ジャパンカップ2025の追切評価・全頭診断!SS~Cで調教判定

どうも、競馬口コミダービー管理人の木口順一だ。

2025年11月30日日曜はG1・ジャパンカップ。

東京芝2400mの頂上決戦、ダービー馬ダノンデサイル(戸崎圭太)や、秋の天皇賞を豪快に差し切った3歳マスカレードボール(C.ルメール)、欧州G1を渡り歩くカランダガン(M.バルザローナ)まで、顔ぶれだけ見ても相当なメンツだ。

例年どおり「3〜5歳」「前走G1・G2」「内〜中枠」「先行〜中団差し」が軸になりそうだが、今年は逃げ・先行も多く、ペースひとつで順位がガラッと入れ替わるメンバー構成。

どこから入るかでリターンがまるで変わる一戦になりそうだ。

そこで今回は出走馬の追切をまとめ、全頭診断を敢行。

さらに別の記事でまとめている過去10年の傾向も踏まえ、今の「注目馬」「危険な人気馬」「穴馬」までまとめたのでぜひ最後までお付き合いいただきたい。

過去10年の傾向まとめはこちら

ジャパンカップ2025のAI予想はこちら

この記事でわかること
  • 追い切りや
    相手関係も交えた
    1,000点満点の
    全頭診断&評価
  • 登録馬全体の
    調子の良し悪し丸わかり!
    1週間前追い切り
    評価&コメント
  • 1週間前追い切りとの比較も!
    レース前最終追い切り
    評価&コメント

馬アイコンこの記事を書いたのは

執筆者画像

木口 順一

競馬歴18年の42歳。

何年か前にブログや掲示板を運営する某会社を退職。
退職後はそのノウハウと自分の長い競馬歴で何かできないか考えた末、競馬口コミダービーを設立。

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現在は競馬予想家・競馬ジャーナリストとしても活躍中。
好きなレースはやっぱり日本ダービー。

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ジャパンカップの全頭診断

ジャパンカップの枠順が確定。

そこで過去の傾向や、現在の馬のポテンシャル・調子に枠順の有利不利を踏まえて全頭診断を敢行。

10項目で診断し、それぞれ100点満点の合計1000点で一覧にしていく。

その項目がこちら。

診断項目
  • 基本情報
    (実績・枠順)
  • コース・距離適性
  • 馬場適性
  • 脚質
  • 近走の状態
  • 騎手・調教師
  • 血統
  • 馬体診断
  • 調教内容
  • 想定人気オッズ

1度点数ランキングを公開したあと、その点数の内訳・詳細に関しても記していく。

気になる馬がいればそれも確認してみてくれ。

全頭診断一覧はこちらだ。

※右にスクロール可能

馬名

合計点

(1000)

一言評価

基礎

情報

(100)

コース

適性

(100)

馬場

適性

(100)

脚質

(100)

近走の

状態

(100)

騎手・

調教師

(100)

血統

(100)

馬体

(100)

調教

(100)

想定

人気

オッズ

(100)

ダノンデサイル 880

春秋ダービー馬&

海外G1馬で総合力最強

95 95 90 85 85 90 90 85 85 90
マスカレードボール 875

3歳秋天馬、

勢い最大の新星

90 85 90 95 95 85 85 85 85 90
カランダガン 870

欧州年度代表馬、

世界ランク1位

95 95 85 85 80 90 85 80 75
タスティエーラ 860

一昨年ダービー&

海外G1馬

90 95 90 80 80 85 85 80 80 75
クロワデュノール 835

今年の日本ダービー馬、

巻き返し注目

85 90 85 80 75 80 85 80 75 70
ドゥレッツァ 810

昨年菊花賞馬、

距離延長で警戒

80 90 80 75 70 80 80 75 75 65
ジャスティンパレス 800

G1常連の

実力派古豪

80 85 85 80 80 75 80 80 70 65
シンエンペラー 790

欧血統の新鋭、

潜在能力高い

80 85 80 80 70 75 90 75 75 65
ヨーホーレイク 770

重賞実績豊富も

決め手課題

75 85 80 75 75 80 80 75 70 60
アドマイヤテラ 760

長距離G2制覇し

勢い十分

75 85 80 75 80 80 80 70 70 60
ディープモンスター 755

京都大賞典勝ちで

覚醒気配

75 85 80 70 85 75 75 70 80 55
ブレイディヴェーグ 740

牝馬G1馬、

牡馬相手に試金石

70 80 80 75 75 75 80 75 70 60
サンライズアース 730

先行力粘り強く

上位伺う

70 85 80 80 80 70 75 70 75 50
シュトルーヴェ 725

昨年G2二勝の

実力派も近走一息

70 85 80 70 65 75 80 70 70 50
ダノンベルーガ 720

クラシック善戦も

勝ち切れず

70 85 80 75 60 70 80 75 65 50
ホウオウビスケッツ 700

G3勝ちあるも

一線級では苦戦か

65 80 80 75 60 70 75 70 65 40
セイウンハーデス 690

重賞勝ちある

古豪も壁厚い

65 80 75 70 65 70 70 65 60 40
コスモキュランダ 680

3歳春に輝くも

古馬戦で低迷

60 80 75 70 55 65 70 65 60 35

ダノンデサイルは国内外で頂点に立った実績を持つ総合力最強馬だ。昨年の日本ダービー馬であり、今年春にはドバイシーマクラシックを制している。これまでの戦績から能力の裏付けは十分で、2400mの東京コースもダービー優勝で適性を証明済み。今回も実力上位は明白で、連覇がかかる安田翔伍調教師も「競馬モードに入っています」と好感触を示している。枠順は7枠14番でやや外目だが、同厩舎の僚馬(ダノンベルーガ)と隣り枠になり、レース運びに工夫がしやすいかもしれない。

 コース適性に関しては、東京芝2400mを得意とするディープインパクト産駒の血を引き、昨年ダービーを2分22秒台で駆けたスピードと持久力からも申し分ない。馬場状態も良馬場・稍重を問わず走ってきており、大レースの経験から多少時計が速くなっても対応可能だろう。レースでは先行から中団あたりにつけて折り合い、直線で切れる末脚を発揮するタイプ。昨年ダービーでは好位差しで抜け出し、今年ドバイでは直線外から鋭伸しており、自在性の高さも強みだ。

 近走の状態を見ると、ドバイ帰国後は休養に充てて万全の態勢を整えてきた。前走は8月の英インターナショナルS(ヨーク、5着)だったが、これは初の海外遠征で叩き台の意味合いも強く、大敗ではない。帰国後は在厩で調整され、一週前追い切りでは僚馬に3馬身先着して6ハロン81秒3-末脚11秒4の好時計をマークし、最終追い切りでもCWコースで馬なりのまま抜群の動きを見せた(終い11秒4)。陣営も「雰囲気は非常に良い。集中力があり、競馬が近いと感じられる」とコメントしており、仕上がりは上々だ。

 戸崎圭太騎手とのコンビは今回が初めてだが、同騎手はこれまでダノックス(馬主)の主戦騎手として多くの活躍馬に騎乗し信頼は厚い。安田翔伍調教師も管理馬でのGI制覇経験があり、大舞台での態勢は整っている。血統背景は父エピファネイア×母父Congratsで、母系は米国由来だが父譲りの長距離適性と切れを兼ね備える。雄大な馬格とバランスの取れた馬体で、走りに無駄がなく長く良い脚を使えるタイプだ。今回は約3か月ぶりの実戦になるが、順調な調整過程と豊富なキャリアを考えれば問題ないだろう。総合力ではメンバー随一で、想定オッズでも1番人気が有力と見られる。ここでも堂々主役を務める可能性が高い。

マスカレードボールは今年の秋の天皇賞を制した3歳馬で、一躍スターホースに躍り出た勢いのある新星だ。春のクラシックでは共同通信杯を勝ったものの故障でクラシック戦線を離脱したが、秋になって見違える成長を遂げた。休み明けの毎日王冠で3着と健闘すると、前走の天皇賞・秋で古馬の強豪相手に鮮やかな差し切り勝ちを収め、3歳馬として史上7頭目の秋天覇者となった。切れ味鋭い末脚を武器に、ラスト3ハロンのラップは10秒9-10秒9-11秒1という驚異的な加速で差し切っており、その爆発力は世代屈指といえる。

 コース・距離適性については未知な部分もある。東京芝2400mは今回が初めてで、日本ダービーには出走叶わなかったため実戦経験はない。ただし父ドゥラメンテは日本ダービー馬、母父ディープインパクトも東京2400mを得意とする血統であり、距離適性は血筋から十分期待できる。むしろ折り合いに不安がない馬だけに距離延長は歓迎の可能性も高い。軽い良馬場の瞬発力勝負は大得意で、逆に道悪は未経験だが、血統的には稍重程度なら問題なくこなせるだろう。普段のレース運びは後方から末脚に懸ける追い込み型で、直線の長い東京コースはこの馬の豪脚を最大限に活かせる舞台だ。

 近走の充実ぶりは目覚ましく、状態面も維持されている。前走後は放牧に出さず在厩で調整され、最終追い切りは美浦坂路で併せ馬を行い4F53.0-12.4を馬なりでマーク。手塚調教師は「動き自体はよかった。余力十分で順調」とコメントし、天皇賞時以上のデキを窺わせる。体調面も酷使感はなく、3歳秋でまだ上積みさえ感じられるほどだ。馬体は小柄だが筋肉のメリハリがあり、スピードと瞬発力を生むしなやかなトモ(後肢)を持つ。古馬相手でも見劣らない堂々とした馬格も備えており、パドックでも落ち着いて歩様に力強さが目立つ。

 鞍上はクリストフ・ルメール騎手。言わずと知れたJRAリーディング常連の名手で、この馬とも初騎乗の天皇賞でいきなり結果を出した。東京2400mのGI(ジャパンCやダービー)でも数多くの勝利経験があり、このコンビへの信頼は高い。手塚貴久調教師も昨年のエリザベス女王杯で管理馬を勝利に導くなど近年GI実績を積んでおり、勢いは十分だ。血統は父ドゥラメンテ×母マスクオフ(母父ディープインパクト)で、「王道血統の融合」とも言える良血。まだキャリア6戦と伸びしろもあり、世代トップクラスのポテンシャルを示している。今回想定オッズではダノンデサイルと人気を二分する存在で、単勝オッズは3~4倍台が予想される。勢いに乗る3歳馬が古馬混合の頂上決戦を連勝で制する可能性は高く、引き続き目が離せない一頭だ。

