので、関西馬だから相手から落とす発想は危険だ(ダノンデサイル、メイショウタバル、シンエンペラー、ジャスティンパレス、アドマイヤテラは相手の中心から外しにくい)
  • 関西馬の勝率は関東馬より低いので、関西馬の中穴以下を「頭固定」に寄せすぎるのは効率が悪くなりやすい(サンライズアース、エルトンバローズ、ビザンチンドリーム、シュヴァリエローズは買うなら2〜3着寄りが噛み合いやすい)
  • 関東馬の勝率が高いといっても、関東馬なら何でも買えるわけではない。実績やローテが弱い馬は所属で底上げされない(アラタ、ディマイザキッド、ライラック、コスモキュランダ、スティンガーグラスは「所属だけで上げる」をやらない方がいい)
  • 所属データは「迷った時の最後の一押し」に留めるのが一番事故が少ない。軸候補の二択で迷った時だけ使うのが向く(レガレイラとダノンデサイル、タスティエーラとメイショウタバルみたいな並びで最後の優先度を決める時に効く)

【血統別傾向成績】

過去10年の有馬記念における主な父系統別の成績をまとめてみた。

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血統傾向 勝利数 連対数 複勝数 特記事項

ハーツクライ系

(スワーヴリチャード含む)

3 3 5

勝ち馬が複数出ている。

中山2500で求められやすい

「長く脚を使う力」と

「コーナーでの立ち回り」が

噛み合いやすい枠だ

ディープインパクト系

(キズナ含む)

1 4 6

3着内が多い。

勝ち切りは少ないが、

2着に来る回数が目立つので

相手の中心に置きやすい

ブラックタイド→

キタサンブラック系

2 3 4

先行して押し切る形が強い。

持久力とレースの形を作る力が

結果に直結しやすい

ロベルト系

(エピファネイア・

スクリーンヒーロー・

モーリス)

2 3 6

パワーと底力寄りで、

消耗戦でも踏ん張りやすい。

勝ち馬も複数出ている

キングカメハメハ系

(ドゥラメンテ・

カナロア含む)

0 3 4

3着内はあるが勝ち切りが出ていない。

2着止まりが多く、

相手向きの出方になりやすい

輸入欧州型

(バゴ・ハービンジャー)

2 2 3

勝ち馬が出ている。

展開や馬場の影響を

受けにくいタイプが出やすく、

年によっては一気に浮上する

その他

サンデーサイレンス系

(マンハッタンカフェ・

ネオユニヴァース)

0 2 2

連対まで来ている。

枝が違っても実力が足りていれば

相手では十分に足りる

ステイゴールド系

(オルフェーヴル・

ゴールドシップ)

0 0 0

この10年の

「1〜3着」の中では該当がいない。

血統だけで後押しは作りにくい枠だ

血統だけで結論は出せないが、有馬記念は「どの系統が強いか」よりも、「中山2500で強みが出やすい枝はどれか」を見た方が当たりやすい。

勝ち馬が複数出ているのはハーツクライ系、ブラックタイド→キタサンブラック系、ロベルト系、そして輸入欧州型で、どれも共通してスタミナだけでなく「道中で脚を使わされても最後まで踏ん張れる強さ」を持ちやすい。

一方で、ディープインパクト系は3着内が多いのに勝ち切りが少なく、キングカメハメハ系は勝ち切りが出ていない。

これは能力の優劣というより、「勝ち切るために必要な位置取りや流れ」との相性が、過去10年ではそういう形になりやすかった、という捉え方が現実的だろう。

だから2025も、血統を“本命決め打ちの道具”にするより、「軸にしやすい枝/相手で買いやすい枝」を分ける道具として使う方が事故が減る。

予想への活用方法と消しデータ

活用方法と
消しデータ
  • 血統トレンドで軸候補を作るなら、勝ち馬が複数出ている枝を優先したい:レガレイラ、ミステリーウェイ、ダノンデサイル、ビザンチンドリーム
  • ディープインパクト系は「勝ち切りより相手」で数が出ているので、単勝より馬連・三連系の相手で価値が上がりやすい:ジャスティンパレス、シュヴァリエローズ、サンライズジパング、スティンガーグラス、コスモキュランダ、エルトンバローズ、ディマイザキッド
  • キングカメハメハ系は過去10年で勝ち切りが出ていないので、頭固定は慎重にして相手寄りで組み立てたい:アドマイヤテラ、エキサイトバイオ、サンライズアース、アラタ、ヘデントール、ミュージアムマイル
  • 輸入欧州型が勝っている年もあるので、海外実績や持久戦になりそうな年は血統面の後押しとして拾いやすい:シンエンペラー、タスティエーラ
  • ステイゴールド系は直近10年の「1〜3着」では該当がいないので、血統だけで上げるとズレやすい。買うなら状態や展開の根拠を必ずセットにしたい:メイショウタバル、マイネルエンペラー、ライラック
  • 消しデータ・消し条件として分かりやすいのは「血統的に勝ち切り実績が薄い枝を、単勝や三連単の頭で厚く買わない」だ:アドマイヤテラ、エキサイトバイオ、サンライズアース、アラタ、ヘデントール、ミュージアムマイル、メイショウタバル、マイネルエンペラー、ライラック

