天皇賞春2025の追切評価と全頭診断!SS~Cで調教判定!

どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。

2025年5月4日日曜はG1春の天皇賞。

現時点で「逃げ宣言」をしているジャンカズマが刻む淀の静寂を、阪神大賞典が生んだ怪物ジャスティンパレスが打ち破れるかどうかが今回の大きなシナリオ。

その他にも注目馬が今回も勢揃い、勝つのは”勢い”か、”実績”か、それとも”血統の底力”か。

そこでこの記事では出走馬の追切をまとめ、全頭診断を敢行。

さらに別の記事でまとめている過去10年の傾向も踏まえ、今の「注目馬」「危険な人気馬」「穴馬」までまとめたのでぜひ最後までお付き合いいただきたい。

過去10年の傾向まとめはこちら

天皇賞春2025のAI予想はこちら

この記事でわかること
  • 出走馬と騎手の
    総合評価&ランク評価
  • 追切情報と
    ランク評価
  • 過去傾向を踏まえた
    「注目馬」「危険な人気馬」
    「穴馬一覧」
  • ペース予測
    展開予想

馬アイコンこの記事を書いたのは

執筆者画像

木口 順一

競馬歴18年の42歳。

何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。

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好きなレースはやっぱり日本ダービー。

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天皇賞春の全頭診断

天皇賞春の枠順が確定。

そこで過去の傾向や、現在の馬のポテンシャル・調子に枠順の有利不利を踏まえて全頭診断を敢行。

10項目で診断し、それぞれ100点満点の合計1000点で一覧にしていく。

その項目がこちら。

診断項目
  • 基本情報
    (実績・枠順)
  • コース・距離適性
  • 馬場適性
  • 脚質
  • 近走の状態
  • 騎手・調教師
  • 血統
  • 馬体診断
  • 調教内容
  • 想定人気オッズ

1度点数ランキングを公開したあと、その点数の内訳・詳細に関しても記していく。

気になる馬がいればそれも確認してみてくれ。

全頭診断一覧はこちらだ。

※右にスクロール可能

馬名
(年齢・
性別)
合計点 一言コメント 基礎情報・枠順 コース適性 馬場適性 脚質 近走の状態 騎手・調教師 血統 馬体 調教 人気・オッズ

ヘデン

トール

(牡4)

900

菊2着→

長距離圧勝で

勢いMAX

85 95 85 85 95 95 90 80 95 95

サンライズ

アース

(牡4)

875

阪神大賞典

6馬身差、

世代頂点狙う

85 90 85 90 100 85 85 80 75 100

ジャスティン

パレス

牡6)

855

一昨年覇者、

連覇へキレ戻る

90 100 90 90 70 85 85 80 75 90

ブロー

ザホーン

(牡6)

850

昨年2着、

宝塚馬が

復調気配

95 95 90 85 80 75 85 85 75 85

ビザンチン

ドリーム

(牡4)

845

サウジ帰りでも

末脚健在

80 90 80 80 95 85 85 90 85 70

ワープ

スピード

(牡6)

813

メルボルンC

2着の実力派

85 95 80 75 90 80 70 83 75 80

プラダリア

(牡6)

799

GⅡ3勝、

良血ステイヤー

体形

85 80 85 85 60 90 85 89 75 65

マイネル

エンペラー

(牡5)

797

日経賞勝ち、

持久力勝負で

浮上

80 85 85 70 95 70 95 82 75 60

ショウナン

ラプンタ

(牡4)

783

武豊巧騎で

上位進出

虎視眈々

75 85 80 80 70 95 75 78 75 70

ハヤテノ

フクノスケ

(牡4)

780

上がり馬、

調教絶好で

一撃狙う

45 85 80 85 85 75 90 85 95 55

シュヴァリエ

ローズ

(牡7)

757

長距離

重賞2勝

良馬場歓迎

80 98 80 60 60 80 80 89 75 55

ジャン

カズマ

(牡7)

710

逃げ宣言、

展開ハマれば

粘る

50 85 75 80 80 50 75 95 75 45

アラタ

(牡8)

685

高齢も

地力健在、

掲示板狙い

65 70 70 60 90 60 80 80 60 50

リミット

バスター

(牡5)