カランダガンはフランス調教馬で、今年の欧州年度代表馬に選出された世界的名馬だ。その実績は圧巻で、夏のグランプリ(サンクルー大賞)からキングジョージ6世&QエリザベスS、そして前走の英チャンピオンSまでG1レースを3連勝中と勢いに乗る。ロンジンの世界ランキングでも現時点で堂々の1位に立っており、名実ともに“世界最強馬”の肩書きを引っ提げての来日となる。4歳セン馬(去勢馬)でフランスのF.グラファール厩舎が送り込んできた刺客であり、外国馬としては実に20年ぶりのジャパンC優勝を狙っている。

 能力面では他馬に引けを取らないどころか、レーティング上はメンバー中トップの評価を受けるほどだ。父はガリレオ直仔のグレンイーグルス、母系は名門アガ・カーン殿下の血統で、母父シンダーというスタミナと底力あふれる配合。カランダガン自身、重厚な欧州型というより中距離戦での切れも兼ね備え、英チャンピオンSでは重馬場をものともせず後続をねじ伏せており、良馬場・高速決着にも対応可能と見られる。事実、キングジョージ(芝2400m)ではやや軽めの夏場の馬場で勝利しており、東京の高速芝にも順応する下地はあるだろう。ただ、日本の超高速決着を本番でいきなり経験する点は未知であり、直線の瞬発力勝負になった時にどこまで切れるかが鍵となる。

 脚質は先行から差しまで自在に立ち回れる。サンクルー大賞典では好位から抜け出し、キングジョージでは中団追走からロングスパートで押し切り、英チャンピオンSでは後方待機からの差し切りと、多彩な競馬を見せている。鞍上はミカエル・バルザローナ騎手で、2011年の英ダービーを制し世界を股にかける名手。今回が初騎乗だが、直前に東京競馬場の芝コースで感触を確かめており、枠順4枠8番から器用な立ち回りを見せるだろう。調教は来日前にフランスで仕上げられており、東京競馬場到着後も軽めのキャンター調整ながら状態は「とても良いです」と陣営は好感触を示す。馬体重は約500kg前後の均整の取れた体躯で、筋肉量豊富だが過度な厚みはなく欧州馬としては軽いフットワークが特徴だ。

 総合的に見て、このカランダガンが実力を発揮すれば久々の外国馬制覇も十分射程圏内だ。セン馬であるため日本での種牡馬入りの思惑はないが、チームは勝利に執念を燃やしている。今回は輸送を含め初の環境である点から日本のファンの中には半信半疑の向きもあり、想定オッズは3番人気前後で単勝6~8倍程度と見込まれる。しかし能力的には一番馬との呼び声も高く、警戒すべき存在だ。世界最強の看板に偽りなしの走りで、日本勢に挑む姿に注目したい。

タスティエーラは一昨年の日本ダービー馬であり、今年春には海外G1のクイーンエリザベス2世カップ(香港・沙田2000m)を制した実力馬だ。3歳時には皐月賞でソールオリエンスの2着からダービー制覇に上り詰め、その勝負強さを見せつけた。その後、4歳となった昨年秋は故障で休養に充てたが、復帰戦となった今年4月の香港QE2世Cでは久々をものともせず各国の強豪を相手に快勝し、日本馬の底力を示した。クラシックと国際G1のタイトルを持つ点ではダノンデサイルに匹敵し、本来ならもっと注目を集めてもおかしくない実績の持ち主である。

 東京芝2400mの適性は申し分ない。3歳春に東京優駿(ダービー)を制した舞台であり、当時は稍重馬場ながら2分27秒台で走り切った。パワー型の体格で道悪も苦にしない一方、良馬場でも今年の香港で高速決着に対応したように、馬場状態を問わず力を発揮できるタイプだ。父サトノクラウンは欧州的な中長距離血統(父はMarju)で重厚さも伝わるが、母系は米国スピード血統のパルティトゥーラ(その父はジャイアンツコーズウェイ)であり、タスティエーラ自身は重厚さと瞬発力をバランスよく備えている。脚質は中団から早めに進出して押し切る競馬を得意としており、直線の長い東京でも坂下からのロングスパートで粘り込むスタイルが合っている。

 コンディション面では、春に香港遠征をした疲れを取るため夏場は休養し、秋シーズンに備えてきた。ぶっつけ本番となった今回は実戦間隔が7か月あくものの、堀宣行調教師の入念な仕上げで態勢は整っている。1週前追い切りでは美浦Wコースで長めからしっかり負荷をかけ、長欠明けを感じさせない動きを披露。最終追い切りでも上々の伸びを見せ、陣営からは「休み明けでも力を出せる態勢」と好感触が伝えられた。オーストラリア出身の名手ダミアン・レーン騎手はタスティエーラとの初コンビだが、日本での騎乗経験と実績が豊富で(2019年のジャパンC制覇経験もあり)、舞台慣れしている点は心強い。

 馬体面では約500kgの雄大な馬格と骨太なフレームが目立ち、いかにも長距離向きのスタミナ型に映る。ただし前躯と後躯のバランスが良く、柔軟性も備えているため決め手を要する展開にも対応できる。気性はおとなしく落ち着きがあり、大観衆の中でも平常心で走れる精神力も武器だ。今回は8枠18番と大外枠を引いたのはマイナス材料だが、そのぶん自分のリズムで運びやすい利点もある。想定人気は上位グループの一角で単勝オッズは6~7倍程度か。春秋の国内GI連勝中のライバルたちに比べるとやや影が薄い存在だが、実力は互角以上で軽視禁物の一頭だ。

クロワデュノールは今年の東京優駿(日本ダービー)馬であり、現3歳世代を代表する実力馬だ。フランス語で「北の十字架」という名を持つ黒鹿毛の牡馬で、春のクラシックでは皐月賞2着、ダービー優勝とめざましい活躍を見せた。さらに2歳時にはホープフルSを制しており、同世代では早くから頭角を現していた存在でもある。前走は悲願の凱旋門賞に挑戦するも14着と大敗を喫したが、不良馬場に加えて慣れない遠征という過酷な条件が重なったもので度外視可能だ。実際、日本に戻ってからはダメージも少なく順調に立て直されており、陣営は「フランス遠征を糧にさらに成長している」と手応えを口にしている。

 東京芝2400m適性は疑いようがない。今年のダービーでは稍重の中、直線で持ち前の勝負根性を発揮して抜け出し、世代頂点に立った。瞬発力勝負にも強く、稍重馬場のダービーを勝ったことでパワーも証明済みだ。今回は1枠2番と最内寄りの枠を引いた。歴代ジャパンCで1枠から連対した例も多く、若い先行馬にとっては絶好の枠順と言える。道中ロスなく立ち回り、直線で内から抜け出す競馬ができれば、大きなアドバンテージになるだろう。馬場適性は良馬場での高速決着にも対応可能で、むしろ得意の末脚を生かすにはパンパンの良馬場が望ましい。凱旋門賞の超重馬場では実力を出せなかったが、日本の軽い芝なら本来の切れ味が戻ってくるはずだ。

 レース運びは先行策が板についている。ダービーでは好位のインで折り合い、直線も内目から抜け出した。ゲートセンスが良く二の脚も速いので、今回も1枠を利して先団につける可能性が高い。北村友一騎手は当馬とのコンビでダービーを制した相性抜群の鞍上であり、引き続き手綱を託された。長期離脱から復帰して間もない北村騎手だが、先週も重賞制覇するなど勘は冴えており、不安は小さい。矢作芳人調教師は海外遠征帰りの馬を立て直す手腕に定評があり、今回も帰国後すぐにリフレッシュ放牧を挟み、乗り込みを十分に行って態勢を整えた。最終追い切りは栗東坂路で軽めだったが動きは軽快で、秋初戦だった凱旋門賞時よりも明らかに状態は上向いているという。

 血統は父キズナ(ディープインパクト系)×母父エリシオという日本と欧州の実績血統の融合。特に父キズナもフランス遠征(ニエル賞勝ち)の経験があり、本馬もその血を受け継いでかタフなレースに強い面がある。馬体は500kg近い堂々としたもので、胸前の深みとトモのボリュームがひときわ目立つ。凱旋門賞帰りで馬体重が増減することもなく、むしろ筋肉量が増えて逞しくなった印象だ。今回は周囲の強豪古馬に比べキャリアは浅いものの、底知れぬ伸びしろを秘めている点では見劣らない。想定人気は4~5番人気あたりで単勝オッズ10倍前後となりそうだが、“ダービー馬の巻き返し”という劇的なシナリオも十分に考えられる。軽視禁物の一頭だ。

ドゥレッツァは昨年の菊花賞馬。イタリア語で「堅さ」を意味する名の通り、バテないスタミナとしぶとさが持ち味の5歳牡馬だ。一昨年の3歳クラシック戦線では皐月賞4着、東京優駿(ダービー)8着と健闘し、秋に距離が延びた菊花賞(芝3000m)で真価を発揮。道中中団からじわじわ押し上げると、直線で力強く抜け出し世代の長距離王に輝いた。その後は古馬となってからG1制覇こそないものの、天皇賞・春や宝塚記念などで掲示板に載るなど堅実な走りを続けてきた。前走はフランス遠征を敢行し、8月のサンクルー大賞典に挑戦(5着)したあと帰国。ひと叩きされて挑む今回、初コンビとなるA.プーシャン騎手を鞍上に据えて勝負に出る。

 長距離戦で結果を残してきた馬だけに、東京芝2400mも守備範囲だ。実際、3歳時のジャパンカップ(2023年)にも出走しており、勝ち馬から0.5秒差の6着と健闘している。京都芝3000mの菊花賞馬というと一本調子のイメージがあるかもしれないが、ドゥレッツァは意外と切れる脚も使える。菊花賞では上がり3F34秒台で差し切っており、瞬発力勝負にも対応可能だ。良馬場はもちろん、道悪も母系がNZ産(母モアザンセイクリッド)でパワー型の血統ゆえ苦にしない。実際、菊花賞当日は稍重だったが全く問題にしなかった。どちらかと言えば時計のかかるタフな流れが望ましく、スローペースの瞬発力勝負ではキレ負けするリスクがある。

 レーススタイルは中団やや後方から長く脚を使って差してくる形が板についている。あまり位置取りにはこだわらないが、折り合いに不安はなく終始リズム良く走れるのが強みだ。今回は8枠17番とかなり外枠を引いたため、道中は後方から腹をくくる競馬になるだろう。前が速くなればチャンスが広がる。鞍上のアレクシス・プーシャン騎手はフランスの若手有望株で、今秋JRA短期免許で来日しすでに重賞を制するなど適応を見せている。大舞台の経験は少ないが勢いがあり、思い切った騎乗で新味を引き出す可能性がある。