【リピータースコア】

過去10年のリピータースコアをまとめた。

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出走

回数

出走

勝利

2着

3着

着外

勝率

連対

複勝

平均

着順

リピーター

スコア

1回目 117 9 8 4 96 7.7% 14.5% 17.9% 8.58 13.4
2回目 32 0 2 4 26 0.0% 6.2% 18.8% 7.73 8.3
3回目 7 1 0 2 4 14.3% 14.3% 42.9% 6.57 23.8

4回目

以上

4 0 0 0 4 0.0% 0.0% 0.0% 11.25 0.0

直近10年は、出走の大半が「1回目」で、勝ち馬もほぼ1回目から出ている。

だから「リピーターだから強い」と決め打ちするとズレやすいだろう。

一方で3回目の複勝率が跳ねているのは事実で、これは“何度も出られるほどの実力馬が、適性も噛みやすい”という意味合いが強い。ただし母数が7頭しかないので、過信は禁物だ。

4回目以上は着外ばかりで、ここまで来ると「実力はあるがピークが過ぎている」か「もう一段足りない」のどちらかになりやすい、と見ておくのが無難だろう。

予想への活用方法と消しデータ

予想の活用法
消しデータまとめ
  • 活用方法:このデータは「初出走が多いレースだから、初出走だから不利とは言いにくい」という前提確認に使うのが一番効く。登録馬の大半(アドマイヤテラ、エルトンバローズ、コスモキュランダ、サンライズアース、シンエンペラー、メイショウタバルなど)は有馬が初出走になりやすく、リピーター要素で評価を下げる理由にはならない
  • 活用方法:有馬で一度でも3着内に入った馬は「次も形が噛むと再現しやすい」側に置きやすい。登録馬だとレガレイラ(2024:1着)、ダノンデサイル(2024:3着)は“経験がプラスに働く側”として扱いやすい
  • 活用方法:2回目は勝ち切りが出ていないので、「2回目=勝ち切り確定」にはしない方がいい。レガレイラ、ダノンデサイルが出るなら、単勝一本に寄せるより連系の軸(1〜3着の軸)としての使い方が噛みやすい
  • 消しデータ・消し条件:4回目以上は直近10年内で馬券圏内ゼロなので、同じ条件に入る馬は“経験が裏目に出る側”として警戒したい。登録馬のジャスティンパレスは直近10年内で3回出て(2022:7着/2023:4着/2024:5着)、もし出走するなら4回目に当たるので、リピーター要素だけで強くは推しにくい
  • 消しデータ・消し条件:過去に有馬へ出て大敗している馬を「経験があるから」と安易に上げない方がいい。登録馬だとライラック(2023:13着)は、経験よりも“今年の状態・位置取り・馬場”で上書きできる根拠がない限り、リピーター評価での底上げはしない方がいい
  • 活用方法:有馬経験があるが3着内がない馬は「経験だけで買う」より「他の根拠(前走内容、脚質、枠、馬場)」が揃った時にだけ拾うのが筋だ。登録馬だとタスティエーラ(2023:6着)は、この扱いが合う

傾向まとめ

これで過去傾向に関してはすべて紹介したことになる。

どうしてもボリュームがあるので、おさらいがてら傾向を一言でまとめたものを貼っておくので再確認してみてくれ。

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  人気別成績 前走レース別成績 前走着順別成績 脚質別成績 馬場ごとのデータ 枠順別成績 配当傾向 性齢別データ 関西関東の勝率成績 血統傾向 リピータースコア
データ概要