640

格上挑戦で

力試し

30 80 70 55 75 80 85 75 60 30

ウイン

エアフォルク

(牡8)

560

近走低迷で

変わり身薄い

30 60 60 50 50 65 70 70 75 30

昨年の菊花賞で2着と健闘し、前走のダイヤモンドステークスでは4馬身差の圧勝劇を演じた実力馬だ。長距離適性は現メンバーでもトップクラスで、スタミナと底力には疑いようがない。京都・芝3200mの舞台も既に昨秋の菊花賞で経験済みで問題なく、折り合いにも不安がない。課題だったスタートも前走で改善され、好位から長くいい脚を使える脚質もこのレースに向いている。調教では最終追い切りで坂路S評価を獲得するほど動き抜群で、状態面も申し分ない。父はキングカメハメハ系のルーラーシップ、母系はステイゴールドと血統背景からもスタミナは十分だ。枠順は4枠6番と好位置を引き当てており、鞍上には短期免許で来日中の名手ダミアン・レーン騎手を配して勝負気配も高い。勢いと総合力ではメンバー随一で、春の長距離王に手が届く可能性は非常に高いだろう。

前走の阪神大賞典では初の3000m戦ながら圧巻の走りで2着馬に6馬身差をつける大楽勝。スタミナ勝負の長距離戦で他馬を圧倒した内容からも、この舞台への適性は疑いようがない。昨年の日本ダービーでも4着と世代トップクラスの地力を示しており、能力の裏付けは十分だ。京都芝コースは今回が初めてだが、長い直線と高速馬場は前走の走破内容から考えても好材料だろう。「2歳の時からこの馬のスタミナに期待していた」と語る石坂公一調教師も仕上がりに満足の様子で、中間の調整も順調そのもの。好位から早めにロングスパートをかける積極的なレース運びができ、同型も少ないため今回も自分のリズムで運びやすい。池添騎手とのコンビも前走から継続で信頼でき、ここでも崩れるシーンは考えにくい。有力4歳勢の中でも実績・勢いともに最右翼で、世代交代の主役となる可能性が高い。

一昨年(2023年)の天皇賞・春の勝ち馬であり、この舞台での実績と底力はメンバー中随一だ。昨年はドバイ遠征の影響もあり春の盾を回避したが、今回は大阪杯(5着)から中4週で臨むローテーション。「間隔を詰めた方が動きがシャープになる」と杉山晴紀調教師も好感触を示しており、実際に1週前追い切りでは終い鋭い伸びを見せて状態は上向きだ。芝3200mの適性は言わずもがなで、一度勝っている舞台へのコース相性も文句なし。折り合いに不安のない自在型で、スローペースでも自分から動いていける脚質も強みだ。今回は鞍上に若手の鮫島克駿騎手を迎えるが、1週前追い切りでも感触を確かめておりコンタクトは良好。ディープインパクト産駒らしい鋭い瞬発力は健在で、6歳になった今でも衰えは感じられない。大外寄りの7枠13番となったが、先行馬が少ない組み合わせなら致命的ではないだろう。実績No.1の実力馬がその名に恥じぬ走りで春の盾連覇を狙う。

昨年の天皇賞・春では勝ち馬とタイム差なしの2着に好走し、その後の宝塚記念を優勝した実力馬だ。昨秋以降はジャパンカップや有馬記念で大敗を喫したが、前走の阪神大賞典で3着に入って復調気配を示した。長距離戦で結果を残してきたようにスタミナは十分で、京都芝3200mという舞台も昨年2着の実績から適性上位といえる。エピファネイア産駒で母系もスタミナ色が強く、良馬場の消耗戦は望むところだ。道中は中団あたりで折り合い、勝負どころから一気にロングスパートを仕掛けるのがこの馬のスタイル。瞬発力勝負では分が悪いが、しぶとい持久力勝負になれば昨年同様に浮上する余地が大きいだろう。課題は主戦の和田竜二騎手が騎乗停止で、今回テン乗りとなる若手の菅原明良騎手に乗り替わる点だが、調教から熱心にコンタクトを図っている。陣営も「この舞台なら巻き返せる」と手応えを掴んでおり、状態も前走以上に上向いている。昨年の雪辱に燃える一頭で、展開ひとつで再び頂点争いに加わってきても驚けない。