 管理する尾関知人調教師は長距離適性を見込んで英国G1(ゴールドカップ)挑戦も検討したほどで、将来的に海外含め多角的に活躍させたい青写真を描いている。今回はサンクルー遠征帰りだが、帰国後は放牧を挟んで立て直し、1週前追い切りでは美浦Wコースで6F80秒台の好時計をマーク。最終追い切りも同コースでしまい重点に鋭い動きを見せた。馬体重も菊花賞当時から成長分も加わり、更にパワーアップした姿を披露している。血統面では父ドゥラメンテ×母モアザンセイクリッド(NZオークス馬)という配合で、スタミナと底力は申し分ない。馬体は胴長でいかにも長距離向き、発達したトモと深い胸が目立ちエンジンの大きさを感じさせる。勝ち切るには展開の助けが必要かもしれないが、一度火が付けばしぶとく伸び続けるタイプだけに、展開がハマれば上位進出のシーンも十分に考えられる。一部では人気薄となりそうで単勝は20倍前後と予想されるが、侮れない伏兵と言えよう。

ジャスティンパレスは現6歳馬ながら、ここにきて円熟味を増す実力派だ。3歳時に菊花賞3着で頭角を現し、4歳時には阪神大賞典で重賞初制覇、5歳春には天皇賞(春)を制してGIウイナーの仲間入りを果たしている(※2023年天皇賞・春優勝)。その後も昨秋のジャパンC5着、有馬記念5着とGI戦線で安定した走りを見せ、今年も宝塚記念3着、天皇賞(秋)3着と主要GIで連続好走中だ。常に勝ち負けに加わる堅実さと豊富な経験はメンバー中でも随一で、ここ東京競馬場での大舞台も昨年経験済みなのは大きな強みだ。

 東京芝2400mは昨年のジャパンCで5着に入っており適性上問題ない。むしろ1枠1番という絶好枠を引き当てたことで、道中ロスなく運べる可能性が高まった。過去のジャパンCでも最内枠は連対率約25%と好成績で、ベテランの域に入ったジャスティンパレスにとっても好材料だ。脚質は差し・追い込み寄りだが、二の脚が速いためポジション取りも柔軟に対応できる。昨年のジャパンCは中団インでロスなく立ち回り、直線も内からじりじり伸びて掲示板を確保した。今年の天皇賞(秋)では後方から上がり最速タイの末脚で3着に追い込むなど、展開に応じて自在に動ける。馬場適性は明らかに良馬場巧者で、高速決着にも去年対応済み。道悪は不得意ではないものの切れが削がれる印象で、できれば乾いた馬場が望ましい。

 状態面は大きく崩れることなく維持されている。今年は春からコンスタントに使われているが、夏を挟んで疲労を残さないようケアされてきた。前走の天皇賞(秋)は勝ったマスカレードボールからクビ差・ハナ差の3着と惜敗。その後も放牧を挟まず在厩で調整されており、レース間隔4週というローテーションも理想的だ。最終追い切りは栗東坂路で馬なりながら4F52秒台を計時し、動きの鋭さは相変わらずだったと報じられる。陣営も「年齢を重ねて完成の域。引き続き好調を維持している」とコメントしており、疲労感は見られない。馬体重は480kg前後で推移し、大レースを経験して逞しさが増した印象だ。胴が詰まり気味でパワフルな体型ゆえ本質的には中距離~長距離向きだが、歩様には硬さがなく東京の芝でもスムーズなフォームで走れている。

 今回、鞍上にはクリスチャン・デムーロ騎手が初騎乗で手綱を執る。実兄ミルコの影に隠れがちだが、フランスを拠点にG1勝利経験もある実力者で、日本でも短期免許で活躍中だ。今年の天皇賞・秋ではこの馬の末脚に驚いたといい、「内枠を生かしてロスなく運びたい」と意気込んでいる。配偶者の杉山晴紀調教師にとっても管理馬2頭出し(もう一頭はダノンデサイル)での参戦となり、勝負気配は高い。人気面では若い馬に注目が集まる影でやや地味な存在だが、それでも単勝10~15倍程度の評価は維持しそうだ。衰えを知らぬ6歳秋、得意の舞台と最高の枠順を得た今回は、大舞台で再び馬券圏内を射止めても不思議はない。

シンエンペラーはフランス生まれの4歳馬で、「真の皇帝」の名にふさわしい世界的良血統の持ち主だ。父シユーニ(Siyouni)は欧州で成功している名種牡馬、母Starlet’s Sisterは凱旋門賞馬ソットサスや米国芝牝馬チャンピオンのシスターチャーリーを産んだ名繁殖牝馬という超良血である。藤田晋オーナーがセレクトセールで落札し矢作芳人調教師に託した経緯があり、デビュー前から大きな注目を集めていた。2歳時に東スポ杯2歳Sでデビュー勝ちを収めると、3歳春にはホープフルS(GI)に挑戦し6着と善戦。休養を挟んで臨んだ昨秋の京都2歳Sでは重賞初制覇を飾った。さらに今年2月にはサウジ遠征を敢行し、ネオムターフカップ(2100m)で海外重賞勝ちも経験。国内外で高い素質の片鱗を示してきた。

 素質は確かだが、まだ完成しきっていない印象もある。今春は大阪杯で古馬GIに初挑戦したものの8着に敗れ、その後は体調面の不安から予定していた宝塚記念を回避し立て直された経緯がある。秋初戦の毎日王冠では見せ場なく9着に沈んだが、叩き2戦目となる前走の天皇賞・秋では13着とはいえ勝ち馬と0.5秒差まで詰め寄っている。直線での伸びを欠いたのは休み明け2走目で本調子に戻りきらなかったとも考えられ、ひと叩きされた上積みが今回見込める。東京芝2400mは未知の距離だが、血統的にこなして不思議ない。父シユーニはマイル~中距離向きだが、母Starlet’s Sisterの仔は軒並み中長距離で活躍しており、当馬も体形的に胴が長めで距離延長は問題ないように映る。実際、2歳時に東京芝1800mを勝っており、ゆったり運べる東京コースも合っている。

 レーススタイルはまだ模索中だが、好位差しが板についてきている感がある。2歳Sは逃げ切り、京都2歳Sは中団から差し切りと、展開に応じて柔軟に立ち回れるタイプ。前走の天皇賞・秋ではスタート良く前目につけたが最後は失速したため、今回はやや控えめに中団で脚を溜める競馬が理想だろう。坂井瑠星騎手はこの馬には初騎乗となるが、今年大ブレイク中の若手トップジョッキーである。現在リーディング上位で重賞も量産しており、大舞台でも物怖じしない思い切りの良さが売りだ。枠順は8枠16番と外だが、揉まれ弱い面がある馬だけに外目でスムーズに運べる利点はある。

 調整過程を見ると、天皇賞(秋)後も在厩で調整されている。矢作調教師は「一度使って良くなっている。距離は延びるが血統的に大丈夫」と前向きなコメントを出しており、上積みに自信を見せる。最終追い切りは栗東CWコースで6F81秒台、ラスト1F11秒台と鋭い伸びを披露しており、動きは確実に良化しているという。馬体はフランス産らしくしなやかな筋肉と長い手脚を持ち、軽いフットワークが特徴だ。反面、まだ全体に線が細く発展途上の感も否めず、古馬の円熟味には及ばない部分もある。しかしここをクリアすれば来年以降の飛躍が見込めるだけに、関係者の期待も大きい。人気的には中位グループで単勝20~30倍台といったところだが、良血馬が本領発揮すれば一発があっても驚けない存在だ。

ヨーホーレイクは金子真人オーナー所有のディープインパクト産駒で、古豪の域に入った7歳牡馬だ。3歳クラシックでは皐月賞5着、ダービー7着と善戦し世代上位の一角を占めていた。4歳以降は重賞戦線で活躍し、2022年の日経新春杯で重賞初制覇。さらに昨年(2024年)の鳴尾記念も制し、今年2月には京都記念を勝利している。重賞3勝の実績は侮れず、特に京都記念ではジェラルディーナ(エリザベス女王杯馬)らを退けており、年齢を重ねて円熟味を増した姿を見せた。近走は大阪杯7着、天皇賞(春)8着と大舞台で結果を残せていないが、前走の京都大賞典では上がり最速の末脚で4着と復調気配を示している。

 東京芝2400mは過去に一度( poz )出走し5着だった経験がある(2021年アルゼンチン共和国杯)。コース適性は悪くないものの、瞬発力勝負になるとあと一押し足りない傾向があり、速い上がり勝負になる今回は展開の助けが欲しい。馬場は渋った方が他馬の切れが削がれ戦いやすいタイプで、実際に日経新春杯は稍重、京都記念は稍重で勝利している。逆に超高速馬場だとキレ負けする懸念がある。とはいえディープインパクト産駒らしい末脚は健在で、折り合いさえ付けば確実に脚を使ってくる安定感は大きな武器だ。今回も直線で馬群を割ってじわじわ脚を伸ばしてくるシーンが想像できる。

 岩田望来騎手とのコンビは昨年から継続しており、手の内に入れている。癖の少ないタイプで乗りやすい馬だが、勝ち味に遅い面もあるため、岩田望騎手には思い切ったエスコートが求められるだろう。6枠12番という枠順は内でも外でもなくこの馬にとってさほど問題ない。道中は中団あたりで折り合いに専念し、直線で前が空けば末脚勝負に賭ける戦法となりそうだ。調整は在厩で順調に乗り込まれ、1週前には栗東CWで長めからしっかり追われた。最終追い切りでも同コースでスピード感十分の動きを見せ、状態面は高いレベルで安定している。馬体重は前走と同程度の490kg台を維持し、張りもあり好調さがうかがえる。若干、腹回りに緩さが出やすいタイプだが今回は締まった体つきを見せている。

 血統は父ディープインパクト×母クロウキャニオンという良血で、半兄にダービー3着のショウナンパンドラや半姉にブエナビスタの仔レイパパレ(大阪杯馬)がいるなど、活躍馬の多い牝系だ。その血統背景からも大舞台での一発を期待されてきた。実際にはあと一歩タイトルに手が届かないレースが続いているが、衰えは見られず相手なりに走る堅実さは随所に見せている。想定人気は中穴程度で単勝30倍前後となりそうだが、展開がもつれれば馬券圏内突入も不可能ではない。長く良い脚を使える持ち味を活かし、掲示板以上を目標に差し込んでくる可能性は十分ある。