勝ち馬は

上位人気が中心で、

1番人気が特に強い

上位(1〜3着)は

前走G1組が大半

前走10着以下は好走が少なく、

前走4〜9着は

2〜3着に来る余地がある

先行が勝ち切りで強く、

追込は勝ち切りが

少ない

過去10年は良が大半で、

良は先行と

上位人気が強い

4〜5枠が安定しやすく、

7〜8枠は

勝ち切りが少ない

年によって三連系が

大きく跳ねる年がある

4歳が安定して強く、

7歳以上は3着内が少ない

勝率は関東が

やや高いが、

複勝率はほぼ同じ

勝ち馬が複数出る枝と、

相手向きの枝がある

初出走が多数で、

3回目が良い数字だが

母数が少ない

予想活用方法

軸は当日1〜3番

人気から作り、

相手に4〜6番人気を混ぜる

軸候補は前走G1組から選び、

G2以下は根拠が

ある時だけ拾う

軸は前走1〜5着を重視し、

4〜9着は相手で拾う

先行できる馬を

高く評価し、

差しは相手で厚くする

良馬場想定で

先行有利を基本に組み立て、

雨なら差しも残す

4〜5枠の有力馬を

中心に置き、

外枠の実力馬は相手で拾う

軸は人気側に置き、

ヒモで中穴を混ぜて

配当の跳ねを狙う

4歳を中心に据え、

5歳は相手、

6歳以上は連下寄りに置く

迷った時の後押しとして

関東馬を少し優先する

勝ち切りが出る枝を

軸候補にし、

相手向きの枝は連系で拾う

初出走だから不利と決めず、

有馬好走歴が

ある馬は上げ材料にする

消しデータ

当日10番人気以下は

基本は評価を下げる

前走G3以下でいきなり

相手が強くなる馬は

評価を下げる

前走10着以下は

大幅に割り引き、

勝ち馬候補から外す

追込一辺倒は

評価を下げ、

届く条件がないなら消す

良で差し寄りの人気薄は

勝ち切りを期待しにくい

7〜8枠で

勝ち切り狙いは避け、

頭固定は慎重にする

単勝が安いと読むのに

三連単を広げすぎる

買い方は避ける

7歳以上と

騙馬は大幅割り引き、

年齢だけで底上げしない

所属だけで

評価を上げない、

実績と状態が弱い馬は消す

勝ち切りが薄い枝を

単勝や三連単の頭で

厚く買わない

4回目以上や過去に

大敗続きは

経験だけで上げない

基本的な予想の活用方法に関してはこれで完璧。

ただこれだけだとそれぞれのデータが独立していて、全部の傾向をあわせて考えたときに今回の登録馬の中で結局どの馬が有利なのか不利なのかがわからないだろう。

そこでさらにここから過去傾向や消しデータを用いて、データ的にどの馬が有利なのかをランキング化したものを再度確認しよう。

過去傾向・消しデータが影響しそうな馬ランキング

ここまでまとめてきたい過去傾向や消しデータを利用して、登録馬の中で特にデータ上有利な馬をランキング化してみた。

以下の表に、2025年有馬記念の登録馬全頭を各評価項目ごとに独自指標で採点し、総合得点の高い順に並べた評価テーブルを示す。

※右にスクロール可能

馬名 合計点数 人気別成績 前走レース別成績 前走着順別成績 脚質別成績 枠順別成績 馬場ごとのデータ 配当傾向 性齡別データ 関西関東の勝率成績 血統傾向 リピータースコア
ダノンデサイル 104
レガレイラ 94
シンエンペラー 82
コスモキュランダ 82
ミュージアムマイル 80
タスティエーラ 76
ジャスティンパレス 72
エキサイトバイオ 72
メイショウタバル 71
マイネルエンペラー 70
エルトンバローズ 70
サンライズジパング 68
ミステリーウェイ 58
アドマイヤテラ 48
シュヴァリエローズ 40
アラタ 35

※各項目を「◎○△−✕」で点に置き換えて合計点にした(◎が一番プラス、✕が一番マイナス)。有馬記念は「上位人気が強い」「前走10着以下は弱い」「先行有利」「4~5枠が安定」という傾向が目立つので、人気・前走着順・脚質・枠・年齢を重めにした。
※人気別成績と配当傾向は、当日の最終オッズがまだ固定しきらない前提なので、「この馬は上位人気になりそうか、人気薄になりそうか」という見立ても混ぜている。

この表は「過去10年の傾向に、今回の枠順と現状の脚質配置を当てはめた時に、どの馬が得をしているか」を見るものだ。

結論としては、ダノンデサイルが一番バランス良く条件が揃っている。

先行想定で5枠9番は枠の後押しが強く、前走もG1で大きく崩れていない。軸にしやすいのはこういうタイプだろう。

次点はレガレイラだ。

枠は3枠5番で動きやすく、有馬の舞台経験もプラスに働く。

脚質が中団想定なので「先行有利」のデータだけで押し切るのは危険だが、能力で帳尻を合わせられる可能性は十分ある。

中穴で面白いのは、点が高めに出ているシンエンペラーコスモキュランダだ。

どちらも先行想定で枠も悪くない。

ただ、前走着順が「4~9着ゾーン」に入っていて、勝ち切りよりは相手向きになりやすい。

ここは買い方で差が出るところだ。

一方で、点が伸びない馬にも理由がある。

7~8枠に入った差し寄り、あるいは高齢馬は、過去傾向上「勝ち切り」の壁が高い。

さらに前走大敗や競走中止(止)は、過去データ上の消し条件に触れやすい。

こういう馬を買うなら、過去傾向よりも「今回の状態」「当日の馬場」「展開が極端に振れるか」を優先して上書きする必要があるだろう。

最後に大事なのは、過去傾向は“土台”であって、予想の結論はここだけで決めない方がいいという点だ。

有馬記念は特に、当週の追い切り・当日馬体重・当日の馬場と風・最初の隊列(逃げが単騎かどうか)が着順を動かしやすい。

だからこの表で「有利な形の馬」を絞り込みつつ、最後は当日の気配で微調整するのが一番ブレにくいはずだ。

有馬記念
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