昨年の菊花賞では勝ち馬と0.5秒差の5着に善戦し、今年2月にはサウジアラビアの長距離G2・レッドシーターフH(3000m)を制するなど、新境地を開拓してきた勢いのある4歳馬だ。帰国初戦の調整過程だったが、1週前追い切りでは終い1ハロン11秒5を計測し、海外帰りを感じさせない鋭い伸びで好仕上がりをアピールした。スピードの持続力に長け、長くいい脚を使えるのが強みで、実際にサウジ遠征でも59kgを背負いながら直線長く脚を使って勝利している。今回は斤量58kgと前走比で2kg減となり、再びコンビを組むシュタルケ騎手も手の内に入れている。京都コースは昨秋の菊花賞で経験済みで、折り合いにも不安はなく長丁場の消耗戦は望むところだろう。馬体面も張りがあり好調で、元調教師の馬体診断企画でも上位評価を受けるほど仕上がりは良い。人気はやや盲点になりそうだが、長距離適性と勢いなら上位陣に見劣らない。展開次第では昨年のステイフーリッシュ(サウジ帰りで天皇賞3着)のような激走も十分に考えられる。

一昨年までは目立った戦績がなかったが、昨年秋に豪州遠征してメルボルンカップ(G1・芝3200m)で90倍超の低評価を覆す激走を見せ、優勝馬ナイツチョイスとハナ差の2着に入る快挙を成し遂げた。この舞台経験と実績は他馬にはない大きな強みであり、まさに“世界に通用するスタミナ”を証明したと言える。前走は豪州遠征帰り初戦としてダイヤモンドS(2024年)に出走し3着。その後は春の盾に照準を合わせて調整されてきた。調教では1週前に併せ馬で遅れる場面もあったが、最終追い切りは馬なりでスムーズな走りを消化し、海外帰りでも馬体のコンディションは整っている。父ドレフォンは短距離系だが、母父ディープインパクトの影響か本馬は長距離で開花しており、3200mでも末脚が鈍らない強みを持つ。折り合いに課題はなく、道中は中団あたりでじっくり脚を温存できるタイプだ。横山和生騎手との新コンビだが、同騎手は長距離でも果敢な騎乗で定評があり相性は悪くないだろう。相手関係は強力だが、昨秋に見せた驚異の粘り腰を再現できれば一角崩し以上の結果が出ても不思議ではない。

重賞3勝を誇る実力馬で、2022年青葉賞から始まり昨秋の京都大賞典、そして昨年の京都記念と芝2400m重賞を立て続けに制している。折り合いに不安がなく好位から確実に伸びる安定感が身上で、これまで掲示板を外したのは海外遠征の香港ヴァーズ(11着)と有馬記念(13着)程度だ。前走の京都記念(今年2月)は6着に敗れたものの、外枠発走で道中ややチグハグな競馬になった影響も大きく、大崩れしたわけではない。むしろ一息入れてここを目標に調整されており、1週前追いでは未勝利馬を含む3頭併せで6F80.9秒の好時計をマークして状態は明らかに上向いている。背中と腹下が長いステイヤー体形で完成度が高く、元調教師の馬体診断でも上位評価の「89点」を獲得している。ディープインパクト産駒らしい柔軟性に富んだ走りで長距離でも最後までバテないのが強みだ。3000m超は今回が初挑戦だが、首が太く馬体のボリュームも十分なためスタミナ切れの心配は薄いだろう。名手・松山弘平騎手とのコンビも魅力で、道中は中団のインでじっと脚を溜め直線勝負にかける公算が高い。実績と底力では上位勢に引けを取らず、展開次第ではGⅠ初制覇のシナリオも十分に描ける。