アドマイヤテラは今年の目黒記念(芝2500m)を制した4歳牡馬だ。父レイデオロ、母アドマイヤミヤビという良血馬で、祖母は米G1馬のケイティーズファーストと血統も筋が通っている。デビュー当初から素質を評価されつつも大事に使われ、昨秋に本格化。条件戦を勝ち上がり、今年春の目黒記念ではハンデ57kgを背負いながらも直線力強く抜け出し、重賞初制覇を飾った。一線級との直接対決はこれからだが、長距離適性と勝負根性に優れた新興勢力として注目に値する。

 東京芝2400mは目黒記念(東京芝2500m)を勝っていることからも守備範囲だ。スタミナが要求される消耗戦になれば出番は十分にありうる。反面、速い上がりの瞬発力比べになると切れ負けする課題も抱える。実際、前走の京都大賞典(芝2400m)では速い流れの中、末脚を発揮しきれず6着に敗れている(勝ち馬ディープモンスターとは0.3秒差)。京都外回りコースと東京コースの違いはあれど、決め手勝負に課題があるのは確かだろう。道悪は不得手ではなく、むしろ少し時計がかかる馬場になった方が良いタイプ。瞬発力勝負より持久力戦の方が望ましいだけに、厳しい流れで浮上するシーンも考えておきたい。

 レース運びは先行策が基本だ。スタートが上手く二の脚も速いため、大抵は楽に先団に取り付ける。長くいい脚を使うので、早めにスパートして押し切る形がハマりやすい。今回も内目の6枠11番を生かし、好位のインで脚を溜める競馬になるだろう。鞍上の川田将雅騎手は言わずと知れたトップジョッキーで、この馬でも目黒記念含め2勝のコンビ。積極果敢なレースメイクで持ち味を引き出してくれるはずだ。友道康夫調教師は長距離戦で定評のあるベテランで、このジャパンCも過去に勝利経験がある。管理馬2頭出し(もう一頭はヨーホーレイク)で臨む布陣にも気合が入る。

 調教面では、前走後放牧に出ず在厩で調整されてきた。1週前にはCWコースで6ハロン80秒台半ばの時計を出し、最終追いも同コースでしまい重点に切れのある動きを披露。夏場を休養に充てていたぶん、叩き2走目の今回は確かな良化が見込める。馬体は前走比でプラス体重が予想されるが、太め感はなく逆にトモの張りが増して力強さを増した印象だ。馬体重は500kgを超す大型馬だが、走りに重さはなく大跳びのストライドが魅力。やや気性面で幼さが残る部分もあったが、重賞制覇を経てレースぶりに安定感が出てきた。人気的には中穴扱いで単勝20~25倍程度かもしれない。しかしながら、一度勝ち切った底力と充実の4歳秋を迎えた今、メンバー強化のここでも展開ひとつで上位進出可能なダークホースとして注意したい。

ディープモンスターは遅咲きの7歳馬にして、ここにきて本格化の兆しを見せるステイヤーだ。3歳時(2021年)はクラシック戦線で皐月賞7着、ダービー5着と健闘し将来を嘱望されたが、その後は長く勝ち星から遠ざかっていた。しかし地道に力を付け、昨年秋以降は重賞戦線で着実に結果を残し始める。今年9月の新潟記念3着、8月の小倉記念3着と夏場に重賞で連続好走すると、前走の京都大賞典(芝2400m)では遂に悲願の重賞初制覇を飾った。若い頃から「怪物」の異名を取った素質が開花しつつあり、7歳秋にしてピークを迎えつつある可能性が高い。

 京都大賞典では先行策から直線抜け出し、後続の追撃を振り切っての勝利。勝ち時計2分24秒6(良)の決着を自力で粘り通した内容は高く評価できる。東京芝2400mはそれに近い条件で、今回も同様にスピードの持続力勝負となればチャンス十分だ。過去には昨年春の目黒記念(東京2500m)でも4着があり、東京コース自体の適性も悪くない。むしろ広いコースで直線が長い方が持ち味を発揮しやすい。良馬場の高速決着にも対応済みだが、雨で時計がかかるようならさらに浮上するだろう。というのも父ディープインパクト譲りの切れ味に加え、母系(母シスタリーラヴは米ダート重賞馬)由来のパワーも感じさせ、渋った馬場でもバテない強みがある。

 戦法は先行策が板についている。今年の重賞好走はいずれも先行策から粘り込む形で、自在性も出てきた。2枠4番という枠も理想的で、行き脚さえつけばハナも奪えるメンバー構成だ。もっとも同型にはサンライズアースやホウオウビスケッツといった逃げ馬もいるため、無理せず2~3番手でも構わないだろう。松山弘平騎手はコンビ経験豊富で、この馬の脚質転換(差しから先行へ)を成功させた立役者だ。京都大賞典でも見事なエスコートを見せており、テン乗りの多いメンバー中、手綱馴致が進んでいるのは有利な材料である。

 近走の勢いは目を見張るものがある。京都大賞典制覇後も状態は維持され、中3週で栗東CW中心に調整。1週前追い切りでは長めから強めに追って負荷をかけ、最終追い切りは軽めで気合いを乗せるメニューを消化した。池江泰寿調教師によると「前走で自信をつけた様子。動きも活気があり絶好調」とのことで、さらなる上積みすら期待できる雰囲気だ。馬体重は480kg台後半で推移し、数字上は大きく変わらないが、胸前や肩の筋肉が発達してシルエットが逞しくなった印象を受ける。張りも申し分なく、精神面でも充実著しい。血統は父ディープインパクト×母父Bellamy Roadという異色配合だが、これまで大成できなかった分、キャリアを積んだ今その潜在能力が表に出てきた感がある。実績面では他のGI馬に劣るため人気は中穴止まり(単勝25~30倍程度)かもしれない。しかし展開次第では一角を崩す可能性も十分で、勢いと成長力を武器に上位進出を狙う。

ブレイディヴェーグ(Brede Weg)は、日本調教馬としては異色の存在だ。2020年生まれの5歳牝馬で、名前はオランダ語で「広い道」を意味する。元々体質が弱くデビューは3歳6月と遅れたが、使われつつ力を付け、4歳秋に大輪を咲かせた。昨年のエリザベス女王杯(GI、牝馬限定2200m)では、道中中団から直線豪快に差し切ってGI初制覇。牝馬最強クラスに躍り出ると、今年に入っても府中牝馬S(G2)を制し、牝馬路線で存在感を示した。今回は牡馬混合のGIに初挑戦となるが、近年は牝馬の活躍が目覚ましく、昨年のジャパンCも牝馬(ヴェラアズール)が制したことから、決して無視できない。

 とはいえ、牡馬の一線級との力関係はやってみないと分からない面もある。距離2400mは問題ない。昨年のエリザベス女王杯は京都芝2200mで、長くいい脚を使っていたことからプラス200mにも対応可能だろう。東京コースも初経験だが、直線が長く末脚が活かせる点はプラス材料。実際、府中牝馬S(東京芝1800m)を勝っているように東京適性は高い。馬場状態は良馬場ならベスト。稍重だった昨年エ女王杯でも勝っているが、切れ味勝負になると若干分が悪くなる可能性がある。瞬発力ではなく持続力タイプで、淀みないペースになった方が浮上するだろう。今回、牡馬混合戦で相対的な切れ味不足が懸念されるが、その分スタミナと底力でカバーしたい。

 レーススタイルは折り合いに不安がなく自在だが、中団から末脚を繰り出す形が定石だ。前走の府中牝馬Sでも道中は後方寄りで脚を溜め、直線大外から一気に差し切った。今回も枠は7枠13番と外目だが、砂を被らずスムーズに追走できるメリットがあるだろう。鞍上には英国の名手トム・マーカンド騎手を迎えた。マーカンド騎手は短期免許で来日経験も豊富で、海外でもGI実績多数の腕利きだ。日本の馬場やレース展開にも慣れており、初コンビながらこの馬の切れを最大限に引き出す騎乗が期待できる。関東の宮田敬介調教師にとってジャパンC出走は初めてだが、ノーザンファーム生産の良血馬を預かり大事に育ててきた経緯があり、「胸を借りるつもりで挑む」と意気込みを語っている。

 血統は父ロードカナロア×母インナーアージ(父ディープインパクト)という配合で、マイラー~中距離向きと思われたが蓋を開ければ中長距離で開花した。祖母ミュージカルウェイは仏G3勝ち馬でスタミナも十分。馬体は牝馬としては大型で現在500kg近いが、太め感なく筋肉のメリハリがあり、いかにもバランスの良い体つきをしている。反面、気性が繊細で環境の変化に敏感な面があり、初の長距離輸送や大観衆の中で平常心を保てるかが課題となる。しかしこれまでパドックやレースで大きくイレ込んだことはなく、むしろ落ち着き払っているタイプだ。今回は牡馬相手にどこまで戦えるか未知数な面から人気はやや低め(単勝30倍前後か)だが、近年牝馬の活躍が目立つ流れもあり、一発大駆けの魅力を秘めている。末脚勝負の展開になれば昨年女王杯を制した切れ味が炸裂する可能性もあり、軽視は禁物だ。

サンライズアースは今年の阪神大賞典(G2)を勝利したスタミナ自慢の4歳牡馬だ。父レイデオロ譲りのしぶとさと先行力が持ち味で、条件戦を勝ち上がった今年初頭から長距離戦線で頭角を現した。2月の阪神大賞典(芝3000m)では果敢に逃げてそのまま押し切り、重賞初制覇。続く天皇賞・春(芝3200m)でも4着に粘り込む健闘を見せた。そして前走の京都大賞典(芝2400m)では久々のレースながら、序盤からハナを奪ってペースを作り、ゴール直前まで粘って2着と復調をアピールしている。展開次第でしぶとく粘りこむタイプであり、侮ると痛い目を見る存在だ。

 先行して粘り込む脚質上、展開に左右される面はある。ライバルに同型のホウオウビスケッツやディープモンスター、アドマイヤテラなどがいるだけに、楽にハナを奪えない可能性もある。しかし枠順は3枠5番と内寄りで、二の脚の速さではメンバーでも上位だ。池添謙一騎手が迷わずハナを主張すれば、そのままハイペースを演出することもできよう。そうなれば他馬に脚を使わせる形に持ち込み、自分の粘り腰を活かせる。逆にスローペースに落としてしまうと、直線ヨーイドンの瞬発力勝負では分が悪い。自分より切れる馬が多いだけに、理想は平均ペース以上で後続のスタミナを奪うことだ。馬場適性は良でも稍重でも大丈夫。時計がかかるタフなコンディションの方が他馬との差が縮まるだろう。