今年の日経賞で昨年の菊花賞馬アスクビクターモアや有力古馬勢を撃破して重賞初制覇を飾った上がり馬だ。同馬を管理する清水英克調教師は「エンジンのかかりが遅く瞬発力勝負は苦手だが、長い距離を一定のペースで走れる持久力がこの馬の持ち味。京都の外回りは合うし、距離も問題ない」と長丁場への対応に自信を見せている。実際、直線が平坦で長い京都コースでは2勝の実績があり、長くいい脚を使える強みが活きるだろう。ゴールドシップ産駒らしくスタミナ豊富な体型で追えば追うほど伸びる粘り腰が持ち味だ。前走で重賞ウイナーの仲間入りを果たしたことで心身ともに充実期に入り、1週前追い切りでも自己ベストに迫る時計をマークして好調を維持している。反面、瞬発力勝負になると分が悪く、レース序盤で置かれてしまうズブさもあるためスローペースの瞬発力戦は避けたいところ。鞍上の丹内祐次騎手は3年ぶりのG1挑戦となるが、近走でコンビを組んで勝利に導いているように手は合っている。展開が流れて消耗戦になれば浮上のチャンスは十分で、伏兵として警戒すべき存在だ。

昨年の菊花賞で4着に入った実績を持ち、GIIでも2着が2回とあと一歩まで迫っている4歳馬だ。前走の阪神大賞典では1番人気に推されながら4着に敗れたものの、勝ち馬からは0.7秒差で決して大崩れしたわけではない。敗因はスローペースで切れ負けしたことと、早めに動いた分最後に甘くなったことだろう。逆にいえば適度に流れる展開で末脚を温存できれば巻き返しの余地は大いにある。京都の外回りコースは長く良い脚を要求される条件で、本馬の持ち味であるロングスパート性能が活きやすい。父キズナ譲りのしぶとさがあり、スタミナ面も昨秋の菊花賞で証明済み。3000m以上は初めてだが距離延長は問題ないだろう。調教でも最終追い切りで上々の伸び脚を見せ、状態面も良好だ。なんといっても鞍上には京都芝長距離で数多の名騎乗を見せてきた武豊騎手を配し、レース運びの巧みさは最大の武器となるはずだ。人気は前走の敗戦でやや落としているが、もともと能力は世代上位の存在。名手のエスコートで上位進出を虎視眈々と狙っている。

前走の阪神リニューアル記念(3勝クラス・3000m)を2着に5馬身差をつける快勝でオープン入りしてきた上がり馬だ。キャリア13戦でまだ重賞出走もないが、一戦ごとにパフォーマンスを上昇させており素質は侮れないものがある。父ウインバリアシオン×母父シンボリクリスエスという血統は典型的なステイヤー配合で、実際に長丁場で持久力勝負になってもバテずに走り切れるのが強みだ。前走では勝ちタイム3分5秒8(良)の好タイムを記録し、ラスト1ハロンも12秒1でまとめているように、同世代の重賞組にも匹敵するスタミナと末脚を示した。今回は格上挑戦でメンバーも一気に強化されるが、陣営の手応えは上々で、1週前追い切りでは未勝利馬相手とはいえ5F79秒8-1F10秒9の破格の時計を叩き出し最高評価Sを獲得した。最終追い切りは坂路で軽めだったが、それでも前進気勢のある動きで好調を維持している。馬体も無駄なぜい肉がなく研ぎ澄まされた印象で、一気の相手強化にも対応できる下地は整った。レースではおそらく中団から早めに動いていく競馬をするだろう。初のG1で人気はそれほど集めないが、未知の魅力ならこの馬が一番。波乱を起こす可能性も十分に秘めたダークホースだ。

7歳にして昨年末に本格化し、京都大賞典(芝2400m)とステイヤーズS(芝3600m)の長距離重賞を立て続けに制した実力馬だ。充実著しい様子で年明け初戦の日経賞でも期待されたが、4か月ぶりの影響か14着と大敗。しかし、陣営は「叩いた上積みは大きい」と巻き返しに意欲を見せており、今回は得意の長丁場で改めて仕切り直しとなる。実際、昨秋もオールカマー(中距離G2)で惨敗後にすぐ巻き返しており、中長距離ではワンパンチ足りないが純然たるスタミナ勝負になればしぶとさが際立つタイプだ。芝3200mの舞台は初めてだが、前年暮れの芝3600mで結果を出したことで不安はない。ディープインパクト産駒らしく瞬発力もある程度備える反面、ギアが上がるまで少しもたつく面があるため、ゆったりエンジンをかけられる京都外回りは合っている。調教でも前走時より動きが良化し、元調教師・中村均氏の馬体診断でも上位評価(89点)を得ているように状態面の不安は小さい。鞍上の北村友一騎手もこの馬とのコンビで重賞2勝の実績があり手が合う。展開が速くなり持久力比べになれば浮上の目は十分あり、人気が落ちたここで一発を狙っている。