 血統は父レイデオロ(父キングカメハメハ)×母父シンボリクリスエスという配合で、スタミナとパワーに富む。実際、長距離重賞を逃げ切った実績がそれを証明している。今回は距離2400mと自身の持ち味であるスタミナをフルに活かせるか微妙なラインだが、2走前の天皇賞(春)では3200mを4着、前走でも2400mを2着と結果を残しており適性は十分にある。脚質的に枠順も理想的で、序盤でスムーズに先手を奪えればしめたものだ。池添騎手はGI9勝を誇るベテランで、大舞台での奇襲戦法にも長けている。近年は伏兵馬での激走を度々演じており、この馬の思い切った逃げ込みにも期待がかかる。

 調教面では、京都大賞典から中3週というローテーションだが、大きな疲れは見せていない。1週前は栗東坂路で4F52秒台の好時計をマークし、最終追い切りも軽めながらフットワークの良さが目立った。陣営は「使った上積みが見込める。前走以上の状態」と強気で、何より一度使って馬体に締まりが出てきたのが好感触という。馬体重は500kgを超す雄大なものだが、腹回りが絞れて明らかに状態は上向いている。首差しが太くパワフルな体型で、一見切れ味勝負には向かないが、そのぶんタフな展開に強い。今回は人気的には下位グループで、単勝オッズも50倍前後と伏兵扱いだろう。しかし自分の形に持ち込めれば簡単には止まらない魅力がある。スタミナ勝負に持ち込み、直線でもし粘り込むようであれば、大波乱の立役者となっても不思議ではない。

シュトルーヴェは美浦・堀宣行厩舎の管理馬で、フランス語読みでは「ストルーヴェ」。その名は天文学者ストルーヴェから取られているが、競馬ファンからは「堅実派ステイヤー」として知られる。現在6歳のせん馬(騸馬)で、通算18戦6勝。昨年(2024年)前半に本格化し、日経賞(芝2500m)と目黒記念(芝2500m)の長距離重賞を連勝する活躍を見せた。とりわけ目黒記念では57kgを背負いながらレコードに迫る好時計で快勝しており、高い持久力をアピールした。その後、昨秋のジャパンCこそ14着と崩れたが、年末のチャレンジC2着、今年春の大阪杯5着などGI・GII戦線でも一定の存在感を示してきた。しかし近走はやや精彩を欠き、前走の京都大賞典も8着に終わっている。今回が引退レースとの情報もあり、ラストランでの一発を狙う構えだ。

 実績のある東京芝2400mでどこまで巻き返せるかが鍵となる。昨年のジャパンCでは14着と大敗を喫したが、当時は夏から使い詰めの疲れがあったとも言われている。今年は秋2戦目で、大きな上積みこそ見込めないものの、体調自体は平行線で維持されているようだ。芝2400m~2500mはベストの条件で、重賞2勝はいずれもこのレンジだった。時計勝負も苦にしないが、近走を見る限り極端な瞬発力比べになると分が悪い。むしろ持久力比べで浮上するタイプだ。馬場は良馬場でもこなせるが、本質的には少し時計がかかった方が他馬との差が縮まる印象がある。雨が降るようなら要注意だ。

 脚質は差しタイプだが、以前ほど後方に下げず、ある程度の位置で流れに乗る競馬も板についてきた。ただし瞬時の加速力は平凡なため、早めに動き出して長く脚を使うのが好走パターンだ。5枠10番という枠順は中ほどで、包まれにくく動きやすい位置といえる。菅原明良騎手は昨年末にこの馬で重賞2着に入ったコンビで、手が合っている。25歳の若手ながら重賞制覇経験もあり、積極的に動かす競馬を得意としているため、今回も勝負どころで思い切ってロングスパートを仕掛けてくるかもしれない。なお、去勢されているせん馬のため気性面は安定しており、大観衆や長距離輸送にも動じないタフさがある。輸送減りも少なく、今回も落ち着いてパドックに臨めそうだ。

 調整は前走後も在厩で、疲れを取った後に坂路主体で乗り込まれた。1週前追い切りでは南Wコースで6F85秒前後と軽めだったが、これは連戦の疲れを考慮したもの。最終追いも同様に息を整える程度に留められたが、堀調教師は「使い詰めでも馬体は維持できている。あとは展開ひとつ」と語っている。馬体重は前走と同じくらいで、張りこそ若干見劣るが大きな減少なく臨めそうだ。父キングカメハメハ×母父ディープインパクトという良血から期待された馬だけに、持っている能力は高い。ただ晩成型ゆえピークが昨年で終わってしまった印象もあり、ここ最近の成績から人気も下落傾向だろう(単勝50倍超か)。それでも得意の条件で展開がハマれば、3着争いに浮上する可能性は残っている。ラストランの可能性もある一戦、悔いのない走りで有終の美を飾れるか注目したい。

ダノンベルーガはダノックス社台陣営が誇る良血馬で、クラシック戦線を賑わせたもののあと一歩タイトルに届かずにいる6歳牡馬だ。3歳時(2022年)の共同通信杯をレコード勝ちして注目され、皐月賞4着、東京優駿(ダービー)4着と善戦。古馬となった昨年は大阪杯4着など健闘したが勝ち切れず、海外遠征も経験している(昨秋の英チャンピオンS5着)。今年はドバイターフで2着に入るなど海外G1で結果を出したが、帰国初戦の毎日王冠9着、続く天皇賞(秋)13着と精彩を欠いた。近走成績から全盛期の力を疑問視する声もあるが、能力の片鱗は随所に見せており、一発の魅力は未だ侮れない。

 東京芝2400mはダービー4着の実績がある。皐月賞・ダービーと二冠レースでいずれも0.3秒差と大崩れせず、東京コース適性と距離適性は証明済みだ。共同通信杯で東京芝1800mを驚異的な末脚で突き抜けたように、もともと東京コースを得意としている馬でもある。問題は近走の状態とメンタル面。大阪杯4着後の海外遠征で多少消耗したのか、帰国後はパフォーマンスが一息だ。特に前走の天皇賞(秋)は直線まったく伸びず13着と大敗。叩き2戦目で状態上向きなら巻き返し可能なはずだが、初コンビとなる見習い騎手・佐々木大輔とのコンビとあって不安視され人気も落としそうだ。ただ幸い4枠7番の枠を引き、道中は内目でロスなく立ち回れそう。持ち味の瞬発力を生かすには折り合い良く脚を溜める競馬が必須で、減量経験豊富な佐々木騎手の斤量52kg時代からの積極策と真逆の乗り方が求められるが、師匠の安田翔伍調教師の指示のもと臨機応変に乗ってくるだろう。

 血統背景は父ハーツクライ×母コーステッド(米G1馬)という良血で、近親に2021年マイルCS勝ち馬のグランアレグリアがいる名門牝系。筋肉質で瞬発力に優れた体型でありながら、胴伸びもあり中距離以上でもバテないスタミナも備える。実際、ダービーやドバイターフ(1800m)で見せ場十分の競馬をしている。馬体重は500kgを少し超えるが、腹袋が大きめで若干太め残りしやすい傾向がある。前走ではやや余裕残しに映ったが、今回はひと叩きされて絞れてくるはずだ。調教は南Wコースで長めから追われ、時計自体は平凡ながら動きは悪くなく徐々に復調しているという。安田師は「春のドバイ帰りで疲れが抜けきらなかったが、ここへきてようやく上昇ムード」と期待を口にしている。

 鞍上の佐々木大輔騎手はデビュー2年目の若手で、今回がGI初騎乗だ。減量卒業したばかりで実績こそ乏しいが、安田厩舎の所属でダノンベルーガの調教にもまたがってきた。師匠の信頼は厚く、思い切った抜擢となった。経験値では他騎手に見劣るが、無心で挑める強みと軽量級ならではのダイナミックな騎乗で新風を吹かせたいところだ。おそらく人気はかなり落ち込み(単勝50倍以上か)、「かつての期待馬も終わった」と見る向きもあるだろう。しかし覚醒前夜の爆発力は確かにあった馬だけに、展開がハマれば一発の魅力は残している。底力はGI級と信じて応援したい。

ホウオウビスケッツは「鳳凰」の冠名で知られる小笹芳央オーナーの所有馬で、5歳牡馬。父マインドユアビスケッツ(米国のスプリンター)×母ホウオウサブリナ(父ルーラーシップ)という珍しい血統だが、芝中距離で才能を発揮してきた。昨年(2024年)の函館記念(G3、芝2000m)で重賞初制覇を遂げている。当時、斤量52kgの軽ハンデと展開利があったとはいえ、古馬相手に3歳馬が勝った価値は大きかった。しかしその後は目立った成績を残せておらず、今年は大阪杯14着、宝塚記念11着、前走の京都大賞典9着と苦戦が続いている。陣営は「オープン昇級後の斤量増と一線級との力差に苦しんでいる」と分析しており、ここでも相手はさらに強い。

 東京芝2400mは初めての条件。血統的には父が短距離系だけに距離不安が囁かれるが、母系に長距離血統のルーラーシップやその母エアグルーヴのスタミナを内包しており、一概に長すぎるとは言えない。実際、札幌記念(芝2000m)でも善戦歴があることから、中距離まではこなせることを示している。距離延長の2400mも折り合いに問題がなければ対応可能だろう。ただし切れ味勝負では分が悪い。函館記念を制した際も先行から長く脚を使って粘り込んでおり、スローペースの瞬発戦よりある程度流れた方がいいタイプだ。馬場状態は良でもこなせるが、パワータイプだけに少し渋った方が他にとってマイナスになるぶん浮上の目も出る。

 脚質は先行策が信条だ。函館記念では2番手追走から抜け出し、以降もできるだけ前につける競馬を試みている。ただ速い流れだと途中で手応えが怪しくなり直線で交わされるケースが目立つ。近走はズブさも見られるため、思い切ってハナに立つぐらいの極端な策も一考だが、今回は逃げたい馬が他にもおり、その兼ね合いが難しい。3枠6番という枠は好位置を取りやすく悪くない。岩田康誠騎手はベテランの技巧派で、馬群を捌く判断力には定評がある反面、逃げ・先行のペース配分も巧みだ。斤量58kgを背負ってから結果が出ていない現状、何か一工夫をしてくる可能性もある。