前走のダイヤモンドステークス(G3・3400m)で2着に健闘し、長距離適性を大いにアピールした7歳馬だ。もともとスタミナには定評があり、一昨年のステイヤーズSでも3着と好走歴がある。行きっぷり良く先手を取れる機動力が持ち味で、今回もハナを宣言しているだけに楽に逃げる展開が望めそうだ。近年の天皇賞(春)は中団〜先行勢が台頭する傾向だが、超スローペースになれば過去にはイングランディーレの大逃げ(2004年)の例もあるだけに油断は禁物。まして本馬は近走で逃げて大崩れしておらず、自分のリズムで淡々と運べれば粘り込みの可能性もある。馬体も近走好調を維持しており、特に今回はトモ(後肢)の筋肉の張りが素晴らしく、専門家による馬体診断でもトップ評価(90.5点)を得たほどだ。一方で、格の違う強力な先行勢にマークされて早めに競られると脆い面もあり、どこまで自分のペースで運べるかが全てだろう。野中悠太郎騎手は3年ぶりのG1参戦となるが、思い切った騎乗には定評がある。格上相手でも展開ひとつで上位進出の余地はあり、波乱の立役者になる可能性を秘めた存在だ。

8歳という高齢ながら、今年の日経賞では最後の直線で鋭く脚を伸ばして勝ち馬からクビ差の3着と健闘し、衰えのないところを示した。昨年の福島記念を制して以降も重賞戦線で安定した走りを続けており、スタミナと勝負根性は侮れないものがある。父キングカメハメハ×母父ハーツクライという血統からも距離延長はこなせる下地があり、実際に前走の日経賞でも終いまでしっかり脚を使っていた。しかしさすがに芝3200mは初体験であり、この馬自身もこれまで2000〜2500m前後を主戦場としてきただけに距離適性には一抹の不安が残る。さらに追い切りの動きを見るに、前走時と比べて若干硬さが残っている印象で、ピーク時のデキからは少しトーンダウンか。レースでは折り合いに不安はないものの、どうしても加速に時間がかかるタイプで、瞬発力勝負になると後手に回りやすい。8枠15番という大外枠もこの馬にとっては捌きづらくマイナス材料だろう。大野拓弥騎手とのコンビでは重賞で何度も馬券圏内に好走してきた相棒だが、今回はメンバーが一段と強化されている。持ち味のしぶとさを活かすためにも、道中は内に潜り込んでロスなく立ち回り、スタミナ比べに持ち込む形が望ましい。状態面に上積みが感じられれば一発の魅力はあるが、総合力でどこまで太刀打ちできるかは課題と言える。

前走で2勝クラスを勝ち上がったばかりだが、陣営の挑戦的な姿勢で飛び級的にGⅠ初挑戦となった5歳馬だ。さすがに実績面では見劣りするが、父ハーツクライ×母父キングカメハメハという良血でポテンシャルは秘めている。中間の調教でも坂路やCWコースでしっかりと負荷をかけ、オープン馬相手に食らいつく走りを見せており調整自体は入念だ。ただ最終追い切りではオープン馬の僚馬に併走で見劣り、2週続けてパートナーに遅れるなど力量差は否めない内容だった。距離適性については未知数だが、直線の長いコースを経験しておらず京都替わりがプラスに働くかもわからない。レースではおそらく後方で脚を溜める形になるだろうが、上がり勝負になっても現状では決め手不足は否めない。岩田康誠騎手という実力者が騎乗し、杉山晴紀調教師も「うまく噛み合えば善戦以上も」と意気込むものの、さすがに相手が強すぎる印象は拭えない。まずは直線でどこまで食い下がれるか、今後に繋がる走りで健闘を期待したいところだ。

重賞では善戦止まりが続き、オープン入り後は勝ち星から遠ざかっている8歳馬だ。近走も阪神大賞典8着、阪神リニューアル記念5着と掲示板にも載れないレースが続いている。スタミナそのものはあるものの決め手に欠け、展開に恵まれないと上位争いまで食い込めない印象だ。前走内容を見る限り一変の気配も薄く、今回も厳しい戦いが予想される。調教では併せ馬でまずまずの動きを見せB評価となったものの、勝負どころでのズブさは相変わらず残っている。血統的にはステイゴールド系の長距離向きだが、長丁場のGⅠで勝ち負けするにはスピード面で物足りない。加えて今回は近走以上にメンバーが強く、展開も自分より前で粘れる馬が多そうで、この馬の見せ場を作るのは容易ではないだろう。幸英明騎手のエスコートでどこまで健闘できるかだが、入着できれば御の字という評価が妥当である。

最終追い切りと1週間前追い切りからの比較・評価コメント

登録馬の最終追い切り情報が出揃ったのでまとめていく。

まとめる最終追い切り情報でわかる情報は次の10項目。

最終追い切り情報
詳細まとめ
  • 追い切り評価ランク
    (SS・S・A・B・C)
  • 馬名
  • 追い切り日
  • コース
  • タイム
  • 馬場状態
  • 併せ馬
  • 脚色
  • 評価コメント
    (データから見た見解)
  • 1週間前追い切り
    との比較
    (状態の上がり下がり)