 状態面は前走から中3週と間隔は詰まるが、幸いダメージは少なく在厩調整で挑める。1週前は坂路で4F53秒程度の軽め追いに留め、レース間隔を考慮した内容。最終追い切りでも馬なり中心だったが、これはコンディション維持に専念したものだろう。奥村武調教師は「大型馬なので間隔を詰めた方が気合が乗る」と語っており、むしろこのローテは好都合との認識だ。馬体は前走で太め感が解消されており、今回もキープできそう。530kg前後の雄大な体格で、首や肩の筋肉がしっかり発達しパワフルな見た目。反面、腹周りがボテッとして映るときは動きが重くなる傾向があり、直前の気配には注意したい。おそらく人気は最低クラス(単勝100倍近く)になると予想されるが、自分の競馬に徹してどこまで粘れるかが焦点だ。展開のカギを握る一頭として、上位陣にプレッシャーを与える走りを見せたい。

セイウンハーデスは栗東・橋口慎介厩舎に所属する6歳牡馬で、2023年の七夕賞、2025年のエプソムカップと重賞2勝を挙げている。シルバーステート産駒として初の重賞ウイナーとなったことで知られ、タフな夏の福島記念(七夕賞)を制したスタミナと、今年6月の東京エプソムCを逃げ切ったスピードを兼ね備える。生粋のサマーシリーズ巧者という印象で、中距離戦線で渋とさを発揮してきた。反面、一線級が揃うG1の舞台では壁に当たっており、昨年の天皇賞・秋16着、今年の大阪杯13着など苦戦が続いている。しかし前走のエプソムCはトップハンデ58kgを背負って完勝しており、衰えは感じられない。休養明けとなった前走から約5か月ぶりの実戦となるが、この秋はここ一本に目標を定めて仕上げてきた。

 距離2400mは未知数であり、大きな課題と言える。これまでの勝ち鞍は1800~2000mが中心で、長くても2200m(昨秋の京都大賞典5着)までしか経験がない。父系(シルバーステート~ディープインパクト)は中距離向き、母系はマンハッタンカフェの流れを汲み長距離適性も秘めるが、それでも初の2400mがGIの淀みない流れとなればスタミナ切れの懸念はある。枠順5枠9番から無理なく先行し、自分のペースで運べれば面白いが、今回は明確な逃げ馬たちが複数おり主導権争いが激化しそう。折り合いを欠くと末脚不発に終わる危険もある。良馬場で高速決着になるよりは、少し時計がかかった方が粘り込みやすいタイプだろう。梅雨時期の稍重福島で七夕賞を勝った実績からも、渋馬場適性はある。

 脚質は逃げ・先行型。エプソムCも果敢にハナを切ってそのまま押し切った。とはいえペースにも融通が利き、昨年秋の京都大賞典では中団から差す競馬で5着に入ったり、七夕賞では先行して抜け出すなど器用さもある。今回は他に行きたい馬が多く、無理にハナを主張せず2~3番手を追走する形も選択肢となるだろう。津村明秀騎手はデビュー時から手綱を取る主戦で、この馬の癖を熟知している。リズムよく運んでこその馬だけに、津村騎手のペース判断が鍵となる。長期休養明けでも丹念に乗り込まれ、1週前に美浦Wコースで5F68秒台の好時計、最終追い切りでも上々の動きを見せており調整は順調だ。橋口調教師も「ブランクはあるが状態は悪くない。あとは距離がどうか」と話しており、力は出せる態勢といえる。

 馬体は470kg前後と中型だが、胴が詰まり肩がしっかりした体型で、マイラーっぽさも感じさせる造りだ。バネの利いたフットワークというより、地面を力強く蹴る走法で、坂のあるコースを得意とする。東京の長い直線は合う部分と合わない部分がありそうだが、実際エプソムCを勝っている以上克服可能だろう。父シルバーステート譲りの素軽さと、母父マンハッタンカフェ譲りの粘りを兼ね備えているのがこの馬の武器だ。今回人気は下位で単勝100倍近くになる公算が高いが、相手なりに大崩れしない走りで重賞常連として長く活躍してきた。スタミナが持てば上位争いに絡む可能性もゼロではなく、展開がハマるのを待って虎視眈々と一発を狙う。ジャパンCでは20年ぶりの父内国産馬優勝(シルバーステート産駒として初GI)もかかっており、配当妙味の高いダークホースとして注目しておきたい。

コスモキュランダは4歳牡馬で、2024年弥生賞ディープインパクト記念(G2)を勝った馬だ。ビッグレッドファームの生産・所有馬で、冠名「コスモ」に象徴されるように渋い活躍を続けてきた。3歳春には皐月賞8着、日本ダービー12着とクラシックでは結果を残せなかったものの、秋に巻き返し、セントライト記念2着から菊花賞でも2着と好走した実績がある。長距離適性の高さを示したあと、今年は古馬重賞で揉まれてきたが、AJCC3着以降は二桁着順が続いており近走低迷中だ。前走の天皇賞・秋でも見せ場なく12着に敗れており、現状ではGIで歯が立っていない。しかし展開次第では一発があった菊花賞2着の実績馬だけに、極端な軽視も禁物ではある。

 スタミナは豊富で距離延長は苦にならないタイプだ。むしろ本質的には2400m以上で浮上するステイヤー色が強い。昨年の菊花賞(3000m)で勝ち馬から半馬身差の2着という事実は軽視できない。東京芝2400mは今回が初めてだが、広いコースで末脚を活かす競馬は向いている。課題は決め手の鋭さで、一瞬の切れ味ではGI級には見劣る点。良馬場の速い上がり勝負ではどうしても後手に回る。実際、今年出走した中距離重賞(大阪杯や札幌記念など)では最後に置かれている。逆にタフな展開になればしぶとさを発揮する可能性があり、馬場が渋ったりペースが乱れたりすれば出番も巡って来よう。土曜日に雨予報はないものの、直前のレースで時計がかかるようなら要チェックだ。

 脚質は差し型で、自分から動いて勝ちに行くというより展開に乗じて突っ込んでくるタイプ。丹内祐次騎手とのコンビはクラシック以来久々となるが、お手馬の一頭であり手綱捌きは心得ている。2枠3番の枠順は後方でじっくり構えるこの馬には気にするほどの材料ではないが、インで脚を溜めて直線で内から伸びる作戦も取れるだろう。丹内騎手はベテランの域に入った安定感ある騎乗で知られ、ビッグレッド系の馬(マイネル・コスモ軍団)の主戦として重賞実績も多い。GIでは目立った成績がないものの、馬の持ち味を引き出すことに定評があり、奇をてらわず王道の競馬に徹するはずだ。

 調子は正直ピークを過ぎた印象が否めない。3歳秋に目一杯の仕上げで菊花賞2着となった後遺症か、その後は精彩を欠いている。しかし天皇賞(秋)から中3週で大きな上積みは望めないにせよ、上がり目は多少感じられる。最終追い切りは美浦Wコースで6Fから長めにじっくり乗られ、タイムこそ目立たないが動きはマズマズだったという報がある。馬体重はデビュー以来あまり増減なく維持されており、現在470kg前後で推移。線が細く見えるがこれがこの馬のベスト体型で、腹袋の大きな体つきはいかにも長丁場向きだ。瞬発力に欠ける反面、一度エンジンがかかると長く脚を使えるスタミナが売りで、坂のあるコースも問題にしない。人気的には最低人気クラスで単勝200倍近くまで落ちる可能性もある。しかしノーマークで楽に運べれば、昨年の再現(上がり最速で馬群を割って伸びるような競馬)も夢ではない。展開に注文は付くが、ハマれば一撃があるかもしれない。今回は気楽な立場で挑めるだけに、一発狙いで直線勝負に懸けてくるだろう。結果はともかく、持ち味のロングスパートでGIの舞台に爪痕を残したいところだ。

ジャパンカップの
AI予想記事はこちら

最終追い切りと1週間前追い切りからの比較・評価コメント

登録馬の最終追い切り情報が出揃ったのでまとめていく。

まとめる最終追い切り情報でわかる情報は次の10項目。

最終追い切り情報
詳細まとめ
  • 追い切り評価ランク
    (SS・S・A・B・C)
  • 馬名
  • 追い切り日
  • コース
  • タイム
  • 馬場状態
  • 併せ馬
  • 脚色
  • 評価コメント
    (データから見た見解)
  • 1週間前追い切り
    との比較
    (状態の上がり下がり)