ランク順に一覧でまとめていく。

その詳細がこちら。

※右にスクロール可能

評価 馬名

追い

切り

コー

タイム(全ラップ) 馬場 併せ馬 脚色 評価コメント〈1週前比較〉
SS 今回SS該当なし
S

ハヤテノ

フクノスケ

4/30

栗東

坂路

54.0-

38.3-24.6-12.1

単走

なり

先週79.8-63.8-48.8-34.7-10.9一杯→

今週軽く流すだけでラスト12.1。

疲労感ゼロで脚勢さらに鋭化。

S

ヘデン

トール

4/30

美浦

南W

85.9-69.0-

53.5-38.4-11.4

3頭

併入

なり

先週77.5-62.8-48.5-35.8-12.0一杯→今週馬なり11.4。

負荷→抜きで理想ローテ、気配ピーク。

A

ジャスティン

パレス

4/30

栗東

CW

53.2-37.6-11.2 単走

なり

先週82.9-68.3-53.4-37.6-11.1一杯済、今週さらっと53.2。

伸び軽快で連覇態勢整う。

A

サンライズ

アース

4/30

栗東

CW

80.9-66.0-

51.4-36.5-11.5

併せ

0.1遅

一杯

先週坂路53.9-12.5馬なり→今週CW一杯で大幅負荷。

遅れは想定範囲、パワー感増。

A

シュヴァリエ

ローズ

4/30

栗東

坂路

54.0-

39.3-25.6-12.5

単走

なり

先週CW80.6‐終11.2併せ先着→今週保全調整。

硬さなくフォーム滑らか、出来維持。

A

ビザンチン

ドリーム

4/30

栗東

CW

87.1-71.0-

55.0-38.4-11.3

単走

なり

先週81.5-66.1-51.6-36.9-11.5強め→今週馬なりで11.3。

輸送明けだが張り良好、末脚健在。

B

ウイン

エアフォルク

4/30

美浦

南W

84.0-67.0-

52.4-38.0-11.7

併入

なり

先週86.8-終12.0馬なり→今週終11.7と上向き。

ただ全体時計平凡で上位と差。

B ジャンカズマ 4/30

美浦

南W

82.7-66.0-

52.1-37.9-11.6

単走

なり

先週82.5-終11.7一杯自己ベスト→今週軽めで折合い修正。

行きっぷり良化も頭高い。

B

ショウナン

ラプンタ

4/30

栗東

坂路

54.4-

39.5-25.5-12.4

単走

一杯

先週53.9-12.2強め→今週やや減速。

脚捌きは軽いがピーク横ばい。

B プラダリア 4/30

栗東

坂路

53.1-

38.9-25.5-12.8

単走

強め

先週CW80.9-終11.3強め→今週坂路でしまい甘い。

デキはキープも大幅上昇なし。

B

ブロー

ザホーン

4/30

栗東

坂路

56.0-

41.0-26.7-13.5

併入

強め

先週55.5-13.2強め→今週ほぼ同内容。

時計地味だが本質的に追い切り目立たぬタイプ、平行線。

B

マイネル

エンペラー

4/30

栗東

CW

81.5-66.1-

51.0-36.1-11.3

単走 強め

先週79.8-終11.1強め併せ遅→今週単走でフォーム安定。

地味だが持久力仕上げ。

B

ワープ

スピード

4/30

美浦

南W

68.4-

53.3-38.4-12.0

単走

なり

先週67.2-終11.4強め→今週馬なり12.0。

良化途中で強調材料乏しい。

C アラタ 4/30

美浦

南W

82.5-66.9-

52.8-38.8-12.2

先着

なり

先週83.6-終11.6一杯→今週馬なりで硬さ残る。

上昇幅小さく高齢の壁。

C

リミット

バスター

4/30

栗東

CW

82.6-67.6-

52.7-37.4-11.5

遅れ

G前

一杯

先週81.2-終11.5強め遅れ→今週も遅れ。

初GⅠで動き重く苦戦必至。

情報
なし
なし 15頭中すべて最終追い切り確認済み。

1週間前追い切り評価とコメント

天皇賞春の2025年の出走馬について、最新の追い切り情報とその評価をランクごとにまとめた。

各ランク(SS、S、A、B、C)の馬について、追い切りのタイム、コースや馬場状況、並走状況、脚色の特徴、そしてそれぞれの評価コメントが閲覧可能。

評価 馬名 追い切り日 コース タイム 馬場状態 併せ馬 脚色 評価コメント
SS

ヘデン

トール

4/23(水) 美浦W

6F77.5-62.8-

48.5-35.8-12.0

稍重

レッド

キングリー

(外併入)

一杯

雨で稍重のウッドチップを豪快にかき上げ、

自己ベストの6F77秒5(終い1F12秒0)を計時。

直線強く追われて僚馬と併入する意欲的な内容で、

陣営も「しっかり負荷をかけられた。順調」​と高評価。

長距離戦への態勢は万全といえる。

S

ハヤテノ

フクノスケ

4/24(木) 栗東CW

6F79.8-63.8-

48.8-34.7-10.9

アース

グレーザー

(外先着3馬身)

一杯

オープン昇級馬ながら圧巻の時計を叩き出した。

直線で一気に加速して6F79秒8-終い10秒9と破格の伸びを見せ、

僚馬を3馬身置き去り。

中村師も「大きなストライドで楽に好時計が出る。​」と

状態の良さを評価。当週の軽め調整で十分なほど仕上がっている。

S

サンライズ

アース

4/23(水) 栗東坂路 4F53.9-12.5 稍重

マスター

ライセンス

(併せ先着

½馬身)

一杯

阪神大賞典6馬身差Vの勢いそのままに、

坂路で力強い動き。

4F53秒9-終い12秒5の好タイムをマークし、

未勝利馬に半馬身先着​。

池添謙一騎手も「スタミナに不安はない。

前走と同じくらい順調で、良くなっている印象」​と笑みを見せており、

長距離適性と好調さを裏付ける内容。

S プラダリア 4/23(水) 栗東CW 6F80.9-11.3

3頭併せ

(最先着)