ランク順に一覧でまとめていく。

その詳細がこちら。

※右にスクロール可能

追い切り

評価

ランク

馬名

追い

切り

コース タイム

馬場

状態

併せ馬 脚色 評価コメント(1週前との比較込み)
SS

マスカレード

ボール

11/26

美浦

坂路

4F 53.0-38.1-25.0-12.4 稍重

ツルマウカタチと

併せて併入

強め〜

馬なり

1週前はウッドで長め+

少し緩さが残る内容だったけど、

最終は坂路でラップをきれいに刻みつつ、

前走時よりも体の締まりと推進力がはっきり出てきた印象。

1週前で仕込んだ負荷をちゃんと反映させた

「叩き2走目の完成系」にかなり近く、

時計も動きもG1連勝を狙えるレベルまで上がったと見ていい。

SS

タスティ

エーラ

11/26

美浦

W

6F 81.4-65.3-50.5-36.2-11.4 稍重

シュトルーヴェと

併せて先着

馬なり

1週前は5Fで比較的軽めに流していたのに対して、

最終は6Fでしっかりとしたラップを刻みつつ、

内からスッと抜け出す内容。

レーンが乗って反応と

前向きさを強く感じたコメントを出していて、

1週前よりも可動域と

リアクションが一段階上がったのがはっきり分かる。

天皇賞秋からの立て直しとしては

ほぼ理想的な仕上がり方だろう。

SS

カラン

ダガン

11/27

東京

6F 81.8-66.6-53.4-40.4-12.2

ルノマドを

目標に併せ

馬なり

1週前は「軽め調整」とだけ出ていて、

日本入りでの本格的な負荷はこの最終がメイン。

芝コースで長めから楽に入り、

ラストだけ12秒2まできれいに加速してきた内容で、

輸送後とは思えないほど体も動きも安定している。

7〜8割の負荷でこの出来自体が高レベルで、

1週前との比較で見ると

“いきなり仕上がり切っている世界級”という評価でいい。

SS

クロワ

デュノール

11/26

栗東

CW

6F 82.4-65.8-50.6-35.8-11.1

テルヴィセクスらと

3頭併せで内から先着

馬なり

1週前は外回しで一杯に追って遅れ、

まだ重さが残る走りだったが、

最終は内から馬なりで

スッと先着するメリハリのある内容。

C.デムーロが跨って

「フィットネスも息遣いも問題なし」とコメントしていて、

1週前での“物足りなさ”をきっちり埋めてきた。

海外帰りの反動を気にしていた分だけ、

最終の上積みの大きさはかなり評価していい。

S

ダノン

デサイル

11/26

栗東

CW

6F 81.3-65.0-49.7-35.3-11.4

ダノンブギと

併せて先着

馬なり

1週前はかなり攻めたラップで

終いまでしっかり負荷をかけており、

最終はそれを受けて“気配と雰囲気の確認”に

シフトした追い切り。

動き自体はスムーズで、

集中して最後まで脚を使えている。

1週前より明らかに余裕を持って走れていて、

状態面は予定どおりピークに近いところに持ってきている印象。

S

ブレイディ

ヴェーグ

11/26

美浦

W

6F 83.6-66.7-51.5-37.6-11.4 稍重 単走 馬なり

1週前にマーカンドが「満点に近い」と言っていたとおり、

その時点でかなり仕上がっていたぶん、

最終は時計を抑えつつフォームと気配の確認に徹した内容。

ラストまでフォームが崩れず、

前向きさと落ち着きのバランスがちょうど良い。

1週前の“テンションやや高め”な雰囲気が、

最終でちょうどいいゾーンに落ちてきた感じで、

二四への対応も見込める仕上がりだと思う。

S

アドマイヤ

テラ

11/26

栗東

坂路

4F 52.8-38.4-25.0-12.7

ヨーホーレイクと

併せて0.1秒遅れ

強め

1週前にCWで長めから一杯に追ってしっかり負荷をかけ、

最終は坂路で時計もそれなりに出しながら

強めで仕上げにきた形。

併せたヨーホーレイクに最後は少し見劣ったものの、

全体としては四肢の動きに硬さは少なく、

前向きさもキープできている。

1週前時点より体の張りは良くなっていて、

G1に向けて順当に上がってきたと見ていい。

S

サンライズ

アース

11/26

栗東

CW

6F 84.0-68.5-53.4-38.0-11.4

ニュークレドと

併せて先着

一杯

1週前に7Fからびっしりやっているので、

最終もそこそこ強めだが“微調整寄り”の追い切り。

時計自体は平凡に見えても、

終い11秒4でしっかりまとめており、

池添の腕にきっちり反応してギアを上げている。

1週前から劇的な変化はないが、

タフな持久力勝負に向けたベースは十分に整った印象。

S

コスモ

キュランダ

11/26

美浦

坂路

4F 52.3-38.7-25.5-12.2 稍重

アヴァランチと

併せて先着

末一杯

1週前にウッドでしっかり伸ばしたうえで、

最終は坂路で自己2番時計レベルの好ラップを刻んで先着。

全体に脚さばきが軽く、

ラストまで加速ラップを維持しているのが印象的。

1週前で感じた“身軽さ”にパワーが上乗せされていて、

東京実績はなくてもデキだけ見ればかなり高いラインにある。

S

ドゥ

レッツァ

11/26

美浦

W

6F 80.8-64.7-50.5-36.7-11.6 稍重

クロミナンスと

併せて同入

強め

1週前も同じ相手と併せていて、

そこからさらにギアを一段階上げたのが今回。

反応の鈍さはまだ少し残るが、

それでも前走より体は締まり、

気持ちもレースへ向く方向に入ってきた。

昨年の抜群だったときと比べると“あと半歩”感はあるが、

1週前→最終での良化幅ははっきりしていて、

使いつつ上がってきたのは間違いない。

A

ジャスティン

パレス

11/26

栗東

CW

4F 52.0-37.3-11.5 単走 馬なり

1週前に6Fからしっかり追っており、

最終はいつもの「CW4F馬なりで息を整える」パターン。

時計は前走時より少し良く、

コーナーから直線にかけてのスピード感も上昇。

1週前に感じた若干の重さはだいぶ抜けてきたが、

年齢面や全盛期との比較で見ると

“超絶好調”とまでは言い切れないので、

評価としてはA止まりくらいのニュアンス。

A

ディープ

モンスター

11/26

栗東

CW

6F 83.3-66.4-51.0-36.2-11.2 単走 馬なり

1週前に7Fから相当強い負荷をかけているので、

最終は単走でサラッと流す内容。

それでも時計は想定以上に出ていて、

池江調教師も「いい時のパターン」と評価しているように、

1週前の上がり目をうまくキープした形。

状態だけで見ればかなり良い部類で、

あとは相手がどれだけ強いかという勝負。

A

ヨーホー

レイク

11/26

栗東

坂路

4F 52.1-37.8-24.7-12.6

アドマイヤテラと

併せて先着

馬なり

1週前のCWがやや太目残りという評価だった分、

最終の坂路併せでしっかり負荷を掛けてきたのは好印象。

相手のアドマイヤテラを馬なりで差し切っていて、

年齢の割に動きはシャープ。

1週前からの変化という意味ではかなり上げ幅が大きく、

デキだけならA〜Sの間くらいにいる。

A

カラン

ダガン

11/

27

東京

6F 81.8-66.6-53.4-40.4-12.2

ルノマドを

目標に併せ

馬なり

上でも書いたけど、1週前は「軽め」とされていたぶん、

この最終1本の出来がほぼそのままレースへの期待値になる。

輸送後でこのフットワークとラストの伸びなら、

状態面に関しては文句を付ける必要がほぼないレベルで、

1週前からの比較で見ても

「不安材料ゼロに近い上げ方」をしてきたと見ている。

B

シン

エンペラー

11/26

栗東

坂路

4F 54.7-39.0-25.4-12.4 単走 馬なり

1週前のCWはかなり強い負荷で、

そこそこ時計も出ていたが、

まだ緩さも残る内容。

最終は坂路で軽く流す程度で、

助手コメントも「まだ良化途上」と正直。

1週前から極端に良くも悪くもなっていない印象で、

能力は高いが

「調教から見たデキだけならもう一段ほしい」という評価になる。

B

ダノン

ベルーガ

11/26

美浦

W

6F 83.0-66.8-51.7-36.6-11.2 稍重

ダノンエアズロックと

併せて遅れ

一杯

1週前にタスティエーラ相手に

内から負荷をかけて少し良化を見せていたが、

最終は一杯に追っても相手に遅れ、

前進気勢の薄さは相変わらずという内容。

ラップ自体は悪くないが、

調教師コメントも「馬具の助けでようやく反応が出ている」という

トーンで、1週前からの上積みはそこまで大きくない。

年齢を考えると“現状維持で精一杯”という印象。

B

シュト

ルーヴェ

11/26

美浦

W

6F 82.4-66.3-51.3-37.0-11.9 稍重

タスティエーラと

併せて遅れ

馬なり

1週前の時点で“前走と同じくらい良い”というトーンだったが、

中2週ということもあって

最終はほどほどの負荷で現状維持にとどめた感じ。

タスティエーラに遅れたとはいえ、動き自体は悪くなく、

前走の良い状態は保てている。

ただ、1週前→最終での“上げ幅”という意味では大きくなく、

連戦での更なる上積みまでは期待しにくい。

B

セイウン

ハーデス

11/26

栗東

坂路

4F 53.8-38.5-25.0-12.3 単走 馬なり

1週前は坂路で52秒台+24秒4としっかり負荷をかけ、

最終はほぼ予定どおりの“馬なりで54秒弱”という内容。

時計も動きも順調さは感じるが、

1週前からグンと良化した感じまではなく、

あくまで予定どおりに仕上がった、というレベル。

他が仕上げてきている中で、

プラスアルファの材料としてはやや弱い。

B

ホウオウ

ビスケッツ

11/26

美浦

W

5F 68.3-

(中間ラップ不明)-

12秒前後

稍重

ピコシーと

併せて先着

強め

1週前はウッドで攻める相手に食らいつく内容で、

最終もWコースで4馬身追走からしっかり脚を使って先着。

ラストの伸びは鋭く、

2走前・3走前と比べてもデキ自体は明らかに良くなっている。

ただしラップ詳細が出ておらず、

2400m戦でのスタミナや折り合い面の不安も残るので、

1週前からの印象としては「良化はしているが、

G1のメンバー相手にどこまでやれるかはまだ疑問」が正直なところ。

全体のざっくりした見立てと、1週前からの“変化”の扱い方

明確に上がった組

クロワデュノール、タスティエーラ、マスカレードボール、カランダガン、ダノンデサイル、ヨーホーレイク、ドゥレッツァあたりは、1週前時点での“良い/物足りない”という印象から一段上に出てきた組だと思っている。

特にクロワデュノールとタスティエーラは、「1週前で課題が見えた→最終でそこをきっちり修正してきた」パターンで、仕上げ方としてはかなりきれい。

順当に維持・微増タイプ

ブレイディヴェーグ、ダノンデサイル、ジャスティンパレス、ディープモンスター、アドマイヤテラ、サンライズアースあたりは、1週前から大きくイメージは変わっていない。

1週前の時点で“ほぼいい状態”だった馬が、そのイメージのままレースに向かうパターンで、「調教だけ見た評価を上げるか下げるか」というより“確認できた”タイプ。

まだ余地を残したままレースに向かうタイプ

シンエンペラー、ダノンベルーガ、シュトルーヴェ、セイウンハーデス、ホウオウビスケッツあたりは、1週前からの良化自体はあるものの、「まだもっと良くなる余地がある」「今回はそこまで攻め切っていない」という空気が混ざっている。

この組は能力や展開次第では走れるが、「調教から見た絶対評価」という意味では他と比べて一枚落ちる感じになっている。

最終追い切りを、レース予想でどう扱うか

追い切り評価だけで着順を決めるわけにはいかないので、今回のジャパンカップに関しては、ざっくりこんな順で優先度を置くのがバランス良いと思う。

最終追い切りでの
追い切りの優先順位
  1. 馬の地力・実績(G1/G2でのパフォーマンス)

  2. 枠順・脚質・展開イメージ(どこからどう運べそうか)

  3. 性齢と過去データ(3〜5歳有利、6歳以上は強く割り引き)

  4. 最終+1週前の追い切り内容(上がり目があるか、突っ込みどころがあるか)

  5. 血統・舞台適性(東京2400の高速決着向きかどうか)

  6. 人気・オッズと配当バランス(どこを厚く買うと期待値が合うか)

今回の最終追い切りは、「状態面で買える馬を見抜く」「1週前時点で不安だった馬が巻き返しているか確認する」「逆に1週前はよく見えたのに、最終でテンションや硬さが出ていないかチェックする」このあたりに使うのがちょうどいいと思う。