一杯

松山騎手騎乗でCWコースの3頭併せ。

6F80秒9-終い11秒3の鋭い伸びで僚馬2頭に先着した​。

池添学調教師は「指示通りの調教で動きも良かった。

負荷を増やしてもへこたれず、特に言うことがない」と

胸を張る​。

折り合い面も含め仕上がりに不安なく、好調キープ。

A

ジャスティン

パレス

4/24(木) 栗東CW

6F82.9-68.3-

53.4-37.6-11.1

単走 一杯

春盾連覇を目指し順調。

単走ながらラスト1Fでシャープな伸びを披露し、

前週から素軽さが増した印象​。

鮫島駿騎手も「バランスに気をつけて乗った。

予定通り​」と好感触。

時計自体は平凡でも、動きにキレが戻り本番へ手応え十分だ。

A

ビザンチン

ドリーム

4/24(木) 栗東CW

6F81.5-66.1-

51.6-36.9-11.5

単走 一杯

サウジ遠征帰国初戦だが、

先週より素軽さが増しバランス良化。

CW単走で6F81秒5-終い11秒5を一杯に追われてマーク​し、

坂口師は「サウジのときの抜群の体調に近づいてきた感じ」​と

上々の仕上がりをアピール。長距離G1でも力を出せる態勢。

A

シュヴァリエ

ローズ

4/23(水) 栗東CW 6F80.6-11.2

マイネル

エンペラー

(先着½馬身)

強め

僚馬と併せてしまい重点。

6F80秒6-終い11秒2の好時計で半馬身抜け出し、

清水久師も「しまいもしっかり動けていたし、

時計的にもいい」​と満足げ。

重賞実績馬らしく状態は良好で、

力を出せるデキに仕上がった。

A

ショウナン

ラプンタ

4/23(水) 栗東坂路 4F53.9-12.2 稍重 単走 強め

坂路2本目で自己ベストに迫るタイムをマーク。

単走ながら4F53秒9-終い12秒2とキレのある脚取りで駆け上がった​。
高野師は「全体の時計は予定より速かったが、よく動けている。

チップをしっかり掴んで走れた」​と評価。

休み明けを叩いた効果で好状態に持ち直した。

A

マイネル

エンペラー

4/23(水) 栗東CW 6F79.8-11.1

シュヴァリエ

ローズ

(併せ遅れ

½馬身)

強め

併せ馬で半馬身遅れたものの、

時計は6F79秒8-終い11秒1と僚馬以上に優秀。

清水久師も「予定通り。高いレベルで安定している。

この良い状態のままレースへ持っていきたい」​とうなずき、

動き自体は良好。実戦でも巻き返しが期待できる仕上がり。

B

ブロー

ザホーン

4/23(水) 栗東坂路 4F55.5-13.2 稍重

マラキナイア

(併入)

強め

昨年の春天2着馬。坂路でやや余裕残しの調整ながら、

4F55秒5-終い13秒2とこの馬としては予定通りの時計​。

吉岡調教師は「後ろからプレッシャーをかけたけど我慢できていた。

前走よりもう一段階上がっている」​と状態アップを明言。

本番へ向け上積み十分だが、

他馬の派手な時計と比べると目立たず評価はBとした。

B

ワープ

スピード

4/23(水) 美浦W 5F67.2-11.4 稍重

グロバー

テソーロ(併入)

一杯

横山和生騎手騎乗で併せ馬。

5Fからの追い切りで67秒2-終い11秒4を一杯に追われ併入と、

及第点の動き​。

宗方助手は「前走後も状態はキープできているし、

馬に貫禄が出てきた」と手応えを語った​。

大きく目立つ時計ではないものの、長丁場に向けて調子は安定している。

B

リミット

バスター

4/23(水) 栗東CW 6F81.2-11.5

シャドウ

フューリー

(1馬身遅れ)

強め

格上挑戦だが動きは上々。

オープン馬との併せで1馬身遅れたものの、

6F81秒2-終い11秒5と自己ベスト級の時計を記録​。

瀬間助手も「しまいもこの馬なりに動けた。

これでまた一つ上がっていくでしょう」と上積みを示唆​。

大舞台でも持ち味のしぶとさを発揮できそうだ。

C アラタ 4/23(水) 美浦W 6F83.6-11.6 稍重 単走 一杯

日経賞から中2週で、美浦Wコースでの単走追い。

直線強めに追われて6F83秒6-終い11秒6を計時し​、

動き自体は最後までしぶとい。

ただ和田勇師は「調子が上がってきた感じはないが、

前走)日経賞でできているので問題ない」​と慎重なコメント。

目立つ時計ではなく上積みも大きくは感じられず、評価はやや辛めのC。

情報

なし

ウイン

エアフォルク

該当情報なし(追い切り情報が確認できず)。

情報

なし

ジャンカズマ 該当情報なし(追い切り情報が確認できず)。

 

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