たとえば、

予想の考え方
  • 本命〜対抗候補に置きやすいのは


    マスカレードボール、タスティエーラ、カランダガン、クロワデュノール、ダノンデサイル、ブレイディヴェーグあたり。


    → この組は「地力・年齢・枠・過去傾向・追い切り」の全部を見ても、大きな減点が少ない。

  • 相手本線〜単穴で厚めに拾いたいのは


    アドマイヤテラ、サンライズアース、ドゥレッツァ、ディープモンスター、ジャスティンパレス、ヨーホーレイクあたり。


    → 追い切りから見た出来はかなり良く、展開や枠のハマり次第で2〜3着をまとめて持っていくイメージ。

  • 追い切りだけを見ると、軸というより相手・ヒモ寄りなのは


    シンエンペラー、ダノンベルーガ、シュトルーヴェ、セイウンハーデス、ホウオウビスケッツあたり。


    → 能力や血統、過去の実績で怖さはあっても、「今回に限って言えば他の馬の方が仕上がりで上」と見えやすいグループ。

こんな風に、「調教はあくまで“今どのくらい走れる状態か”の確認材料」と割り切って、ここまで一緒に積み上げてきた過去傾向(人気・前走・枠・年齢・血統)と合わせて、どの馬を本線に据えて、どの馬を思い切って削るかを決めていくのがちょうどいいかなと思う。

ジャパンカップの
過去傾向まとめはこちら

1週間前追い切り評価とコメント

ジャパンカップの2025年の出走馬について、最新の追い切り情報とその評価をランクごとにまとめた。

各ランク(SS、S、A、B、C)の馬について、追い切りのタイム、コースや馬場状況、並走状況、脚色の特徴、そしてそれぞれの評価コメントが閲覧可能。

※右にスクロール可能

追い切り

評価ランク

馬名 追い切り日 コース タイム(◯Fごとのラップ) 馬場状態 併せ馬 脚色 評価コメント
SS

タスティ

エーラ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 5F 65.4-50.8-36.5-11.5

ダノンベルーガ(一杯)を

外から先行してわずかに先着

馬なり〜余力

自分からハミを取って前向きさが強く、

仕掛けてからの反応もかなり速い。

叩き2走目で明らかに上向きで、

ほぼ理想的な1週前だと思う。

SS

ディープ

モンスター

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 7F 95.7-78.8-64.6-50.9-36.2-11.1

レベルスルール(古馬1勝)と

内から併せて先着

一杯

長めからかなり負荷を掛けているのに、

直線の伸びが目立つ内容。

仕掛けた瞬間に一気に加速していて、

さらに状態が上がってきた感触が強い。

S

アドマイヤ

テラ

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 7F 99.3-82.9-67.6-52.8-37.7-11.4

レッドラージャ(2歳未勝利)と

内から併せて先着

一杯

首の使い方が良く、

一完歩ごとに地面をしっかり踏んでいて、

追ってからの伸びも素直。

ここからもう一段上積みがありそうな

“良い意味の余裕残し”に見える。

S

サンライズ

アース

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 7F 98.2-82.3-67.5-53.0-37.9-11.4

ロックターミガン(2歳1勝)を

外から先行してわずかに先着

一杯

体つきはやや立派だが、

全体にパワフルで集中力も最後まで持続。

逃げ馬らしい前向きさとスタミナがよく出ていて、

前走からの好調維持どころかさらに良くなっている印象。

S

シン

エンペラー

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 6F 78.9-63.9-49.7-35.9-11.4

ホウオウプロサンゲなどOP勢との

3頭併せで内から先着

一杯

海外帰りでいきなりハードな内容を2週続けてこなしていて、

それでも最後まで脚いろが鈍らない。

可動域の広さとストライドの大きさが目立っていて、

あとはやり過ぎにならなければ文句なし。

S

ブレイディ

ヴェーグ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 6F 82.2-65.9-51.1-36.5-11.4

カーラデマドレ(1勝クラス)と

内から併せて先着

馬なり〜余力

力まずに走れていて、

終いはスッとギアが上がる内容。

気合い乗りも良くて、

牝馬の難しさはあるにしても

“仕上がりだけ見ればほぼ満点に近い”動きだと言っていい。

S

コスモ

キュランダ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 6F 83.7-67.5-51.9-37.4-11.6

2歳1勝クラス馬と

内から併せて先着

強め

推進力のあるフォームで、

ハミの取り方も素直。

結果が伴っていないだけで、

追い切りだけ見れば引き続き良い雰囲気で、

あとはレースで噛み合うかどうかだろう。

S

マスカレード

ボール

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 7F 96.9-82.0-67.4-52.1-37.3-11.3

フィーリウス(2勝クラス)と

内で併せてわずかに遅れ

ゴール前仕掛け

見た目は派手ではないが、

長めからしっかり負荷をかけて

終いまで脚はいちおう使えているタイプの追い切り。

天皇賞秋のときも同じ雰囲気で走れているので、

この馬らしい“実戦型の仕上がり”と言っていい。

A

ジャスティン

パレス

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 6F 84.0-68.3-53.0-37.5-11.5

シャドウフューリー(OP)を

内から追走して併入

強め

オープン馬相手にある程度踏み込んだ内容で、

動き自体はしっかりしている。

ただ前走時と比べると、

仕掛けてからの切れ味がもうひと段欲しい印象で、

最終追いでどこまで仕上げてくるかがポイントになりそうだ。

A

ヨーホー

レイク

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 7F 96.6-79.9-64.7-50.6-36.5-11.3

ロードフォアエース(OP)ら

との内併せで先着

一杯

3頭併せの最内で折り合いがつき、

長めからしっかり動けている。

舌を出すクセはあるが、

それでもこれだけ動けていれば問題ないレベルで、

年齢の割に状態はかなりキープできている。

A

ホウオウ

ビスケッツ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 6F 82.3-65.3-51.1-37.4-11.4 ゴールドスター(2勝クラス)と内で併せてわずかに遅れ 強め

併せでは我慢させて遅れを取っているが、

前走より脚が長く使えていて、

ゴール前の推進力も良化。

距離が長くなってどうかはあるが、

調教内容だけ見れば前走より一段上のデキ。

A

ダノン

デサイル

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 6F 78.2-63.9-49.6-35.4-11.8 ミッキーゴージャス(OP)らとの外併せでわずかに遅れ 末一杯

時計だけ見れば水準以上だが、

頭の高さやフォームの硬さが少し気になる内容。

まだ余裕残しという印象で、

ここから最終追いでどこまで

“ダービー馬らしい迫力”を取り戻すかがカギになりそうだ。

A

ドゥ

レッツァ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 5F 65.1-50.4-36.5-11.4 クロミナンス(OP)と外併せで併入 ゴール前仕掛け

外からしっかり負荷はかけているが、

ゴール前は少し重さが残っている走り。

昨年のジャパンC前と比べると“まだ仕上がり途上”という印象で、

上積みをどこまで見込むかで評価が分かれる。

A

カラン

ダガン

ー(日本で

明確な
1週前時計は

公表なし)

東京ダート

コース周回

(キャンター

調整)

時計情報なし 良想定 帯同馬と併走キャンターのみで強い追い切りは木曜予定 キャンター

日本入り後は15-15程度のキャンター中心で、

状態は「非常に美しい」「動きが柔らかい」と

陣営コメントはかなり前向き。ただ、

日本での本格的な追い切り時計はこれからなので、

1週前の段階では評価をやや控えめに見ておいた方が公平だろう。

B

クロワ

デュノール

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 6F 83.4-66.6-51.0-36.2-11.1 2歳勢との3頭併せで外から入って遅れ 一杯

外に出してきつい内容をこなしてはいるが、

最後で併走馬に遅れたうえに手先の重さも残っている。

時計そのものは悪くないが、

“仕上がり8分くらい”という感じで、

最終追いでの変わり身待ち。

B

ダノン

ベルーガ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 6F 81.2-65.2-50.7-36.6-11.6 タスティエーラ(古馬G1馬)に内から追走して遅れ 一杯

直線に入って早めから手が動き、

フォームもややバラつき気味。

ここまで良いときの“柔らかさ+キレ”が戻り切っていない印象で、

年齢面も考えると強気には推しづらい1週前。

B

サン

ストックトン

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 6F 86.4-70.1-55.1-39.1-11.4 併せ馬で遅れ 強め

全体時計・ラップとも特別目立つほどではなく、

終いの11秒台は出しているが、

相手に遅れている点は割り引きたい。

これまでどおり“地味に良い”程度で、

G1の相手関係を考えると強調材料には乏しい。

B

セイウン

ハーデス

11月20日

前後

(1週前)

栗東坂路 4F 52.4-37.8-24.4-12.0 モンシーク(2歳未勝利)と併せて同入 末強め

坂路でしっかり負荷をかけてはいるが、

もともと動くタイプだけに、

このくらいは普通にこなしてほしい内容。

格下相手で決め手の違いを見せきれず、

上積みもそれほど感じない。

B

シュト

ルーヴェ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 想定

時計情報なし

(映像・公式ラップが

ほぼ出ていない)

不明

(おそらく

良)

ダノンベルーガなどと併せたという報道はあるが詳細不明 強め想定

一部のサイトでは

「美浦Wで強めにやれて仕上がり自体は悪くない」という評価だが、

日本の1週前分のラップ詳細は出ていない。

長距離G2を勝っているだけにデキ自体は悪くなさそうだが、

追い切り評価だけで大きく押し上げる材料は少ない。

C

ホウオウ

ビスケッツ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 6F 82.3-65.3-51.1-37.4-11.4 2勝クラス馬と内から併せてわずかに遅れ 強め

前走より良くなっているのは確かだが、

G1戦線で上位陣に割って入るほどの迫力まではまだ足りない印象。

距離的な不安もあるので、

追い切りだけで評価を一気に上げるほどではない。

C

コスモ

キュランダ

11月20日

前後

(1週前)

美浦W 6F 83.7-67.5-51.9-37.4-11.6 2歳1勝クラス馬と内で併せて先着 強め

動き自体は前から良いのに

レースで結果が出ていないパターンが続いていて、

今回も“追い切りだけなら悪くない”という域を抜けきれない。

デキは維持できているが、

上位争いまではワンパンチ足りない感じだろう。

C

クロワ

デュノール

11月20日

前後

(1週前)

栗東CW 6F 83.4-66.6-51.0-36.2-11.1 3頭併せで外から入って遅れ 一杯

時計自体は問題ないが、

併せ馬でしっかり遅れているうえに、

関係者コメントも“まだ物足りない”ニュアンスが多い。

ダービー馬という格を考えても、

1週前の出来だけで強く推せる状態ではない。

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